ネットショップの運営を成功させるコツと成功事例

そろそろうちでもネットショップを開設しようかな……そう思ったとき、どこから手をつけるべきなのでしょうか。実店舗と並行しながら運営するのであれば、作業量がどれくらい増えるかなども気になるところかもしれません。ここでは、ネットショップの運営に欠かせない業務を大きく二つに分けて説明します。また、一人でも多くのファンを増やすためにできることや、コストをかけずにネットショップをはじめられる方法も紹介します。

目次



ネットショップの運営業務とは

ネットショップの運営業務は、

  • フロント業務(商品を売るための業務)
  • バックエンド業務(商品が売れた後の業務)

と大きく二つに分かれます。フロント業務は、商品企画からECサイト制作、ネットショップのプロモーションなど、商品を売るための業務を主に指します。一方で、バックエンド業務は商品の受注や発送、在庫管理など、商品が売れた後の業務のことを指しています。それぞれ詳しく見ていきましょう。

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ネットショップのフロント業務

お客様の興味関心を惹きつけ、売り上げにつなげるフロント業務には、綿密な戦略が欠かせません。具体的な業務内容は、三つに分かれます。

1. 商品企画から仕入れ

まずは市場のトレンドや、消費者のニーズなどを把握・分析したうえで、商品を企画するところからはじまります。実店舗を経営していれば、馴染みの作業かもしれません。この段階で、アイデアとして上がっている商品の原価率や利益率なども計算しながら、現実的に採算がとれるかも検討します。半年から一年先までの計画を練っておくのが安心です。

販売企画が整うと、今度は仕入れに進みます。計画を立てた当初と、現在の状況にズレがないかなどを確認しながら、販売予想数をもとに商品を仕入れます。

2. 何度も訪問したくなるサイトづくり

自社のニーズに合うECサイト作成サービスを見つけて、ネットショップを開設します。ECサイト作成サービスの選び方については「飲食店・小売店向け!コスト節約と業務効率化を叶えるECサイトの作り方」も参考にしてください。お客様がすぐにサイトから離脱してしまわないためには、商品が見やすく、使いやすい導線のサイトを作ることが大切です。比較検討時には、そのECサイト作成サービスをすでに導入しているサイトなども参考にしてみるといいでしょう。

また、ECサイト作成サービスを検討する際には、初期費用や固定費は予算内か、決済手数料や決済後の入金は良心的かなども念頭に置いておきましょう。

3. ショップを知ってもらうための宣伝業務

ECサイトの準備ができたら、今度はより多くの人にお店の存在を知ってもらえるよう宣伝に取り組みます。方法としては、以下が挙げられます。

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広告は月数万から数十万円程度と、ターゲットや方法によって費用が異なります。予算を抑えたい場合は、無料からでも取り組めるSEO対策からはじめてみるのがいいかもしれません。なかには専門的な知識がなくても、簡単にSEO対策ができる機能を無料で提供しているサービスもあります。ECサイト作成サービス検討時には、SEO対策機能の有無も確認しておくといいでしょう。

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ネットショップのバックエンド業務

バックエンド業務は、スピーディーかつ正確に作業を進めることが重要となります。効率的に作業を進めるためには、ECサイト作成サービスを検討する際に注目しておきたい点がいくつかあります。これらのポイントとともに、3つのバックエンド業務を見ていきましょう。

1. 商品情報の登録

ECサイトに商品の名前や価格、数量、バリエーションなどの情報を登録します。商品の細部がわかるような写真を載せたり、手触りなど画像だけでは伝わらない部分を説明文にしたりと、登録作業はネットショップ開設時はもちろんのこと、新商品が入荷するたびに発生する業務です。

ECサービスを検討する際には、商品登録方法が簡単かどうかはもちろんのこと、

  • セール価格を一括で登録できるか
  • CSVでアイテムの一括登録はできるか
  • カテゴリ別で商品を登録できるか
  • 店舗とネットショップの在庫情報が連動できるか

などにも注目すると、業務量の削減につながります。

東京都目黒区にあるシェア工房「Makers’ Base」では、実店舗とネットショップをSquareで統一しているため、在庫をはじめ売り上げなどもまとめて管理することができています。

「Squareを選んだのは、こういう業態拡大、業態転換に対応しやすいからかもしれません。オンライン上で決済できる手段が増えていったし、オンラインとオフラインの両方をカバーして、かつまとめて管理できるので、変化していくビジネスモデルに合わせやすい決済だと思います」ーMakers’ Base COO 松田純平さま

Makers’ Baseの導入事例はこちらから読めます▼
Makers’ Base|オフラインからオンラインへの移行事例

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2. 受注処理

注文が入ると発生するのが、以下の業務です。

注文数が増えてくると、上記だけでもなかなかの作業量になります。自分の手で全て行うとなると、注文の確認漏れや在庫のズレなどが心配になるところです。「注文が入ったけど在庫がない」といった事態が発生しないよう、ECサイト作成サービスを検討する際には、

  • 注文完了後、自動的にお客様にメールが送信されるか
  • 注文完了後、在庫が自動的に調整されるか
  • 注文の準備状況をひと目で確認できるか

などの点も確認しておきましょう。

実店舗のように対面で感謝を伝えられない分、荷物を梱包する際には、お客様宛に「このたびはご注文ありがとうございました」などと手書きの御礼状を同梱してみると、「またここから注文してみよう」という気持ちが生まれやすいかもしれません。「新商品はこちらからご確認いただけます」と一言加えて、ソーシャルメディアのQRコードを送り状に付け加えるなど、ちょっとした工夫が次の売り上げにつながることもあります。

3. 顧客対応を含む管理業務

ECサイトでも、実店舗と同じようにお客様の買い物をサポートする姿勢が大切です。サイト上にはお問い合わせフォームを設置、あるいはショップのメールアドレスを記載し、商品に関する不明点や不具合などについてお客様がいつでも問い合わせられる仕組みを整えましょう。ファンを増やし、売上拡大につなげていくためには、丁寧かつ迅速な顧客対応が鍵となります。

そのほかにも管理業務には、

  • 売上管理
  • 業務効率化に向けた、システムの改善

などが含まれます。

ネットショップを成功させるポイント

ここからは売上拡大に向けて、ネットショップが積極的に実践するべきことを見ていきましょう。

安心して利用してもらえるサイトにする

ネットショップだと商品を手にとって見る、直接従業員と会話をする、などが難しいため、お客様はウェブサイトに掲載されている情報をもとに、信頼できるかどうかを見極めます。お客様とのトラブルを防ぐためにも、ECサイトを含む通信販売には、特商取引法により以下を明記することが定められています。

  • 事業者の氏名、住所、電話番号、メールアドレス(商業広告を送る場合)
  • 返品の可否・返品の期間・返品の送料負担有無
  • 商品の引き渡し時期
  • 代金の支払い時期
    など。

そのほか明記する事項はこちらからご確認ください。

長く滞在してもらえるサイトにする

たとえ買いたい商品があったとしても、使いにくいサイトであれば、お客様も買い物を諦めてしまうかもしれません。購入に結びつけるためには、探している商品にすぐにたどり着ける、使いやすいサイトを心掛けることが大切です。

  • 商品をカテゴリ分けする
  • 商品情報を充実させる
  • 他ページに誘導する導線をわかりやすくする
  • 関連商品が表示されるようにする

など、「すぐに欲しい情報にたどり着ける」「つい商品情報を読んでしまう」「つい他の商品も見てしまう」ような構成を目指して、お客様を引き付ける工夫を欠かさないようにしましょう。

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リピーター獲得の仕組みを整える

お店のファンを増やすには、お客様との接点を増やすことが鍵となります。方法としては、以下が考えられます。

ブログやソーシャルメディアを活用する
ブログやソーシャルメディアなどを通してこまめに近況をシェアすることは、動向を追いたくなる「気になるショップ」になるための一つの方法です。たとえばチョコレート専門店であれば、視察してきたカカオ農園についてまとめるなどして、今後入荷するチョコレートの情報を前もってシェアしておくと、「入荷されたら買ってみたい!」とお客様の気持ちを盛り上げることができるかもしれません。

迅速なレスポンスを心掛ける
質問に対する回答がすぐに返ってこないと、お客様の購買意欲は下がる一方です。できる限り丁寧に、迅速なレスポンスを心掛けることも、見込客をキャッチして、リピーターにつなげていく一つの方法です。お客様の応対に限らず、商品を購入してくれたお客様に「不具合はございませんか」「使用感はいかがでしょうか」などとフォローアップすることも、接点を持ちリピーターにつなげていくきっかけとなります。

支払方法の保存機能があるネットショップ作成サービスを選ぶ
Squareでネットショップを開設しているフェイシャルトリートメント専門店の「美肌室ソラ」では、定期的にネットショップを訪れ商品を購入するお客様が多くいます。その理由の一つとしてお客様が自分の支払い情報を保存しておける機能を挙げています。「また利用しよう」とお客様に思ってもらうためには、購入の手続きに手間がかからないことも大事な要素かもしれません。

美肌室ソラの導入事例はこちらから読めます▼
美肌室ソラ|オンラインショップ導入事例

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集客の状況を確認する

実店舗を運営して毎日のようにお店に立っていれば、来店客数や購入率などはある程度目で見て、把握することができるかもしれません。ネットショップでもこのような情報は把握しておきたいところですが、ネットショップだとどんな人が訪れ、訪問者は月に何人ほどいるかなどは目に見えないものです。

この見えない情報を集計してレポート化してくれるのが、Google アナリティクスをはじめとするアクセス解析ツールです。

Google アナリティクスを使うと、

  • 訪問者数
  • 最も閲覧されているページ
  • ネットショップの滞在時間
  • どこからサイトを訪れたのか(検索、他サイト経由など)
  • 購入率(注文に至った訪問客の割合)
  • 一回あたりの平均売上額

など、ネットショップの現状がひと目で分かる情報を収集することができます。

数字と向き合うことは、課題を見つけるための第一歩です。たとえば解析ツールの結果を見ると、売り上げに伸び悩んでいるのは購入率が低いからではなく、アクセス数が足りていないからだと気づくこともあるかもしれません。すると自ずと何に対して対策を打つべきかが見えてくるでしょう。

ネットショップの売り上げを出す方程式として、以下もご参考ください。

売上=アクセス数×購入率×客単価

Squareでネットショップをはじめよう

Square オンラインビジネスを使うと、簡単にネットショップをはじめることができます。無料プランからはじめれば、かかるのは決済ごとにかかる手数料のみ、サービス利用料や振込手数料などは一切かかりません。売上額はプラン問わず、最短翌営業日に振り込まれます。他社との比較には、以下をご参考ください(※)。

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※:ショップBはプロフェッショナルプラン(年間契約で月額1,200円)、ショップCはプレミアムプラン(年間契約で月額6,800円)を利用しています。

以下の機能は無料で使えるうえ、業務を楽にしてくれます。

  • 実店舗とECサイトの在庫情報の一元管理
  • 在庫管理機能
  • カテゴリ別商品登録機能
  • 売上分析機能
  • 注文完了後、お客様に注文内容をメールで自動送信する機能
    など

振込手数料や月額利用料など割り引かれる費用がなく、売り上げの大部分を手元に残して運営ができる、Squareのネットショップ。開設に必要なのは無料アカウントだけ。まずは手軽に、Square オンラインビジネスで自社のネットショップを作ってみてはいかがでしょうか。

ネットショップを無料で開始するならSquare

EC作成から、オンライン決済、店舗連動の在庫管理まで、便利な機能が無料で簡単に始められます。


Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。

執筆は2020年11月2日時点の情報を参照しています。2021年10月18日に記事の一部情報を更新しました。
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