新型コロナウイルスへの対応

ハンドメイド作品の販売を始めるときに知っておきたいこと

Square (スクエア), ブログ編集者

子ども服を始めとする洋服、アクセサリー、陶磁器などを作る腕に自信があるという人の中には、ハンドメイドの作品を販売して副業にしたい、事業にしたいと考えている人もいるでしょう。

ハンドメイド作品の販売を始めるにあたって知っておきたい販売手段、気をつけたいこと、開業手続きについて説明します。

ハンドメイドの作品を販売する手段

作品を作るのは得意だけれど、いざ作品を売ることを考えると、どこでどう売ってよいのか迷ってしまうという人もいるかもしれません。

インターネットが普及する前は、イベントに出店し来場者に販売したり、作風と合う店舗をみつけて委託販売をしてもらったりするのが主流でした。販売数がのびれば起業し、店舗を持つという道も。

このような販売方法では作品を販売するまでに少なからず超えなければいけない壁がありましたが、インターネットとスマートフォンが普及し、より多くの人がECサイトやオークション、フリマアプリを利用するようになり、これらのサイトやサービスを販売者として利用することでハンドメイド作品の販売は格段に容易になりました。

これらの販売手段にはそれぞれのメリットがあります。イベントに出店するには準備や参加に時間を割く必要がありますが、お客様の声を直接聞くことができます。委託販売では、委託先が簡単にみつからないかもしれません。ただ、一度信頼のおける委託先がみつかれば、販売を任せて制作に集中し、かつ委託先を介してお客様の声を聞くこともできるでしょう。

昨今ハンドメイド作品を販売する場として人気のあるインターネット上のサービスでは、開業届を税務署に提出する必要がありますが、手続きさえ済んでいればスマートフォンで写真を撮って作品を掲載すると、すぐに販売を始められます。ウェブサイトを作る必要もありません。手軽なだけでなく、実験的な作品を一つだけ作ってどのように受け入れられるかコストを抑えてテストするといった使い方もできます。

販売手段は、作家の個性や作風、どのくらいお金や時間をかけるのかといった要素を考慮しながら検討しましょう。販売手段は一つに限る必要はなく、イベントに出店しつつインターネット上でも販売するなど、複数の方法を組み合わせるのも考えられます。

販売にあたって気をつけたいこと

インターネット上のサービスを使えば誰でも気軽に作品を販売できるようになった一方で、販売にあたって気をつけたいこともあります。第一に作品の安全性に十分配慮し、該当規制する規制がある場合は遵守しなければなりません。さらに副業や本業としてハンドメイドの作品を販売するからには適切な対価を得る必要があります。ここではそれぞれについて詳しくみてみましょう。

jp-blog-handmadegoods

作品の安全性に配慮し規制を守る

いくら見た目が美しい作品や実用的な作品でも、お客様が安全に鑑賞・使用できる必要があります。ハンドメイド作品の小規模販売の場合、PL法(製造物責任法)の対象にならないと考えることもできますが、念のため概要を把握し、不安がある場合は消費者庁に問い合わせると安心です。

参考:
製造物責任(PL)法の逐条解説(消費者庁)
製造物責任(PL)法って、なに?(大阪市消費者センター)

PL法の対象となることがわかったら、販売した作品が原因で損害賠償や訴訟が発生した場合に備えて保険をかけておくこともできます。保険会社各社からPL保険(生産物賠償責任保険)と呼ばれる保険商品が提供されているので、事情に応じて検討してみるとよいでしょう。

PL法の対象とならない、保険をかける必要がないと判断した場合でも、何らかの既知のリスクがある場合、リスクを明記して販売するように心がけましょう。たとえば、子ども服を作って販売する場合、フードがついていると事故につながる可能性があります。フードを禁止する幼稚園や保育園、フードのついた洋服を敬遠する保護者も少なくなく、リスクを考慮することはお客様に評価されるものを作ることにもつながります。

また、新型コロナウイルス感染症の流行によって、2020年3月には政府のマスクの転売規制を受けて、手作りマスクの出品も禁止するサービスが出てきました。販売する作品や原材料については、どのような規制があるのか、自身のビジネスはもちろん、お客様の安全や社会のためにも最新の情報を把握するようにしてください。

参考:マスク転売規制についてのQ&A(経済産業省)

適切な対価を受け取る

ハンドメイドの作品を販売するというと、「買ってもらえるだけでありがたい」「あくまで趣味の延長だから」という気持ちから必要以上に低価格をつけてしまうことが少なくありません。ただ、副業や本業でハンドメイドの作品を売る場合、ビジネスとして利益をあげる必要があります。謙遜する気持ちを抑えて、原材料にいくらかかるのか、制作にかかる時間やその他の事務作業などからどのくらいの人件費を計上するのかをもとに単価を決める必要があります。

また、競合との価格比較も欠かせません。いくら適正な価格を設定しても圧倒的に低価格で提供する競合作家がいる場合は、参入に適していない分野なのかもしれません。ビジネスとしてハンドメイド作品を販売する場合は、ビジネスとしてどのような商品を作ったら、いくらにしたら売れるのか冷静に考えるようにしましょう。

Square Readerで今日からカード決済導入を

Squareなら簡単にカード決済受付可能に

ハンドメイドの作品の販売を始めるには

所得税法229条「開業等の届出」では、事業を開始した日から1カ月以内に税務署長に開業・廃業等届出書(開業届)を出さなければならないとされています。いくら小さく事業を始める場合でも、開業届を出しておくにこしたことはないでしょう。開業届の提出は無料です。

参考:所得税法(e-Gov)

開業届と合わせて忘れてはいけないのが確定申告です。主婦・主夫の起業、副業、独立した個人事業など、状況によって異なりますが、所得が一定額を超えると確定申告をする必要があります。不安な場合は、税務署や税理士事務所に相談してみるとよいでしょう。確定申告が必要とわかった場合は、必ず期間内に確定申告をするようにしてください。制作は得意だけれど会計は苦手という人も心配はありません。今は便利で使いやすい会計ソフトが数多く提供されています。自分だけで確定申告をするのは不安だという人は、税務署の相談会に参加する、税理士事務所に相談するなど専門家の力を借りるのも一つの手です。確定申告にあたって、特に所得が多い人は、白色申告ではなく、控除額の多い青色申告を検討してみてもよいでしょう。

たとえ事業が赤字や、申告する必要のない範囲の所得であっても、売り上げを記録し、領収書や請求書といった資料はきちんと保管することをお勧めします。これは、税務上の書類の保存期間が原則7年であるためです。

オークションやフリマアプリなどインターネット上のサービスが普及する中で、ハンドメイド作品を販売しやすくなりましたが、気をつけなければならない点、販売を始めるにあたって必要な届け出などは依然存在します。せっかく時間をかけてていねいに作ったハンドメイド作品の販売を始めるのですから、本記事を参考に、リスクや不安は最小限に、ビジネスを成長させてください。


Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。

執筆は2020年3月25日時点の情報を参照しています。
当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。
Photography provided by, Unsplash*