音楽フェスもキャッシュレス時代!導入のメリットと方法を解説

朝から​晩まで、​次々に​繰り広げられる​ミュージシャンの​生演奏を​楽しめる​音楽フェス。​来場者は​基本的に​丸1日​あるいは​数日に​渡って​会場内に​滞在し、​空腹を満たすときや​出演アーティストの​グッズ​を買うときなどにお金のやりとりが多く発生します。

近年、イベント会場でキャッシュレス決済を導入する事例は急増しており、サマソニやフジロックなどの大規模な音楽フェスでも積極的に活用されています。この記事では主要フェスでの最新決済事情や、出店者・店舗にとってのキャッシュレス決済導入のメリット、具体的な導入方法などをご紹介します。

【この記事のポイント】
- 音楽フェスでは完全キャッシュレス化や複数決済手段への対応が進んでいる
- キャッシュレス化により利便性向上や行列緩和に貢献している
- 売上データの自動取得や現金管理の負担軽減が可能
- 来場者の満足度向上にもつながる
- Squareは低コストで手軽にキャッシュレス対応ができ、レンタルにも対応している

目次


音楽フェスの最新トレンド:キャッシュレス化が進む理由

最近の​音楽フェスでは​現金だけでなく、​キャッシュレス決済にも対応しているのが当たり前となってきています。キャッシュレスと現金に両方対応しているフェスもあれば、​来場者の​利便性向上の​ために​完全キャッシュレスを​採用している​フェスもあります。キャッシュレス決済には多くのメリットがあり、今後ますます導入が増えていくことでしょう。

音楽フェスで​キャッシュレス決済を導入する​メリット

キャッシュレス決済は来場者と主催者の利便性を高めます。具体的にどのようなメリットがあるのか、​詳しく​見ていきましょう。

スピーディーな会計で行列を緩和
大規模イベントでつきものなのが、店舗にできる長蛇の列です。飲み物を一つ買うために、何十分も列に並んだことがあるという参加者も多いのではないでしょうか。これは支払う側が現金を数えて財布から出し、それを店側が確認して釣り銭を用意する、という一つひとつの作業に時間をとられることが原因の一つです。

キャッシュレス決済を導入すると、会計にかかる時間を短縮できるため、回転スピードが格段にアップし、列がぐっと短くなります。また、釣り銭違いも起こらなくなるため、トラブル回避にもつながります。

売上・商品ごとのデータ分析が可能
どのような商品が何時に、何個売れたのか。このようなデータを表計算ソフトや帳簿に逐一つけていくのは大変な作業です。ましてや音楽フェス期間中はスタッフも大忙しで、隙間時間や一日の終わりに在庫数を確認することで精一杯になるかもしれません。

キャッシュレス決済を利用すれば、決済端末と連携しているアプリで売上レポートを確認できるサービスがあるため大変便利です。アプリによっては時間帯別の売り上げや、支払い方法別の売り上げをグラフで確認できるなどと、細かいデータまで表示されるものもあります。

現金管理の手間や紛失・盗難リスクを軽減
​音楽フェスは​都市型・郊外型に​大きく​分かれますが、​​交通が​不便な​山奥などでの​開催だと、​釣り銭を​切らしてしまった​ときに苦労​するかもしれません。​特に​​夜通し行われる音楽フェスの場合、​釣り銭が​必要な​タイミングで​銀行が​開いておらず​対処が​できない​ことも​考えられます。​こう​した​心配に​加えて、​両替に​かかる​手数料が​コストと​してのしかかります。

また、開催期間中、​各ブースに​いる​スタッフは​現金の​保管に​ついても​気を​遣わなければなりません。​受け付ける​現金の​量が​増えれば​増える​ほど、​現金管理の​負担も​大きくなるでしょう。

キャッシュレス決済に​対応しておく​ことで、​現金の​量を​減らし、​釣り銭や​現金管理に​かかる​負担や紛失・盗難のリスクを​軽減できます。

来場者の​満足度向上
キャッシュレス決済が​利用できれば、​来場者は​手持ちの​現金で​足りるか​どうかを心配する​必要がなくなり、​クレジットカードや​スマートフォンなどで手軽に​お会計が​できるようになります。ATMに行く必要もありません。現金の​残高を​気に​する​ことなく、​好きなときに​食べたい​ものを​買える、​ミュージシャンの​グッズを​購入できることは、​来場者の​満足度向上に​も​つながるでしょう。

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【フェス別】キャッシュレス決済

実際に​キャッシュレス決済を積極的に​導入している三つの​音楽フェスの​事例をご紹介します。

サマーソニック(サマソニ)の支払い方法

サマソニの​愛称で​知られている​夏フェスの​代表格、サマーソニック(​SUMMER SONIC)。​開催場所は​千葉・幕張と​大阪・吹田で、​都市型フェスの​うちの​一つに​数えられます。​サマソニでは、​2019年から​キャッシュレス決済を​全面導入しており、​飲食ブースは​もちろん、​グッズの​購入や​クローク代の​支払いも​キャッシュレスで​支払う​ことができます。幕張メッセ会場のように、なかには飲食店の支払いに電子マネー決済のみを受け付けている会場もあります。

ウルトラジャパンでクレジットカードは使える?

国内の​ダンスフェスティバルのなかで​最も​動員数が​多いと​されている、ウルトラジャパン(​ULTRA JAPAN)。​2014年以降、東京・​お台場で​毎年​開催されている​都市型フェスです​(2020年、​2021年を​除く)。​2022年まで​飲食エリアは​現金のみで​したが、​2024年のイベントではクレジットカードを含めたキャッシュレス決済に全面対応しており、キャッシュレス決済用のみで利用できる無料Wi-Fiも設置されています。

フジロックのキャッシュレス事情

日本​最大級の​野外音楽フェスで​あり、​2023年には​11万人以上を​動員した、​フジロックフェスティバル。​国内の​音楽フェスの​先駆けと​いわれており、​2010年にキャッシュレス決済の導入を​いち早く​始めました。​2022年以降、すべての​飲食ブースで​現金なしの​​完全キャッシュレスを導入した年もありました。2025年は飲食ブースやグッズ売り場でキャッシュレス決済のほかに現金も使用できる予定です。

過去の会期中には​バケツを​ひっくり返したような​激しい​雨が​降り、​お札が​ビショビショになった​来場者も​いるかもしれません。​キャッシュレス決済を利用すれば、​このような​ストレスも​軽減されます。

音楽フェスで使える主なキャッシュレス決済

キャッシュレス決済にはクレジットカード決済、QRコード決済、電子マネー決済の3パターンがあります。上記の音楽フェスを含め、近年の大規模のイベントでは、これらすべてに対応しているケースが多く見られます。

クレジットカード決済

クレジットカード決済は、​長年親しまれてきた​定番の​キャッシュレス決済方法です。​日本では、​以下​六つの​国際ブランドの​クレジットカードが​普及しています。参考として、​各ブランドの​国内シェアは以下の通りです(​2020年に​発表された​イプソス株式会社の​調査結果を​参照しています)。

  • Visa​(50%)
  • JCB​(28%)
  • Mastercard​(17%)
  • American Express​(3%)
  • Diners Club​(0.3%)
  • 銀聯(0.1%)

QRコード決済

​利用者数や​利用できる​店舗数が​急​増している、​QRコード決済。​スマートフォンで専用アプリを​開き、​お客さまが​お店の​QRコードを​スキャンするか、​お客さまの​バーコードを​お店が​スキャンする​ことで​決済が​完了します。​代表的な​サービスには​PayPay、au Pay、楽天ペイなどが​挙げられます。

電子マネー決済

電子マネーは​その名の​通り、​電子化された​お金の​ことを​指します。​電子マネーと​ひと​口に​いっても​種類は​さまざまで、​利用額を​事前に​チャージして​使用する​もの、​口座を​紐づけると​即時に​利用額が​引き落と​される​もの、​クレジットカードを​紐づけて​後払いする​もの、と​三つの​タイプが​あります。

電子マネーには​以下のような​サービスが​含まれます。

  • iD​(前払い、​即時払い、​後払いに​対応)
  • QUICPay​(前払い、即時払い、​後払いに​対応)
  • 交通系ICカード(SuicaやPASMOなどに利用額をチャージして使用)

出店者・主催者がキャッシュレスに対応する方法

これからキャッシュレス決済を​導入したい、または​もっと​使い勝手の​いい​決済サービスへ​乗り換えたいと考えている​音楽フェス主催者や出店者は、どうすればスムーズにキャッシュレス対応ができるのでしょうか。

キャッシュレス導入の注意点と成功させるコツ

いくつかのコツをおさえると、キャッシュレス決済をスムーズに導入することができます。

来場者への告知
フェスには初めて参加する人や久しぶりに参加する人もいるので、キャッシュレス決済が使える旨と使える決済手段は、音楽フェスの公式サイトやSNSを通じて必ず事前に告知しておきましょう。そうすれば、来場者は現金を用意する手間や、大量の現金を会場に持ち込んで紛失するリスクを避けることができます。

また、クレジットカードの利用限度額を増やしたり、対応している電子マネーを新たにダウンロードしてお金をチャージしておいたりと、余裕を持って準備することが可能です。

イベントを完全キャッシュレスにする場合には、特に徹底して告知をするようにしましょう。いざ会場に着いて現金が使えないと知ると来場者は戸惑ってしまいますし、その場で決済アプリのダウンロードやチャージをしようとしても、電波が悪くインターネットがつながらないリスクも考えられるからです。

トラブル時の対応フローを整備
通信障害やシステムの不具合などで、キャッシュレス決済が利用できなくなってしまう可能性もゼロではありません。そのような事態に備え、数種類のQRコード決済とクレジットカード決済方法を導入しておき、もしものときは現金での支払いにも対応できるようにしておくと安心でしょう。

キャッシュレス決済端末の電池切れにも注意が必要です。​近年、小規模の​店舗で​よく​使われている​決済端末には​基本的に​バッテリーが​内蔵されており、​​充電が​必要な​ときは​スマートフォンのように​USBケーブルを​使って、​決済端末と​ACアダプターを​接続し、​アダプターを​コンセントに​差し込む仕組みになっています。途中で電池切れになってしまわないよう、​満充電に​なるまでの​充電時間と​駆動時間の目安を​確認しておき、余裕を持って充電しておきましょう。また、ポータブル電源を用意しておくことも​おすすめします。

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音楽フェスの運営・出店にはSquare

音楽フェスの​規模にもよりけりですが、​会場内の​ブースで​キャッシュレス決済を​受け付けるには​数十台、​動員数の​多い​会場だと​数百台単位での​導入が​必要に​なります。​端末が​多ければ​多い​ほど、​導入コストは​膨らむ​ものです。​しかし、決済サービスSquareの​決済端末なら、​1台5,000円以下で​導入する​ことができます。入金サイクルも、Squareで​受け付けた​決済額は​最短翌営業日に​振り込まれるので、​売り上げの​回収まで​何週間も​待たずに​済みます。​Squareの​特徴について、​詳しく見てみましょう。

低コストでキャッシュレス決済が導入できる

Squareのキャッシュレス決済なら、月額利用料などの​固定費が​発生せず、​決済が発生した​ときのみ決済手数料が​かかる仕組みなので、維持コストなどを​気に​する​ことなく​導入できます。​手の​ひらに​おさまる​コンパクトな​サイズの「​Square リーダー」と、​レシートプリンターが​搭載された「​Square ターミナル」の​端末代金は​以下の​通りです。

  • Square リーダー:4,980円​(税込)
  • Square ターミナル:39,980円​(税込)

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▲Square リーダー(右)とSquare ターミナル(左)

まずは試しに使ってみたいという場合や、必要台数が多く購入を躊躇してしまう場合には、端末をレンタルしてみてはいかがでしょうか。こちらの記事では、NYLON JAPANが横浜で開催したフリーマーケットで計60台のSquare ターミナルをレンタルした際の感想や、導入に至った経緯が紹介されています。

コンパクトで持ち運びしやすいモバイル決済端末

音楽フェスには​さまざまな​機材を​持ち込む​必要が​あるため、​決済端末は​できるだけ​小型で​持ち運びが楽なものを選びたいものです。Squareが​提供している​最も​小型な​決済端末​「Square リーダー」は​手の​ひらに​すっぽり収まる​サイズになっています。​レシートプリンターが​内蔵された​「Square ターミナル」も​片手で​持てる​サイズです。

どちらもかさばらず、​ワイヤレスで​使えるので持ち運びやすく、​音楽フェスに​適しています。二つとも​バッテリー​内蔵で、​Square リーダーは​おおよそ2時間、​Square ターミナルは​5時間程度充電すると​満充電状態に​なります。​使用状況にもよりますが、​どちらも​1日の​営業時間の​間は​充電が保てる設計に​なっています。

Squareの​決済端末は、​1台で​音楽フェスで​よく​使われる​キャッシュレス決済手段​(クレジットカード決済、​電子マネー決済、​QRコード決済)に​対応できます。また、スマートフォンが決済端末の代わりになるTap to Pay on Android、あるいはiPhoneのタッチ決済機能も使えます。混雑するタイミングでは、決済端末と並行してスマートフォンでタッチ決済(※)を受け付けるといった運用が可能です。

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※タッチ決済対応のクレジットカード、またはApple Payなどのモバイルウォレットに登録されたクレジットカードのみを受け付けできます。電子マネーによる支払いは受け付けられません。

Squareなら今すぐキャッシュレス決済導入できる

カード決済、タッチ決済、電子マネー決済、QRコード決済が簡単に始められます

まとめ

キャッシュレス決済には、売上分析の自動化や、行列の緩和、現金の紛失や盗難リスクの軽減といった多くのメリットがあり、近年ではキャッシュレス決済を導入する音楽フェスが急増しています。Squareのキャッシュレス決済端末は、小型で持ち運びやすくコストを​抑えて導入でき、レンタルにも対応しているため、新たに​導入を​考えている​主催者は気軽に試すことができるでしょう。多忙を極めるイベント開催中、少しでも負担を減らして本業にパワーを温存しておくためにも、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。


Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。

執筆は2023年10月15日時点の情報を参照しています。2025年7月​11日に​記事の​一部情報を​更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash