QRコード注文の基本知識と導入のメリット

新型コロナウイルス感染症が拡大しはじめた2020年、飲食店には接触機会を減らすためのさまざまな取り組みが求められました。アクリル板が設置されたテーブルは徐々に当たり前の光景になり、キャッシュレス決済を希望する人は増え、入店人数に制限を設けなければいけない時期も出てきました。

感染拡大の防止策は、今後収束に向かうにつれて、しなくてよくなるものと、継続して利用されるものの二つに分かれていくかもしれません。

たとえば、注文・会計業務を効率化できる「QRコード注文」は、今後も飲食店で活用されるだろうといわれています。ここでは飲食店とお客様の双方にメリットをもたらすQRコード注文の基本知識と、利用するメリットを説明します。

目次



QRコード注文とは

QRコードを自身のスマートフォンで読み取り、オンライン上でメニューの閲覧・注文・決済を行うような飲食店で食事をしたことがある、という人もいるかもしれません。この注文方法を「QRコード注文」といいます。ここ数年で誕生した、新たな注文方法です。

jp-blog-qrcode-ordering00

ほかにも「セルフオーダー」「テーブルQR決済」「QRオーダーシステム」とさまざまな名称がありますが、この記事では「QRコード注文」と呼びます。

QRコード注文は日本ではまだ広まりはじめている段階ですが、中国やアメリカをはじめ、海外ではすでに多くの飲食店が導入しているようです。飲食店に好まれる理由として、「注文・決済における作業時間を削減できる」「少ない人手でも店を回せるようになる」の二点が大きいようです。

お客様にとっても、「焦ることなくメニューを決められる」「注文や決済のタイミングで従業員を待つ必要がなくなりスムーズに飲食を楽しめる」などのメリットがあります。

従業員を介さない注文システムを導入するとなると、これまではタブレットを各テーブルに用意し、自店舗のメニューをタブレットに組み込む必要がありました。自動券売機を設置する飲食店もあるでしょう。いずれにしてもコストは高額で、導入できる飲食店は大手飲食チェーンなどに限られてしまう印象だったかもしれません。

QRコード注文であればお客様のスマートフォンから注文できるので、タブレットなどは不要。初期費用が無料のものも少なくなく、運営コストは月々1万円ほどが相場のため、以前と比べて導入しやすいといえるかもしれません。

飲食店側が行う設定も簡単で、おおまかにいえば、メニューをオンライン上に登録し、QRコードを印字したステッカーやPOPなどをテーブルに設置するだけです。

QRコード注文はこのように簡単かつ低コストで導入できるうえ、お客様と従業員の双方にうれしいメリットをもたらします。次の章ではそのメリットを深堀りしていきます。

▼QRコード注文の詳しい利用方法については:
モバイルオーダーで注文を効率化して集客力をアップさせよう!

飲食店ならSquareにおまかせ

Square レストランPOSレジなら、店内、オンライン、デリバリーのオーダーを1か所で管理して飲食店の運営をもっと効率化できます。メニューごとの売上レポートやシフトレポートなど、リピート率アップとコスト削減に役立つ機能が使える有料プランも。

QRコード注文を利用するメリット

QRコード注文を利用するメリットは、大きく分けて三つあります。

業務効率がアップする

QRコード注文を導入すると、注文・決済にかかる時間が削減され、業務効率アップが期待できます。

注文や会計は総合的に考えると、なかなかの時間が取られる作業です。特に注文を受ける、配膳、後片付け、会計をピーク時に少人数で行っていると、かなり慌ただしくなることが考えられます。忙しいときほど、オーダーミスや配膳ミスも起きやすいでしょう。

注文・決済に充ててきた時間が浮けば、配膳や後片付けもすぐに行え、お客様を待たせることも減るかもしれません。他の作業に時間を割くこともできるでしょう。また、ホールで働く人数を減らして、人件費を削減することも検討できるかもしれません。

ただしQRコード注文はクレジットカード決済のみに対応しているシステムが多い傾向にあります。現金決済を希望するお客様の注文・会計には変わらず対応していく必要がある点だけ覚えておきましょう。

売上拡大が期待できる

売上拡大を狙うときに考慮しなければいけないのが、回転率です。

回転率とは、席数に対して何度お客様が入れ替わったかを表す指標で、お客様の滞在時間が長ければ回転率は下がり、短ければ回転率は上がります。営業時間内の回転率が上がれば、入店できるお客様の数も増えるため、売り上げもそれに応じて上がります。

回転率を上げて売り上げを増やす対策の一つとして挙げられるのが、QRコード注文などを活用し、注文・決済の時間を削ることです。

ただ、この時間が削減できてもお客様が長時間滞在してしまえば回転率は上がりません。徹底的に回転率を上げていくには「混雑時の長時間利用はお控えください」などと書いたサインをテーブルに設置するなど、その他の工夫も必要になるでしょう。

リピーター集客に取り組める

注文の受付や会計を従業員がしなくなると、お客様との接点が減り、関係性が築きにくくなるように感じる飲食店オーナーもいるかもしれません。たしかに交流が減る分、会話の場面を自ら作っていくことも大切になるでしょう。

一方で、QRコード注文を利用してリピーター増加に取り組む方法もあります。

QRコードを活用したオーダーシステムの中には、注文・決済フォームにメールアドレスの入力箇所を設けているサービスが多くあります。集まったメールアドレス宛には次回の食事に使えるクーポンや最新メニューなどを送ってみると、メールを開いたお客様は特典や内容に惹かれて再び来店してくれるかもしれません。

お客様と会話をしたくても、忙しいときは思うように会話ができないこともあります。メールなどで情報を発信することで一度来てくれたお客様とつながりを見出すことは、リピートしてもらううえで大切かもしれません。

注文ページ内には、お客様に入力してもらったメールアドレス宛にお知らせを送る可能性がある旨を記載しておくと親切でしょう。

▼売上アップを導くその他の集客方法はこちらからチェック:
売り上げアップを必ず導く集客法〜飲食店編

SquareでQRコード注文を受け付けよう

飲食店や小売店などに役立つ機能を豊富に提供している決済サービスSquareでは、QRコード注文機能を提供しています(※)。

Square オンラインビジネスのプラスプラン(¥3,375/月)からご利用が可能です。決済ごとにクレジットカード決済手数料が発生します。

jp-blog-qrcode-ordering02

▲SquareのQRコード注文を利用したときのイメージ

利用に必要なのは、Squareの無料アカウントだけ。アカウントが作成できたら、Square オンラインビジネスのプラスプランもしくはプレミアムプランに加入し、注文ページを作成しましょう。

▼注文ページの設定方法:
Square オンラインビジネスでのセルフオーダーのベストプラクティス

忘れてはいけないのが、QRコード注文を受け付けるには単一オーダーぺージのテンプレートを利用する点です。このテンプレートを選択するには、こちらにある手順に従ってください。

設定ができたらメニューを登録しましょう。

メニューの登録を終えたら、いよいよQRコードを発行します。全てのテーブルに同じQRコードを貼り付けてしまうと、どのテーブルから注文が送られてきたのかが把握できないので、テーブルごとにQRコードを発行します。

▼QRコードの設定・印刷方法はこちら:
Square オンラインビジネスでセルフオーダーとQRコードを設定する

QRコードの発行はこれで完了です。「QRコードから受けた注文はどこから確認すればいいの?」と思うかもしれません。

おすすめの方法は、iPadを用意し、無料のSquare レストランPOSレジアプリをダウンロードしておくことです。アプリとキッチンプリンターを連携させることもできますし、プリンターがなければ端末に毎回通知が届くよう設定することもできます。

最後に、お客様に毎回QRコード注文の利用方法を説明しなくてもいいよう、利用手順が書かれたポップなどを作成し、テーブルに設置しておくといいかもしれません。

飲食店ならSquareにおまかせ

Square レストランPOSレジなら、店内、オンライン、デリバリーのオーダーを1か所で管理して飲食店の運営をもっと効率化できます。メニューごとの売上レポートやシフトレポートなど、リピート率アップとコスト削減に役立つ機能が使える有料プランも。

スマートフォンを難なく使いこなす若年層が多く訪れる飲食店や、人手が足りないことに悩む飲食店なら、積極的に導入していきたいQRコード注文。この記事からは、QRコード注文が業務効率や売り上げにうれしい効果をもたらすことがわかりました。

なるべくコストをかけずに試してみたい飲食店オーナーには、コストなし、かつ簡単にはじめられるSquareの機能がおすすめです。この記事で紹介したメリットをぜひ肌で感じてみてはいかがでしょうか。


Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。

執筆は2021年11月24日時点の情報を参照しています。2023年7月11日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash