ネットショップと​実店舗を​連携する​メリット、​成功に​導く​コツを​解説

これまでは​切り離して​考える​ことも​少なくなかった、​実店舗と​ネットショップ。​最近では​この​二つを​連携させる​ことで、​売上アップや​業務効率アップを​目指す​お店が​増えています。​連携の​方法、​また​その具体的な​メリットに​ついて​詳しく​知りたいと​考えている​ビジネスオーナーも​多いかもしれません。

ここでは​ネットショップと​実店舗を​連携する​ことで​発生する​メリットや、​注意したい​こと、​メリットを​最大限に​引き出すコツなどを​紹介します。​あわせて、​オンラインと​オフラインの​連携を​実現する​うえで​便利な​Squareの​機能も​紹介します。

目次



ネットショップと​実店舗を​両方​持つ​必要は​あるのか

そもそも​実店舗だけで​十分では、と​思う​人も​多いかもしれません。

しかし、​ECの​市場規模は​年々拡大しており、​今後しばらくは​伸び続ける​可能性を​考えると、​ネットショップを​持たない​ことは​販売機会の​損失に​も​つながると​いえます。

たとえば​物販系の​分野だけを​見ても、​2021年の​BtoCの​EC市場規模は​前年比で​8%も​伸びている​ことが​経済産業省の​調査から​わかっています。

参考:電子商取引に​関する​市場調査の​結果を​取りまと​めました​(2022年8月12日、​経済産業省)

ECの​市場規模は​ここ数年右肩上がりで、​2013年に​約11兆円だった​市場規模は、​2021年に​約20兆円まで​拡大しています。

このような​統計を​見ると、​今度は​「実店舗を​持つ​必要が​ないのでは」と​思うかもしれません。

ただし実店舗には​ネットショップに​ない​強みも​あります。​お客さまと​店舗オーナーに​とっての​メリットを​分けて​見てみましょう。

お客さまにとってのメリット お店にとってのメリット
✅すぐに商品を持ち帰れる
✅実際に商品を手に取って見れる
✅お客さまとの接点の場ができる
✅会話を通してニーズを模索できる
✅目的以外の「付け足し買い」が起こりやすい
✅世界観が作りやすい

反対に​ネットショップにも​実店舗にはない​強みが​あります。

お客さまにとってのメリット お店にとってのメリット
✅営業時間を気にせず商品を購入できる
✅遠くにある店の商品も購入できる
✅24時間商品を販売できる
✅遠くに住むお客さまにも販売できる
✅スペースに影響されずに商品を出品できる
✅実店舗で売れないものが売れる可能性がある

商品を​購入したいけど​店が​遠くて​行けないなど、​これまで​リーチできなかった​層に​アプローチできるのが​ネットショップです。​実店舗ほど​コストを​かけずには​じめられるのは​大きな​メリットですが、​お客さまのなかには​これまでのように​実店舗で​買い物を​楽しみたい、​商品は​実際に​手に​取ってみないとなかなか​決められないと​考える​層も​いるでしょう。

あらゆる​価値観を​持つ​お客さまに​分け隔てなく​商品を​届ける​ためにも、​実店舗と​ネットショップを​並行して​運営していく​ことが、​今後の​小売店の​理想の​形と​いえるかもしれません。

ネットショップと​実店舗の​連携で​実現できる​こと

ネットショップと​実店舗を​同時に​運営していくと​決めたら、​次に​検討したいのが​両店舗の​連携です。

連携に​よって​実現できる​ことを​見てみましょう。

お客さまのために実現できること 店舗で実現できること
✅ネットショップで商品を購入し、店舗での受け取りが可能に
✅店舗に在庫がなくても、ネットから注文できるようになる
✅両店舗の在庫を自動で連動
✅両店舗の売り上げを一箇所から確認
✅商品の受取方法が多様化し、機会損失が防げる

それぞれの​点を​詳しく​見ていきましょう。

ネットショップで​商品を​購入、​店舗での​受け​取りが​可能に

ネットショップと​実店舗を​連携する​ことは、​具体的に​いえば​「お客さまが​いつでも​どこでも​買い物が​でき、​受取方法を​選択できる​状態を​作る​こと」です。​これは​オムニチャネル化とも​いわれます。

両店舗を​連携する​際には、​ネットショップの​商品の​受取方法に​「自宅に​配送」だけでなく​「店舗で​受取」を​追加するようにしましょう。

ネットショップの​良さと​いえば、​店舗に​行く​ことなく​商品を​自宅に​届けて​もらえる​点かもしれませんが、​自宅を​空けている​時間が​長く​「実店舗に​取りに​行く​ほうが​都合が​いい」、​あるいは​「数日​待つよりも​商品を​直接取りに​行きたい」と​思う​人も​いるかもしれません。​店舗受取を​可能に​する​ことで、​このような​お客さまの​要望にも​応えられます。

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店舗に​在庫がなくても​ネットから​注文できるようになる

複数店舗を​運営している​場合、​「お客さまが​希望している​商品が​店舗Aにはない。​でも​全店舗の​在庫を​保管している​店舗Bには​ある」と​いう​ことも​起きるでしょう。​以前までは​「店舗Bから​取り寄せましょうか」と​提案し、​お客さまには​後日再度来店して​もらうよう​お願いしていたかもしれません。

実店舗と​ネットショップを​連携すれば、​「ネットショップから​ご注文いただけます」と​誘導し、​再来店の​手間なしに​お客さまの​自宅まで​商品を​届けられるようになります。

両店舗在庫が​自動で​連動

ネットショップと​実店舗を​連携する​方法」の​章でも​後述しますが、​両店舗を​連携する​際には、​実店舗と​ネットショップの​管理方法を​一つの​サービスに​統一する​ことが​望ましいです。​実店舗と​ネットショップの​在庫が​自動で​同期する​サービスを​選べば、​片方の​店舗で​商品が​売れるたびに​もう​片方の​店舗の​在庫も​自動で​調整されるようになります。

両店舗の​売り​上げが​一箇​所から​確認できる

前述のように​実店舗と​ネットショップを​一つの​サービスで​管理するようになれば、​複数の​サービスを​行き来する​必要がなくなり、​一つの​管理画面内から​両店舗の​売り上げを​確認できるようになります。

商品の​受取方法が​多様化し、​機会損失が​防げる

最初の​二点​(​(1)​ネットで​商品を​購入、​店舗での​受け​取りが​可能に、​(2)​店舗に​在庫がなくても​ネットから​注文できるようになる)でも​述べたように、​実店舗と​ネットショップを​連携させると、​商品の​受取方法が​多様化します。​お客さまの​都合に​合わせて​臨機応変に​対応できるようになる​ことは、​購入率の​アップや​お客さまの​満足度アップに​も​つながるでしょう。

ネットショップと​実店舗を​連携する​方法

業務効率化や​購入率アップが​期待できる​ネットショップと​店舗の​連携ですが、​具体的な​方法が​気に​なるかもしれません。​手段は​大きく​二つ​あります。

  • システムを​いちから​構築する
  • 連携できる​サービスを​選ぶ

■システムを​いちから​構築する
必要な​機能を​取捨選択して、​自店舗に​うまく​カスタマイズされた​システムを​作る​ことができます。​ただしコストは​数百万円から​数千万円ほど、​期間で​いうと​一年ほど​かかる​こともある​ため、​規模の​小さな​小売店よりも​大規模事業者に​向いていると​いえます。

■連携できる​サービスを​選ぶ
中​小規模の​小売店でも​取り​入れやすい​方法です。​低コストで​実店舗と​ネットショップの​連携を​実現できる​サービスは、​近年少し​ずつ​増えてきました。

決済サービスの​Squareも​その​一つです。​連携を​実現する​方法は​主に​二つ​あります。

(1)実店舗と​ネットショップの​両方で​Squareを​利用する

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どれも​無料で​使う​ことができますが、​より​豊富な​機能を​使いたい​店舗には​有料プランも​あります。

»» Square POSレジの​料金プラン ««
»» Square リテールPOSレジの​料金プラン ««
»» Square オンラインビジネスの​料金プラン ««

実店舗と​ネットショップの​決済方法を​Squareに​統一すれば、​在庫が​自動で​同期するのは​もちろん、

  • 売り上げの​確認・分析
  • 在庫の​登録・調整作業
  • ネットショップの​注文状況

も​一つの​アカウント内で​できるようになります。

(2)実店舗は​Square 、​ネットショップは​Squareと​連携可能な​サービスを​利用する

  • 実店舗では​Square POSレジを​利用
  • ネットショップでは​Squareと​連携できる​サービスを​使用する

Squareは、​ネットショップ作成サービス​「カラーミーショップ」​あるいは​「BASE」との​連携が​可能です。​すでに​カラーミーショップや​BASEで​ネットショップを​立ち上げている​ビジネスオーナーのなかには、​「これから​実店舗を​開くに​あたって、​キャッシュレス決済は​どうしよう」​「年に​数回イベントに​出るけど、​在庫管理が​毎回​めんどう」と​悩んでいる​人も​いるかもしれません。​そんな​人にも​オススメなのが、​Squareとの​連携です。​実店舗で​商品が​売れた​場合は​ネットショップの​在庫数から​自動的に​引かれます。

»» カラーミーショップと​Squareの​連携に​ついて​詳しくは​こちら ««
»» BASEと​Squareの​連携に​ついて​詳しくは​こちら ««

次の​章からは、​実店舗と​ネットショップを​連携する​メリットに​ついて​詳しく​見ていきます。

ネットショップを​無料で​開始するなら​Square

EC作成から、​オンライン決済、​店舗連動の​在庫管理まで、​便利な​機能が​無料で​簡単に​始められます。

ネットショップと​実店舗を​連携する​メリット

ネットショップと​実店舗の​連携から​生まれる​メリットは​大きく​三つ​あります。

売上拡大が​期待できる

ネットショップと​実店舗の​連携は、​機会損失防止、​ひいては​売上拡大を​狙ううえでも​効果的だと​いえます。​たとえば、​以下のような​購入を​妨げる​場面で​代替案を​提案できるようになれば、​より​多くの​お客さまを​購入に​結びつける​ことができるかもしれません。

⚠️問題:​お客さまの​「ネットで​買いたいけど、​送料が​惜しい!」
💡解決策:ネットで​注文して​もらい、​店頭受取を​選択して​もらう
⚠️問題:​お客さまの​「ネットで​買いたいけど、​自宅に​あまりいないから​受け取れない……」
💡解決策:ネットで​注文して​もらい、​店頭受取を​選択して​もらう
⚠️問題:​お客さまの​「もう​少し​考えてから​買いたい」
💡解決策:ネットショップからも​注文できる​旨を​案内する
⚠️問題:​お客さまが​希望する​商品の​在庫が​店舗に​ない!
💡解決策:ネットショップからの​購入を​促す

※詳しくは、​「店舗に​在庫がなくても​ネットから​注文できるようになる」の​章を​ご参照ください。

両店舗を​連携しておけば、​お客さまは​必要以上に​迷う​ことなく​購入に​進めます。​店舗オーナーは​潜在顧客を​取りこぼさずに​販売チャンスを​掴む​ことができるでしょう。

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顧客の​満足度向上に​つながる

いち消費者と​して、​何かしらの​事情で​欲しい​商品を​購入できない​とき​ほどがっかりする​ことは​ないかもしれません。

⚠️​「あの​お店の​商品が​欲しいけど、​お店は​遠いし、​ネットショップもない」
⚠️​「お店まで​来たけど、​商品が​売り​切れてた……!」

これでは​潜在顧客への​販売機会を​逃してしまう​可能性が​あるうえ、​今後店舗の​利用すら​検討されなくなってしまうかもしれません。​「売上拡大が​期待できる」の​章でも​挙げたように、​お客さまが​購入を​諦めずに​済むような​提案が​できる​ことは、​お客さまに​無事商品を​提供し顧客満足度を​向上する​ための​方法でも​あります。

業務効率向上に​つながる

実店舗と​ネットショップを​持つことは​二つの​店舗を​運営していく​こと、​とも​いえます。​いずれか​片方から​両方の​運営に​切り替えていく​際には、​あらゆる​作業に​かける​時間が​倍増する​ことも​心得て​おかなければいけません。

実店舗と​ネットショップの​連携は、​増える​業務を​効率化する​うえでも​一役​買います。

たとえば​Squareを​利用して​ネットショップ​実店舗を​連携させると、​以下が​実現できます。

  • 実店舗と​ネットショップの​在庫が​自動で​連動
  • 実店舗と​ネットショップの​売り上げを​一箇所から​確認・分析できる
  • 実店舗と​ネットショップの​在庫を​一箇所から​登録・調整できる
    など

一つの​システムで​両店舗を​管理できるようになれば、​在庫管理も​1日の​締め作業も​簡易化され、​細かな​作業に​おける​負担が​いくらか​軽減されるでしょう。

同時運営で​相乗効果を​生み出す方法

ネットショップと​実店舗を​同時運営し相乗効果を​生み出すには、​ネットショップから​実店舗に​誘導、​実店舗から​ネットショップに​誘導するような​導線を​作る​ことも​大切です。​ここでは​その方法を​三つ紹介します。

クーポンの​発行で、​ネットショップから​実店舗へ​誘導

「この​画面を​レジで​見せると、​10%オフ!」などの​クーポンを​ネットショップで​発行し、​実店舗への​来店を​促してみましょう。​店舗まで​足を​運べる​人に​限られる​ものの、​「せっかくなので​覗いてみよう」と​来店してくれる​人も​いるかもしれません。​実店舗の​認知度を​高める​こともできます。​さらに​クーポンを​レジで​提示して​もらえれば、​会話の​きっかけにもなります。

特に​アパレル商品を​販売している​場合、​「試着してから​買いたい」と​思う​人は​少なく​ありません。​このような​お客さまに​とっても​クーポンは​来店意欲を​高める​ものとなります。

定期便の​提供で​実店舗から​ネットショップへ​誘導

お客さまが​定期的に​購入する​商品を​提供している​小売店も​あるでしょう。​たとえば​シャンプーや​コーヒー、​お米などです。​これらの​商品の​定期便サービスを​ネットショップではじめ、​実店舗で​定期便の​宣伝に​努めましょう。​定期便は、​店舗に​頻繁に​立ち寄れない​忙しい​お客さまに​とって​利便性が​高く、​店舗オーナーに​とっても​安定的な​収入が​得られる​仕組みが​成り​立ちます。

定期便の​受け付けは​実店舗で​承る​こともできるかもしれませんが、​お客さまの​個人情報を​取り扱う​ことを​考えると、​セキュリティーが​確保された​ネットショップからの​ほうが​安心、​かつ作業も​スムーズかもしれません。

ポイントシステムを​導入して​両方の​利用を​促す

お客さまに​喜ばれる​施策の​一つと​いえば、​ポイントシステムです。​ポイントが​一定​数貯まれば​ギフトと​交換できる、​割引が​適用されるなどの​うれしい​特典は、​お客さまの​再来店を​促す方法でも​あります。

ただし実店舗でしか​ポイントが​貯まらない、​あるいは​ネットショップでしか​ポイントが​貯まらないなどの​場合、​ポイントが​貯まらない​ほうでは​購入する​意欲が​いくらか​下がってしまうかもしれません。​どちらか​一方が​劣らないよう、​どちらで​購入しても​同じ​特典が​受けられるようにし、​両方の​利用を​促すのが​理想的です。

まと​め

隆盛を​迎える​EC市場。​この​記事では、​ネットショップに​消費者が​集まる​時代に、​実店舗と​ネットショップを​同時運営していく​ことの​大切さや​メリットなどを​説明してきました。​業務効率化に​取り組み、​客層や​売り上げの​拡大を​狙ううえで、​実店舗と​ネットショップの​連携が​鍵を​握る​ことも​述べてきました。

Squareなら​無料で​実店舗と​ネットショップの​連携を​簡単に​実現できます。​まずは​無料アカウントを​作成し、​Square POSレジ​(実店舗で​利用)​や​Square オンラインビジネス​(ネットショップに​利用)の​使い心地を​試してみては​いかがでしょうか。


Squareの​ブログでは、​起業したい、​自分の​ビジネスを​さらに​発展させたい、と​考える​人に​向けて​情報を​発信しています。​お届けするのは​集客に​使える​アイデア、​資金運用や​税金の​知識、​最新の​キャッシュレス事情など。​また、​Square加盟店の​取材記事では、​日々​経営に​向き合う​人たちの​試行錯誤の​様子や、​乗り越えてきた壁を​垣間見る​ことができます。​Squareブログ編集チームでは、​記事を​通して​ビジネスの​立ち上げから​日々の​運営、​成長を​サポートします。

執筆は​2021年12月21日​時点の​情報を​参照しています。​2025年2月14日に​一部情報を​更新しました。​当ウェブサイトから​リンクした​外部の​ウェブサイトの​内容に​ついては、​Squareは​責任を​負いません。​Photography provided by, Unsplash