Shopifyでネットショップを開設する方法とは?Shopifyの手数料やメリットも紹介

Shopifyはカナダ発祥のネットショップ開設サービスとして世界中で利用されています。初期費用が必要なく、月額利用料と決済手数料を支払うことで多彩な機能が利用できることから、日本でも急成長しています。この記事では、Shopifyの使い方、ネットショップ開設方法、さらにShopify以外にも初期費用の負担なく始められるネットショップ開設サービスを紹介します。

参考:2020年のShopify 成長率を発表(2021年2月26日、Shopify Japan 株式会社)

目次



Shopifyとは

本格的なネットショップが開設・運営できるサービスです。カナダで誕生したサービスですが、日本語にも対応しています。また、多言語、多通貨、海外配送にも対応しており、世界中に商品を販売したいビジネスオーナーにぴったりです。

初期費用は必要なく、月額課金制となっています。デザイン性の高さやシンプルな操作性、多彩な機能を有していることから、さまざまな業種で利用されています。在庫のある商品のほか、コンテンツやダウンロード商材、ドロップシッピングなどにも対応しています。クラウド型のサービスのため、バージョンアップの際にも利用者は特に更新の作業などをすることなく利用し続けることができます。米企業Genus AIが発表したところによると、新型コロナウイルスの感染拡大がはじまった2020年3月から2022年1月までの間、Shopifyによるネットショップの数は世界中で3倍に増えたそうです。

参考:Number of Shopify stores globally triples during the pandemic(Genus AI)

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Shopifyの使い方

Shopifyの具体的な使い方を紹介します。

1.アカウント作成

メールアドレス、パスワード、ストア名、ストアURLを指定して登録します。登録の際に「どのような商品を販売するのか」「どこで販売するのか」などの質問項目がありますが、まだ詳細が決まっていない場合は「わからない」や「スキップ」を選択するとよいでしょう。クレジットカード情報の入力が必要がありますが、14日間は無料トライアルが可能なので、期間内であればキャンセルすることができます。

2.サイトデザイン編集

Shopifyが用意するストアテーマを選択して、ドラッグ&ドロップでショップのデザインを編集します。管理画面から文字や画像の追加など細かな調整ができるほか、カテゴリーページやお問い合わせページの作成も可能です。Shopifyでは動画で「初期設定セミナー」を公開しているので、動画に合わせて一連の入力作業を行うこともできます。

3.商品登録

商品管理画面で販売する商品名、説明文、画像や動画、価格などの必要情報を登録します。「コレクション」という機能を使うと、カテゴリーやブランドで商品を分類することができます。

4.決済方法の設定

Shopifyでは、主要クレジットカードが利用できるShopifyペイメントが用意されています。そのほかにも、個別に申し込みが必要にはなりますが、外部の決済サービスを利用することも可能です。

5.配送方法の設定

「配送と配達」のページから、配送業者や配送料を設定します。送料の決定方法は大きく二つあり、商品の重量による方法と、「1万円以上のご注文で送料無料」のような合計金額による方法があります。また、その送料を都道府県ごと、商品カテゴリーに設定することも可能です。

6.テスト注文

商品登録と配送料の設定が終了したら、テスト注文を行います。お客様から注文が入った場合の画面を確認することができます。

7.サイト公開

通信販売を行う際に欠かすことのできない特定商取引法に関する表記を設定したら、サイトを公開します。

Shopifyの料金プランと手数料

料金プラン

Shopifyの主要プランは、 ベーシック、スタンダード、プレミアムの3種類です。いずれのプランも月額25米ドルから299米ドルの費用が発生しますが、14日間の無料トライアル期間が設けられています。主要プラン以外では低価格のスタータープランや、エンタープライズ向けのプラスプランがあります。

各料金プランの違いや特徴

1.ベーシック

ネットショップの基本的な機能が利用可能です。ネットショップに初めて挑戦する場合や、1人や2人程度の少人数でネットショップの運用を行いたい場合にぴったりです。

2.スタンダード

複数人で管理画面操作ができるだけでなく、分析レポート機能も利用できます。実店舗を持っているショップや、5人以下のチームでネットショップの運用を行いたい場合に適したプランです。

3.プレミアム

決済手数料がベーシック、スタンダードに比べて安価で、高度なレポート機能が利用できます。高度なレポートには、財務レポート、集客レポート、在庫レポート、行動レポート、マーケティングレポート、注文レポート利益レポートなどが含まれます。10人以上でネットショップを運営したい事業者やマーケティングに力を入れていきたい事業者に適しています。

4.スタータープラン

月額5米ドルでネットショップをはじめられるプランです。SNSで商品情報を共有したり、シンプルなネットショップで商品を販売したりするのに最適です。決済手数料は、ほかのプランに比べて割高になります。

5.プラスプラン

一つの契約で10サイトまで開設が可能です。商品の取引量が多い事業者、海外販売を行いたい事業者、卸販売に特化したBtoB向けのサイトを運営したい事業者に適しています。月額利用料は2,000米ドルからで、事業規模に応じて変動します。

決済手数料

Shopifyに支払う決済手数料は、プランによって変動します。Shopify ペイメントを導入すると、Shopifyのプランとカードブランドによって3.25%から4.15%の決済手数料がかかりますが、そのほかの手数料はかかりません。ただし、外部の決済サービスを利用する場合は、決済手数料に加えて0.5%から2%の外部サービス取引手数料がかかります。入金手続きは不要で、振込手数料は無料です。

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Shopifyのメリット

Shopifyでネットショップを開設することのメリットは、主に下記の5点です。

1.低コストで導入可能でプラン変更も簡単

初期費用が必要がなく、月額料金5ドルの「スタータープラン」なども用意されているので、低コストでネットショップを開設することができます。また、プランの変更も管理画面から簡単に行うことができます。

2.高いデザイン性のサイトが作成できる

Shopifyは、無料でも高いデザイン性のテーマが多数用意されています。予算をなるべくかけたくないネットショップでも、イメージに合ったサイトデザインを見つけることができるかもしれません。また、Shopifyパートナーが制作した有料のShopifyテーマを選択することもできます。

3.バックオフィス業務の効率化がしやすい

Shopifyの管理画面では、商品管理や決済方法、配送、ストア分析、コンテンツ管理などを一括で行うことができます。Shopifyが提供するPOSシステムとも連動しているので、在庫管理や売上管理も可能です。

4.配送管理がしやすい

管理画面の「配送と配達」ページで配送の管理を行うことができます。また、アプリを利用することで、発送ラベルの印刷や、配送状況の管理、国別送料や関税の設定などができます。また、2022年10月からは、有料アプリ「Plus Shipping」を利用することで、日本郵便で全国一律の配送料で商品を送れるようになりました。配送地域によって変動する送料に比べ、最大で51%配送料の削減ができるとされています。しかし、近隣地域への配送の場合などは、逆に配送料が高くなってしまうこともあるので上手な使い分けが必要でしょう。

参考:日本郵便と協力し、より効率的な配送サービスの提供を開始(2022年10月3日、Shopify Japan 株式会社)

5.越境EC(海外販売)に対応

ベーシック、スタンダード、プレミアムの各プランでは、複数の言語で販売するオプションを利用できます。各テーマにあらかじめ組み込まれている文章は自動的に設定した言語に翻訳されますが、商品名や商品説明の文章などを翻訳するには翻訳アプリのインストールが必要です。

Shopifyのデメリット

Shopifyでネットショップを運営するにあたって考えられるデメリットは、主に以下の4点です。

1.英語の知識が必要な場合がある

Shopifyは、カナダで生まれたサービスのため1次情報は英語になります。シンプルなネットショップを開設し運営する上では必要ないかもしれませんが、詳細な説明ページが英語しかなかったり、第三者が開発・提供したアプリを導入する場合に英語が必要になったりすることがあります。

2.日本語サポートがまだ不十分

Shopifyの電話サポートは英語のみでの対応となります。日本語でのサポートが必要な場合は、ヘルプセンターで確認したりメールで問い合わせたりする必要があります。

3.入金に時間がかかる

Shopify ペイメントで支払いを受け付けている場合、5営業日という支払期間が設定されています。また、入金日は毎週、もしくは毎月固定で決めなくてはなりません。たとえば、毎週金曜日に入金日を設定しているネットショップが、水曜日の売上金額を受け取るのは5営業日を経過した後の金曜日となります。

4.HTMLやCSSの知識が必要になることもある

テーマからサイトデザインの設定はできますが、サイトの改良や細かい設定をしたい場合にはウェブページを作成するための言語であるHTMLやCSSの知識が必要になります。

5.使いたい機能を追加すると料金がかかることもある

たとえば、コーヒーに定評のあるカフェが月額25米ドルのベーシックプランでネットショップを立ち上げたとします。厳選したコーヒー豆をお客様に届けるサブスクを始めるとなると、サブスクを有効にするアプリを入れる必要があります。さまざまなアプリが用意されていますが、いずれにしてもベーシックプランの月額利用料に加えて料金がかかることになります。たとえば、「Mikawaya Subscription」というアプリを導入するとします。このアプリは月額利用料無料でサブスク手数料が3%のプランと、月額利用料49米ドルでサブスク手数料が1%のプランがあります。コーヒー豆のサブスクで月々30万円の売り上げがあるとした場合、

無料プラン:30万円×3%=9,000円
有料プラン:30万円×1%+49米ドル=約9,860円(1ドル=140円で計算)

上記の金額が、ベーシックプランの25米ドルにプラスされることになります。年間で計算すると、無料プランで15万円、有料プランで約16万円かかることになります。

初期費用無料でデザイン性の高いネットショップはShopifyだけじゃない!

Shopify以外にも、初期費用無料でデザイン性の高いネットショップを開設できるサービスはあります。そのうちの一つが決済代行会社SquareSquare オンラインビジネスです。Square オンラインビジネスの特徴を紹介します。

Square オンラインビジネスの特徴

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1.無料プランがある

無料プランなら、初期費用・月額料金を一切かけずに、基本的なネットショップ機能を使うことができます。シンプルで美しく、ビジネスタイプごとにデザイン性の高いテンプレートがそろっており、商品説明や写真を入力してサイトを公開すればネットショップが完成します。InstagramなどのSNSとの連携も簡単に実現します。

主要クレジットカードに対応しており、お客様がネットショップで商品を購入した際には決済手数料が発生します。

2.入金が早い

売上額は自動で最短翌営業日に振り込まれるので、キャッシュフローの面でも安心です。振込手数料が無料なので、前述の無料プランなら決済手数料以外の費用は発生しません。

3.実店舗との連携がスムーズ

SquareはPOSレジ決済端末スタッフ管理在庫管理など、実店舗の運営に役立つさまざまなツールを提供しています。これらのツールはSquareのアカウントがあれば利用でき、もちろんSquare オンラインビジネスで作ったネットショップとの連携も可能です。実店舗とネットショップの売上情報、在庫管理、顧客情報がすべて一箇所で管理できるのは、業務効率化に大いに役立つでしょう。もちろん、メールや電話による日本語でのサポートも万全です。

4.高度な機能には有料プラン

商品レビューやかご落ちメールの送信、広告の非表示、カスタムドメインの利用などの機能を利用したい場合は、有料プランを選ぶことができます。

SquareとShopifyの比較は、以下になります。

  Square  Shopify
初期費用 無料 無料
無料プラン ☓(14日間のトライアル期間のみ)
有料プラン プラスプラン:月額3,375円
プレミアムプラン:月額9,180円
25米ドルから299米ドル
日本語サポート メール、電話、ヘルプセンター メール、ヘルプセンター
取引手数料(サービス利用料) 無料 無料
(Shopify ペイメント利用時)
決済手数料 3.6%
※プレミアムプランは3.3%
3.25%から4.15%(プランとクレジットカードブランドによる)
決済方法 Visa、Mastercard、American Express、JCB、Diners Club、Discover Shopify ペイメント:Visa、Mastercard、American Express、JCB、Diners Club、Discover
PayPal
入金手数料 無料 無料
事務手数料 無料 無料
入金サイクル 自動。最短翌営業日 自動。売上日から5営業日以降の指定曜日、もしくは月ごとの指定
商品登録数 無制限 無制限
商品写真登録数 無制限 250枚
独自ドメイン 可能 可能
SSL/TLS 対応 対応
実店舗との連携

ネットショップを考えているビジネスオーナーは、ぜひSquareの無料プラン、もしくはShopifyの無料トライアル期間を利用して、ネットショップ開設にトライしてみてはいかがでしょうか。

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執筆は2022年10月26日時点の情報を参照しています。2023年4月28日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash