※本記事の内容は一般的な情報提供のみを目的にして作成されています。法務、税務、会計等に関する専門的な助言が必要な場合には、必ず適切な専門家にご相談ください。
財務省の統計1によると、国の印紙収入は年間1兆円程度になり、貴重な国庫収入の1つになっています。ビジネスに関わっていれば、収入印紙を目にする機会は少なくありません。
この記事では、収入印紙とは何なのかを解説しながら、管理における注意点と方法をご紹介していきます。
📝この記事のポイント
- 収入印紙は、契約書や領収書などの課税文書に貼付して印紙税を納めるための証票
- 紙の領収書は5万円以上から課税対象で、金額に応じた印紙税が定められている
- 未使用印紙は現金に準ずる価値を持つため、金庫保管と帳簿管理が必須
- 担当者を限定し、受入・払出・残高を帳簿で管理して紛失や不正使用を防ぐ
- 電子契約書や電子領収書には印紙税が課されず、管理負担の軽減が可能
目次
- 収入印紙とは
- 収入印紙は現金と同等に管理を
- 収入印紙の管理方法
・ 担当者を決める
・ 帳簿で管理する
・ 在庫照合はこまめに正確に
・ 印紙の保管方法 - 収入印紙と電子文書の関係
- Squareを活用した電子化のメリット
- よくある質問
・ 電子契約書や電子領収書にも収入印紙は必要ですか?
・ 課税文書に印紙を貼り忘れたらどうなりますか?
・ 収入印紙はどこで購入できますか?
・ 印紙税の税率(額)はどこで確認できますか?
・ 未使用の印紙を払い戻すことはできますか?
収入印紙とは

収入印紙とは、売買や契約が成立した当事者の間において、文書の発行者が課税を証明するために国に支払う税のことです。課税文書に該当するかどうかは、文書の内容によって判断されることになり、支払う印紙税額も異なるので、国税庁のサイトで確認をする必要があります。
不動産の売買に関する契約書や、約束手形、為替手形など、国税庁が印紙税の手引きで定める課税文書に該当する文書には、収入印紙の貼付が義務付けられています。
身近な例でいうと領収書が挙げられます。事業を運営していくうえで、備品の購入や商品やサービスを売買するたびに発行される領収書は、 “売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書”(第17号文書) に該当するとして、記載金額が5万円以上(紙文書の場合)であれば課税対象となります。
なお、印紙税法の改正2により、2014年4月1日以降、紙の領収書などにおける非課税となる記載金額の上限は5万円未満に変更されました(それ以前は3万円未満が非課税)。
領収書の記載金額によって、課税額は次のように異なります。
売上代金の受取書の場合
| 記載金額 | 税額 |
|---|---|
| 5万円未満のもの | 非課税 |
| 5万円以上 100万円以下のもの | 200円 |
| 100万円を超え 200万円以下のもの | 400円 |
| 200万円を超え 300万円以下のもの | 600円 |
| 300万円を超え 500万円以下のもの | 1,000円 |
| 500万円を超え 1,000万円以下のもの | 2,000円 |
課税文書の発行者は、定められた金額の収入印紙を文書に貼り付け、印紙と紙面にまたがるように割印をすることで納税を証明します。収入印紙は、郵便局や法務局の他に、収入印紙売りさばき所の指定を受けたコンビニエンスストアなどの店舗で購入できます。
課税文書に収入印紙の貼付が無い場合や、正しく割印がされていない場合、過怠税が課せられる場合があるので、印紙税法の内容を正しく理解しておく必要があります。
課税文書の作成者が、その納付すべき印紙税を課税文書の作成の時までに納付しなかった場合にはその納付しなかった印紙税の額とその2倍に相当する金額との合計額、すなわち当初に納付すべき印紙税の額の3倍に相当する過怠税が徴収されることになります。
– No.7131 印紙税を納めなかったとき(国税庁)3
収入印紙は現金と同等に管理を

収入印紙の額面は、1円から10万円まで計31種類に渡り、1枚の大きさは通常切手と同等か、ひと回り大きい程度で、意識して管理をしないと紛失するおそれがあります。
小さな紙片とはいえ、納税を証明する力を持っているということは、会社にとっては現金同様の資産だといえます。一枚の大きさを考えると、ひょっとしたら現金より管理が難しいかもしれません。
収入印紙の額面の種類は多く、1円から数万円まで幅広く発行されています。1枚の大きさは通常の切手と同程度かやや大きい程度で、小さな紙片ながら納税を証明する効力を持つ重要な証票です。
収入印紙は、文書に貼付して初めて効力を持ちますが、貼付前の状態では「未使用印紙」として扱われます。この未使用印紙は、実務上、現金や金券と同様の厳重な管理が求められます。
収入印紙の管理方法
請求書・領収書・契約書など、印紙税の課税対象となる文書を頻繁に発行する事業者は、あらかじめ収入印紙を在庫として保管しておく必要があります。
しかし、未使用印紙は紛失・盗難・誤使用のリスクが高いため、以下のような体制で管理を徹底することが推奨されます。
担当者を決める
収入印紙を直接取り扱うことができる担当者を絞りましょう。すべての従業員が自由に印紙に触れることができる状況は、紛失・盗難の可能性を招くだけでなく、印紙の出入りが煩雑になり在庫数などに誤差が出る恐れがあります。原則として金庫に保管をし、日中は担当者が責任を持って管理し、就業後は金庫を施錠します。
課税対象となる文書を発行する従業員は、収入印紙の担当者に払い出しを申請して必要な金額分のみを受け取るという仕組みを作り、一元管理を徹底させます。
帳簿で管理する
在庫の有無や動きを明確にするために帳簿(印紙管理簿)を作成して管理することが大切です。帳簿で受入・払出・残高を正確に把握しておくことで、誤使用・紛失・不正利用の防止につながります。
帳簿記入の基本
新たに印紙を購入・補充した際は、「受入欄」に以下を記入します。
- 日付
- 額面別の受入枚数
- 合計金額
- 担当者名または購入先
前月からの繰り越し分も明記しておくと、月ごとの在庫推移が把握しやすくなります。
印紙を払い出す際には、「払出欄」に次の情報を記録します。
- 払出日
- 申請者名・所属部門
- 使用目的(例:契約書、領収書など)
- 払出枚数と金額
- 承認印または確認者のサイン
補充や払出があるたびに残高をその都度計算することで、常に最新の在庫状況を把握できます。これにより、月末棚卸の照合や、税務調査時の説明もスムーズに行えます。

在庫照合はこまめに正確に
帳簿上の残高と、実際の印紙の在庫数(額面ごとの枚数)が一致しているかを、定期的に照合しましょう。残高が一致していれば問題ありませんが、差異がある場合は次の原因を想定し、早急に確認します。
- 記帳漏れ(払出・受入の未記入)
- 誤記入(額面・枚数の入力ミス)
- 紛失・誤貼付などの物理的トラブル
照合は月次または週次で行うのが理想です。特に領収書や契約書の発行が多い事業では、在庫が不足しているために印紙の払い出しに遅れが生じると、文書の発行が期日に間に合わなかったりと、思わぬ範囲にまで影響が及ぶ場合があります。社内の需要に常に応えられるように、在庫数を見ながら的確に補充の判断をしていきましょう。
一方で、高額印紙(1万円、5万円、10万円など)は頻繁に使用するものではありません。盗難・紛失リスクを考慮し、必要時に都度購入する運用も有効です。特に契約締結日が確定してから払い出す運用にすれば、保管リスクを最小限に抑えられます。その際は、近隣の郵便局や印紙売りさばき所の所在地・営業時間を事前に把握しておき、急な補充にも対応できるようルートを確保しておくと安心です。
印紙の保管方法
収入印紙は、額面の種類が多く、サイズも小さいため、整理しやすく安全に保管する工夫が必要です。
- 額面ごとにポケットを分けたファイル式収納を使用する
- ポケットや仕切りに額面・金額ラベルを貼る
- ファイル表紙には「収入印紙在中」と明示する
- 切手や商品券など他の金券類と明確に区分して保管する
- 帳簿(管理簿)と同じ場所に保管し、出入りを一元管理する
ファイルや帳簿は、金庫など施錠管理できる場所にまとめて保管します。
収入印紙と電子文書の関係
近年は契約書や領収書を電子的に作成・送付するケースが増えています。電子契約書や電子領収書は「紙の課税文書」に該当しないため、収入印紙の貼付は不要です4。
このため、電子化を進める企業では、紙の契約書や領収書の発行が減少し、印紙の在庫管理・購入コストの削減につながっています。
Squareを活用した電子化のメリット
決済サービスのSquareでは、電子レシートや電子契約書に対応しています。

店舗での支払い時に、お客さまへレシートをメールやSMSで送信でき、紙の領収書を発行する必要がありません。また、Squareの電子契約書を利用すれば、契約書の作成・署名・保管までをすべてオンラインで完結できます。
これらの機能を活用することで、印紙の貼付が不要になり、管理コストや税務リスクを大幅に軽減できます。
Squareなら今すぐキャッシュレス決済導入できる
Squareはアパレル店やカフェからサービス業まで、あらゆる業種に対応するキャッシュレス決済サービスです。クレジットカード決済、電子マネー決済、QRコード決済が簡単に始められます。アカウント作成は無料、月額利用料も0円。売上は最短即時入金、スマホを使ったタッチ決済なら端末購入も不要と、キャッシュレス化をはやさでサポートします。
よくある質問(FAQ)
電子契約書や電子領収書にも収入印紙は必要ですか?
A. 不要です。電子的に作成・保存される契約書や領収書は「紙の課税文書」に該当しないため、印紙税は課されません。
課税文書に印紙を貼り忘れたらどうなりますか?
A. 貼り忘れた場合、印紙税の本税に加え、その2倍にあたる過怠税(合計で本税の3倍)を徴収される可能性があります。早めに自主的に納付すれば軽減されることもあります。
収入印紙はどこで購入できますか?
A. 郵便局・法務局・一部の金融機関・印紙売りさばき所(指定を受けたコンビニなど)で購入できます。
印紙税の税率(額)はどこで確認できますか?
A. 最新の「印紙税の手引」や「印紙税額の一覧表(国税庁公式サイト)」で確認できます。金額区分や文書の種類によって税額が異なるため、最新情報の参照が必要です。
未使用の印紙を払い戻すことはできますか?
A. 現金に交換することはできませんが、未使用の収入印紙は郵便局で手数料を支払えば、所定の条件下で他の収入印紙に交換できます5。
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執筆は2017年3月2日時点の情報を参照しています。2025年12月17日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。
