リンク決済とは?リンク型決済徹底比較|メール対応

ウェブサイトや​ブログに設置した​ボタンを​押したり、メールやSMS内のリンクをクリックしたりするだけで、簡単にオンライン決済ができるリンク型決済。サービスや商品を提供する側と購入者側のどちらにとっても手軽に使えることもあり、興味を持っている事業者も多いのではないでしょうか。

このリンク型決済の使い方やメリット・デメリット、導入の際に確認すべきポイントなどについて、わかりやすく解説。各社のサービス比較も紹介します。

📝この記事のポイント

  • リンク型決済はメールやSMS、ウェブサイトに設置したリンクやボタンを通じて決済ができる
  • ECサイトがなくても利用でき、低コスト・短時間で開始できる
  • 購入者の手間を省き、機会損失を減らし、事業者は自前のセキュリティー対策が不要
  • 決済手数料や月額利用料が発生し、リンクのタイムアウトやメール未確認などで決済が成立しないリスクがある
  • Square リンク決済は初期費用無料、入金が早く、リンクとボタンの両方に対応できる
目次


リンク型決済(メールリンク決済)とは?

リンク型決済は、ウェブサイトやブログに設置したボタンをクリックしたり、メールやSMS内のリンクをタップしたりすることで行う決済方法で、リンク決済やメールリンク決済などとも呼ばれています。

サービスや商品を提供する側にとって比較的導入しやすいほか、購入者側にとってもウェブサイトや​ブログに設置されているボタンをクリックしたり、メールやSMS内のリンクをタップしたりするだけと簡単な点が大きな特色です。

「オンラインショップを​開く​ほどの​点数は​ないけど、​ブログや​メールで​商品を​売りたい」​「自分の​作品を​ウェブサイト上で​販売したい」といった規模の事業者に活用されているケースが多くみられます。

リンク型決済(メールリンク決済)のメリットとデメリット

リンク型決済とその他の決済方法を比べた場合のメリットとデメリットにはどのようなものがあるでしょうか。おもだったところをチェックしていきましょう。

リンク型決済のメリット

リンク型決済には、おもに次のようなメリットがあります。

  • オンラインショップを開設しなくても導入できる
  • 購入者にとって決済の手間が省ける
  • セキュリティー対策を販売者​自身で行わなくてよい

まず、リンク型決済のメリットとして挙げられるのが、オンラインショップを​開設しなくても​導入できるという点です。 インターネットを利用して商品やサービスの提供を行う場合、決済機能を備えたオンラインショップを​開設して取引するのが一般的ですが、リンク決済やメールリンク決済なら基本的に既存のウェブサイトやブログ、メールなどに大きく手を加えずに導入することが可能。短時間かつ低コストで​ネット販売が始められます。

また、購入者側において決済の手間が比較的少なく済む点も魅力の一つです。ボタンや​URLを​クリックするだけで​決済画面に​移動できるという手軽さによって、よ購買に​つながりやすく、「商品は​欲しいけれど​、決済までのステップが多すぎて​購入を​やめる」と​いった​機会損失の減少が見込めます。

さらに、セキュリティー対策を​事業者が​行わずに済むという点も大きなメリットです。インターネットを通じて商品やサービスの取引をする​場合、​セキュリティー対策がしっかりとできているかは販売する​側も​購入者側も​気に​なるものです。​​​リンク決済やメールリンク決済では、すでに​セキュリティー対策されている​システムが導入できるため、​自身で設定する必要がなく、負担が​大幅に​減ります。

リンク型決済のデメリット

リンク決済やメールリンク決済には販売者側、購入者側双方へのメリットが見込める一方、以下のようなデメリットも見受けられます。

  • 金銭コストが発生する
  • 一定時間内に決済が完了しないと無効になる
  • 購入者がメールを確認できないリスクがある

リンク型決済では、一般的に決済サービスの提供者から手数料や利用料を求められます。取引ごとに発生することもあれば、月額料金として発生することもあるなど、課金形態はサービス提供事業者によってまちまちですが、低額の取引が多い場合や決済の件数が多い場合には慎重にサービスを選択しないとコストが利益を圧迫する懸念があるので注意が必要です。

また、セキュリティー対策の一環として、タイムアウト機能が設定されていることがあります。タイムアウト機能は、一定の時間内に手続きを終えないとリンクが無効になる仕組みです。操作に慣れていない場合や通信環境の不具合によって遅延が生じ、リンクが無効になってしまうと、改めて決済用URLを再送して決済画面にアクセスしてもらわなくてはなりません。販売者側にとって手間になるだけでなく、タイムアウトが原因となって顧客が手続きから離脱、購入を諦めてしまう可能性があります。

さらに、メールリンク決済は購入者がメールを受け取って確認できることが前提となっているので、メールをみてもらわないことには決済が進められません。購入者が「メールを確認しよう」という行動を取らない場合はもちろん、メールに記載されているリンクによっては迷惑メールとして振り分けられてしまうこともあり、決済手続きが遅れたり、完了しなかったりすることがあるので注意が必要です。

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リンク型決済(メールリンク決済)が最適な人

リンク型決済やメールリンク決済はその特性により、次のような人たちに特に向いているといえます。

  • SNS運営者
  • ブログ運営者
  • 実店舗運営者
  • ECサイト運営者

それぞれを詳しくみていきましょう。

SNS運営者

リンク型決済は、投稿やDMに決済URLを添付するだけなので、単発的な利用ができ、SNSを活用したビジネスとの相性は非常によいといえます。Instagramには「Instagramショッピング機能」がありますが、この機能ではECサイトの保有が前提です。そのため、ECサイトは持っていないものの、SNSのフォロワー向けに商品やサービス販売したい人にとって、リンク型決済は利便性の高いサービスです。

ブログ運営者

SNSを利用した販売と同様に、リンク型決済はブログを利用した販売にも投稿やDMに決済URLを添付するだけのため、親和性が高い決済方法だといえます。この方法でもわざわざECサイトを用意する必要がなく、思いついたらすぐに実行できるのが魅力です。

実店舗運営者

美容室やネイルサロン、トレーニングジム、学習塾など、実店舗でサービスの提供や販売を行っている事業者がオンライン決済を導入する場合にも、リンク決済やメールリンク決済はおすすめです。

導入・運営に手間がかからないので、特に少人数で経営している店舗や個人で行っている事業に向いているといえます。

ECサイト運営者

すでにECサイトで事業を行っている事業者にもリンク決済やメールリンク決済を導入するメリットはあります。大口のお客さま向けに割引価格で販売する場合、会員限定で特別な商品を販売する場合など、ECサイトに掲載していないパターンでの販売時にリンク型決済は有用です。

ECサイト不要でオンライン販売が可能に

Square リンク決済なら会計リンクを作成しSNSやメールで共有するだけ。ECサイトがなくても誰でも簡単ににオンライン販売が可能です。

リンク型決済(メールリンク決済)導入で確認すべきポイント

いざ、リンク決済やメールリンク決済を導入するとなった場合、どのような点をチェックしておけばよいでしょうか。以下にいくつか要点をピックアップしたので、決済サービスを提供している主要な事業者をそれぞれの要点で比較しながら紹介していきます。

初期費用はどれくらいかかる?

まず確認しておきたいのが初期費用が必要かどうか、必要であればいくらかかるのかという点です。

サービス提供会社 初期費用
Square 無料
Stripe 無料
formrun 無料(有料プランで拡張)
イプシロン 無料
SBペイメントサービス 要問合せ
サブスクペイ 要問合せ

SquareやStripe、イプシロンは無料で導入可能。formrunは基本機能が無料で使え、有料プランにすると拡張的に利用できます。サブスクペイやSBペイメントサービスは利用規模や条件により異なるため要問合せです。

決済手数料はどれくらいかかる?

決済手数料についても決済サービスを提供している事業者によって違いがみられます。以下ではおもにクレジットカードを利用したときの決済手数料を比較しています。

サービス提供会社 決済手数料(目安)
Square 決済ごとに3.6%
Stripe 決済ごとに3.6%
formrun 2.99%(fincode連携利用時)
イプシロン 2.99%〜(プランによる)
SBペイメントサービス 要問合せ
サブスクペイ 2.65%〜(カードブランドによる)

対応している決済方法は?

対応している決済方法ですが、各社、基本的に主要なクレジットカードによる決済が可能であり、そのほかの決済方法も選べるところがみられます。

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開発者レベルの知識は必要?

SquareやStripe(Payment Links)、formrunは管理画面で商品名と金額を入力すればすぐにリンクを発行できるため、特別な開発スキルは不要です。イプシロンやSBペイメントサービスも、導入時の契約や設定は必要ですが、日常的な運用には専門的な知識は不要です。

ECサイトは必要?

サービス提供会社 ECサイト
Square 不要
Stripe 不要
formrun 不要
イプシロン 不要
SBペイメントサービス 不要
サブスクペイ 不要

上記の6サービスはすべて、ECサイトを持っていなくても利用可能。ECサイト構築に手間をかけずにリンク型決済だけ導入したい事業者には最適です。

リンクの他に決済用ボタンも作れる?

Squareはリンクに加えて決済用ボタンの生成も可能です。自社サイトやブログ、メールに埋め込みやすいため、顧客をわかりやすく購入に誘導できます。

比較解説!各社のリンク型決済(メールリンク決済)の特徴

比較検討されることの多いリンク型決済(メールリンク決済)サービス提供事業者について、それぞれの特徴を紹介します。

Square

Square(スクエア)の場合、最短で申込当日からリンク決済の利用が可能です。三井住友銀行とみずほ銀行の場合は、決済した翌営業日に入金されるのが特色です(※)。

※ 三井住友銀行とみずほ銀行以外の金融機関口座をご登録の場合、毎週水曜日で締め、同じ週の金曜日に合算で振り込まれます。

さらに、サブスクリプション機能も用意されており、毎週、毎月、3カ月に一度など、定期的に発生する支払いにも対応。「ECサイトを作成するほど手間がかけられない」、かつ「すぐに販売をはじめたい」という場合には、初期費用が無料で導入に時間がかからないSquare リンク決済がおすすめです。

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Stripe(ストライプ)が提供するPayment Linksは、決済URL作成に特化したサービスです。単独のウェブサイトやアプリケーションを別途構築せずに、リンクによって決済を受け付けたり、サブスクリプションを販売したりすることが可能。

クレジットカード、デビットカード、Apple Pay、Google Payなど豊富な決済手段に対応しているほか、決済用リンクには顧客のブラウザの優先言語が自動的に使用される点も特徴です。利用にあたっては、初期費用、月額費用などは求められず、取引1件あたりの決済手数料3.6%(クレジットカードの場合)のみがかかります。

formrun

formrun(フォームラン)は専門知識がなくても、デザイン性や機能性、セキュリティーに優れたフォームを誰でも簡単にノーコードで作れるフォーム作成ツールです。PayPalやfincodeといった外部の決済サービスとの連携が必要ですが、機能の一つとして決済機能付きフォームが用意されています。

サブスクリプション決済にも対応しているので、学習塾やジムの月謝支払いなどの支払いもスムーズに行えます。また、通知とデータ連携において、SlackやChatworkなどのさまざまな外部ツールとの連携も可能。業務の効率化という点で魅力的です。

イプシロン

イプシロンはGMOイプシロン株式会社が提供する決済代行サービスであり、オプションとしてメールリンクサービスが用意されています。決済案内メールの文面と送信元アドレスは自由にカスタマイズすることができ、カスタマイズしたメールはイプシロンのシステムによって15分以内に送信されます。

利用料金は2,000円の月額費用に加え、SMS送信の場合のみ1通あたり送信手数料40円がかかります。また、決済手数料はプランによって異なります。

SBペイメントサービス

SBペイメントサービスはオンライン決済サービスをはじめ、店舗向け決済サービスなど、幅広くサービス展開しているなかの一つとしてメールリンク決済が用意されています。

メール、SMSに加え、QRコードを通じた請求が可能。複数の請求を一括処理するためのファイルアップロード機能や、自社システムと連携して必要な情報を自動登録できるAPI連携なども利用可能。管理画面で請求内容をその都度登録する以外の方法も使えて、注文処理を効率的する手段が用意されています。

サブスクペイ

サブスクペイは、その名のとおりサブスクリプションビジネスに特化した決済システムです。決済用URLや決済用QRコードをメールやSMSのほかにLINEでも送信可能。支払いはクレジットカード決済とコンビニ決済、銀行振込に対応しています。

自動継続課金機能を利用すると、初回の決済でメールリンク決済を利用したあとに指定日に決済を自動で行えるようになり、負担を減らせるのがメリット。継続課金の利用中に別の請求が発生した顧客に対しては、決済金額を変更するだけで対応できます。利用料金はクレジットカード決済の場合、決済手数料2.65%~となっており、バンクチェック(バーチャル口座を活用した振込)やコンビニ決済にも対応していますが、料金は問い合わせて確認する必要があります。

Squareのリンク型決済で決済処理を楽にしよう

前項でご紹介したなかでも、リンク型決済を初めて導入する事業者におすすめなのがSquareのリンク型決済です。以下のような特色を備えており、スムーズにリンク型決済を導入、活用できます。

  • 迅速で柔軟な設定:決済リンクの作成にかかる時間は、わずか数秒。QRコードとして保存することもできます。一度作成したリンクは再利用可能なため、複数の顧客に同じ商品・サービスを販売する際に便利です。

  • カスタマイズが可能:自社のブランドや独自のニーズに合わせてリンクをカスタマイズすることが可能。寄付金を受け付けたり、購入者が価格を設定できるようにしたりすることもできます。

  • 複数のチャネルで共有:リンクをメールやDMで送信するほかにも、SNSに投稿することが可能。また、購入ボタンをブログやウェブサイトに埋め込むこともできます。さらに、QRコードも生成できるので、封筒やチラシ、ポスターなどに印刷することによって非接触な決済が簡単に行えるようになります。

  • データの自動管理:Squareの管理画面にログインするだけで、各顧客の支払状況をリアルタイムで把握し、売上パフォーマンスを確認できます。

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ECサイト不要でオンライン販売が可能に

Square リンク決済なら会計リンクを作成しSNSやメールで共有するだけ。ECサイトがなくても誰でも簡単ににオンライン販売が可能です。

まとめ

リンク型決済(メールリンク決済)は、ECサイトを構築せずに商品やサービスを販売できる手軽な仕組みです。低コストで導入でき、顧客にとっても操作が簡単な一方、手数料やリンク切れ・メール未確認といった課題も存在します。SNSやブログを活用した個人事業主から、既存のECサイト運営者まで幅広い事業者にとって、効率的で柔軟な販売チャネルとして有力な選択肢となります。

よくある質問

以下、リンク型決済についてよく寄せられる質問を集めましたので参考にしてください。

リンク型決済とはなんですか?

リンク型決済は、ウェブサイトやブログに設置したボタンを押したり、メールやSMS内のリンクをクリックしたりすることで行う決済方法であり、リンク決済やメールリンク決済とも呼ばれています。

リンク型決済のメリットとはなんですか?

おもに「オンラインショップを開設しなくても導入できる」「購入者にとって決済の手間が省ける」「セキュリティー対策を販売者自身で行わなくてよい」といった点が挙げられます。

リンク型決済に適している事業はなんですか?

SNS運営者やブログ運営者に向いているほか、活用方法次第では実店舗運営者やECサイト運営者にも有用です。

リンク型決済支払いは安全ですか?

リンク型決済は、決済事業者が提供するシステムを利用するため、基本的にセキュリティー対策は事業者側で実施されています。購入者のカード情報は販売者に共有されず、安全に処理されます。ただし、利用する事業者が信頼できるかを確認することや、購入者側がフィッシングメールを見分ける意識を持つことも重要です。


Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。

この記事は2020年7月27日に公開しました。2025年10月6日に​記事の​一部情報を​更新しました。​当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash