多忙な経営者にとって効率的な時間の使い方は重要な課題の一つでしょう。これまで、手帳の活用術や有意義な休日の過ごし方など経営者にとって時間活用の参考になる記事を紹介してきました。
今回は、朝の時間の有効活用について紹介します。
なぜ朝なのか
「自分の時間をなかなか取れない」このような悩みを抱える経営者は多いのではないでしょうか。日中はルーティンワークや会議、お客様や従業員とのやりとりに時間を取られ、夜は社外の人たちと会う予定を入れている方もいるでしょう。また、ビジネスとは直接関係ないような人たちと交流を持つことも大切なことです。帰宅後は疲れていたり、次の日に備えてなかなか時間を確保できなかったりする場合もあります。せっかく時間を確保していても、急な予定が入ってしまい自分の時間を犠牲にしている人もいると考えられます。
昼も夜も忙しい、そんな方は朝の時間を活用することをおすすめします。朝の時間を充実させることによって心にも時間にもゆとりが生まれ、その日1日を余裕を持って過ごすことができるでしょう。
戦国時代初期の武将、北条早雲(ほうじょうそううん)はその家訓で朝は早く起きるべきだと述べています。
朝はいかにもはやく起べし、遅く起ぬれば、召仕ふ者まで由断し、つかはれず、公私の用を欠くなり、はたしては、必ず主君に見限られ申べしと、深く慎むべし。
引用 : 早雲寺殿二十一箇条(小田原市)
昔から組織のトップに立つ人は、朝早く起きることは重要だと思っていたようです。
朝の過ごし方
何をすれば朝の時間を有意義に過ごせるのか悩む方もいるかもしれません。仕事や勉強の時間に充てたり、趣味の時間に充てたりと自分の好きなことをして自由な時間を過ごしましょう。朝の有意義な過ごし方の例を挙げてみます。
考える
今後の事業発展のためのアイデアや方向性についてなど、経営者には考える時間が必要です。誰かに話しかけられたり、電話がかかってきたりする可能性も低いので集中して物事を考えることができるでしょう。朝は、周りを気にせず自分のためだけに使える貴重な時間帯です。
本を読む
読書が好きな方もいるのではないでしょうか。読書は知識のインプットだけでなく、想像力や感性を磨くことにもつながります。静かな朝は読書にぴったりな時間です。また、出社の準備や朝食など限られた時間の中で読む分、より集中して読めるのではないでしょうか。
運動をする
ウォーキングやジョギング、ストレッチなど体を動かすこともおすすめです。朝の静かな雰囲気の中で体を動かすと気分もリフッレシュします。ただし、運動する習慣がない方がいきなり激しい運動をして朝から疲れてしまわないようにすることも大切です。経営者にとって体調管理は重要な仕事です。万全な状態で仕事に取り組めるよう、適度な運動を習慣にしてコンディションを整えましょう。
清掃をする
朝、早く出社して会社の清掃をしてはどうでしょうか。会社のトップである経営者が自ら社員やお客様が利用する場所を清掃することで、会社を大切に思っていることが社員に伝わり、社員一人ひとりの意識にも変化が起きるかもしれません。
何もしない
いつも忙しい経営者は、常に頭で何かを考えているのではないでしょうか。フル回転の頭を休ませるために、敢えて何もしない時間を作ってみませんか。「何かをしなければならない」時間から解放されることでストレスが軽減したり、これまでとは違ったアイデアを思いついたりすることができるかもしれません。
早く起きるための方法
朝の時間を確保するには早く起きることが必要です。では早く起きるためにはどうしたらよいでしょうか。もともと早起きが得意な方もいれば、苦手な方もいます。また、それぞれの事情やライフスタイルがあるので早起きが難しい場合もあります。たとえば、海外とのやりとりのため時差の関係で夜遅くまで予定が入っていたりする場合などです。早起きがすべての方にとって有効であるという訳ではありませんが、「今よりも早く起きて、朝の時間を有意義に過ごしたい」という方にのために、早起きできるヒントを紹介します。
ご褒美を用意する
「もう起きないといけない、でももう少し寝ていたい」そのような誘惑に負けそうになる方も多いでしょう。このような時は、起きると嬉しいこと、楽しいことがあると頑張って起きられるかもしれません。好物のチョコレートやコーヒーなど、起きた自分にご褒美を用意しましょう。「早く起きたい」気持ちになります。
目覚まし時計の置き場所を変える
目覚まし時計やアラームとして使っているスマートフォンをベッドや布団から離れた場所に置きましょう。起き上がらなければアラームを止めることができない状態を作り出すことで、起きざるを得なくなります。離れた位置でもアラームは聞こえるように音量調節は忘れずに行うようにしましょう。
縛られない
「早起きをしなければならない」と考えないようにしましょう。起きられなかったとしても自分を責めず、「早く起きられたらラッキー」ぐらいの気持ちでいる方が続けられます。続けることで、早起きは習慣になります。最初は週に1日、いつもより15分早起きするぐらいの心持ちで始めてはどうでしょうか。
朝の時間を有効活用して、ぜひ充実した一日を送ってみてください。
執筆は2017年10月30日時点の情報を参照しています。
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