広告費を無駄にしないチラシ集客のコツ

チラシの作成と配布は、業者に頼む場合も自力で行う場合も、コストがかかります。チラシを1000枚配ったけれど効果がなかったという話は、業態を問わずよくあります。

チラシから得られる宣伝効果は工夫次第です。これまで紹介してきたさまざまな集客方法の中でも、今回はチラシによる集客についてお伝えしていきます。

チラシの効果

チラシは、紙媒体に印刷される視覚的な広告です。インターネットの普及でペーパーレス化が進むにつれ、チラシを情報源にするお客様が減少してきているのは確かです。

しかし、チラシならではの宣伝効果があることを忘れてはいけません。

飲食店、美容院、スーパー、スクール、エステなど、地域密着型ビジネスにとって、チラシはとても効果的な集客方法です。チラシ配りやポスティングでは、「あなたの近所にこんなお店がありますよ」というメッセージを直接伝えることができます。

業者に外注する場合でも、手作りで作成する場合でも、チラシのデザインや内容を自由にカスタマイズできるので、チラシを見る人に対して、「どんなお店でどんなサービスを提供しているのか」という情報をより正確に伝えることができるのです。

見てもらえるチラシ

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チラシの効果を期待して、早速チラシ作成に取り掛かりたいところですが、その前に、「見てもらえるチラシとそうでないチラシ」の違いを理解しておくことが必要です。

せっかく作ったチラシも、全く受け取ってもらえなかったり、受け取ってもらえても見てもらうことなくゴミ箱行きになってしまったり、ポストの中で他のチラシに紛れてしまっては、集客にも売上げにも繋がらず、ただの広告費の無駄遣いで終わってしまいます。

第一印象は、読みやすいかどうか

チラシの第一印象は何で決まるのでしょうか。それは、読みやすさです。

例えば、黒地に白抜き文字が印刷されたチラシは、決して読みやすいとは言えません。インクが薄れていたり、紙のサイズが大きすぎたり、見出しと本文との境が曖昧で全ての情報が混同しているようなレイアウトでは、明らかに「読みにくい」という印象を与えてしまい、それ以上の情報をチラシから読み取ってもらえません。

チラシを読んでもらえるかどうかは、内容よりも先に、読みやすさで決まると言っていいほど、チラシの第一印象は重要です。

常に全体のデザインに配慮しながらチラシ作りに取り組みましょう。

文字は大きく、シンプルな表記を

目を凝らさなければ読めない文字は、チラシにしても意味がありません。見出しはもちろん、宣伝内容がスラスラと読めるような文章にします。個性的すぎるフォントだったり、あまりにも一文が長いと、読むことに疲れてしまい、大事な情報が伝わりません。

写真やイラストを使う

文字が羅列されただけのチラシと、写真やイラストがあるチラシとでは、後者の方がお店やサービスのイメージを抱きやすいのは明らかです。インクの量が増えると、当然、チラシにかかる印刷代も上がるので、予算と相談しながら検討しましょう。

二色刷りでも、シンプルで魅力的なイラストを挿入することはできます。

チラシに盛り込む情報

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チラシには、載せられる情報に限りがあります。紙一枚にお店の情報全てを載せることは現実的ではありませんし、そうしなければお客さまを惹きつけられないというわけではありません。

次に挙げる項目を意識してチラシに載せる情報を決めてみましょう。

見出し

キャッチと呼ばれる部分です。ここで重要なことは、お客さまの注意を引くキャッチーなものにすることです。

必ずしも、お店の名前を入れることが、お客さまの興味関心に繋がるわけではありません。まだ名が知られていないお店であれば、店名を表記したところで、何のお店か分からずにチラシを鞄にしまい込んでしまう人もいるでしょう。

他のチラシや本の表紙にある魅力あるキャッチコピーを参考にしてみてください。

新情報である

「地域初!」や「ついに解禁」など、これまでに無かったサービスが始まるというニュースは、見る人の興味をそそります。

具体的な数字を入れる

単に「学力アップ」と書くよりも、「8月までに偏差値10アップさせます」と自信を持って言い切ることで、「この塾に通うとどんな良いことがあるのか」分かりやすくなり、お客さまが検討をする上で必要な指標となります。

雰囲気が分かる

前述した通り、お店やサービスの雰囲気を掴んでもらうために写真やイラストなどの視覚的イメージは重要です。文章だけの説明や、専門用語ばかりの宣伝では、お客さまにとって決め手に欠けます。

例えば水回りのリフォーム業者の場合、作業についての専門的な内容よりも、技術者の写真やお客様に向けたメッセージがあると、人柄や会社のイメージが伝わり、これが決め手になることもあります。

お得感がある

「水曜日限定」「無料体験できます」というような特典を付けます。さらにコストがかかるように見えますが、初回来店をきっかけに固定客が増えるチャンスにもなるので、長期的に見れば効果的な集客と言えます。

参考:コストをかけずにリピーター客を獲得するための5つのヒント

疑問を持たせる

見出しを読んだだけでは、何のことか一見分からないチラシもあります。

例えば、「絶対に後悔させません」という文言を見た人は、「一体、何を後悔しないのか?」という疑問を抱き、その解を得ようと、詳しく読み進めてくれることもあります。

お客さま視線を忘れずに

一方的なアピールや宣伝だけでは良いチラシとは言えません。チラシを受け取った後に出てくる疑問や問い合わせを想定して、Q&Aなどを使ってお客さまにとって有益な情報を盛り込みましょう。

問い合わせができるように、お店の連絡先が見やすく記載されていることも大切です。電話、Eメールなど、複数の問い合わせ方法があることが好ましいです。

チラシ配り

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お店のアピールポイントが分かりやすく伝わる魅力的なチラシが出来上がったら、以下のポイントをおさえてチラシを配りましょう。

人通りが多い場所を選ぶ

業態にもよりますが、実店舗からある程度の距離を保ちながら、駅前や商店街など人通りの多い場所を選んでチラシ配りをします。ターゲットにしたい客層が多く通る場所と時間帯を把握しておきましょう。

コミュニケーションチャンスを逃すな

チラシ配りは、潜在顧客との直接の接点です。チラシ配りをするスタッフの雰囲気や態度はお店のイメージに少なからず影響します。

一方、チラシ配りをきっかけに会話が弾むことがあれば、「すぐそこです」といったように店舗へ誘導するチャンスにもなります。

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ポスティング

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チラシ配りが通行人に直接チラシを配るのに対して、ポスティングとは、あらかじめ決めたエリアでチラシの投函を行うことを指します。

狙いたい客層によって地域調査をした上でエリアを絞る必要があります。ポスティング業者に依頼したり、新聞の折込チラシに含める方法もあります。

注意しなければならないことは、郵便ポストの中は同業他社のチラシで溢れているということです。そもそもチラシ投函を禁止している住居もあります。

投函するチラシが、見てもらえる魅力的なチラシであることが大前提です。

最初の一秒が勝負

チラシ配りにしても、ポスティングにしても、お客さまに興味を持ってもらえるかどうかの勝負は最初の一秒です。興味や疑問を抱いてもらい、その先を読み進めてもらい、問い合わせや来客に繋げられるかは、この一秒にかかっているのです。

あくまでもチラシ作りを目的とするのではなく、チラシをきっかけに集客を増やすことが目的であるということを忘れないようにしましょう。

他記事でも、チラシ配り・ポスティングについてご紹介しています。
売上げアップに必ず繋がる集客法〜美容院編
売上げアップを必ず導く集客法〜飲食店編

執筆は2017年1月27日時点の情報を参照しています。