QRコード決済とクレジットカード決済を比較!どっちを導入するべき?

キャッシュレス決済には、QRコード、クレジットカード、デビットカード、電子マネーとさまざまな手段があり、キャッシュレス化が進む中、「導入を検討してはいるものの、決済手段の種類がたくさんあって何を選べばいいのかわからない」という店舗運営者も多いのではないでしょうか。経済産業省が全国の1,189社を対象に行ったアンケートによると、キャッシュレスの導入率は約7割、クレジットカード決済とQRコード決済は半数以上の事業者が導入しているという結果が出ています。

本記事では、キャッシュレス決済導入の必要性、キャッシュレス決済の主流「クレジットカード決済」と、利用者が増加傾向にある「QRコード決済」の特徴を解説します。同じキャッシュレス決済でも特徴が異なるので、それぞれの特徴を理解、比較して導入時の参考に役立ててください。

参考:キャッシュレス決済 実態調査アンケート集計結果(経済産業省)

目次



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キャッシュレス決済の導入が必要な理由

キャッシュレス対応の有無で売り上げが変わる

全国の男女2万人を対象にした「決済動向2022年4月調査」によると、キャッシュレス派が61%で、39%の現金派を大きく上回っていることが示されています。現金派が半数以上を占めていた3年前の調査結果と比較して、キャッシュレス決済の「現金を持ち歩かなくていい」「スムーズに決済が完了する」「ポイントが貯められる」といった利便性の高さが消費者の日常生活に浸透しているといえるでしょう。

キャッシュレス決済利用者の増加は、店舗運営者にとっても「売り上げの向上」が見込めるチャンスです。キャッシュレス決済手段を導入することで、キャッシュレス派の人を呼び込むことができ、新規顧客の開拓やリピーターを獲得するチャンスとなります。また、インバウンドが期待できる場所にある店舗では、キャッシュレス決済の利用率が高い外国人観光客の集客も見込めます。キャッシュレス決済の導入により、機会損失の発生を防ぎ、顧客満足度の向上が図れます。

参考:QRコード決済の利用率が57%となり、FeliCa型電子マネーを初めて上回る結果にBNPLは、若い女性を中心に躍進し、11%の利用率でブランドプリペイドを凌ぐ勢い インフキュリオン、「決済動向2022年4月調査」を発表(2022年5月25日、PR TIMES)

QRコード決済とクレジットカード決済の特徴

QRコード決済とクレジットカード決済の特徴を表にまとめました。各項目の詳細についても説明しています。

                   QRコード決済 クレジットカード決済
利用率 ・57%、利用率が3年間で5倍以上増加 ・75%以上、高い利用率を維持
導入の簡単さ ・直接契約、決済代行サービスの二つの導入方法がある
・QRコードを読み取る方法によっては決済端末の用意が必要ない
・直接契約、決済代行サービスの二つの導入方法がある
・決済端末の用意が必要
決済手数料 ・直接契約は各QRコード決済サービスが定める決済手数料率が適用
・決済代行サービスは、複数のQRコード決済を一律の決済手数料で導入可能
・直接契約は決済手数料の情報が公表されていないことが多く、1%から10%が相場
・決済代行サービスは決済手数料を公表していることが多く、3%前後が相場
入金サイクル ・直接契約では各サービス毎に入金サイクルが異なる
・決済代行サービスでは入金サイクルが一本化される
・直接契約では各社毎に入金サイクルが異なる
・決済代行サービスでは入金サイクルが一本化される

利用率が高いのはどっち?

クレジットカード決済とQRコード決済は、それぞれどのくらい利用されているのでしょうか。クレジットカードと比較すると、QRコード決済が国内で広がり始めたのが2018年とかなり遅く、クレジットカードはすでに一定の利用率を確立しているのに対し、QRコード決済は発展途中にある決済手段です。

キャッシュレス決済利用率の調査によると、2022年4月時点でクレジットカード決済の利用率は77%、QRコード決済の利用率は57%となっています。2015年からの過去7年間を見ると、クレジットカード決済は一定して75%以上の高い利用率を保持しています。一方で、QRコード決済の利用率は2019年の10%台から急速に伸びていることが示されています。

参考:QRコード決済の利用率が57%となり、FeliCa型電子マネーを初めて上回る結果にBNPLは、若い女性を中心に躍進し、11%の利用率でブランドプリペイドを凌ぐ勢い インフキュリオン、「決済動向2022年4月調査」を発表(2022年5月25日、PR TIMES)

導入が簡単なのはどっち?

QRコード決済、クレジットカード決済どちらも導入において「直接契約」と「決済代行サービスを介する契約」の2種類の方法があります。

【直接契約の場合】
・QRコード決済
QRコード決済サービスと加盟店契約を交わします。申し込み後、審査に進みます。審査の所要期間はQRコード決済サービスにより異なり、数日のものもあれば、1カ月程度かかるものもあります。複数のQRコード決済サービスを導入する場合、各QRコード決済サービス毎に加盟店契約の手続きが必要となります。

QRコード決済には、お客様が提示したQRコードをお店が読み取る「ストアスキャン方式」と、お客様がお店が提示するQRコードを読み取る「ユーザースキャン方式」があります。前者のストアスキャン方式ではQRコードを読み取る専用端末の用意が必要ですが、後者のユーザースキャン方式は印刷したQRコードを設置すれば端末が必要ない場合もあります。

・クレジットカード決済 
各カードブランドごとに加盟店契約の申し込みをします。申し込み後、審査に通過すれば加盟店契約を結ぶことができます。審査は数週間から、数カ月かかる場合もあります。複数のカードブランドと契約したい場合、各カードブランド毎に手続きをし、審査に通過する必要があります。審査通過後は、クレジットカード情報を読み取るクレジットカード決済端末の用意が必要です。

【決済代行サービスを介する契約の場合】
決済代行サービスは、クレジットカード決済やQRコード決済など複数の決済手段を一括で導入したい店舗運営者向けに、一本化した契約や管理システムを提供します。審査にかかる期間は数日から1カ月前後であることが多く、決済代行サービスによって異なります。各決済代行サービスで、様々なキャッシュレス決済に対応する決済端末がリーズナブルな価格で販売されています。導入する決済手段によっては、スマートフォンやタブレットがあれば端末を購入する必要がない場合もあります。

決済手数料の違いは?

商品やサービスが売れてキャッシュレス決済が行われると、決済手数料が発生します。

【直接契約の場合】
・QRコード決済
契約するQRコード決済サービスが定める決済手数料率が適用されます。期間限定で決済手数料無料などのキャンペーンを行っていることがあり、タイミングが合えばお得に導入することも可能です。決済手数料率はQRコード決済サービスごとに異なります。

・クレジットカード決済 
決済手数料に関する情報は公表されていないことが多く、取扱商品や事業規模、取引量などによって決済手数料率に幅があり、1%から10%が相場だといわれています。

【決済代行サービスを介する契約の場合】
決済代行サービスでは、ホームページなどで決済手数料に関する情報を公開していることが多く、問い合わせや見積依頼をしなくても決済手数料がすぐに分かる点がメリットです。「QRコード決済にかかる決済手数料率」「クレジットカード決済にかかる手数料率」というように決済手段ごとに決済手数料率を一律にしていることが多く、3%前後が相場だといわれています。

入金サイクルは?

QRコード決済やクレジットカード決済の場合、現金決済のように売り上げがすぐに手元に入ってきません。「必要な時に手元に資金がない」といったことが起こらないよう、いつ入金されるかは事前に確認しましょう。

入金サイクルは、サービスごと、会社ごとに異なります。月末締めの翌月末払いの場合もあれば、月に複数回入金されるものもあります。経費など現金の出入りが頻繁にある店舗の場合、入金頻度が高いサービスや会社を選ぶと安心です。

直接契約で複数のQRコード決済やクレジットカード決済を導入する場合、各社・各サービス毎に入金サイクルが異なるため、売上管理の作業が複雑になります。決済代行サービスを利用することで、複数の入金が一本化され売上管理が簡略化されます。

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利用者にとってメリットがある決済方法はどっち?

QRコード決済とクレジットカード決済の利用者側のメリットを紹介します。

QRコード決済

スマートフォンで簡単に始められる

お客様はスマートフォンにQRコード決済サービスのアプリをインストールし、チャージもしくはクレジットカードや銀行口座と連動させるだけで利用できます。クレジットカードとは違い、申し込みや審査がないので簡単に始めることができます。

キャンペーンやクーポンの恩恵が受けられる

各QRコード決済サービスが行っているポイント還元率が高くなるキャンペーンや、クーポンなどを利用してお得に買い物をすることができます。また、クレジットカードからチャージすることでポイントの2重取りができる場合もあります。

支払い履歴をアプリで確認できる

QRコード決済の場合、何にいくら使ったかなどの決済履歴がアプリに表示されます。お金の動きを把握できるので、家計管理や使い過ぎの防止に役立ちます。

クレジットカード決済

ポイントやマイルがたまる

買い物でクレジットカード決済を利用すると、ポイントやマイルをためることができます。ポイント還元率はカード会社によって異なり、たまったポイントは、現金にキャッシュバックできたり、各種ポイントや商品に交換できたり、買い物の支払いに利用することができます。マイルとは航空会社のポイントで、マイルがたまると買い物の支払いや商品との交換だけでなく、飛行機のチケットの購入や座席のアップグレードに充てることも可能です。

会員優待特典を利用できる

クレジットカードによって、特定の店舗で買い物をした際に割引優待を受けれることがあります。また、カード会社と提携している国内外のホテルやレストランなどで、割引や特別なサービスを受けれる特典がついていることもあります。

保険がついている場合もある

クレジットカードに付帯している保険で、旅行中のケガや盗難、高額商品の破損や盗難の補償を受けることができます。補償内容や利用条件はクレジットカードにより異なります。

QRコード決済とクレジットカード決済の導入における特徴を紹介しました。これから導入を検討されている店舗運営者はぜひ参考にしてみてください。多くの消費者は、様々なキャッシュレス決済を店舗毎、キャンペーン毎で使い分ける傾向にあります。決済の選択肢を増やすことで新規顧客の開拓や、顧客満足度の向上につながります。簡単に複数のキャッシュレス決済手段を導入できる決済代行サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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執筆は2022年6月28日時点の情報を参照しています。2022年8月9日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。
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