商品をいちから開発する場合でも、すでにある商品を販売する場合でも、行わなければいけないことといえば、仕入れです。仕入れとは販売目的で商品や原材料を調達することで、有形の商品を提供するビジネスであれば、必ず通ることになる道です。この記事では主にネットショップの開業を検討している人に向けて、おすすめの仕入れ方法や会計処理のしかたなど、仕入れについてまず知っておきたい基礎知識を紹介します。また、仕入れ作業を効率的に行うには、仕入れサイトでの購入データが在庫として自動で反映されるネットショップを選べると理想的です。ここでは仕入れサイトと連携できるSquareのネットショップも見ていきます。
目次
- 仕入れとは?
- ネットショップの仕入れ方法
- 仕入れサイトを利用するメリット
- 仕入れサイトを利用するデメリット
- 忘れてはいけない販売許可の取得
- 仕入れサイトを利用する際の注意点
- 個人で使える仕入れサイト
- 会計帳簿に計上するタイミング
- 仕入れの仕訳方法4つ
- 仕入れた商品は、Squareのネットショップで販売しよう!
仕入れとは?
仕入れは、商品の製造や販売にあたってメーカーや卸売業者から原材料や商品などを調達することを指す言葉です。仕入れた商品の販売先は事業者によって異なりますが、販売先に関わらず、原材料や商品を買い込む一連の流れを「仕入れ」といいます。次項以降では具体的な仕入れ方法や注意点、仕入れた商品を販売する際に取得しなければいけない許認可などを見ていきましょう。
ネットショップの仕入れ方法
仕入れ方法には、以下の四つが挙げられます。
それぞれの仕入れ方法について詳しく見ていきましょう。
問屋・卸売業者から仕入れる
問屋や卸売業者を介して商材を仕入れる方法には、
- 問屋街に出かける
- 問屋(仕入れ)サイトを利用する
の二つがあります。
問屋街には、繊維を中心にさまざまな問屋が同居する大阪の船場センタービルや、食器や調理器具を中心に扱う東京のかっぱ橋道具街などが挙げられます。店舗の中には独自の販売ルールを設けている場合もあるので、事前に調べてから出向くのが無難でしょう。
問屋サイトは、法人もしくは個人事業主による利用を前提に会員登録が必要なところが多いです。入会条件として、実店舗やネットショップがあるなど、ビジネスの存在を確認できることを挙げるところも少なくないようなので、ネットショップの開設は早い段階で進めておきましょう。Squareでは、無料で簡単にネットショップを開設することができます。「まずは低コストで手軽にネットショップをはじめたい」といった場合は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
仕入れサイトを利用する
仕入れサイトとは、問屋と小売事業者をつなぐインターネット上のウェブサイトです。「仕入れサイト」と「問屋」が混同されることがありますが、問屋は実際に商品を小売事業者に卸す事業者で、仕入れサイトは複数の問屋を取りまとめて小売業者とつなぐ事業者と考えるとよいでしょう。
インターネット上にはさまざまな仕入れサイトがあり、「仕入れサイト」といったキーワードで検索するほか、まとめ記事などからニーズにあったサイトを探すことができます。ただし、法人でなければ利用登録できないサイトもあります。個人事業者の場合、まず、利用登録できるかどうかをチェックしましょう。個人事業者が利用できるサイトについては具体例を挙げて後述します。
仕入れサイトから商品を仕入れて開業する場合、実際に自分で在庫を持つことになりますが、「大量の商品を仕入れるには資金面が心もとない」「品質を保ちながら在庫を保管できるか自信がない」という人は、無在庫販売を検討してみてもよいでしょう。併せて「ドロップシッピングとは?初めてのEコマースでも在庫ゼロで起業できるネットビジネス」の記事も参考にしてください。無在庫販売に対応している仕入れサイトについては後述します。
見本市に参加する
見本市とは、その名の通り、商品の見本をもとに商品の売買交渉を行う市で、年に複数回、商品や業界ごとに行われる大規模なイベントです。大都市で行われる国際見本市だけでなく、全国各地でもさまざまな規模の見本市が行われています。買い手と、メーカー・問屋・卸売業者などの売り手を結ぶ商談の場のため、基本的には事業者限定の催事ですが、一般消費者が入場できるものもあります。
商品を実際に目で確かめたい人にとって、見本市は相性のいい仕入れ先かもしれません。気に入った商材を見つけたときに商談を持ちかけられるよう、名刺やショップの概要をまとめた資料を多めに用意しておく、「上代・下代」「掛率」「ロット数」などの専門用語を押さえておくなど、下準備にもしっかりと取り組みましょう。
オークションサイトを利用する
インターネット上で競売を行う、オークションサイト。商品ごとに入札期間が決まっており、期間が終了した時点で最も高い金額で入札した利用者に商品が渡ります。
まずは規模の大きなサイトから、商品を探してみるといいかもしれません。入札する際には、商品の値段や状態はもちろんのこと、付属品や保証書の有無にも注目しておくことが、商品の価値を下げないための掟です。また、仕入れコストを抑えるためにも、商品の相場を事前に調べておくのが賢明でしょう。
オークションサイトと一見似ているようで、仕組みが少し異なるものにフリマアプリがあります。フリマアプリでは、他の利用者と競り合うことなく、出品者が決めた値段ですぐに商品を購入できます。なかにはオークションサイトと並行して、フリマアプリを利用する人もいるようです。
オークションサイトやフリマアプリから仕入れたものをそのまま販売することは、違法とみなされています。販売する前に、必ず販売許可を取得しましょう。必要な許可については次項で説明します。
仕入れサイトを利用するメリット
ここでは前章で紹介した仕入れ方法のなかから、仕入れサイトを利用するメリットを見ていきましょう。
時間や場所に縛られない
仕入れサイトを利用すれば深夜でも、問屋街や見本市などに行きづらい地域に住んでいても、インターネットにアクセスできるスマートフォンやパソコンなどがあればその場ではじめられます。時間や場所などに縛られない点は、仕入れサイトを利用する大きなメリットでしょう。
少量から利用できる
メーカーや卸売業者などから仕入れる場合、小ロットでの仕入れが難しいケースも少なくありません。一方で仕入れサイトなら1点から購入できることもあるので、小規模ではじめたい場合には仕入れサイトの利用が向いているといえます。
仕入れサイトを利用するデメリット
デメリットも見ていきましょう。
競合との差別化が難しい
仕入れサイトは利用しやすい分、利用者も大勢います。自社と同じ商品を販売する競合が出てくることは心に留めておいたほうがいいでしょう。競合他社が複数あるなか、自店舗を選んでもらうにはどうしたらいいか、お客さまを他店にとられてしまわないための適切な価格設定はいくらかなどは必ず検討しておきましょう。
関税や納期、不良品に注意が必要
海外の仕入れサイトを利用した場合、国をまたいでの配送になるため、輸入コストや納期などがネックになることもあるでしょう。たとえば国内であれば数日で届くものも、海外からだと長くて1カ月ほどかかってしまうこともあります。さらには商品の品質が期待していたものと異なり、再発注になることもひょっとしたらあるかもしれません。特にアパレルなど、特定の季節のために作られた商品に関しては時間に十分な余裕を持って仕入れる必要があるでしょう。また商品によっては海外の仕入れサイトのほうが国内の仕入れサイトよりも安いことがありますが、関税なども加算すると、思っていた以上にコストがかかってしまうこともあります。まずは数点だけ仕入れてみて、質や配送日数などを確かめてみると少しは安心かもしれません。
忘れてはいけない販売許可の取得
扱う商品によっては、販売許可の取得が必要です。ここでは中古品、輸入品、酒類に必要な許可を見ていきましょう。
中古品
中古品を取り扱う際には、古物商許可が必要となります。許可証は、管轄の警察署で発行してもらうことができます。発行には40日ほどかかるので、できるだけ早い段階で申請しておくと、いち早く販売をはじめられるでしょう。
古物として定められている商品は、古物営業法施行規則の2条にある通りですが、基本的には以下の状態にある物を指します。
- 一度でも使用されたことのある商品
- 未使用だけれど、自分以外の消費者の手に渡ったことのある商品
- 上記に修繕など、本来の用途に変化がない程度に手を加えた商品
輸入品
輸入品に必要となる許可は、扱う商品によって異なります。ほとんどの場合は、国内・輸入問わず、商品の品目ごとで取得が必要な許可が定められていますが、商品によっては「国内製造」「輸入」で手続きが異なるものもあるので、注意が必要です。以下の表では、許可の取得のほかに、書類の提出が必要となる輸入商品の品目を一部、まとめています。
なお、医療機器などは、機器の部類によって必要な手続きが異なります。医療機器の詳しい手続き方法については、家電製品輸入の手引きからご確認いただけます。
酒類
実店舗で酒類を取り扱う場合には「一般酒類小売業販売免許」が必要なのに対して、ネットショップには「通信販売酒類小売業免許」の取得が必要となります。また、ネットショップでは取り扱える酒類が、
- 地酒
- 輸入酒類
に限定されているので注意しましょう。詳しくは、通信販売酒類小売業免許の手引きをご確認ください。
申請書と添付書類は、販売する所在地の管轄の税務署に提出しましょう。申請書を提出すると、審査に進みます。審査は申請件数によるものの、平均で2カ月ほどかかるので、順調にネットショップを開業するには、なるべく早めに申請書を提出することが理想的です。
「ネットショップでの販売に必要な許可とは。届出先から申請方法までをご紹介」では、販売許可についてより詳しく説明しています。ぜひご参考ください。
個人で使える仕入れサイト
仕入れサイトの利用における注意点がわかったところで、国内外の仕入れサイトを具体的に見てみましょう。
国内の仕入れサイト8選
1. SUPER DELIVERY(スーパーデリバリー)
取扱商品はアパレル製品から生活雑貨、食品・飲料、家具・インテリア、電化製品、什器・店舗資材まで多岐にわたる総合仕入れサイトです。SUPER DELIVERYのウェブサイトによると、出展企業数は約3,000社、取扱商品点数は約160万点です。掲載商品の75%以上は1点から仕入れ可能で、規模の小さいネットショップにとっても使いやすいサービスといえそうです。月会費無料のフリープランと月額2,200円のスタンダードプランの2プランがあります。登録には審査に通過する必要があり、販売予定のネットショップのURLの提出が必須です。ネットショップのオープン前は登録できない点に注意が必要です。
SUPER DELIVERYを利用する場合は、仕入れデータが自動的に連携するSquareのネットショップの利用がおすすめです。具体的には、SUPER DELIVERYで購入した商品名や点数、商品画像までもがSquareのアカウント上に在庫として自動で登録されます。マニュアルで打ち込む作業がまるっとなくなるので、作業がずいぶんと簡易化されます。登録された商品をネットショップにそのまま掲載するかどうかは、自由に選ぶことができます。
2. 卸問屋.com
家電、食品・飲料、雑貨、カー用品、アパレル製品など幅広い商品を取り扱っています。会員登録には審査がありますが、会員登録、月額料金ともに無料です。取り扱いたい商品がある場合は会員登録を検討してみるとよいでしょう。1万円以上の注文で送料が無料になります。
3. 商材王(SHOZAIOH)
家具とインテリアの総合卸サイトです。商材王のウェブサイトによると、家具の分野では日本最大級で、登録社数は7,000社以上、取扱商品点数は6,000点近くにのぼります。無在庫販売に対応しているため、在庫リスクが少なくてすみます。また、無料で利用できる商品写真や商品ページも提供されています。会員登録は無料です。
4. TopSeller(トップセラー)
ネットショップ専門の仕入れサイトです。無在庫販売に対応しているため、過剰在庫を抱える心配がありません。取扱商品点数は約30万点。会員登録は無料で、扱える商品点数は5点に限られますが、月額無料のプランもあります。有料プランの場合、仕入れる商品数により月額料も変わります。在庫を抱えずに小さく始め、ネットショップの成長に合わせてプラン変更できるメリットがあります。
5. NETSEA(ネッシー)
国内でも最大規模の仕入れサイトで、取扱商品点数は200万点以上にものぼります。アパレルを中心に、雑貨や電気製品など幅広いジャンルの品揃えが特徴です。会員登録、月額料金ともに無料で、ビギナー会員に限定されますが開業準備中の段階でも申し込みが可能です。固定費用がかからず、取扱製品が多いことから、ネットショップでアパレル製品を取り扱いたいという人は、まずはNETSEAに登録しておくとよいでしょう。
6. マルモトネット
キッチンとインテリア用品など、生活雑貨を扱う仕入れサイトです。運営元の丸元商事株式会社は創業70年以上の企業で、百貨店やホームセンターでも販売されている商品を取り扱っています。会員登録、月額料金はともに無料で、1点からの仕入れが可能です。お客さまへの直送にも対応しているので、無在庫で商品を取り扱うことも可能です。また、取引額によって割引を受けることができます。
7. TEN TO TEN (テントテン)
アパレル、インテリア、生活雑貨、食品と幅広い商品を仕入れることができます。「日本のいいもの」「世界のいいもの」をテーマとした仕入れサイトで、日本各地の伝統工芸品や名産品、世界各地から仕入れた雑貨、クリエイターや作家の作品なども扱っています。登録料や年会費は無料で、1点からの仕入れも可能です。登録時の審査にネットショップのURLの提出が必須なので、事前にネットショップをオープンしておく必要があります。
8. ザッカネット
取り扱う商品カテゴリーが豊富で、インテリア雑貨や生活雑貨、ファッションアイテムから、ペット用品やアウトドア用品といった他の仕入れサイトでは扱ってないような商品を見つけることができます。登録時の審査は他の仕入れサイトと比較すると厳しく、商業登記簿や開業届、過去の営業実績や事業計画の提出が求められます。その他にも事業者名で固定電話による受信が可能であることなど、利用開始までのハードルは低くはありません。誰もが簡単に利用できるわけではないので、競合するネットショップと商品が被ってしまうといった可能性は低いかもしれません。
海外の仕入れサイト3選
1. Alibaba(アリババ)/ AliExpress(アリエクスプレス)
Alibaba、AliExpressともに中国のアリババグループが運営するサービスです。日本語に対応しており、AlibabaはBtoB、AliExpressは消費者向けという位置づけですが、どちらも仕入れサイトとして利用でき、あらゆるジャンルの商品を仕入れることができます。AlibabaはBtoBの仕入れサイトであることから、仕入れにあたってロット単位で注文するのに対し、AliExpressは、1点から購入が可能です。Alibaba、AliExpressともに会員登録、月額料金は無料です。日本国内の仕入れサイトで取り扱いたい商品を見つけられない場合は、いずれかで検索してみるとよいでしょう。
2. Cmall(シーモール)
日本向けの商品のみを扱うレディースファッションの通販・仕入れサイトです。中国のアパレル製品やファッション雑貨を直接仕入れることができます。無料会員でも、支払い金額に応じてクーポンやポイント還元が得られます。プレミアム会員になるには年会費4,980円がかかりますが、クーポンやポイント還元だけでなく、毎回の支払いで5%の割引対象になります。ほとんどの取扱商品の価格は格安なので、手ごろな価格のアパレル製品をお客さまに提供したいという人は利用を検討してみるとよいでしょう。
株式会社C2Jジャパンはアパレル製品だけでなく、より幅広い商品をBtoB向けに取り扱っているC2J.jpも運営しています。中国からの仕入れに興味があるという人はC2J.jpのウェブサイトも見てみるとよいでしょう。
3. 淘宝網(タオバオ)
Alibaba、AliExpress同様、中国のアリババグループが運営するショッピングモールで、仕入れサイトとしても利用できます。地域として「日本」を選択することはできますが、ウェブサイトの表示は中国語です。淘宝網では幅広いジャンルの製品が格安で提供されていますが、中国語に通じている人を除いては、利用しにくいのが現状です。それでも「仕入れたい商品がある」「どうしても利用したい」といった場合、前述したCmallが淘宝網からの輸入代行を引き受けています。商品を選ぶ際に役立つ中国語検索用語彙表もあるので、参考にしてみましょう。
会計帳簿に計上するタイミング
仕入れの際に立ちはだかるのが、会計という壁です。まず基礎として押さえておきたいのは、会計帳簿に計上するタイミングです。
仕入れにかかわる出費などはいつでも計上していいわけではなく、「商品が出荷された日」「商品が入荷した日」など、タイミングを統一して計上していくことが基本です。計上するタイミングは「計上基準」とも呼ばれており、事業者は複数ある計上基準のなかから自社にとって都合のいいものを選びます。
計上基準の主な種類は以下の表を参考にしましょう。
出荷基準 | 入荷基準(受取基準) | 検収基準 | |
計上タイミング | 商品が出荷された日付 | 商品が入荷した日付 | 入荷を確認し、漏れや破損がないかの確認をすべて終えた日付 |
特徴 | 商品点数が多いビジネスに向いている | 入荷後に計上するため在庫データとも連携しやすく、多くのビジネスに採用されている | 商品の品質を重視している場合に採用されることが多い |
弱点 | 注文した数と実際の入荷数にズレが生じた場合、あとで修正しなければいけない | 特になし | 計上のタイミングが一番遅い |
仕入れの仕訳方法4つ
会計の基礎知識としてもう一つ押さえておきたいのは、仕訳です。仕訳とは、取引内容を「借方」「貸方」に分けて帳簿に記載することです。
仕訳も計上基準のように方法が複数あり、どれを選ぶかによって勘定科目が変わります。ここでは代表的な方法を四つ紹介します。計上基準と同じように、適切なものを選びましょう。
三分法
わかりやすくシンプルに仕訳ができることから多くのビジネスで採用されているのが、三分法(さんぶんぽう)です。仕訳が簡単な理由として、一つひとつの取引の利益を算出しなくていい点が挙げられます。ただし仕訳を見ただけでは利益が把握しづらいため、決算整理が必要になります。
勘定科目の数 | 3 |
勘定科目 | ・仕入 ・売上 ・繰越商品 |
向いているビジネス | 扱う商品が多いビジネス |
分記法
前述の三分法は仕訳にあまり時間がかからないため、商品を大量に仕入れるビジネスなどに向いていますが、扱う商品がそこまで多くなく、商品が高額な場合は分記法が向いています。「商品」には原価を、「商品売買益」には利益を、と分けて記載するので、手間がかかるのがちょっとした弱点だといえるでしょう。
勘定科目の数 | 2 |
勘定科目 | ・商品 ・商品売買益 |
向いているビジネス | 高額な商品を少量扱うビジネス |
五分法
ここで紹介するどの方法よりも勘定科目が多いのが、五分法(ごぶんぽう)です。三分法の勘定科目に、「仕入値引・戻し」と「売上値引・戻り」の科目が付け足されます。これらは仕入れ時、あるいは販売時に値引きや返品などが発生した場合に使う科目です。そのため、返品や値引きが多い場合は、五分法だと取引内容が把握しやすいといわれています。ただし勘定科目が多い分、手間がかかるうえ、仕訳方法に慣れるのにも多少時間がかかるでしょう。
勘定科目の数 | 5 |
勘定科目 | ・仕入 ・売上 ・仕入値引・戻し ・売上値引・戻り ・繰越商品 |
向いているビジネス | 値引きをすることが多いビジネスや、返品対応が多いビジネス |
総記法
総記法はよく代表例として挙げられますが、実際に採用されるケースは少ないようです。ただ、勘定科目が一つだけなので、手間の少なさに魅力を感じる人もいるかもしれません。しかし「商品」というたった一つの勘定科目で仕入れ原価も売価も記帳するため、帳簿を見返したときにどっちがどっちだか判断できず、決算整理で苦労する可能性が高いといわれています。
勘定科目の数 | 1 |
勘定科目 | 商品 |
向いているビジネス | あまり採用されることはない |
仕入れた商品は、Squareのネットショップで販売しよう!
どのような商品を販売するのるか、どこから仕入れるかなど、構想がある程度が固まってきたら、いよいよネットショップの準備段階へと突入します。近年では低コストではじめられるネットショップ作成サービスが次々と登場し、専門家などに依頼することなく、誰でも簡単に作れる時代になってきています。
Squareも簡単にネットショップが作れるサービスの一つです。ネットショップ立ち上げに必要なのは、無料のアカウントだけ。初期費用はかからず、無料プランを選べば月額利用料もかかりません。大掛かりな準備は不要。アカウントにログインするだけで、すぐにネットショップの開設に取り掛かれます。
ネットショップの作成方法も簡単で、商品名や価格などの情報を入力したり、「おすすめの商品」や「お問い合わせ」のセクションなど必要な要素をクリックひとつで入れたり、消したりしていくだけでページが完成していきます。さらに「国内の仕入れサイト8選」の章でも紹介したように、SUPER DELIVERYと連携すれば、購入データが自動で在庫情報として登録されます。SUPER DELIVERYを通して仕入れた商品に限りますが、在庫登録をする手間が省けると作業量もぐっと減るでしょう。
無料プランにはネットショップ開設に必要な基本機能が揃っているうえ、商品の公開点数に上限はありません。さらに、どのプランを利用した場合でもネットショップの売り上げは最短翌営業日に振り込まれます。
商品の仕入れや梱包材の調達、広告宣伝など、ネットショップの運営には何かと出費がかさむので、すぐに売り上げが入金されるのも、開設にあたりコストが一切かからないのもうれしい特徴でしょう。まずはSquareの無料アカウントを作成して、使い勝手を見てみてはいかがでしょうか。
本記事では四つの仕入れ方法と、個人でも使える国内外の仕入れサイトを紹介しました。取扱商品によっては販売許可の取得が必要です。仕入れサイトを利用する際に気をつけたいポイントをおさえたうえで取り組むようにしましょう。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2021年11月17日時点の情報を参照しています。2024年1月22日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash