MBTIとは?性格分析を利用してチームビルディングに役立てよう!

はじめに

ユングが提唱した心理学的タイプ論をもとに、アメリカ人が開発した世界で最も利用されている性格検査MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)。MBTIは世界45ヵ国に翻案され、キャリアカウンセリング、リーダーシップ開発、チームビルディングなどさまざまな場面で利用されています。MBTIでは、「我々の心は常に動いているが、その動きにはパターンがある」という考え方で個人に焦点を当て性格特性を探ります。

目次


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MBTI基本の考え方

心の動きには外界への接し方の二極(知覚Pと判断J)、情報の受け取り方の二極(感覚:Sと直観:N)、情報の処理の仕方の二極(思考:Tと感情:F)があるとし、心のエネルギーが二極(外向と内向)に働くとした。人は本来二極とも使うことができるが、二極のうち使いやすいほう、つまり「心の利き手」を優先して使う。


あなたのタイプとは

自分の心の癖やパターンを知れば、自分にとって何が自然で、何を軽視しがちなことなのかということを意識できるようになります。人間は意識したことはコントロールすることができ、コントロールできれば開発することができるのです。

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感覚内向(IS)タイプ

ISTJ 静かで実直、几帳面に信頼性を持って物事をやり遂げる。実践的で事実を重視し、現実的で、頼みにできる。何がなされるべきか論理的に決定し、障害にあっても確実にやり通す。仕事、家庭、生活、全てを体系だてて整理することを楽しむ。伝統や忠誠に価値を置く。

ISFJ 静かな方で、友好的で、責任感があり、実直である。義務を果たそうと、献身的で、着実である。几帳面で、労をいとわず、物事に正確である。人に対して忠実で、思いやりがあり、自分にとって重要な人について細目に気がつき記憶し、相手の気持ちを大切にする。職場でも家でも、秩序や調和のある環境を作り出そうと努力する。

ISTP 問題が起きるまでは、口数が少なく、冷静に観察をして、状況に柔軟だが、問題が発生すると、有効な解決策を探すために、素早く行動する。ものごとのしくみを分析し、身近な問題の核心をとらえるために直ちに大量のデータを認識する。原因と結果に関心を持ち、論理的な原則や価値を最大限に高める事実を整理する。

ISFP 遠慮深く、物静か、人の気持ちを察し、人当たりがやわらかい。自分の周りで起きていること、その瞬間、瞬間を楽しむが、自分の安心する居場所があることを好み、自分のタイムフレームで仕事をすることを好む。自分の価値観や自分にとって大切な人に、忠実で献身的である。不和や衝突を避け、自分の意見や価値観を他者に押し付けず支援にまわる。


感覚外向(ES)タイプ

ESTP 状況にすばやく反応し、状況を受け入れながら即結果が出ることに着目した実利的なアプローチをとる。そのため理論や、概念の説明は退屈に感じ、実際の問題解決のためにアクションを起こす方に関心が向く。今ここで起きていることに注意を向け、率先して、他者とともに活動する瞬間、瞬間を楽しむ。物質的快適さやスタイルを楽しみ、実際に体験することで学ぶ。

ESFP 人やできごとなど外界と関わることを好み、親しみやすく、人あたりがよく、人生そのものや人との関係、また五感で得られる快適さに喜びを覚える。周囲に働きかけながら、実際にものごとを進めることを楽しむ。仕事や、ものごとをより楽しくするために、良識的なアプローチで関わる。状況に柔軟に対応し、新しく出会う人や環境に対して、素早く適応する。他者と一緒に新しいスキルを経験しながら学ぶ。

ESTJ 現実や実際的なことを重視して実践する。決めたことを素早く実行に移す。物事の遂行のために、プロジェクトや人を体系化し、最も効率的な方法で結果を出すことに注意を払う。定型作業の詳細にも気を使う。明瞭な論理的な水準をもっており、体系的にそれらに従い、他者にも同じようにすることを期待する。計画の実行に強引なところがある。

ESFJ 人を思いやり、実直で、協力的である。調和を求め、それをつくりあげることに心を砕く。他者と共同して課題を正確に、時間内に完了することを好む。組織や人に忠実で、小さい事柄もフォローをする。日常生活において他者が必要としているものに気がつき、それに応え、供給しようとする。自分の存在や、貢献していることが認められることを望む。


直感内向(IN)タイプ

INFJ アイデア、人間関係、物質的な所有に、意味や関係性を探り、何が人を動機づけるのかを知るために、他者に対して洞察をする。独自の確固たる価値観に傾倒し、世の中に貢献するためのビジョンや将来像を見出す。自分の中のビジョンを実行するための環境を整理し、揺るがない決意がある。

INTJ 独自のものの見方をもち、自分の考えを実現させたり目標達成に高い関心を持つ。外で起きているできごとのパターンを素早く見出し、長期的な将来像を見出す。使命感をもって関与し望んでいるときは、体系立てて課題を整理し、最後までやり遂げようとする。懐疑的でかつ自律的であり、自分にも他者に対しても、能力や成果に高い水準を求める。

INFP 理想を求め、自分の中心にある価値観や自分にとって大切な人に忠実である。自分の内面にある価値観と、外で起きていることが一致していることを好む。好奇心があり、物事の可能性を素早く見出し、アイデアを実行するのに、促進者の役割をとることが多い。人を理解したり、可能性を実現する方法を求める。自分の価値観が脅かされない限り、柔軟に受け入れながら適応する。

INTP 自分が関心あることすべてに論理的な説明ができるように探求する。社交的な関わり合いよりも、自分でひとりで考え、解決を見出すほうに関心をもつ。口数が少ないが、柔軟に適応する。自分の興味がはっきりとしていることが多く、その分野においては、他が行きつかない深いレベルでの問題解決に意識を向ける。懐疑的で、時には批判的になるが、たいてい自分の分析に基づいた行動をとる。


直感外向(EN)タイプ

ENFP 熱意にあふれ、想像豊かに人生をとらえ、人生は可能性にあるれていると感じる。外で起きている出来事や情報の間に関連性やパターンを即座に見出し、興味があれば、どんなことでもできると感じるため、率先する。周囲からの多くの賛同を欲し、それに対して、熱意ある賞賛と支援を提供する。たいてい言葉をたくみに操りながら、即興で対応することが多い。自分のしたいことに、どうしてもそれをせざるをえなくなる理由を見つける。

ENTP 反応が素早く、独創的で、得意なことが多く、周囲に刺激を与え、機敏で、率直である。未知のことや挑戦的な問題解決に対して能力を発揮する。誰も思いつかないような可能性を生み出し、それらを戦略的に分析したり、他者が気づかないところを理解したり人について察知する。定型作業を退屈と感じ、同じことを同じ方法ですることはまずなく、次々に新しい考えに掻き立てられる。

ENFJ 温かみがあり、よく気が利き、責任を率先してもとうとする。他者の気持ちや要望、動機を察し、周囲の人すべてのなかに、可能性をみつけ、それを達成する手助けをしようとする。個人やグループの成長をそつなく巧みに促す役割を担う。賞賛や批判に敏感。社交好きで、人を助けたり、勇気付ける際に、リーダーシップを発揮する。

ENTJ 率直で、強靭な意志を持ち、いつでもリーダー的役割を担える。非論理的なことや非効率的なやり方やポリシーを素早く理解し、組織の問題を解決するために必要な総合的なシステムをつくり、長期的な計画やゴールを設定し、実際に導入する。あらゆる情報に通じており、博学である。知識の蓄えを増やし、他者に伝えることに楽しみを覚えるが、ときおり、自分のアイデアを強引に提起することがある。


MBTIは信頼性や妥当性に裏付けられた性格検査ですが、診断ツールではないため、まずはMBTIで報告されたタイプを仮説ととらえてください。実際の自分と照らし合わせながら検証して見出していく過程で自己理解が深まることのほうが大切です。また、MBTIの指向を表すことばには普段から聴きなれているものもありますが、日常会話に用いられるときとは異なった意味で使われているので注意が必要です。

  • 「外向」は普段良く使われる「社交的」とか「にぎやか」ということではありません。
  • 「内向」は「内気」とか「消極的」なこととは違います。
  • 「感情」は情緒的にいう「感情」とは違います。
  • 「判断的態度」は「断定的」とは違います。

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性格の相違を建設的にとらえる


人々の性格の相違を理解し建設的に用いることも、MBTIが貢献できる根本的なところであり、また効果的かつ倫理的な利用のひとつです。正反対のタイプは、相違がわかるとお互いの盲点を補いあったり、視野の広いバランスの取れた意思決定を図るなど、効果的に助け合うことが可能です。

直観 (N) タイプが感覚 (S) タイプに補ってもらえること 適切な事実を提示する 実際に起きていることに気づく 今までの経験を問題解決に活かす 今ここで求められていることに焦点をしぼる

感覚(S) タイプが直観 (N) タイプに補ってもらえること 新しい可能性を提示する 今後の動向を予想する ひらめきを問題解決に活かす これからの長期的な課題に焦点をしぼる

感情 (F) タイプが思考(T) タイプに補ってもらえること 経緯と結果を分析する 方針との整合性をとる 重要な規則を守り抜く 論理的にものごとを体系立てる 公平さを尊重する

思考(T) タイプが感情 (F) タイプに補ってもらえること 他者がどう感じるかを予想する 必要に応じて個人の例外を認める 人中心の価値を守りぬく 調和を考えて人や仕事を組織する わけへだてなく誰をも尊重する


MBTIについてもっと詳しく

ここであげたのはほんの一部ですので、ご興味ある方は、一定の訓練を受けたMBTIの専門家 (MBTI認定ユーザー) の支援を受けて、MBTI STEP Ⅱに関する知識や、経験、専門知識について尋ねてみてください。タイプをより適切に理解でき、自己理解を深めることができるでしょう。

  • タイプは、統計的に処理され類型化する目的でつくられたのではなく、16の心の力学的なエネルギーの諸システムのようなものです。したがって4文字で表されるタイプは、単に4つの指向を単純に足し合わせたもの以上のもので、それぞれが相互作用してはじめてそのタイプとして機能するものなのです。
  • タイプに良し悪しはありませんし、仕事や、人間関係において、タイプによる相性などもありません。どのタイプにも、どの人にも、その人固有の強みや課題があります。
  • タイプを理解したり活用することの目的は、自己理解を深めることと、他者とより相補性のある建設的な人間関係を構築する一助とすることです。
  • どの人も個性的な存在です。同じタイプであっても、個々人はみな異なります。タイプが同じであっても、「十人十色」です。
  •  誰もが、すべての態度と機能をある程度は用いています。 MBTIは、個人が指向している方の態度と機能の頭文字4文字で、タイプとして表示しています。
  • 自分のタイプを決めるのは、あなた自身です。あなたの真の指向は、あなた自身がだれよりもよく知っているのですから、MBTIの結果は、あなたが質問を選択して回答したときの状況に基づいて考えられるタイプを導き出したものにすぎません。
  • タイプで個人のすべてを説明することはできません。人の性格は、計り知れないほど複雑で深遠なものです。
  • タイプは自分を理解したり、持って生まれた自分の持ち味を受け入れるために用いましよう。タイプを、自分が何かをしたこと、しなかったことなどの言い訳に使ってはいけません。当然キャリア選択、自分のとる行動、あるいは人間関係の持ち方から、自分をあえて遠ざけるために、タイプを用いることだけはやめましよう。
  • 否定的な固定観念・きめつけ (ステレオタイプ)を避けるために、誰もが持ちやすい、タイプに対する偏見的な捉え方には充分に注意しましよう。

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執筆は2016年3月29日時点の情報を参照しています。
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