「他のネットショップと品揃えが似てきて、差別化が難しい」そんな悩みを抱える個人事業主にとって、輸入販売はビジネスを大きく成長させる有効な手段の一つです。世界に目を向ければ、まだ日本にないユニークで魅力的な商品がたくさん眠っています。
この記事では、個人が海外から商品を買い付けて販売するための具体的な方法を、初心者向けに分かりやすく解説します。海外輸入のメリットや注意点はもちろん、仕入れの流れやおすすめの仕入れサイトまで幅広く紹介します。
📝この記事のポイント
- 輸入販売はユニークな海外商品を扱うことで、他社と差別化しビジネスチャンスを広げられる
- 販売目的の輸入は商業輸入に分類され、法令遵守や適切な手続きが必要
- 自分の経験や資金、目的に応じて仕入れ方法を選択する
- 利益確保には関税や送料などのコスト管理と、輸送トラブルや不良品などのリスク管理が不可欠
- 無料でネットショップを開設できるSquare オンラインビジネスは、輸入販売ビジネスに最適
目次
- 販売を目的とした個人輸入の基本
・「輸入販売ビジネス」とは
・「個人輸入」と「小口輸入(商業輸入)」の違い
・「輸入原価」について - 個人が海外から商品を輸入するメリット
・日本に出回っていない商品を販売できる
・商品展開で他社と差別化できる
・高い利益が見込める - 個人が海外商品を輸入する方法は?4つのやり方
・(1)現地で直接商品を買い付ける
・(2)日本に拠点がある海外メーカーや代理店から仕入れる
・(3)輸入代行業者を利用する
・(4)海外の仕入れサイトから直接購入する - 海外仕入れの主な流れ
・商品リサーチと仕入れ先の選定
・商品の注文 - 個人でも使いやすい海外輸入のおすすめ仕入れサイト
- 個人が海外商品を輸入する場合の注意点
・送料・関税などの料金を念頭に利益を考える
・納期は国内より長めに設定する
・不良品の発生を見込んでおく
・修理・保証・アフターサービスの有無や内容を確認する
・在庫数が不確定な場合や注文と異なる商品が届いた場合を想定する
・輸入が禁止・制限される商品や検疫、許可を必要とする商品に注意する
・語学や異文化理解が必要になる - 仕入れた商品をすぐに販売できる!Squareの無料ネットショップ
- まとめ
販売を目的とした個人輸入の基本
販売を目的とした輸入には、個人利用するための輸入とは異なるルールや注意点が存在します。まずは、海外から商品を仕入れて販売するうえで知っておきたい基本的な知識を確認しましょう。
「輸入販売ビジネス」とは
「輸入」とは、海外から商品を買い付け、日本国内に持ち込む行為全般を指します。そして「輸入販売ビジネス」は、輸入した商品を国内で販売し、利益を得る商取引のことです。
輸入には、大きく分けて「個人輸入」と「商業輸入」の二つの形態があります。個人輸入は、個人が自分自身で使用する目的で海外の商品を輸入する行為です。商業輸入は、販売目的で海外の商品を輸入する行為を指し、個人が商売目的で輸入する「小口輸入」と、より大規模な商売目的の「一般輸入」があります。
| 個人輸入 | 個人が使用する目的で輸入する |
|---|---|
| 小口輸入(商業輸入) | 主に個人が販売を目的に輸入する |
| 一般輸入(商業輸入) | 大規模な販売を目的として輸入する |
「個人輸入」と「小口輸入(商業輸入)」の違い
ネットショップで販売するために海外から商品を仕入れる場合、たとえ個人事業主で少量であっても、その目的は「販売」にあるため「小口輸入(商業輸入)」に分類されます。
「個人輸入は違法」という言葉を聞くことがありますが、これは「個人が使用する目的で輸入した商品を、許可なく販売することが法律に反する」という意味です。商業目的の輸入には、消費者の安全を確保する責任が伴います。そのため、関連法規に基づく手続きや、輸入販売を行うための許可・届出、適切な表示などが義務付けられる場合があります。
また、万が一、輸入した商品が原因で事故が起きた場合、製造物責任法(PL法)によって輸入者が賠償責任を問われる可能性があるため、PL保険への加入など対策も必要です。
一般的に小口輸入は個人輸入よりも関税が高くなりますが、「個人で少量だから」と個人輸入として申告するのではなく、初めから商業目的である「小口輸入」として正規の手続きを行うことが大切です。

「輸入原価」について
輸入販売で利益を計算する際には「輸入原価」を正しく把握することが重要です。輸入原価には、商品の仕入れ価格だけでなく、以下のようにさまざまなコストが含まれます。
- 商品本体の仕入れ価格
- 輸出国内での輸送費
- 日本までの国際輸送費(海上・航空運賃)
- 保険料
- 関税、消費税
- 各種手続きの代行手数料など
輸入原価を考慮して、国内での販売価格を設定しましょう。
個人が海外から商品を輸入するメリット
手続きの複雑さなどから、個人が海外から商品を輸入するのはハードルが高いと感じるかもしれません。しかし、難易度が高いからこそ、海外からの仕入れにより新しいビジネスチャンスが広がる可能性もあります。
ここからは、個人が海外商品を輸入するメリットを紹介します。
日本に出回っていない商品を販売できる
海外のマーケットには、まだ日本で知られていない魅力的な商品が数多く存在します。いち早くそうした商品を発掘し、自身のネットショップで販売することで、他にはないユニークな品揃えを実現可能です。
特定の国でしか流行していないホビー用品、現地の職人が作る手工芸品など、大手が見過ごしがちなニッチな分野で「第一人者」になることも夢ではありません。SNSで海外のトレンドをいち早くキャッチし、関連商品を展開すれば、「最先端のアイテムが見つかるショップ」としてブランディングすることもできます。
また、かつて日本で人気だった海外ブランドを扱うのも有効な戦略の一つです。日本市場から撤退してしまったブランドやメーカーの商品が、海外ではまだ販売され続けているケースもあります。指名買いの顧客を獲得しやすく、安定した需要が見込めます。
商品展開で他社と差別化できる
個人では一から作ったり用意したりするのが難しいジャンルの商品を輸入して品揃えに加えたり、既存の商品ラインナップを補強したりすることで、競合ショップとの明確な差別化を図れます。
消費者のニーズが多様化する現代においては、画一的な商品よりも個人の感性に響くオリジナリティあふれる商品が求められています。多様な価値観をもつ消費者のニーズに対し、細やかな対応ができる点がスモールビジネスの強みです。海外輸入は、それまでにない新しい感性を持ち込むチャンスだといえます。
また、他のショップが扱っていない商品を販売することで、商品の背景にあるストーリーや作り手の思い、優れた機能性といった「価値」で勝負することが可能になり、不毛な価格競争から一歩抜け出しやすくなる点もメリットです。
高い利益が見込める
海外と日本では物価や人件費、価値観などが大きく異なるため、同じような仕様の商品でも海外では低価格で販売されていることが少なくありません。
輸入にかかるコストを考慮しても、十分に利益を確保できる商品も多くあります。円高のタイミングを狙って仕入れるなど、上手に商品を仕入れることで、高い利益率を実現することも可能です。
ただし、不当に高い価格で販売すると、顧客の信頼を損なう原因になります。大切なのは、価格に見合う「付加価値」を提供することです。たとえば、丁寧な検品や梱包、オリジナルの日本語説明書の作成など、付加価値を乗せることで、顧客に納得感と満足感を与え、長期的な利益を確保しやすくなります。
個人が海外商品を輸入する方法は?4つのやり方
ここでは、海外から商品を仕入れる代表的な方法を四つ紹介します。

(1)現地で直接商品を買い付ける
海外の展示会や見本市、現地の問屋街やマーケットなどに直接出向き、バイヤーとして商品を買い付ける方法です。アパレルや雑貨、アンティークなど、独自の世界観を表現したい、こだわり派のオーナーに向いています。
以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
- 写真では伝わらない素材の質感、正確な色味、作り込みの品質などを自分の目で直接確認できる
- 生産者やメーカーの担当者と直接対話することで、価格や最小ロット数について交渉したり、オリジナル商品の製作(OEM)を依頼したりできる可能性がある
- オンラインに流通していない隠れた名品を発見できる
デメリット
- 渡航費や宿泊費、現地での交通費、食費など、買い付け以外にかかる経費が高額になりやすい
- 価格や条件の交渉を有利に進めるには、外国語での高いコミュニケーション能力が求められる
総合的に見ると初心者にとっては難易度が高い方法です。ある程度インターネットでの輸入販売に慣れ、ビジネスが軌道に乗ってから挑戦を検討するのが現実的でしょう。
(2)日本に拠点がある海外メーカーや代理店から仕入れる
日本国内にある海外ブランドの日本支社や、正規輸入販売代理店と契約を結び、商品を卸してもらう方法です。リスクを最小限に抑えたい初心者の方や、すでに知名度のある商品を安心して扱いたい方におすすめです。
以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
- 契約から納品まですべて日本語で完結し、国内取引と同じ感覚で安心して進められる
- 正規ルートのため品質が保証されており、不良品対応や修理などのアフターサービスにも期待できる
- 日本での販売に必要な法規制をクリアしているため、法的な心配が不要
デメリット
- 代理店のマージンが上乗せされるため、海外からの直接仕入れに比べて利益率は低くなる
- 多くの店舗が同じ商品を扱うため、他店との差別化が難しく、価格競争に陥りやすい
- 有名ブランドの場合、取引開始にあたり厳しい審査や条件が課されることがある
安全で手間がかからない方法ですが、独自性を出しにくく利益も伸ばしにくいため、他の方法と並行して検討することをおすすめします。
(3)輸入代行業者を利用する
「阿里巴巴1688.com」のような卸売サイトで見つけた商品を、日本の輸入代行業者を介して購入する方法です。語学力に自信はないけれど、商品価格が安い海外のサイトを利用したい人に適しています。
以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
- 日本語で注文するだけで、海外セラーとの交渉や面倒な輸入手続きをすべて任せられる
- 個人では利用が難しい、海外業者向けの仕入れサイトを利用できる
- 商品の検品やトラブル時の交渉代行など、充実したサポートを受けられる
デメリット
- 商品代金とは別に、業者に支払う代行手数料がかかるため、仕入れコストが高くなりやすい
- 業者の質はさまざまで、対応が悪い業者を選ぶとトラブルの原因になる
- 業者を介するため、セラーと直接やり取りする場合に比べてスピード感に欠けることがある
手間とリスクを大幅に削減できるため、これから海外輸入を始める初心者にとっては心強い味方になるでしょう。手数料とサービス内容のバランスが良い、信頼できる業者を見つけることが重要です。
(4)海外の仕入れサイトから直接購入する
「AliExpress」や「eBay」といった海外の通販サイトで、日本のネット通販と同じように自分で直接商品を購入(仕入れ)する方法です。「まずは海外仕入れを体験してみたい」という人に向いています。
以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
- アカウント登録から注文までが非常に簡単で、スピーディーに取引が進められる
- 代行手数料がかからないため、輸入代行業者を利用する場合よりもコストを抑えやすい
- 1点からでも気軽に購入できるサイトが多い
デメリット
- 商品未着や不良品などのトラブルが発生した場合、英語などで自分で直接交渉する必要がある
- 写真と実物が大きく異なる粗悪品が届くリスクがあり、セラーの評価を慎重に見極める必要がある
- 手軽さゆえに、日本での販売が禁止されている商品を仕入れてしまうリスクがある
手軽にはじめられる一方で、商品輸入のトラブルに関してはすべて自己責任です。少額での取引を積み重ね、信頼できるセラーを見つけましょう。
海外仕入れの主な流れ
ここでは、海外の仕入れサイトを利用して商品を輸入する際の一般的な流れを解説します。

商品リサーチと仕入れ先の選定
まずは、どのような商品を仕入れたいかを明確にし、仕入れサイトで商品を検索します。海外商品をメインで取り扱うサイトの多くは日本語に対応していないため、Google 翻訳などの翻訳ツールを使いながら、商品名やキーワードを現地の言葉に変換して検索しましょう。文字だけでうまく商品が見つからない場合は、画像検索も有効です。
魅力的な商品が見つかったら、価格を調査します。同じ商品でもサイトや発注ロット(数量)によって単価は変わります。送料や関税なども考慮して、利益が出るかを確認しましょう。
同時に、仕入れ先となるショップの信頼性もチェックします。サイト内の評価(レビュー)やランク、過去の販売実績、リピート率、運営年数などが参考になるでしょう。信頼できる取引先を見つけることが、安定した仕入れの第一歩です。
商品の注文
仕入れる商品と取引先が決まったら、いよいよ注文です。しかし、初めての取引でいきなり大量に発注するのはリスクがあるため、まずは少量で注文(テスト仕入れ)をしてみましょう。
テスト仕入れには、以下のような目的があります。
- 商品の品質や不良品の割合を確認する
- 注文から商品到着までのリードタイムを把握する
- 実際にその商品が日本で売れるかを見極める
テスト仕入れで問題がないことを確認してから、継続的な発注を検討するのが無難です。なお、海外サイトでの注文プロセスに不安がある場合は「輸入代行業者」の利用も検討しましょう。輸入代行業者に依頼する場合は、仕入れたい商品、色やサイズ、数量などの情報を伝えるだけで済むことが多く、かなりの労力を軽減できます。
輸入代行業者を選定する際は、次の点に注意が必要です。
- 意思疎通のしやすさ
- メールやチャットなどの反応の良さ
- 代行にかかる費用(月額料金、代行手数料、オプション、決済手数料など)
個人でも使いやすい海外輸入のおすすめ仕入れサイト
ここでは、個人事業主でも比較的利用しやすい海外商品の仕入れサイトを紹介します。
| サイト名 | 対応言語 | 特徴 |
| NETSEA(ネッシー) | 日本語 | ・株式会社SynaBizが運営するBtoBサイト ・出店する問屋・メーカーは4,000社以上 ・仕入れ会員の登録は、日本国内に営業所または居所を有する法人・個人事業主、開業準備中の人(会員制限あり)と、ビジネス利用を目的とした場合に限定 ・入会金や月会費は無料 |
| SUPERDELIVERY(スーパーデリバリー) | 日本語 | ・株式会社ラクーンコマースが運営するBtoBサイト ・出展企業数は約3,100社(2025年8月時点) ・登録には審査があり、月会費を払うプランと無料プランがある ・掲載商品の多くは1点から注文でき、後払い機能もある |
| Qoo10(キューテン) | 日本語 | ・eBay Japan合同会社が運営する通販サイト ・韓国系の雑貨やファッションに強く、出展者の多くは韓国や中国の現地におり、国内発送ですぐに届くものもあれば、現地から直送されるものも |
| Cmall(シーモール) | 日本語 | ・株式会社C2Jジャパンが運営する通販サイト ・中国製のファッションアイテムを安価に仕入れできる ・アリババやタオバオの輸入代行サービスの利用も可能 |
| Banggood(バングッド) | 日本語 | ・グローバルに事業を展開するBanggood社運営の通販サイト ・ドローンや3Dプリンターなどのガジェット・ホビー用品に強い ・セールやクーポンが頻繁に提供される |
| TEN TO TEN - MARKET(テントテンマーケット) | 日本語 | ・TENTOTEN株式会社が運営するサイト ・ファッション・雑貨・食品に特化したBtoB卸売サイト ・会員登録は無料だが審査が必要 |
| ザッカネット | 日本語 | ・株式会社ザッカネットが運営するBtoBサイト ・雑貨を中心に幅広いジャンルの商品を扱う ・仕入れ会員は登録も年会費も無料。登録には審査があり |
| eBay(イーベイ) | 英語 | ・世界最大規模のオークションサイト ・さまざまな国の商品が出品されており、通販サイトでは取り扱わないようなレアな商品、掘り出し物が見つかる可能性も ・日本への発送には対応していない出品者がいたり、値段も卸値ではなかったりと、ハードルが高い |
| 米国Amazon(アマゾン) | 英語 | ・米国内最大手の通販サイト ・アマゾンジャパンとは別のアカウントを作る必要がある ・問い合わせなども英語で行うことになるが、日本で利用するのと画面構成もほとんど変わらないため、翻訳機能を利用すればハードルは比較的低い |
| AliExpress(アリエクスプレス) | 日本語、英語、その他 | ・中国の大手IT企業アリババグループが運営する、中国国外向けの通販サイト ・日本語を含め、複数の言語に対応 ・送料無料の店も多い |
| 阿里巴巴1688.com | 中国語 | ・アリババグループが運営する、中国国内向けBtoBサイト ・工場直営で出店している業者もあり、安く仕入れられるのが特徴 ・中国国内向けのサイトのため、輸入には代行業者を介することが多い |
| 淘宝網(タオバオ) | 中国語 | ・アリババグループが運営する、中国国内向けのCtoC(個人間取引)通販サイト ・品揃えが豊富であり、価格も低め、価格のリサーチにも活用できる |
| 天猫(Tmall) | 中国語 | ・アリババグループが運営する、中国国内向け通販サイト ・出展の審査が厳格で、海外メーカーや中国の大手メーカーなどが多い |
個人が海外商品を輸入する場合の注意点
海外からの仕入れには、国内取引にはない特有のリスクや注意点が存在します。事前に把握し、対策を立てておきましょう。
送料・関税などの料金を念頭に利益を考える
海外から商品を輸入する場合、商品本体だけでなく、送料や関税などのコストを常に念頭に入れておくことが重要です。
海外からの仕入れでは、輸送方法や利用する配送業者によって送料が大きく変動します。また、国を超えた商取引のため、関税にも注意が必要です。関税は輸入品に課される税全般を指し、法律によって品目ごとに税率が定められています。輸入を検討する際は、これらの費用をすべて洗い出し、販売価格から差し引いても十分に利益が残るかを必ずシミュレーションしましょう。
納期は国内より長めに設定する
輸入商品は国内配送より届くまでに時間がかかるため、納期には余裕を持たせましょう。
一般的に、海外からの発送は早くても1週間、長いと1カ月以上かかることもあります。輸送トラブルや相手国の長期休暇、税関での手続きなどで、想定外の遅延が発生する可能性も考慮しなければなりません。注文から長い間待たされると不安が大きくなりますが、物理的な距離があることはもちろん、国が異なれば文化も異なることを考慮しておく必要があります。
顧客に案内する納期は長めに設定し、在庫が少なくなる前に早めに発注するなど、計画的なスケジュール管理を心がけましょう。
不良品の発生を見込んでおく
不良品の発生はなるべく避けたいところですが、品質に対する認識の違いから不良品が発生する可能性があることをあらかじめ見積もっておきましょう。
日本国内であれば不良品が見つかった場合、返品や交換などの対応を求めることができますが、海外では対応してもらえなかったり、返品や交換に時間がかかったりすることもあります。輸送中の破損なども含め、一定の割合で不良品が発生することは避けられないと考え、ある程度の仕入れロスを見込んだ販売計画を立てましょう。
修理・保証・アフターサービスの有無や内容を確認する
海外から商品を輸入する場合、良品であっても、販売後に修理や使い方のフォローなど、アフターサービスを求めることが難しいときも少なくありません。国内では修理ができず保証の対象外となるものも多くあります。
電化製品や精密機器などは特に、故障や初期不良の場合の取り扱いをよく確認しましょう。修理については、国内で可能かどうか、海外で修理をする場合の送料や修理費、手数料など、アフターサービスの内容をあらかじめ調査しておくことをおすすめします。
在庫数が不確定な場合や注文と異なる商品が届いた場合を想定する
国が違えば商習慣も大きく異なるため、日本では当たり前だと思っていたことが当たり前ではない場合があります。たとえば、サイト上で「在庫あり」と表示されていても実際には欠品していたり、注文とは違う色や数量の商品が届いたりといったトラブルは少なくありません。
信頼関係が築けるまでは慎重に取引を進め、商品到着後は速やかに注文内容と合っているか検品する習慣をつけましょう。
輸入が禁止・制限される商品や検疫、許可を必要とする商品に注意する
輸入手続きの中には、植物防疫法、家畜伝染病予防法、食品衛生法など、関連する法令に基づき許可や承認が必要なものもあります。また、医薬品や化粧品などは輸入者個人が使用するものであっても数量制限があり、超える場合は厚生労働省の手続きが必要です。
また、ワシントン条約(絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)により輸入が規制されている動植物もあります。小物や漢方薬などに加工されていても規制対象となるため、意図せず法律に触れてしまうケースもあるかもしれません。
扱う商品が法規制に触れないか、税関のウェブサイトなどで必ず確認し、少しでも不安があれば弁護士などの専門家に相談しましょう。
語学や異文化理解が必要になる
海外の事業者と取引する際は、言語の壁やビジネスにおける価値観の違いを理解しようとする姿勢が重要です。翻訳ツールで最低限のやり取りは可能ですが、細かなニュアンスを伝えるのには限界があります。また、品質や納期に対する考え方など、日本の常識が海外では通じないことも少なくありません。
違いがあることを前提に、シンプルで分かりやすいコミュニケーションを心がけ、必要であれば輸入代行業者などプロの力を借りることも検討しましょう。
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まとめ
海外輸入は、日本未発売の商品を発掘できたり、他店との差別化を図れたりと、個人の輸入販売ビジネスを一段上のステージへと引き上げる可能性を秘めています。一方で、送料や関税の計算、法律上の規制など、乗り越えるべきハードルがあるのも事実です。
まずは今回の記事で紹介した仕入れ方法の中から自分に合ったやり方を見つけ、少量から仕入れをはじめてみましょう。
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執筆は2021年11月15日時点の情報を参照しています。2025年8月21日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash

