次代を担うジェネレーションZ!その特徴は?

日本では団塊の世代、ゆとり世代、海外ではジェネレーションX、ジェネレーションYなど、世代を表すさまざまな言葉があります。

今回はその中でも、1990年代後半から2000年代にかけて生まれた「ジェネレーションZ」と呼ばれる世代の行動や考え方、消費の傾向について説明します。

目次



ジェネレーションZとは

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アメリカでは、1960年代から1970年代生まれた世代をジェネレーションX、1980年代から1990年代に生まれた世代をジェネレーションYと呼んでいます。

ジェネレーションYに続いたのがミレニアル世代と呼ばれる1990年代生まれの世代で、ミレニアル世代と少し重複する90年代後半から2000年代に生まれた世代が「ジェネレーションZ」です。年齢としては2018年現在、1995年生まれが23歳、2010年生まれは8歳です。

総務省の年齢各歳別の人口統計をもとに8歳から23歳までの人口を計算すると、日本のジェネレーションZは1,860万人ほどで、総人口の約15%を占めます。これに対してアメリカではジェネレーションZは人口の約25%を占める大きな層です。

参考:日本の統計2018(総務省統計局)

ジェネレーションZのはじまりの1990年代後半はインターネットの黎明期で、この世代の多くは幼少期からすでにコンピューターをはじめとするデジタルデバイスに囲まれて成長しました。ITに親しんで育ったデジタルネイティブと呼ばれる世代とも重なります。

ミレニアル世代もデジタルネイティブですが、ミレニアル世代とジェネレーションZではデジタルデバイスとの接し方に違いがあります。総務省の情報通信白書によると、10代と20代はいずれもスマートフォンでのインターネット利用時間がパソコンに比べて長いですが、ジェネレーションZの中心である10代ではこの傾向がさらに強くなります。ジェネレーションZがスマートフォンを好む傾向は世界共通でもあるようです。

参考:平成29年版情報通信白書(総務省)
ジェネレーションZの心をつかむ - 現代の若者層の消費者に対してブランドが知っておくべき3つのこと -(IBM)

キーワードは、交流

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IBMと全米小売協会が世界16カ国の15,600人を対象に行った調査によると、調査対象のジェネレーションZのうち74%が自由時間をオンラインで過ごすと回答しました。また、スマートフォンをはじめとするデバイスの主要な用途は73%がメールやチャットと回答しています。

参考:ジェネレーションZの心をつかむ - 現代の若者層の消費者に対してブランドが知っておくべき3つのこと -(IBM)

ジェネレーションZを含む若い世代には写真共有アプリケーションのInstagramが人気で、日本では2017年にミレニアル世代から「インスタ映え」という言葉が生まれ、2017年の流行語大賞を受賞しました。

一方、統計サイトStatisticaによるアメリカの10代を対象としたソーシャルネットワークに関する調査によると、Instagramを抜いて写真や動画を個人やグループで共有するスマートフォンアプリSnapChatが急速に支持を得ています。SnapChatには写真や動画に閲覧時間を設定できる、スクリーンショットが撮れないといった特徴があり、デジタルネイティブでプライバシーに敏感なジェネレーションZの好みを反映しているとも考えられます。一方でTwitter、Facebookといった従来のソーシャルメディアは支持を失いつつあるようです。

参考:Most popular social networks of teenagers in the United States from fall 2012 to fall 2017

日本の10代については総務省の情報通信白書によると、LINEの利用率が8割にせまり、Twitterの利用率は依然6割をこえて高いもののFacebookとともに利用率は減少傾向にあります。

参考: SNSがスマホ利用の中心に(平成29年版情報通信白書 総務省)

このような統計からは、適度に内輪で、画像や動画といった感覚的な情報を共有できるメディアを好むジェネレーションZの姿が見えてきます。

また、ジェネレーションZは企業など事業者へのデータ共有には慎重なようです。前出のIBMの調査によると、購買履歴や連絡先の共有についてはある程度の寛容さはあるものの、写真や動画を事業者に共有したいという人は3割以下にとどまります。位置情報やオンラインの履歴といったプライベートな情報についても同様です。

ソーシャルメディア上での交流を楽しむジェネレーションZですが、オフラインでの交流も大事にしている様子がうかがえます。前出の調査では自由時間の過ごし方の二位には同率で、「友人と会う」「家族と過ごす」が並んでいます。

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現実志向、ソーシャルメディアやレビューを重視

ジェネレーションZは、不確かな時代を生きる親世代を見て、自身も子供ながら2000年代のテロや戦争、バブルや不況といった経済の乱高下を目の当たりにしてきました。そのような中、メディアが提供する情報だけではなく、普段から交流のある身近な人や自分と同じような一般の人の声に耳を傾ける傾向があるようです。また、ソーシャルメディアを利用した声の上げ方、運動の起こし方を知っている世代でもあります。

参考:銃規制行進、牽引するジェネレーションZ その特徴は?(朝日新聞)

商品やサービスの購入にあたっても同様の傾向が見られ、ソーシャルメディアでの口コミをきっかけに商品やサービスが大ヒットとなるケースも少なくありません。事業者としてはソーシャルメディアを活用したこのようなヒットを狙いながら、同時に炎上にも注意したいところです。

参考:20代起業家が語る「フォロワー400人」からのマーケティング戦略

また、ジェネレーションZの共感を得ることも重要です。商品やサービスが自分自身や友人、家族のための選択肢だと思えることで、購買や口コミにつながるでしょう。さらに、前出のIBMの調査によると、調査に参加したジェネレーションZの6割以上が購入場所を決定する要因として、割引やクーポン、ポイントなどをためて利用できるリワードプログラムを重視しているといいます。ジェネレーションZをターゲットとする事業者はこのようなプログラムを導入することを検討してみてもよいかもしれません。

スマートフォンでソーシャルメディアを使いこなし、友人や家族とのコミュニケーションを楽しむデジタルネイティブでありながら、データの共有には敏感。また、消費に関してはある意味堅実で身近な人の声を参考に現実的な買い物をする傾向にあります。この世代は学業を終え、社会に出てきてこれからますます消費者としての存在感を高めようとしています。


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執筆は2018年6月13日時点の情報を参照しています。
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