ウェブサイトの運営には「SEO対策が大事」と見聞きすることも多いのではないでしょうか。今回は、SEO対策をすべき理由や仕組み、具体的なSEO対策の進め方や便利なツールをまとめて紹介します。
なぜSEO対策は重要なのか
まずはじめに「なぜ、SEO対策は大事なのか」について考えていきましょう。SEO対策(検索エンジン最適化)とは簡単にいうと、Googleなどの検索エンジンから、特定のウェブサイトへのユーザーの流入数を増やすための施策です。
何らかの情報を調べようと、検索エンジンにキーワードを打ち込み、ウェブサイトに流入したユーザーは、その他のウェブ集客手段で流入したユーザーと比べて、商品の購入やサービスへの登録などコンバージョンにつながりやすい傾向があります。「ECサイトからの購入者を増やしたい」「ウェブサイトからの問い合わせを増やしたい」と考えている経営者にとって、SEO対策が重要な施策だといえます。
検索エンジンの仕組みとは
2019年5月時点の日本における検索エンジンのシェアは、Googleが75.3%、Yahoo!が20.9%、Bingが3.1%、その他が0.6%であり、Googleが最も利用されています。Yahoo!はGoogleの検索アルゴリズムを導入しているため、SEO対策はGoogle対策と捉えてよいでしょう。
Googleの検索エンジンは主に「クロール」「インデックス登録」という工程を経て、検索結果を表示します。
クロールでは、ウェブサイト内の情報を読み、サイト内のリンクを辿り、各ページの情報を収集していきます。インデックス登録は、収集したページ情報を検索インデックスに保存することです。ユーザーがキーワードを入力して検索をしたとき、Googleは独自の検索アルゴリズムを利用して、検索インデックスに保存された各ページの情報から一番関連性のあるウェブサイトを表示します。
ユーザーの興味関心に関連度が高いウェブサイトを表示するために、情報の新しさや質の高さ、検索キーワードの出現回数など、さまざまの基準をもとにウェブサイトの順位付けを行い、検索結果画面の表示順位が決まります。この過程はスコアリングとも呼ばれています。
参考:
statcounter GlobalStats Search Engine Market Share in Japan - May 2019 (Statcounter)
Google 検索の仕組み
SEO対策の外部施策と内部施策とは
SEO対策は大きく「外部施策」と「内部施策」の2種類に分けられます。外部施策とは、外部のウェブサイトから被リンクを受けることで、自社のウェブサイトの評価を高める施策のことです。被リンクとは、外部のウェブサイトに設置された自社サイトのリンクのことです。
一方、内部施策とは、ウェブサイト内のコンテンツを作成、更新、修正して評価を高める施策のことです。ウェブの構造、記事・キーワードの拡充、内部リンク設置などの工夫を重ねることで検索エンジンからの評価を高めます。
このように、SEO対策には主に2種類ありますが、外部施策はコントロールしづらいのが現実です。よって一般的にSEO対策は、内部施策を中心に進められていきます。
コンテンツ制作に関するSEO対策
SEO対策の内部施策でメインとなるコンテンツ制作について解説していきます。
大事なのはコンテンツの質と量
コンテンツ制作で一番重要だといえるのが、コンテンツの質と量です。Googleは検索に対して以下の方針を公表しています。
ユーザーを最優先する
Google はいつでも、有益で関連性の高い情報をユーザーに提供することを目指しています
ウェブサイトの所有者をサポートする
オンラインで認知度を高めたいクリエイターや企業をサポートします
情報アクセスの機会を最大限確保する
Google は、自由で開かれたウェブを守るための取り組みを行っています
上記の方針にもあるように、Googleではユーザーが抱えている課題(なぜそのキーワードで検索したのか)を解決できるような、充実した内容が含まれているコンテンツを上位表示する傾向があります。質の高いコンテンツであることはもちろんのこと、日本語の場合、文字数が2,000文字から5,000字ほどがSEO対策では適切とされます。
タイトルや見出しにキーワードを含める
検索上位を狙いたいキーワードをタイトルに含めるようにしましょう。コンテンツのタイトルは30文字から35文字程度、キーワードはできるだけ前半に記入したほうがよいとされています。また、コンテンツの見出しや小見出しにも、文章の流れ上、違和感がなければキーワードを含めます。最後にキーワードで検索した際、上位表示される競合サイトとタイトルを見比べ、見劣りせず、読みたくなるようなタイトルになっているか考え、適宜修正しましょう。
メタディスクリプションでコンテンツに誘導させる
メタディスクリプションとは、検索結果が一覧表示された際のタイトルの下に表示される要約のことです。メタディスクリプションは検索ユーザーに該当コンテンツがどのような内容である示し、本ページに誘導させるための有力な要素となります。そのため、ユーザーの興味を引く魅力的な文章に仕上げましょう。また、キーワードを含め、文字位数は80文字から120文字ほどとします。
内部リンクでクローラビリティを促進する
内部リンクとは、ウェブサイト内のページ同士をつなげるリンクのことです。内部リンクを使って関連性の高いコンテンツ同士をつなげることで、検索エンジンのクローラビリティを促進する効果があります。内部リンクは一方だけでなく、相互に行き来できる構造にしましょう。使用例としては、本文最後に「関連ページ」などの項目を設け、内部リンクを設置する方法があります。
本文中のキーワードバランスを意識する
有効なSEO対策は日々変化していますが、現在では本文中のキーワード出現率の影響度は低くなっているといわれています。そのため、無理に本文中に含める必要はありませんが、自然なかたちで本文中に含めるようにしましょう。無理に連続してキーワードを含めると、逆にマイナス評価につながります。同じキーワードを繰り返すのではなく、類義語や関連語・共起語を絡めて文章を作成していきます。
クローリングやインデクシングに関するSEO対策
続いて、クローリングやインデクシングをより適切に行なうためのSEO対策について解説していきます。
インデックスに不必要な情報は除外する
ウェブサイトの中には、文字数が少ないページやさほど重要ではないページもあります。検索ユーザーにとって有益ではないと考えられるページは「noindex処理」を行ない、インデックスからページを除外しましょう。たとえば、申し込みフォームやサイトマップのページなどです。
noindex処理はインデックスさせる必要のないウェブページに行なう設定です。noindex処理を行なったら、nofollow設定も同時に行ない、余計なクロールをさせないようにしましょう。nofollow設定によって、重要なWebページへのクロールを手助けします。
サイトマップを作成し、Googleにページ構成を認識させる
サイトマップ(sitemap.xml)はウェブサイト内のページ構成が記述されるxml形式のファイルです。検索エンジンがウェブサイトのページ構成を認識しやすくなることで、クロールがしやすくなります。サイトマップを作成したら、Google Search Consoleから送信しましょう。WordPressなどCMSを利用すると、自動でsitemap.xmlを作成してくれます。
新コンテンツを作成したらURL検査ツールでクロールリクエストをする
ウェブサイトに新しいコンテンツをアップロードしたら、Google Search Consoleの「URL検査ツール」に新コンテンツURLのクロールリクエストを行ないます。URL検査ツールを利用しない場合、自然にクロールされるまで待つ必要があり、SEO効果が現れるまで時間がかかりますので、なるべく行なうようにしましょう。
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執筆は2019年7月3日時点の情報を参照しています。
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