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店舗やECサイトでクレジットカード決済を受け付けるには、まず加盟店審査に通過しなければなりません。個人事業主や小規模店舗のオーナーのなかには、「審査を通過するハードルが高いのでは」と考える人もいることでしょう。また、加盟店申請の手続き自体に不安を覚えるかもしれません。
実は、個人事業主や小規模事業者でも、事前に準備をしておけばクレジットカード加盟店の申請がぐっとスムーズになります。そこの記事で、加盟店申請の流れと審査を通過するためのポイント、よくある質問を押さえたうえで、加盟店申請の手続きと方法を理解しておきましょう。
📝この記事のポイント
- 加盟店審査は取扱商品や営業実態などから事業の信頼性を確認するために行われる
- 加盟店になる方法は「カード会社との直接契約」または「決済代行会社の利用」の2通り
- 審査通過には、許認可の取得・正確なウェブサイト情報・必要書類の整備が重要
- Squareは複数ブランドに一括申請でき、最短当日で審査結果が届くなど導入が非常にスピーディー
目次
- クレジットカード加盟店とは?【個人向けカード審査との違いも解説】
- クレジットカード加盟店になるには?【申請から審査の流れ】
・ステップ1:申請の準備
・ステップ2:加盟店審査
・ステップ3:審査通過後の導入手続き - 加盟店審査に落ちないための準備
・ウェブサイトを正しく利用できる状態にする
・許認可を取得し、掲示しておく - よくある質問
・加盟店審査と、個人がクレジットカードを作るときの審査はどう違う?
・加盟店審査でチェックされるポイントは?
・加盟店審査にかかる時間は? - Squareで加盟店申請をするには?
・Squareの加盟店申請の特徴 - まとめ
クレジットカード加盟店とは?【個人向けカード審査との違いも解説】
クレジットカード加盟店とは、クレジットカード決済を取り扱う事業者のことを指しています。所定の審査によって問題がないと確認された企業や店舗は、加盟店となり、クレジットカードによる支払いを受け付けることができます。
審査が設けられている理由は、クレジットカードが「信用取引」という取引方法であり、利用者・加盟店・カード会社の三者の信用関係によって成り立つ仕組みだからです。カード会社はお客さまの商品代金を一時的に立て替えて、加盟店に支払います。その後、カード会社はお客さまから商品代金を回収しますが、その際何かしらのトラブルで商品代金を回収できなければ、痛手を負ってしまいます。
このような不利益を被らないためにも、カード会社は加盟店の営業許可はもちろんのこと、「そもそも加盟店が取り扱う商品やサービスが適切か」「ウェブサイト上で必要事項の表記を怠っていないか」「販売方法は適切か」などの審査を通して信用度を確かめます。細かい審査基準は公開されていないものの、一般的には許認可などの必要書類が揃っていれば、小規模の店舗でも審査に通過できるとされています。
クレジットカードに関連する審査にはほかにも、個人向けのクレジットカード審査があります。加盟店審査で重視されるのは事業の情報ですが、個人向けのクレジットカード審査では申込者の属性情報や信用情報が見られます。
属性情報とは支払い能力の判断材料となるもので、具体的には収入や雇用形態、勤務先、持ち家かどうかといった情報です。一方、信用情報とは過去の支払い状況や、他社カードやローンの利用状況などで、未払いなどのリスクを確認するために利用されます。

クレジットカード加盟店になるには?【申請から審査の流れ】
クレジットカードの加盟店になるには、二つの方法があります。一つはカード会社と直接契約する方法、もう一つは決済代行会社を利用する方法です。
まずは直接契約と決済代行会社のそれぞれの違いを比べてみましょう。
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直接契約:カードブランドごとに個別に契約が必要であるうえ、導入後の入金日などもそれぞれ異なるため、管理が複雑になるというデメリットがあります。個人事業主や小規模ビジネスには負担が大きく、主に大企業に利用される方法です。
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決済代行会社:複数のカードブランドを一括で導入できるほか、契約窓口や管理を一本化できるのがメリットです。幅広い業種を受け入れる傾向にあることから、もともと加盟店審査に通ることが難しいとされていた個人事業主や、開業したてのビジネスでも望みがあります。
いずれの場合も、審査に通過する可能性を上げるためには、しっかり準備する必要があります。決済代行会社を利用することを前提に、審査の流れを説明します。
ステップ1:申請の準備
各決済代行会社の初期費用や決済手数料、月額利用料、サービス内容を比較検討します。なかには、費用を公開していない代行会社もあります。その場合、問い合わせフォームから見積依頼するなどひと手間がかかるので、余裕をもって準備することをおすすめします。
利用する決済代行会社が決まったら、必要資料を準備しましょう。一般的には本人確認書類、登記簿謄本または開業届、営業許可証などの許認可、取扱品およびサービスが分かる資料などを求められる場合が多いようです。
クレジットカード加盟店の審査に通過するためには、審査で重視されやすいポイントを押さえた準備が必要です。詳しくは次の章で解説します。
ステップ2:加盟店審査
提出した情報や書類をもとに審査が実施されます。所要日数は申請する決済代行会社によって異なり、数日から数週間とさまざまです。審査の途中で追加の情報を求められることがあります。その際には、すばやく対応するようにしましょう。対応が遅れれば遅れる分、審査に時間がかかることになります。
ステップ3:審査通過後の導入手続き
無事に審査に通過したら、実際にクレジットカードを受け付ける準備をしましょう。実店舗のあるお店なら、クレジットカードを読み取る端末を購入します。決済代行会社の多くは専用の決済端末を提供しているほか、なかには自分のスマートフォンを決済端末として利用できるサービスもあります。

加盟店審査に落ちないための準備
加盟店審査に通過する確率を上げるには、ポイントを押さえた準備が必要です。特に、エステや語学教室、家庭教師、結婚相談所、パソコン教室などは、目的の実現が確実でないという性質から消費者トラブルに発展しやすい「特定継続的役務」に指定されており、加盟店審査も厳しくなる傾向があります。ほかにも、次の表に含まれる商品は審査に通りづらいといわれます。

また、ビジネスをはじめたばかりで取引実績が確認できない、店舗情報が確認できるウェブサイトが用意されていないなども審査では不利になるようです。
ウェブサイトを正しく利用できる状態にする
審査結果を左右する要素の一つが、店舗情報や事業の内容を確認できるウェブサイトの有無です。審査では、ウェブサイトの存在だけでなく、内容や更新状況などもチェックされます。内容について特に注意したいのは、次の2点です。
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「特定商取引法に基づく表記」を明記する
特定商取引法とは、特定継続的役務を提供する事業や、ECサイトを含めた通信販売などにおいて、事業者が守るべきルールと消費者を守るためのルール(クーリングオフなど)を定めた法律です。対象事業者のウェブサイトには、事業者名や所在地、連絡先など事業者の情報や、代金の支払時期、決済方法、返品の可否や条件などについて正確に記述する必要があります。詳細は消費者庁の特定商取引法ガイドでご確認ください。 -
【ECサイト運営の場合】商品をカートに入れられる状態にしておく
ECサイトを運営している場合は、商品が閲覧できるだけでは不十分とされています。確実に買い物カゴに入れられる状態を整えておきましょう。
許認可を取得し、掲示しておく
扱う商品やサービスによっては、国や行政機関、警察署などから許認可を取得する必要があるでしょう。加盟店審査では多くの場合、許認可書類の提出が求められます。ウェブサイトがある場合は、許認可情報も開示しておきましょう。
よくある質問
ここでは、クレジットカードの加盟店審査に関する、よくある質問を見ていきましょう。
加盟店審査と、個人がクレジットカードを作るときの審査はどう違う?
加盟店審査と個人向けの審査は異なります。個人の審査では、申込者の年収や勤務先、信用情報などをもとにした「返済能力」が重視されるのに対して、加盟店審査では、事業の信頼性や営業実態、業種、取り扱う商品などをもとに「カード決済を受け付けるうえでのリスク」が判断されます。
どちらも不正利用や未回収リスクを最小限に抑えるためのものですが、個人に対しては「きちんと支払えるか」、加盟店に対しては「適正な取引を行う信頼できる事業者か」が審査されるといってよいでしょう。
加盟店審査でチェックされるポイントは?
加盟店審査で確認される主な内容は、業種や営業実態、取り扱う商品やサービスなどが挙げられます。また、事業をはじめたばかりで取引実績が確認できない、店舗情報を確認できるウェブサイトが用意されていないといった点も審査では不利になるようです。
加盟店審査にかかる時間は?
一般的には、結果が出るまで数日〜数週間ほど待つ必要があります。提出書類に不備があれば、それ以上かかる場合もあるでしょう。ただし、所要日数は申込先によって異なります。たとえば、決済代行会社のSquareを利用すれば、早ければ申し込んだ当日もしくは数日以内に審査結果が届きます。
Squareで加盟店申請をするには?
決済代行会社のなかでも、特に審査のスピードが早いサービスがSquareです。Squareを利用すれば、国際ブランドのVisa、Mastercard、JCB、American Express、UnionPay(銀聯)、Diners Club、Discoverへの申し込みが一度で完了するだけでなく、電子マネーやQRコードなどの決済手段にも対応できるようになります。

※Squareにおける審査に加えて、Visa・Mastercard・UnionPay(銀聯)カードのお取り扱いは三井住友カード株式会社、American ExpressカードはAmerican Express International, Inc.、JCB・Diners Club・Discoverカードのお取り扱いは株式会社ジェーシービー、QRコード決済のお取り扱いは各QRコード決済事業者による審査が必要です。審査結果によってはカード決済サービスまたは一部カードブランドでの決済をご利用いただけない場合があります。ご了承ください。
Squareの加盟店申請の特徴
Squareを利用した加盟店申請の特徴は、その手軽さとスピードです。アカウントを作成して必要情報を入力すれば、審査結果の通知は最短で当日に届き、早ければ申し込んだその日にクレジットカード決済を受け付けられるようになります。場合によっては追加情報の提出が必要ですが、ほかのサービスのように結果が出るまで何週間も待つ必要はありません。
対面決済の場合、加盟店審査に通過したら決済端末を用意しましょう。持ち歩きにも便利な手のひらサイズのSquare リーダーから据え置き型のSquare レジスターまで幅広い種類があり、さまざまな規模や用途に対応が可能です。また決済端末を購入しなくても、自身のスマートフォンを決済端末の代わりに利用する方法もあります。

非対面の場合、決済端末の用意は不要です。Squareのアカウントにログインするだけで、クラウド請求書からリンク決済までさまざまな決済手段を利用できます。
Squareのクレジットカード決済に必要なコストは決済手数料だけで、初期費用や月額固定費用はかかりません。料金の詳細はこちらでご確認ください。
決済された金額は最短翌営業日に振り込まれるため、資金繰りへの影響を最小限に抑えられます。登録口座が三井住友銀行とみずほ銀行の場合、売り上げの入金は翌営業日、それ以外の金融機関の場合は毎週水曜日締め翌々日の金曜日(週1回の入金)です。カードのブランドや決済手段にかかわらず、すべてのキャッシュレス決済の入金タイミングを統一できるうえ、振込申請の手間もかかりません。
まとめ
クレジットカード決済を導入すれば、新しいお客さまの獲得だけでなく、客単価の増加、未回収リスクの低下、レジ締め作業の負担の軽減など、さまざまなメリットを得られます。個人事業主や小規模事業者でも、Squareのような決済代行会社を利用すれば、驚くほどスピーディーにクレジットカード決済を実現できるだけでなく、店舗運営のさまざまな業務を効率化できるでしょう。Squareの申し込みは無料でできるうえ、途中で利用を中止しても解約費は発生しません。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2020年5月19日時点の情報を参照しています。2025年11月14日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。


