ソーシャルメディアの普及によって、誰もが情報を自由に発信・共有でき、ネットを介した双方向のコミュニケーションが可能になりました。
飲食店が店舗以外の場でお客様と直接コミュニケーションを図るためには、ソーシャルメディアが効果的なのはこれまで何度かお伝えしてきました。
今回は、その中からFacebookを取り上げて、飲食店にとって効果的なFacebookの活用法をご紹介します。
飲食店にとってFacebookを利用するメリット
Facebookには、個人が登録して利用する「個人アカウント」とは別に、ビジネスでの利用を想定した「Facebookページ」というものがあります。飲食店の場合は、Facebookページを作成します。
(Facebookページの作成にはアカウントの登録が必要です。もし、お持ちでない場合は個人アカウントの登録から始めてください)
Facebookページとは、”企業、ブランド、組織、著名人がFacebook上で情報を発信し、人々とつながるための手段”(Facebook公式ウェブサイトより)です。
営業時間内にお客様一人ひとりとゆっくり会話をする時間がなかなかとれない飲食店の経営者にとって、お客様との関係を深められる便利なツールです。また、情報拡散の方法次第では、新規のお客様の集客も見込めるかもしれません。
Facebookページには、通常の広告には無い以下のようなメリットがあります。
拡散されやすい
Facebookのようなソーシャルメディアの最大の特徴は、個人がメディアになって情報の発信ができることです。ユーザー同士は友達やフォロワーとして繋がることができます。
投稿記事やFacebookページに対して、あるユーザーが「いいね!」をすると、そのユーザーの個人ページ(ニュースフィード)上に「△△について『いいね!』をした」と表示されるだけでなく、ユーザーと繋がりのある友達やフォロワーのページにも、「○○が△△について『いいね!』と言っています。」というお知らせが表示されます。
もし、このユーザーと繋がりのある友達が100人いれば、100人がこのお知らせを見る可能性があります。
このお知らせをきっかけに、「友達や知り合いがどのようなことに興味があるのか」が気になり、「いいね!」がされた記事やページを訪れるユーザーもいます。
「いいね!」と反応してもらうことで、ユーザー同士のネットワークを伝って広範囲の情報拡散を狙うことができます。
低コストで宣伝効果
Facebookページの開設は、無料で行えます。ページ内に投稿する記事の情報量にも制限はありません。リピーター客にお店のFacebookページを「いいね!」してもらうことで、ダイレクトメールにコストをかけずにお知らせを伝えることができます。
広告に費用を割ける場合は、Facebookユーザーのプロフィール情報に基づいてターゲットを絞って広告を出せるFacebook広告の併用も検討してみても良いかもしれません。まだ繋がりが無いユーザーのページ上にも広告を表示させることができるので、新規のお客様の獲得も期待できます。
双方コミュニケーション
Facebookページには、ユーザーがメッセージを直接送れる機能があり、また、投稿された記事にコメントを残すこともできます。前述した通り、営業時間内はお店の運営に追われている経営者にとって、お客様とダイレクトにコミュニケーションできる重要な機会です。
このようなやり取りは、お客様との距離を近づけてリピーター客を増やすチャンスでもあります。
Facebookページの開設にあたって
「いいね!」を増やすことがお店のアピールに繋がることはお分かりいただけたでしょうか。
しかし、コストをかけずに情報拡散ができ、お客様と直接コミュニケーションが取れるというメリットがある一方で、コンテンツの載せ方や見せ方次第では、「いいね!」を押してもらえず、Facebookページの存在意義が薄れてしまいます。
Facebookページを開設する際は、以下のことを意識するようにしましょう。
写真にこだわりを
「いいね!」と反応のある投稿は、ほとんどが写真付きの投稿です。ユーザーは、印象の強い写真に注目しがちです。飲食店のページであればなおさらでしょう。飲食店のページには、次のような写真が効果的です。
・美味しそうな料理の写真
・店内の雰囲気がわかる写真
・スタッフの顔写真、調理風景
・食事をしているお客様の写真
料理の写真は、アイキャッチとなるように、盛り付けやテーブルコーディネートなどを工夫します。
必ずしも料理の写真を最大のアピールポイントにする必要はなく、大勢のお客様で賑わっている店内の写真を載せるなども雰囲気が伝わる大事な要素です。
写真を投稿するときは、必ずコメントを添えましょう。「いいね!」の数も上がります。
情報は全て正確に
お店に関する基本情報は分かりやすく正確に記載しましょう。
飲食店を選ぶ手段は様々です。グルメ情報サイトやチラシなどを見て来店するお客様もいる一方、「いいね!」やシェア機能で、たまたまページを訪れたお客様もいます。このような場合に備えて、お店の所在地や連絡先、営業時間などはすぐに参照できるように、分かりやすくかつ正確に記載しておきましょう。
多機能を活用する
Facebookページのメリットは、「いいね!」を利用した情報拡散だけではありません。気に入った記事を友達と共有できるシェア機能、試食会やプレゼントキャンペーンをお知らせするイベント機能、お客様が来店したことが分かるチェックイン機能など、お店をアピールできる便利な機能が沢山あります。記事の投稿と同時に、ページのデザインを更新したり、様々な機能を活用していきましょう。
飲食店ならSquareにおまかせ
Square レストランPOSレジなら、店内、オンライン、デリバリーのオーダーを1か所で管理して飲食店の運営をもっと効率化できます。メニューごとの売上レポートやシフトレポートなど、リピート率アップとコスト削減に役立つ機能が使える有料プランも。
「いいね!」が集まる記事
Facebookユーザーの「いいね!」が集まると、リピーター客や知り合いを超えた広いネットワークで多くのユーザーに見てもらえる確率が高まり、集客に繋がると考えられますが、もちろんこれは、記事に「いいね!」をしてもらえた場合です。
そのために、目に止まる魅力的な記事の投稿が必須になってきます。
飲食店のページだからといって料理ばかりの投稿が続いては、ユーザーにとって特別感がなく、「いいね!」や「シェア」などのアクションを起こすことなく通り過ぎてしまうかもしれません。
投稿する記事の内容には変化を持たせることが大切です。
例えば、提供している料理の材料の原産地に訪れ、生産過程を取材した記事を載せてみます。普段食べている料理でも、知らなかった部分を知ることができるのは新鮮なものです。たまたま記事を目にしたユーザーも、お店に対して安心や信頼といった良い印象を抱くことがあるかもしれません。
他にも、普段はなかなか見ることができないシェフの写真や、社員旅行の様子を紹介する記事など、お客様に直接関わりが無いように見える内容でも、裏側を覗き見できるようでリピーター客にとっては楽しい情報となるかもしれません。
しかし、内輪になりすぎてしうと、まだ来店したことのないお客様やたまたま閲覧をしていたユーザーには敬遠されるかもしれないので、バランスを大切にしましょう。
Facebook限定キャンペーンも効果的です。「いいね!」を押してくれたお客様に新メニューを先行して提供したり、割引サービスをオファーしてみましょう。
気をつけたい運営ポイント
Facebookページを開設して、リピーター客や知り合いにファンになってもらっても、いつまでも内輪の繋がりに頼っていては、「いいね!」の数は増えません。肝心なのは、ページの開設後の運営方法です。
関係メディア間で相互リンクを貼る
お客様は、一つのメディアを見ているとは限りません。お店のウェブサイトがあれば、相互リンクを貼りましょう。TwitterやInstagramなど別のソーシャルメディアでも、お店がFacebookページを運営していることに言及して、発信する情報の拡散範囲を広げます。
こちらも参考に:
売上げアップを必ず導く集客法〜飲食店編
飲食店が独自ウェブサイトを持つべき理由
コミュニケーションチャンスを逃さない
ユーザーからのアクションには必ず返信をしましょう。お店の記事をシェアしてくれたら感謝のメッセージを送ったり、コメントが投稿されれば返信したりと、お客様とのコミュニケーションを継続していきましょう。質問や意見に耳を傾ける場として利用するのもいいでしょう。
更新は頻繁に
常に新鮮な情報を提供できるように、定期的な投稿を心がけましょう。お気に入りのお店の記事を楽しみにしているお客様もいらっしゃいます。記事の投稿をするということは、Facebook内の友達はもちろん、その友達の友達にまで影響が及ぶということを念頭において、「いいね!」を獲得すべく、お店のFacebookページを盛り上げていきましょう。
執筆は2017年2月10日時点の情報を参照しています。
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