経営者、または個人事業主の方にとって休日と呼べる日はないかもしれません。特にフリーランスで仕事をしている人にとっては休んだ分収入が減ってしまうので、積極的に休むのはなかなか難しいかもしれません。
ゴールデンウィークのような大型連休の間、客足が見込めないためお店を閉めたり、取引先が休みだったり、休日ができた時に経営者、または今後経営に携わりたいと考えている方は何をしたら良いのでしょうか。
今回は経営者にとって有意義な休日の過ごし方をお伝えします。
事業計画書を書く、もしくは見直す
起業の準備に欠かせない事業計画書。これから起業を考えている人は事業計画書の作成に時間をかけてみるのはどうでしょうか。
また、既に事業計画書を作成し経営を始めている場合でも、当初考えていたビジネスプランとは状況が変わっているかもしれません。軌道を修正するなり、ビジネスプラン自体を刷新するなり、事業計画書を見直してみてはいかがでしょうか。
事業計画書について詳しくはこちら:
ビジネスの青写真である事業計画書の書き方
会計の勉強をする
事業規模が小さい場合や個人事業主ならば、一人で経営を含めて経理も財務も担っているかもしれません。なんとなく見よう見まねや自己流で帳簿を付けているとしたら、資金調達に財務諸表を提出する時や税金の申告時に、再度決まったルールに則って付け直すことになるかもしれません。
二度手間をかけないためにも、休日を使って基本的な商業簿記を習得できる簿記3級の勉強をしてみてはいかがでしょうか。
会計の知識について詳しくはこちら:
経営に必要な会計知識をおさらい
インバウンドに備える
もし、飲食店や小売店を経営していて、まだインバウンドに対応していないとしたら、休日を使って準備をしておきましょう。例えば、お店のウェブサイト、SNS、チラシやメニューの英語化はアウトソーシングを使えば、比較的短期間に低価格で翻訳することができます。
また、チラシの英訳が終わっていたら近隣の外国人観光客が滞在する宿泊施設や観光案内所を巡って、チラシの設置を依頼しましょう。その際に、外国人観光客の需要についてヒアリングをしてみると、今後の集客に役に立つかもしれません。
飲食店なら、ベジタリアンや宗教上の理由で口にできない食材がある観光客のために、メニューのバリエーションを増やしてみるのも良いかもしれません。
旅館なら、日本の旅館はクレジットカードが使えないという印象を未だに抱いている外国人観光客のために、クレジットカード決済に備えることと、ホームページ等にクレジットカード決済可能と記載するだけでも集客に役立ちます。
外国人観光客の来店が増えても対応できるスタッフがいないことに不安を感じているのでしたら、休日を使って接客英語の講座に通うのも良いかもしれません。
インバウンド対応について詳しくはこちら:
集客チャンスを絶対に逃さないインバウンド対応
支払いもおもてなし。ホテルや旅館にもクレジットカード決済を導入しましょう
講習を受講する
これから飲食店を経営したい、もしくは既存のお店に飲食の機能を付け加えたい場合、飲食店には1名以上食品衛生責任者を置く必要があります。全国で行われている講習を一日受けるだけで資格は得られますので、休日を講習の受講に当ててみてはいかがでしょうか。
また、場合によっては防火管理者の資格も必要です。こちらも消防署で開催されている講習を受講することで取得できる資格です。
飲食店の経営について詳しくはこちら:
飲食店に興味を持ったら一度は確認!店舗経営に必要な資格や届出
店舗拡大に備える
一店舗目の経営が順調な場合、すでに二店舗目の開店を視野に入れているかもしれせん。せっかくだからコンセプトを少し変えてみよう、狙う客層を変えてみようと考えているのだとしたら、店舗の立地条件も一店舗目とは異なってきます。
候補地を絞るためにいろんな街に足を運んだり、候補地の周囲にどんなお店が既にあるのか、ライバル店はどんな商品やサービスを提供しているのかをじっくり観察してみたり、休日だからこそできるのではないでしょうか。
店舗拡大について詳しくはこちら:
新規オープンも店舗拡大も!成功するための立地条件
コストをかけずに広告宣伝をする
もし、まだ自社のホームページやFacebook、Twitter、Instagramのアカウントをお持ちではない場合、作成に時間を使ってみてはいかがでしょうか。
ホームページは自力で作るのは難しいというイメージがありますが、最近ではかんたんに素敵なホームページを作るツールも出てきていますし、パソコンの操作に不慣れな場合は外注に出してみるのも良いかもしれません。
ソーシャルメディアのアカウントを作ってみたものの、どうファンを増やしたらいいのか分からない、どんな投稿をしたらいいのか分からない場合は、ソーシャルメディアの活用に関する講座を受講したり、時間がある休日を利用してライバル店のソーシャルメディアをじっくり研究してみるのも手かもしれません。
広告宣伝について詳しくはこちら:
いいね!獲得で飲食店を有名に!Facebook活用法
中小企業必見!お金をかけずに効果を出す広告とは
マニュアルの作成・見直し
もし、少人数で経営しているお店や会社のため、オペレーションマニュアルがまだ必要がない場合でも、将来雇用を増やす時に備えてマニュアルの作成に時間を割いてみるのはどうでしょうか。その過程で二度手間になっていることや、より効率的にできることが見つかるかもしれません。また、マニュアルが既にあったとしても、定期的な情報の更新は必須です。
マニュアルについて詳しくはこちら:
ビジネスに成功をもたらすマニュアルの作り方
ここまで経営者にとって有意義な休日の過ごし方をお伝えしてきましたが、経営のことをしばし忘れて、家族や友人との時間を楽しんだり、のんびりと何もせずに過ごすことももちろん有意義な過ごし方といえます。ぜひご自身に合った休日の過ごし方を見つけてみてください。
執筆は2017年4月26日時点の情報を参照しています。