BASE(ベイス)でのネットショップ、料金や販売手数料は高い?

簡単に​ネットショップを作れる​BASE(ベイス)は、​2025年1月時点で累計ショップ開設数が​230万を​超えるなど、​スモールビジネスに​人気の​サービスです。ただし、利用方法によっては手数料が高くついてしまうケースもあります。そこで​この​記事では、​BASEのプランや​手数料、​メリットと​デメリットのほか、費用を抑えてネットショップをかしこく運営する方法も​紹介します。

目次


BASE(ベイス)でネットショップが無料で開設できる

BASE(ベイス)は、​BASE株式会社が​運営する​ネットショップ作成サービスで、​ファッションや​フード、​ハンドメイド品など​幅広い商品の​販売が​可能です。​​用意されたテンプレートに​写真や​文字を​入れるだけで​簡単に​ネットショップを開設でき、​​別途サーバーを​契約する​必要などはありません。

BASEの大きな特徴は、初期費用や月額利用料などを負担することなくネットショップを始められる点です。商品が売れたときにのみ手数料がかかるという仕組みのため、試しにどのくらい売れるのか見てみたい場合でも気軽にショップを構えることができます。

BASE(ベイス)の​料金プランと販売手数料

無料で気軽に始められるBASEでは、ビジネスの規模に応じて料金プランを選ぶことができます。

料金プランは2種類

BASEの料金プランには、「​スタンダードプラン」と「グロースプラン」の​2種類が​あります。

​スタンダードプランは、無料でネットショップを開設できるプランです。初期費用と月額費用は無料ですが、商品が売れるたびに決済手数料とサービス利用料がかかります。

グロースプランでは月あたり16,580円(年払いの場合)の利用料が必要ですが、決済手数料は低く抑えられ、​サービス利用料もかかりません。なお、決済手数料とサービス利用料は​売り上げから​自動的に差し引かれます。​

販売手数料はどれくらい?

BASEの​販売手数料としてかかるのは、前述のとおり決済手数料とサービス手数料です。このうち、決済手数料の額は決済方法によって異なります。

スタンダードプランの決済手数料は、クレジットカード決済やコンビニ決済の場合3.6%+40円、​​Amazon PayやPayPal決済では4.6%+40円です。ここにプラスして、決済方法を問わず売り上げに対して3%のサービス手数料がかかります。

一方、グロースプランの販売手数料は決済手数料のみで、クレジットカード決済やコンビニ決済の場合は2.9%、​​Amazon PayやPayPal決済では3.9%です。BASEによると、目安として月商50万円を超える場合は、スタンダードプランよりも​グロースプランの​方がお得になるとされています。

BASE(ベイス)の3つのメリット

BASEで​ネットショップを​開設する​メリットは、​主に​以下の​三つです。

(1) 初期費用を​抑えられる

スタンダートプランから​始めれば​、初期費用・月額費無料で​ネットショップを開設​できます。​月商が​50万円を​超えてきたら、​グロースプランに​乗り換える​ことで​手数料を​スタンダードプランよりも​抑える​ことができます。

(2) 操作が​簡単

テンプレートを​選択して​必要事項を​入力するだけで​ネットショップが​開設できます。​サイトの​公開後も​シンプルで​簡単に​操作できる​ため、​HTMLなどの​知識が​あまりなくても​運営が​可能です。

(3) 無料の​拡張機能が​ある

メルマガ配信、​クーポン、​アクセス解析、​配送設定など​無料の​拡張機能も​充実しています。​これらを​使用して、​ショップを​カスタマイズし、​充実させる​ことができます。

BASE(ベイス)の3つのデメリット

BASEで​ネットショップを​開設する​​デメリットは、​主に​三つです。

(1) 集客する​必要が​ある

Amazonや​楽天市場などの​オンラインの​ショッピングモールでは、​広告費用を​支払う​ことで​特集ページなどの​上位に​自社の​ネットショップを​掲載して​もらったり、​モール内の​店舗・商品検索などで​お客さまに​検索して​もらえたりと、​工夫次第で​お客さまの​目に​止まりやすい​広告宣伝を​打つ​ことができます。​しかしながら、​BASEで​作成した​ネットショップは、​ブログや​SNSの​ほか、​リスティング広告や​SEOなどを​活用して​集客する​必要が​あります。

(2) 複数の手数料がかかる

BASEの利用には複数の手数料がかかります。特にスタンダードプランでは、商品が売れるたびに決済手数料とサービス利用料がダブルで発生するため、​売り​上げが​増える​ほど​販売手数料の​負担も増大します。

​たとえば​クレジットカード決済で500円の​商品が​売れた​場合、​3.6%の決済手数料​(18円)+40円​に、3%のサービス利用料(15円)がかかり、合計73円が​売り上げから​差し引かれます。これが​500円の売上額に占める割合は実に14.6%です。そのため、実際に売上金を受け取ると、手数料が思っていたよりも割高だと感じるかもしれません。

(3) 入金には振込申請が必要

​手数料が差し引かれた売上金を口座に移すには、その都度手動で振込申請をする必要があります。忙しいショップオーナーにとっては、定期的に発生するこの手間が負担になるかもしれません。なお、振り込みには250円の振込手数料のほか、申請額が2万円未満の場合は500円の事務手数料(売上金が2万円未満の場合)が必要です。

また、実際に入金されるまでには10営業日を要する点もデメリットの一つです。最短で翌営業日に振り込まれる「お急ぎ振込」という方法もあるものの、振込手数料と事務手数料とは別に、振込申請金額の1.5%の手数料がかかります。そのため、コストを抑えつつスピーディな入金を求める場合は、BASE以外の方法も検討してみましょう。

BASE (ベイス)よりも費用をおさえられる、Square(スクエア)オンラインビジネス

BASEの​ほかにも、​無料で​ネットショップを​開設できる​サービスは​あります。​そのうちの​一つが​Square オンラインビジネスです。

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充実の無料プラン、負担は決済手数料のみ

Square オンラインビジネスは、充実した機能を​無料で​利用できる​ネットショップ作成サービスです。商品マスタの作成からサイトの構築まで、ネットショップの開設に必要な作業を効率よく進めるツールを備えているほか、店舗での商品受取にも対応しています。

商品の在庫管理やInstagramとの連携など、ネットショップ運営に必要な機能が最初から備わっているのも特徴です。BASEを利用する場合、これらの機能を利用するには​追加アプリや​外部アプリでの​拡張が​必要ですが、​Squareなら​​特に追加​作業は不要です。

また、ネットショップだけでなく実店舗を運営しているオーナーにとっては、在庫や注文状況、売り上げ、顧客情報などあらゆる情報を実店舗のPOSレジと同期できる点も見逃せません。あらゆるチャネルの売り上げを1カ所で管理できるため、店舗運営の効率が飛躍的に高まります。

無料プランでは​初期費用や月額利用は一切かからず、必要なのは決済ごとにかかる3.6%の決済手数料のみ。サービス利用料などはなく、隠れコストもありません。

振込申請の必要なし!

Square オンラインビジネスでは、振込申請の手間は不要です。決済を受け付けると、売上金はフローに沿って登録済みの銀行口座に自動的に振り込まれます。この際、振込手数料や事務手数料は一切かかりません。つまり、手間やコストをかけずとも、スピーディに売上金を受け取ることができるのです。

売り上げは最短翌営業日に振り込まれる

売上金はすぐに​振り込まれるので、​キャッシュフローの​面でも​安心です。振り込みの​タイミングは、三井住友銀行と​みずほ銀行の​口座の​場合、決済日の​翌営業日と非常にスピーディです。それ以外の​金融機関口座の​場合でも、​毎週​水曜日で​締めて​同じ​週の​金曜日に​合算した金額が​振り込まれるため、資金繰りへの影響を最小限に抑えられます。

さらに高機能な有料プランもある

Square オンラインビジネスには、2段階の有料プランがあり、幅広いショップオーナーに対応しています。

月あたり3,375円(年払いの場合)の利用料がかかるプラスプランでは、無料プランの全機能に加えて、ウェブサイトの高度なデザイン、お客さま用アカウントの作成、FacebookやGoogle広告の​作成と管理、アクセス解析、予約注文、​カスタムドメインの​利用などが可能です。

月あたり9,180円(年払いの場合)のプレミアムプランでは、プラスプランの全機能を使えるのに加えて、決済手数料が3.3%とお得に設定されています。

ネットショップを無料で開始するならSquare

EC作成から、オンライン決済、店舗連動の在庫管理まで、便利な機能が無料で簡単に始められます。

【比較表】 Square(スクエア)とBASE (ベイス)の無料プラン

ここまで、BASEとSquare オンラインビジネスについて見てきましたが、果たしてどちらがよいのかと悩む人も多いかもしれません。そこでまずは、両サービスの無料プランを比較してみましょう。

手数料と機能の比較表

  Square BASE
プラン名 フリープラン スタンダードプラン
初期費用 無料 無料
月額利用料 無料 無料
決済手数料 3.6% 3.6%+40円
サービス利用料 無料 3%
振込手数料 無料 250円
事務手数料 無料 2万円未満は500円、2万円以上は0円
入金サイクル 自動。指定口座に最短翌営業日振り込み 振込申請が必要。申請日から10営業日で指定口座に振り込み
在庫管理、売上管理 追加アプリ、外部アプリとの連携が必要
実店舗との連携 ×

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手元に残る金額の比較

実際に、SquareとBASEで同じ商品を売る場合、最終的に銀行口座に入金される金額にどのくらい差が出るのでしょうか?例として、500円の商品を30個売り、合計で15,000円の売り上げを得た場合を考えてみましょう。

販売および入金の条件は以下のとおりです。

  • 月額利用料が無料のプランを利用
  • 決済1回あたりに売れる商品は1個
  • クレジットカード決済
  • 最短での入金

まず、BASEを利用して500円の商品を30個売った場合、以下の手数料が発生します。

  • 決済手数料:1,740円
  • サービス利用料:450円
  • 振込手数料:250円
  • 事務手数料:500円
  • お急ぎ振込手数料:192円

注意したいのは、決済手数料は決済1回あたりにかかる点です。この場合は、1回の決済あたり500円 × 3.6%+40円=58円かかるため、58円 × 30個=1,740円です。500円 × 30個 × 3.6%+40円ではない点に留意しましょう。また、サービス手数料は500円 × 30個 × 3%で450円です。

最短での入金を希望する場合は、振込申請額に対して1.5%のお急ぎ振込手数料が発生します。このケースでは、申請額は15,000円-1,740円-450円=12,810円であるため、お急ぎ振込手数料として192円(小数点以下四捨五入)がかかります。

以上の結果、BASEでは手数料の合計が3,132円となり、15,000円の売り上げに対して手元に残るお金は11,868円です。
次にSquareの場合を見てみましょう。

  • 決済手数料:540円
  • サービス利用料:0円
  • 振込手数料:0円
  • 事務手数料:0円
  • お急ぎ振込手数料:0円

Squareで商品を売る際の手数料は3.6%の決済手数料のみ。サービス利用料、振込手数料、事務手数料は無料です。決済完了後は金額が最短翌日に自動入金されるため、BASEのようにお急ぎ振込手数料もかかりません。

この結果、Squareを利用して15,000円を売り上げた場合、残るお金は14,460円となります。

それぞれの場合の売上額に対するコスト比率を比べてみると、BASEの場合は20%にのぼるのに対し、Squareの場合は決済手数料と同じ3.6%。想像していたよりも大きな差があると感じる人が多いのではないでしょうか。 また、BASEを利用する場合に忘れてはならないのが振込申請の手間です。手間には当然ながら人件費がかかるため、実質的なコスト比率は20%以上になるでしょう。

まとめ

Square オンラインビジネスは、メールアドレスを用意してアカウントを作成するだけですぐに利用できます。解約料もないため、少しでも気になった人はさっそく試してみてはいかがでしょうか。


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執筆は2022年10月25日時点の情報を参照しています。2025年1月20日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash