初心者でも安心!趣味のハンドメイドを販売サイトで売る方法を解説

アクセサリーや洋服、陶磁器作りなどを趣味で楽しんでいると、作品の販売にも興味が出てくるかもしれません。特に「ゆくゆくは趣味を仕事に」と考えているのなら、ハンドメイド品の販売方法や商品企画の視点、開業にまつわる手続き、売る際の注意点などを押さえておくことが大切です。この記事でそのポイントを理解しましょう。

【この記事のポイント】
-「何を・どこで・いくらで・どうやって」売るかを考えることが大事
-販売先にはアプリ、専用サイト、店舗、イベントなどがある
-著作権や確定申告などのルールを守って、トラブルなく続ける準備も大切
-売れる作品の傾向を研究し、市場のニーズを取り入れることが収益化への鍵
-Squareの無料ツールで、販売・在庫・請求の管理をラクに

目次


ハンドメイド作品を売るには?初心者が知っておきたい基本知識

ハンドメイド作品の販売で考えるべきことは、主に商品、場所、価格、広告宣伝の4点です。

商品は、自分の作品を出すだけだと考えるかもしれません。しかし、ハンドメイド作品の販売で収入を得たいのであれば、ターゲットの嗜好やニーズを意識する必要があります。また、作品を売る場所にはハンドメイド専用サイト、自身のネットショップ、イベントへの出店など、さまざまな選択肢があります。これについては次の章で詳しく解説します。

価格も重要です。事業化を見据える場合、まず目指すべきは黒字化です。材料費だけでなく、自身の人件費や販売にかかるコストなどをすべて賄える価格を考えなければなりません。広告宣伝については、SNSや、ハンドメイド専用サイトでのプロモーション機能を活用するほか、場合によってはイベント出店もその手段になりえます。こちらは、販売場所とあわせて考えるとよいでしょう。

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ハンドメイド販売の魅力とは?

ハンドメイド作品を販売する魅力の一つは、自分のセンスや創造力、技術に価値がつく点でしょう。またこだわりや思いを込めて企画して手作りしたものを届けることで、お客さまとのつながりが生まれるのも醍醐味です。こうした人とのやり取りが作家にとっての喜びになり、新たな作品を生むモチベーションにつながります。

ハンドメイドを販売できる主な方法と場所

初めてハンドメイド作品を販売する場合は、まず売る場所から考えてみましょう。

フリマアプリ(メルカリ・ラクマなど)

メルカリなど多くのユーザー数を抱えるフリマアプリは、手軽に利用できるうえ、作品がたくさんの人の目に触れるのがメリットです。ただし、ハンドメイド作品の販売に特化した場所ではないため客層が幅広く、ハンドメイド品のよさや特徴を理解せずに購入される可能性もあります。またフリーマーケットという特性上、値下げ交渉などが発生しやすく、その対応の手間も発生しがちです。

ハンドメイド専用サイト(minne・Creemaなど)

ハンドメイド作品の売買に特化した専用サイトでは、客層が手作り品を求める人々に限られることから、フリマアプリよりも作風やオリジナリティをアピールしやすいでしょう。出品は簡単にできるうえ、集客力もあるため販売初心者でも利用しやすいのが特徴です。一方で、販売手数料が高い、価格競争が激しいなどのデメリットがあるほか、販売ページのレイアウトやデザインに柔軟性がなく表現できる世界観には限界があります。

自分のネットショップ(BASE・STORES・Squareなど)

自分の世界観や思いをしっかり伝えたい人は、自身のネットショップを開設するのがベストです。自由度が高い点に加えて、ハンドメイド専用サイトに比べて販売手数料を安く抑えられるメリットもあります。ただし、ショップの認知度を上げるには、SNSを使った集客などに力を入れる必要があるでしょう。

対面販売(イベント・委託販売など)

対面販売の大きな魅力は、買い手との交流です。クラフトマーケットや陶器市などイベントに出店してお客さまに直接作品の魅力を伝え、意見を聞けるのは貴重な機会です。デメリットとしては、準備に時間や手間がかかる点、そして販売機会が限られる点が挙げられます。

セレクトショップやカフェ、アパレル店などの店舗に販売を委託するのも一つの手段です。ただし、委託なのでお客さまとの交流機会はあまり得られないほか、商品を自分で管理できないという難点もあります。

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おすすめのハンドメイド販売サイト比較

ここでは、無料でも使えるハンドメイド専用サイトとネットショップ開設サービスをいくつか紹介します。

minne(ミンネ)

【サービスの概要】
サイトの種類:ハンドメイド専用サイト
販売手数料:10.89%(通常利用の場合)
振込手数料:一律220円/振込ごと
月額プラン:あり

minneは、登録作家およびブランドが93万以上、出品数が1,700万点以上という日本最大級のハンドメイド専用サイトです。スマートフォンやパソコンから簡単に出品できるうえ、アプリで商品や売り上げを手軽に管理できるのが特徴で、アクセサリー・ジュエリー、ファッション、キッズ、家具・生活雑貨などが人気です。

minne PLUSという月額1,650円の有料サービスもあり、登録すれば販売手数料が10.56%に下がるほか、動画のアップロードやフォロワー限定レターの公開などの機能を利用できます。

Creema(クリーマ)

【サービスの概要】
サイトの種類:ハンドメイド専用サイト
販売手数料:作品・素材は11%、食品は15.4%
振込手数料:30,000円未満は176円、30,000円以上は275円(PayPay銀行は一律55円)
月額プラン:なし

「クリエイターズ・ニューマーケット(創作者たちの新しい場所)」を語源とするCreemaは、2,000万点が出品されるハンドメイド専用サイトです。クリエイター1人あたりの売り上げや作品単価が高く、ハンドメイドを本業とするプロの作家や企業の出品が多いのが特徴です。

素材にこだわったアクセサリーやバッグ、家具のほか、フードやお酒も人気でギフト用途での購入も多いようです。サイト運営のほか、「ハンドメイドジャパンフェス」や全国各地でのクラフトイベントの開催も行っています。

BASE(ベイス)

【サービスの概要】
サイトの種類:ネットショップ
販売手数料:3.9%+40円~の決済手数料+3%のサービス利用料(無料プランの場合)
振込手数料:一律250円(20,000円未満は500円の事務手数料を加算)
月額プラン:あり

BASEは、ハンドメイド製品を含めた幅広い商品のネットショップを作成できるサービスです。テンプレートに写真や文字を入れるだけで簡単にネットショップを開設できるうえ、デザインのカスタマイズ範囲も広いためオリジナリティも発揮できます。ただし、決済手数料だけでなくサービス利用料、振込手数料、事務手数料など各種コストに注意が必要です。

STORES(ストアーズ)

【サービスの概要】
サイトの種類:ネットショップ
販売手数料:決済手数料5.5%~(無料プランの場合)
振込手数料:275円+事務手数料275円(入金額10,000円以上の場合は事務手数料0円)
月額プラン:あり

STORESは、シンプルな操作で使えるネットショップ作成サービスです。多彩な決済方法に対応しているほか、実店舗のPOSレジとの連動も可能です。無料プランでも基本的な機能は利用できますが、STORESのロゴや広告が表示されます。

Square(スクエア)

【サービスの概要】
サイトの種類:ネットショップ
販売手数料:決済手数料3.6%(無料プランの場合)
振込手数料:なし
月額プラン:あり

決済サービスのSquareが提供するSquare オンラインビジネスでは、サイト作成の知識がなくても、作品の情報を入力したり画像をアップロードしたりするだけで簡単に販売を始められます。無料プランでも実店舗との連携、請求書の発行、在庫管理、顧客管理など幅広い機能を利用できます。Squareのネットショップ作成機能については、後半で詳しく取り上げます。

初心者がハンドメイドを売るときのポイントと注意点

ハンドメイド品を販売する際は、いくつか頭に入れておきたいことがあります。

売れる作品の特徴を意識しよう

冒頭の基礎知識で見たように、手作り品を世に出す際に考えたいことの一つが商品です。まずはハンドメイド専用サイトやハンドメイドイベントを訪れて、同じジャンルでどんな商品が売れているのかを調べてみましょう。

そして人気の商品の特徴や共通する要素を取り出して、自分の作品にも生かせるかどうかを考えます。自身のセンスや創造力にトレンドやニーズという視点を取り入れれば、趣味が仕事になる可能性もぐっと高まるでしょう。

著作権や商標権に注意

制作過程で他者のデザインやアイデアを参考にすること自体に問題はありません。ただし、活用の仕方によっては著作権や意匠権、商標権の侵害と見なされる場合があります。有名ブランドのロゴなどを模倣した作品や、本に掲載されたお手本どおりに作ったもの、キャラクターを使用した商品は販売しないようにしましょう。

また、マンガやアニメのタイトルが商標登録されている場合は、商品の説明欄に記載することも禁止されています。

販売に必要な届け出や確定申告も確認

ハンドメイド作品の販売を続ける場合は、開業届を税務署に提出しましょう。提出することで個人事業主として見なされ、一部の補助金や助成金の対象にもなります。また、材料費などを経費として計上できるメリットもあります。

また、忘れてはならないのが確定申告です。所得が基礎控除額の48万円を超えたら確定申告が必要です。確定申告時に、控除額の大きな青色申告で行いたい場合は、開業届と同時に青色申告承認申請書も出しておきましょう。

青色申告には複式簿記が必須ですが、会計ソフトを使えば初心者でも比較的簡単に作成できます。不安な人は、税務署の記帳指導を受ける、税理士に相談するなど専門家の力を借りるとよいでしょう。

趣味を仕事に変えるためのステップ

趣味と仕事の大きな違いは、収益化を目指すかどうかです。ここでは、事業を軌道に乗せて利益を出すまでのポイントを押さえましょう。

まずは小さく始めてみよう

ハンドメイド品の販売に初めて挑戦する人は、どんな場所や価格がよいのか見当もつかない状態かもしれません。そこでまずは、いろいろな方法を少しずつ試してみましょう。複数の販売場所を目的別に使い分けるのも手です。たとえばフリマアプリでいくつか商品をテストして、人気のものだけハンドメイド専用サイトに出品するのもよいでしょう。

価格を決めるうえでは、材料費や販売手数料を考慮するだけでなく、自らの人件費も決める必要があります。競合価格を参考にするだけでなく、価格計算の根拠を説明できる状態を目指しましょう。とはいえ、お試し期間中は多少の赤字も許容するというのも一つの戦略です。

リピーターを増やすには?

ハンドメイド品の販売で重要なのが、ファンの獲得です。一度購入した人にリピーターとなってもらえるよう、お客さまとのコミュニケーションに力を入れましょう。購入してくれた人へのお礼やフォローアップメッセージはもちろん、商品説明文の作成や梱包の作業も、お客さまにどう思ってほしいかという視点に立てばコミュニケーションの一部です。商品ページで伝えきれなかった詳細な作品ストーリーなどを同封するのもよいでしょう。

また、商品発送時にSNSアカウントのQRコードを掲載したショップカードやチラシ、次回割引クーポンを同封するなどの取り組みも効果的です。

ハンドメイド販売に役立つツール活用

ハンドメイド作家にとって、もっとも力を入れたいのは商品作りでしょう。その時間を十分確保するために活用したいのが、商品販売に役立つツールです。お金のやり取りや管理を楽にするPOSレジクラウド請求書在庫管理顧客管理機能を導入すれば、事務作業にかかる手間や時間を減らして作品に集中できます。無料で使えるツールなら、コストを心配する必要もありません。

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Squareを使えば、初めての販売もスムーズに

ハンドメイド販売に役立つツールのなかでも、おすすめはSquareです。無料でアカウントを作成するだけで、ネットショップの開設だけでなく、対面決済に役立つ機能やクラウド請求書まで利用できます。

無料でネットショップを開設できる

上でも紹介したSquare オンラインビジネスは、充実した機能を無料で利用できるネットショップ作成プラットフォームです。商品マスタの作成からサイトの構築まで、ネットショップの開設に必要な作業を効率よく進められるほか、スマートフォン用のサイトにも対応しています。

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商品の在庫管理やInstagramとの連携など、ネットショップの運営に役立つ機能が備わっているのもうれしい点です。無料プランでは初期費用や月額利用は一切かからず、必要なのは決済ごとにかかる3.6%の決済手数料のみ。

ネットショップを無料で開始するならSquare

EC作成から、オンライン決済、店舗連動の在庫管理まで、便利な機能が無料で簡単に始められます。

対面販売でも決済がスマートに

最近のイベントに欠かせないキャッシュレス決済も、Square POSレジアプリと決済端末を利用すれば簡単に導入できます。また在庫や注文状況、売り上げ、顧客情報などあらゆる情報がネットショップと自動で同期されて1カ所で確認できるため、事業運営の効率が加速するでしょう。

受注制作には請求書が便利

オーダーメイドの商品を販売する場合は、Squareのクラウド請求書が便利です。メールで請求書を送信できるため印刷や郵送の手間が省けるほか、入金の状態はスマートフォンやタブレット上で確認でき、銀行振込のようにわざわざ口座を見る必要はありません。

請求書にはクレジットカード決済機能がついているため、お客さまは受け取ったメールからカードで簡単に支払いを済ませられます。売り上げは最短翌営業日で振込がされるため、資金繰りも安心です。

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まとめ

ハンドメイド作品の販売には、商品や場所など考えることが多いもの。だからこそ、会計や在庫管理などの事務作業の手間を最低限に抑えることが肝心です。上で紹介したSquareのサービスには初期費用や月額利用料がかからず、利用を中止しても違約金は発生しません。こうした無料のサービスを上手に利用し、趣味を仕事に変える一歩を踏み出してみましょう。


Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。

執筆は2020年3月25日時点の情報を参照しています。2025年7月3日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。