季節の変わり目はもちろん、仕事で忙しいときや、どうしても落ちない汚れがあるときなど、クリーニング店を利用する機会は多くあります。自宅の近くにクリーニング店があれば便利ですが、近所になくて困っている人も少なくありません。
クリーニング店が近所にない住民にとって、新しくクリーニング店がオープンするのは非常に助かるものであり、ニーズがあるものだと考えられます。
今回はクリーニング店を開業する際に必要な手続きについて紹介します。クリーニング店の開業を検討している人は参考にしてみてください。
クリーニング店の開業のパターン
街を歩いている際にさまざまな場所でクリーニング店を見かけますが、開業パターンは大きく分ける二つになります。
自分の店でクリーニングする
一つ目は一般店と呼ばれる形態です。自分のお店でお客様からクリーニングをする衣類などを預かり、クリーニング作業を行うものです。自分の店で作業をするため、預かった衣類を保管するスペースのほか、クリーニングのための機械などをそろえなければいけません。
一般店でできることは、主に以下のとおりです。
・水洗い
・ドライクリーニング
・シミ抜き
・乾燥
・プレス
・仕上げ
一般店の場合、自分でクリーニングを行うため、クリーニングの技術力次第で、他店との差別化を図ることができます。一方で、後述する取次店のようにブランド名を使えないので、最初のうちは集客に苦労する可能性があります。
提携工場でクリーニングする
二つ目は、取次店と呼ばれる、フランチャイズに加盟する形態です。クリーニング作業は提携している工場で行われるので、業務としてはお客様の窓口となり、衣類などの受け取り、引き渡し、保管を行うのみです。
クリーニング作業を自分たちで行う必要がないため、お店のスペースは一般店に比べると小さくて済むのが特徴です。
クリーニング店を開業する際、初期投資コストが低い取次店として開業するケースが増えているようです。また、フランチャイズに加盟することになるので、有名なクリーニング店のブランドをそのまま使うことができるのも大きな特徴です。
クリーニング店の開業にかかる費用
一般店の場合、クリーニング作業を行うための洗濯機、乾燥機などが必要です。家庭で使用しているようなものではなく業務用の機械になるため、導入にかかる費用は非常に高くなります。全ての機械にかかる費用は合計で数百万円にもおよぶとされており、初期費用は取次店に比べて高額になります。
ちなみに、洗濯機や乾燥機は中古を購入することも可能なので、一般店を開業したい場合は中古も検討してみてはいかがでしょうか。
取次店の場合、自店で洗濯を行わないため洗濯機や乾燥機を購入する必要はありません。自宅の一部を改装してお店にする場合などは、お店のスペースを作る必要はありますが、初期費用は抑えることができます。
しかし、取次店はフランチャイズとしてブランド名を借りて営業を行うため、加盟している企業に対して売り上げの一部をロイヤルティーとして支払わなければいけません。
開業時に必要な手続き
クリーニング店はお店のスペースを作り、洗濯機を導入すればすぐに開業できるものではありません。一般店、取次店ともに、クリーニング店をはじめるためには、手続きが必要です。
手続きの内容は自治体によって異なる部分もありますが、必要な書類はおおよそ以下のとおりです。
一般店、取次店ともに必要
・開設届
・構造設備の概要
・施設の平面図
一般店のみ必要
・有資格者の免許
・開設者が法人の場合は、会社の登記事項証明書
共通の書類としては、まずクリーニング店の責任者の情報や店舗の住所、名前、開設年月日などを記入した開設届があります。
また、店舗のつくりを確認するための書類として、店舗の面積や構造、設備を記入した書類を提出します。クリーニング店は構造設備および衛生管理に関して法律や条例にもとづいて作られている必要があります。そのため、開設時には基準を満たしているかどうか検査があり、検査手数料がかかります。検査手数料は自治体によって異なります。
一般店に関しては上記の手続きに加えて、「クリーニング師」と呼ばれる資格を所有している人を一人以上置かなければいけないため、有資格者の免許を提出します。なお、クリーニング師の資格取得は各自治体が行う講習会を受講し試験に合格することで取得できます。
また、お店が法人の場合は登記事項証明書も必要となります。
立地選び
集客にとって重要になるのが、どこにお店を置くかという立地選びです。
利用者がクリーニング店を選ぶ理由には、ブランドやサービス内容などさまざまなものがありますが、使いやすい場所にあるかどうか、という点も忘れてはいけません。他店との差別化を図るうえで、立地選びが肝になる場合もあります。
立地選びで押さえておきたいポイントとしては以下のとおりです。
・住宅街から近い
・商店街やスーパーが近い
・多くの人が利用する駅などに近い
クリーニングに出す衣類は家から持って行くことが多いため、住宅街から近い場所にあると、その地域の人にとって利用しやすいです。また、買い物に行くついでにクリーニングを出す人もいるので、商店街やスーパーの近くも効果的です。一方で、通勤途中に利用する人もいるので、大きな駅の近くにあるかどうかも大切です。
以上のことから、駅から住宅街へとつながる動線を意識しながら場所を選ぶことが重要です。
クリーニング店の集客ヒント
開業後すぐに、多くのお客様に利用してもらうことはなかなか簡単なことではありません。そこで集客に向けた施策を行う必要があります。
さまざまな策がありますが、ここでは集客のためのヒントとしてクレジットカード決済を紹介します。
クレジットカードを所有している人の数は意外と多く、近年ではキャッシュレスでの決済も増加しつつあります。お金を持たずに済む、カードを利用することでポイントを貯められるなど、お客様にとってもメリットは少なくありません。
クレジットカード決済に関してはさまざまな企業からサービスが展開されていますが、クリーニング店を新規オープンするのであれば、Squareがおすすめです。Squareの特徴の一つが、導入のしやすさです。
利用にあたってはお手持ちのスマートフォンやタブレット端末用の無料アプリをダウンロードして、専用のIC カードリーダー(Square Reader)をBluetooth接続すれば、クレジットカードを受け付けられるようになります。
初期費用としてかかるのはSquare Readerの7,980円(税込)のみ。月額使用料などの固定費用もなく、決済手数料が引かれた金額が最短で翌営業日に振り込まれます。
普段からスマートフォンを利用していれば操作も難しくありません。気軽に導入できるSquareで、クレジットカード決済を始めてみませんか。
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執筆は2018年9月18日時点の情報を参照しています。2019年5月15日、2020年7月1日に記事の一部情報を更新しました。
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