モバイルオーダーとは、スマートフォンやタブレットから商品を注文・決済できる仕組みです。飲食店を中心に、導入が広がっています。
レジに並んだり、従業員を呼んだりせずに、お客さまが端末から注文できる利便性に加え、店舗の人手不足の解消や業務効率化に役立つ点が注目されています。一方で、「どのような仕組みなのか」「自店舗に導入すべきか」といった疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
本記事では、モバイルオーダーの基本的な仕組みや導入メリット、システムの選び方を解説します。
📝この記事のポイント
- モバイルオーダーはお客さまが自身のスマートフォンなどを使って注文・決済する仕組み
- 注文までの待ち時間の短縮や人手不足対策として、飲食店を中心に導入が拡大
- 店内注文やテイクアウトなど、各業態向けに異なるタイプのモバイルオーダーがある
- 導入時は対応する決済手段やPOS連携できるか、機能とコストのバランスなどの比較が重要
- Square オンラインビジネスのように、イートイン・テイクアウトの注文をまとめて管理できるサービスを選ぶと運用効率を高めやすい
目次
- モバイルオーダーとは?
- モバイルオーダーが注目される背景
・人手不足を補う手段として広がっている
・スマートフォンとキャッシュレス決済の普及で注文スタイルが変化している - モバイルオーダーの主な種類
・イートイン型:店内で注文できる仕組み
・テイクアウト型:来店前に注文・受け取り予約できる仕組み
・キャッシュオン型:注文と同時に決済できる仕組み - モバイルオーダーのメリット・デメリット
・店舗側のメリット
・店舗側のデメリット
・利用客側のメリット
・利用客側のデメリット - おすすめのモバイルオーダーシステム5選
・Square オンラインビジネス
・O:der ToGo
・Okage Go
・L.B.B. Cloud
・funfo - 自店舗に最適なモバイルオーダーシステムを選ぶポイント
・店舗の業態や利用シーンに適したタイプか
・対応している決済手段は十分か
・必要な機能とコストのバランスは適切か
・既存システムと連携できるか
・サポート体制が充実しているか - POS連携やオンライン注文をまとめて管理するならSquare
- まとめ
- よくある質問
・モバイルオーダーの支払い方法には何がありますか?
・モバイルオーダーは個人の店舗でも導入できますか?
・モバイルオーダーとセルフレジの違いは何ですか?
モバイルオーダーとは?

モバイルオーダーとは、お客さまがスマートフォンやタブレットを使い、店舗の商品を注文・決済できる仕組みです。従来のように従業員が注文を受けるのではなく、画面上でメニューを選び、そのまま注文を完了できるのが特徴です。
QRコードを読み取って注文する方法や、アプリやウェブサイトから注文する方法などがあり、お客さまの待ち時間の短縮や注文ミスの防止に役立つのが特長です。利用者と店舗の双方にとって利便性の高い仕組みとして、飲食店で普及が進んでいます。
また、モバイルオーダーによく似た仕組みとして、テーブルに設置されているタブレットを使ってお客さま自身が注文を入力する「テーブルトップオーダー」もあります。決済はタブレット上ではなく、レジカウンターなどで行うことが多いですが、お客さまが従業員を呼ばずに注文できる点はモバイルオーダーと同じく便利です。これらのお客さま自身が注文するシステムは総称してセルフオーダーシステムとも呼ばれます。
この記事では、主にお客さま自身のスマートフォン端末を使った「モバイルオーダー」について解説します。
モバイルオーダーが注目される背景
株式会社リクルートが2025年8月に実施した、飲食店での注文ツールの利用実態・意向調査1によると、外食時に自身のスマートフォンで注文するセルフオーダーの利用経験率は67.5%、テイクアウトのスマートフォンでの事前注文・決済の利用経験率は50.4%と、すでに多くの人がモバイルオーダーを利用しています。
特に前者のセルフオーダーの利用経験率は、2021年の調査結果(26.0%)から67.5%へと大きく伸びており、日常的な注文方法として定着しつつあります。
なぜ近年、モバイルオーダーが注目されているのでしょうか?主な理由を解説します。
人手不足を補う手段として広がっている
モバイルオーダーの導入が広がっている背景には、飲食業界を中心とした人手不足の深刻化があります。
東京商工リサーチTSRデータインサイトの調査2によれば、2025年4月から2026年3月に起きた倒産の中で、要因が「人手不足」だったものは442件と過去最多を記録しました。特に飲食業における「人手不足」倒産の件数は前年度比178.2%増と、ほかのサービス業と比べても増加率が突出して高く、人手に依存する業態ほど影響を受けやすい傾向が見て取れます。
このように、人手不足問題の解消や業務効率化は、飲食店にとって死活問題になっています。そこで注目されているのがモバイルオーダーです。お客さま自身が注文や決済を行う仕組みを導入することで、注文対応や会計業務を効率化でき、スタッフの負担を大きく軽減できます。時間に余裕ができることで、丁寧な接客や新メニューの考案、売上分析などに注力できるほか、限られたスタッフ数でも安定した店舗運営を実現しやすくなる点が、モバイルオーダーの導入が進んでいる理由です。
スマートフォンとキャッシュレス決済の普及で注文スタイルが変化している
モバイルオーダーの普及には、スマートフォンの普及とキャッシュレス決済の広がりが大きく関係しています。総務省の令和6年通信利用動向調査3によると、スマートフォンの世帯保有率は2024年時点で9割を超えています。また、クレジットカードやQRコードなどを用いたキャッシュレス決済の利用も拡大しており、経済産業省の調査4では2025年のキャッシュレス決済比率は58%(国内指標)と、ここ10年に渡り上昇を続けています。
PayPayなどのQRコード決済や、スマートフォンに登録したクレジットカードを使った支払いに慣れている人が増えていることも、モバイルオーダーの利用拡大を後押ししています。
前述のリクルートの調査1によると、外食時に自身のスマートフォンで注文するセルフオーダーを今後「ぜひ利用したい」「やや利用したい」と答えた人の合計は全体の52.5%と、2024年の前回調査から4.9ポイント増えました。
テイクアウトのスマートフォンでの事前注文・決済についても、今後利用したいと答えた人の割合が増えており、モバイルオーダーがお客さまの支持を得ていることが分かります。特に、お客さまの利用拡大を後押ししている主な要因は、以下のとおりです。
- スマートフォンで注文や支払いができる
- クレジットカードやQRコード決済など、多様な支払い方法に対応している
- レジ待ちや混雑を避けられる
- 事前注文によって、受け取りまでの時間を短縮できる
リクルートの調査では、セルフオーダーを利用したい理由のトップ3は「自分の都合の良いタイミングでオーダーできるから」「店員を都度呼ぶことに気が引けるときがあるから」「待ち時間によるストレスが減るから」でした。また、テイクアウト時のスマートフォンでの事前注文・決済を利用したい理由も、「待ち時間によるストレスが減るから」「スマートフォン上で会計も完了して便利だから」「飲食全体の時間短縮が期待できるから(時間がないときに便利だから)」が上位3つを占めています。
このように、消費者の行動変化と決済環境の進化が、モバイルオーダーの定着を支えています。
モバイルオーダーの主な種類

モバイルオーダーにはいくつかの種類があり、店舗の業態や利用シーンによって適した仕組みが異なります。それぞれ特徴や向いている店舗を理解し、自店舗に合ったシステムを選びましょう。
ここでは、代表的な3種類について解説します。
イートイン型:店内で注文できる仕組み
イートイン型は、店内での飲食を前提としたモバイルオーダーです。来店したお客さまがテーブルのQRコードを読み取り、スマートフォンからメニューを確認して注文します。
追加注文も可能なため、スタッフを呼ぶ手間がなく、スムーズに注文できる点が特徴です。会計はレジで行うことが多いですが、注文履歴や合計金額、グループ人数で割った1人当たりの支払額などを事前にスマートフォンで確認できる点も便利です。店舗側にとっても注文対応の負担が減り、配膳や接客に集中しやすくなるメリットがあります。注文回数が多い居酒屋や焼肉店などに適しています。
テイクアウト型:来店前に注文・受け取り予約できる仕組み
テイクアウト型は、来店前に商品を注文し、指定した時間に受け取る仕組みです。お客さまは、自身のスマートフォンからアプリやウェブサイトを通じてメニューを選び、事前に決済まで完了させます。
店舗での待ち時間を減らせるため、混雑時でもスムーズに商品を受け取れる点が魅力です。店舗側も、事前に注文内容を把握できるため、調理や受け渡しを効率よく進められます。ランチタイムなど混雑しやすい時間帯の業務効率化に効果的です。
キャッシュオン型:注文と同時に決済できる仕組み
キャッシュオン型は、注文と同時に決済まで完了する、いわゆる「前払い式」のモバイルオーダーです。お客さまはQRコードやアプリからメニューを選び、そのまま支払いを済ませるため、会計の順番を待つ必要がありません。ファストフード店やカフェで導入されていることが多く、前払い制のため、テイクアウトにも対応できる柔軟性がメリットです。
モバイルオーダーのメリット・デメリット

モバイルオーダーには、店舗側・利用客側の双方にメリットとデメリットがあります。
店舗にとっては人手不足の負担を減らせる一方で、導入コストや運用に関わるスタッフ教育の手間などが発生します。お客さまにとっても、待ち時間を減らせる利便性がある反面、使い慣れていない人は操作に時間がかかり、ストレスになる恐れがあります。
導入後のミスマッチを防ぐためには、メリットだけでなく注意点や、トラブル発生時の対応策まで含めて理解しておくことが重要です。ここでは、店舗側と利用客側の視点に分けてモバイルオーダーのメリット・デメリットを整理します。
店舗側のメリット
店舗にとってのモバイルオーダーの主なメリットは、以下のとおりです。
- 人手不足の解消につながる
- 業務効率化・回転率向上につながる
- 注文ミスを防げる
- データ活用ができる
なかでも大きいメリットは、注文受付や会計作業の負担を減らせる点です。これらの業務をデジタル化することで、スタッフは調理や接客レベルの向上といった優先度の高い業務に集中する余裕を持てます。また、お客さま自身が画面上で注文するため、従業員による聞き間違いや誤入力が起こりにくく、注文ミスの防止につながる点も魅力です。モバイルオーダーではお客さま自身のスマートフォンなどを利用するため、各テーブルに注文用のタブレットを配置する場合に比べ、大幅にコストを抑えられます。
さらに、注文内容や時間帯ごとの売上データが自動で蓄積されるため、人気商品の把握や仕入れ、販促の見直しにも活用できます。業務効率化とデータ分析を積み重ねることで、混雑時でもきめ細やかな接客対応がしやすくなり、お客さまの満足度や回転率の向上が期待できます。
経済産業省が2022年にまとめたキャッシュレス普及促進に関する資料5によると、キャッシュレス決済に加えてモバイルオーダーやキャッシュレス券売機などのセミセルフレジなどを併用している店舗では、売り上げの増加や業務効率化につながるメリット、決済時間の短縮を実感したとの回答の割合が、キャッシュレス決済のみを導入している店舗を大幅に上回っています。
店舗側のデメリット
モバイルオーダーの主なデメリットは、導入コストや運用負担が発生する点です。システム利用料や決済手数料に加えて、スタッフが注文を確認するための端末や、オーダー内容を印刷するためのプリンターなどの周辺機器の準備が必要になる場合があります。
また、注文方法や会計フローが変わることで、これまでの業務の進め方を見直す必要が出てくるでしょう。スタッフの理解を得ないまま導入に踏み切ると、かえって作業に手間取ったり、スタッフの対応が滞ったりする恐れもあります。導入前は機能だけで判断するのではなく、「現場でどのように運用するか」まで具体的にイメージしたうえで、店舗に合ったシステムを選ぶことが重要です。
利用客側のメリット
お客さまにとってのモバイルオーダーの大きな魅力は、待ち時間や注文時のストレスを減らせることです。レジに並んだり、従業員を呼んだりする必要がないため、混雑時にもスムーズに注文や会計ができます。特にテイクアウトは事前に注文し、受け取り時間を把握しておくことで、待ち時間を短縮できます。
また、スマートフォンの画面を見ながら自分のペースでメニューを選べるため、後ろの列を気にして急ぐ必要がありません。注文内容や合計金額をその場で確認できるのも安心です。
利用客側のデメリット
モバイルオーダーは多くの人にとって便利な仕組みですが、すべての人にとって使いやすいとは限りません。スマートフォンの操作に不慣れな人や、小さな画面ではメニューが見づらいと感じる人の場合スタッフが対応するよりも注文に時間がかかってしまう場合もあります。こうしたストレスは、顧客体験の低下につながる恐れがあるため、紙のメニューも準備しておく、操作方法を掲示する、困っているお客さまにはすぐにスタッフが対応するなどの対応を考えておきましょう。
また、テイクアウト型やキャッシュオン型では、現金払いに対応できない場合があります。現金払いのお客さまにはスタッフが個別に注文対応する、完全キャッシュレスに移行する前にお客さまにお知らせするなど、顧客層に合わせて工夫が必要になるでしょう。
おすすめのモバイルオーダーシステム5選

ここでは、おすすめのモバイルオーダーシステムを5つ紹介します。サービスごとに利用料金や導入費用、POSレジや会計ソフトとの連携機能など特徴が異なるため、自店舗の業態や運用に合ったものを選べるよう比較・検討しましょう。
Square オンラインビジネス
決済代行会社Squareは、注文用のウェブサイトを無料で作成できるサービス「Square オンラインビジネス」を提供しています。専門知識がなくても、メニュー登録から注文受付・決済までをオンライン上で完結できるのが特徴です。
主な特徴は、以下のとおりです。
- 受け取り時間の設定やデリバリーに対応
- QRコードを使ったイートイン型のモバイルオーダーにも対応
- SNSや検索サービスと連携し、注文導線の拡張が可能
SNSなどにオンライン注文用ウェブサイトのリンクを掲載しておけば、テイクアウトや事前注文の受付を手軽に始められます。さらに有料プランでは、QRコードを使った店内でのモバイルオーダーにも対応可能です。
また、現金決済やスタッフによる注文受付にも対応したい場合は、iPad対応の飲食店向けSquare POSレジと組み合わせて利用するのがおすすめです。会計機能やオーダーエントリーシステムが搭載されたPOSレジで、オンライン・オフライン両方の注文・売上データがリアルタイムで共有され、まとめて1つのアカウントで確認することができます。キッチンやホールで注文状況を把握しやすくなるほか、売上分析やレジ締め業務の効率化にもつながります。
O:der ToGo
O:der ToGo(オーダートゥーゴー)は、8,000店舗以上で導入されているモバイルオーダーサービスです。スマートフォンからの注文・決済に対応しており、テイクアウトと店内注文の両方を1つの仕組みで運用できます。
店内でのモバイルオーダーでは、注文と同時に決済を行うキャッシュオン型と、食事の後にスマートフォンまたは店頭で支払うイートイン型の両方に対応しています。店内のお客さま向けスクリーン(サイネージ)と連携させ、注文の準備状況や呼び出し番号を表示することもできるため、ファストフードや弁当店などにもおすすめです。
Okage Go
Okage Goは、モバイルオーダーを含めた店舗のデジタル化をまとめて進めたい場合に適したサービスです。注文受付に加えて、顧客管理や売上分析、キッチンディスプレイやデジタルサイネージ、前・後払いセルフレジやタブレットオーダーなど、Okageシリーズとして店舗運営を支える複数のサービスが展開されている点が特徴です。
まずは基本機能から導入し、運用に合わせて段階的に拡張したい店舗に適しています。また、オプションのLINEミニアプリ連携機能を使えば、オーダーの際にLINE公式アカウントの友だち登録を促すことも可能です。
L.B.B. Cloud
L.B.B. Cloudは、飲食店に限らず、小売店やイベントなど幅広い業種に対応しているモバイルオーダープラットフォームです。Squareなど他社のPOSレジや決済端末と連携できるため、すでにPOSレジを導入済みの店舗でも現在の運用を大きく変えずに導入できます。
有料のプレミアムプランなら、店舗の業態や規模に応じて柔軟にカスタマイズできるため、標準機能では対応しきれない運用も行えるのが強みです。なお、注文管理や会計にはiPad端末が必要となるため、導入前に対応端末の有無を確認しておくと安心です。
funfo
funfoは、店舗のオペレーション改善と顧客体験の向上を同時に実現できるモバイルオーダーサービスです。モバイルオーダー・POSレジ・LINEミニアプリ連携を無料で利用でき、POSレジなどを使える端末台数によって有料プランが用意されています。Squareの決済端末との連携も可能で、キャッシュレス決済の導入もスムーズに進められます。
実際に、関西で複数の飲食店を運営するAnother Tableでは、テラス席の対応に課題を感じた店舗でfunfoとSquareを導入したことで、スタッフが席まで行かなくても注文が入るようになり、オペレーションの負担軽減に成功しました。
また、紙メニューの更新作業に手間がかかっていた課題も、データ上ですぐに変更できる仕組みによって改善されました。お客さま自身のスマートフォンで注文できるようになったことでドリンクなどの追加注文が増え、客単価アップにも貢献しています。

「テラスのお客さまの満足度を上げたいというオペレーションでの点はもちろん、メニューを今すぐ変えたいときにデータ上ですぐに更新できるというのが大きな強みだと思い、導入を決めました」
ーAnother Table代表 川崎正太さま
さらに、Square ターミナルも導入することでテーブル会計も可能になり、お客さまの利便性も向上しました。こうした事例からも、funfoは「人手不足の補完」と「売上向上」を同時に狙いたい店舗に適したサービスといえるでしょう。なお、funfoの運用にはiPad端末が必要となります。
自店舗に最適なモバイルオーダーシステムを選ぶポイント
ここでは、モバイルオーダーのシステム選びで押さえておきたいポイントを整理します。
店舗の業態や利用シーンに適したタイプか
まず重要なのは、店舗の業態や利用シーンに合ったタイプを選ぶことです。店内利用が中心なのか、テイクアウト需要が多いのかによって最適なシステムを選びましょう。
また、テイクアウト注文が多いファストフード店、複数回注文を受けることが多い居酒屋など、業態や改善したいポイントも考慮しましょう。たとえば、以下のようなパターンが考えられます。
業種・お悩み別に適したモバイルオーダーシステム
🍶少ないスタッフで営業したい居酒屋:イートイン型で注文やレジ業務を効率化
🍔テイクアウト業務を効率化したいファストフード店:テイクアウト型で事前注文・決済を導入
🍜回転率を上げたいラーメン店:キャッシュオン型で券売機の待ち時間を短縮
☕️中高年のお客さまが多いカフェ:イートイン型とスタッフ対応を併用し、操作方法をわかりやすく掲示
このように、「何を改善したいのか」を明確にすることで、導入後のミスマッチが防げます。
対応している決済手段は十分か
モバイルオーダーでは、対応している決済手段の種類も重要なポイントです。クレジットカードやQRコード決済など、利用者が普段使っている方法に対応していないと、注文機会の損失につながる可能性があります。
決済手段の利用傾向は、客層によって異なることがあります。たとえば、2024年の国土交通省観光庁の調査6によると、訪日外国人はクレジットカードの利用率が72.6%と最も高く、交通系ICカード(30.3%)やモバイル決済(17.0%)も利用されています。アジア圏からの観光客が多い店舗では、UnionPay(銀聯)カードやAlipay+といった中国などで広く普及している決済方法に対応できるかどうかも確認したいポイントです。
必要な機能とコストのバランスは適切か
一見、多機能なモバイルオーダーほど便利に感じられますが、機能が多ければコストも高くなる傾向があります。自店舗に本当に必要な機能かどうかを見極めましょう。
モバイルオーダーシステムの主な機能は、以下のとおりです。
| 基本機能 | 注文受付、決済、受け取り(配膳)管理 |
| あると便利な機能 | データ分析、顧客管理、POSレジ・会計システムとの連携、品切れ管理、デリバリーサービスとの連携 など |
必要以上の機能にコストをかけるよりも、目的に合った機能に絞ることで費用対効果が高まります。
既存システムと連携できるか

すでに導入済みのPOSレジやキッチンディスプレイシステム(KDS)などと連携できるかどうかも、モバイルオーダーシステムを選ぶうえで重要なポイントです。
連携できる場合のメリットは、以下のとおりです。
- 注文内容がPOSレジやキッチンディスプレイに自動反映される
- 手入力が不要になり、入力ミスや見落としを防げる
- イートイン・テイクアウトの売り上げを一元管理できる
- 売上確認や日次集計がスムーズになる
たとえばKDSとの連携が可能な場合、テイクアウト注文が入ると、注文内容がキッチンプリンターやディスプレイに自動印字・表示されます。そのまま調理に進めるため、人による伝達に比べて対応の遅延や抜け漏れを防げる点が魅力です。
一方、連携できない場合は注文内容をPOSレジに再入力してキッチンディスプレイに表示させる必要があり、二重作業が発生します。その結果、ミスや提供遅れにつながる可能性があります。
連携の有無は現場の効率に直結するため、導入前には現在利用しているPOSレジなどと問題なく連携できるかを必ず確認しておきましょう。
サポート体制が充実しているか
モバイルオーダーを初めて導入する場合は、サポート体制の充実度も重要な判断基準です。設定や操作に不安があっても、サポートが整っていれば安心して運用を始められます。
特に、以下の点は事前に確認しておきましょう。
- 初期設定や導入支援の有無
- トラブル発生時の対応スピード
- 夜間や週末、祝日のサポート対応
モバイルオーダーを長く安定して運用するためにも、サポート体制まで含めて選びましょう。
POS連携やオンライン注文をまとめて管理するならSquare
Squareなら、QRコードを利用したモバイルオーダーと店舗運営に必要な機能をまとめて導入できます。Squareのモバイルオーダーシステムには、以下の特徴があります。
- 初期費用無料で始められる(月額利用料と決済ごとに決済手数料が発生します)
- 専門知識なしで簡単にモバイルオーダー用ウェブサイトを作成できる
- イートインとテイクアウトの両方に対応している
- 複数端末・複数店舗でも同一アカウントで運用できる
- キャッシュレス決済に対応できる(※)
※モバイルオーダーの注文ページからは、電子マネーや交通系IC、UnionPay(銀聯)による決済は利用できません。
さらに、Square POSレジの飲食店向けモードと組み合わせて使うことで、テイクアウトやイートイン注文の一元管理や、注文を厨房にデジタル表示することが可能になり、調理や配膳業務をよりスムーズに行えます。売上データを一元管理できるため、時間帯・曜日ごとの売れ筋商品の分析も簡単です。店舗運営の効率化と売上向上を同時に実現したい店舗は、ぜひ検討してみてください。
飲食店ならSquareにおまかせ
Square レストランPOSレジはテーブル管理、臨機応変なメニュー更新、キッチンとの円滑な連携など、オペレーションの効率化に貢献するPOSレジシステムです。バー、居酒屋、カフェ、高級レストランなど、各種飲食店のニーズを合わせた機能を備えています。
まとめ
モバイルオーダーは、お客さまのスマートフォンから注文や決済ができる仕組みです。人手不足の解消や業務効率化、顧客満足度の向上に役立つ手段として、飲食業界で注目されています。導入コストや既存システムとの連携可否などを考慮したシステム選びが重要です。
モバイルオーダーに加えて、POSレジやキッチンディスプレイシステムとの連携、売上データの分析まで一元化できるサービスを選ぶことで、運用の効率化と売上改善の両立が期待できます。店舗の課題や目的を整理したうえで、最適な導入方法を検討していきましょう。
よくある質問

ここでは、モバイルオーダーに関するよくある質問を紹介します。
モバイルオーダーの支払い方法には何がありますか?
モバイルオーダーの主な支払い方法は、以下のキャッシュレス決済が中心です。
- クレジットカード
- QRコード決済
- 電子マネー
ファストフード店などで多く導入されている「前払い式」のモバイルオーダー(キャッシュオン型)の場合、注文と同時に決済が完了するため、上記のようなオンラインで支払い可能な決済手段に対応しているサービスが多いです。そのため、レジでの会計業務を減らせるのがメリットです。
一方、食事が終わった後にまとめて会計するタイプのモバイルオーダー(イートイン型)では、注文のみスマートフォンで行い、会計は店頭で対応することもあります。この場合は現金対応も可能です。自店の顧客層に合わせて、最適な決済手段をあらかじめ検討しておきましょう。
モバイルオーダーは個人の店舗でも導入できますか?
モバイルオーダーは、大手チェーンだけでなく個人経営の店舗でも導入可能です。初期費用や月額費用を抑えて利用でき、小規模店舗でも始めやすいサービスもあります。たとえばSquare オンラインビジネスでは、注文用のウェブサイトを無料で作成できるため、コストを抑えて導入できます。
モバイルオーダーとセルフレジの違いは何ですか?
モバイルオーダーとセルフレジは、どちらも業務効率化を目的とした仕組みですが、「使うタイミング」と「端末」が異なります。
- モバイルオーダー:お客さまのスマートフォンから注文・決済する仕組み
- セルフレジ:お客さまが店舗に設置された端末を使って、店内で注文・決済する仕組み
モバイルオーダーはお客さまが自身のスマートフォンで、来店前や着席後に注文・決済できる仕組みです。一方、セルフレジはお客さまがお店に設置されたキオスク端末などを使い、注文や会計を行う仕組みです。広い意味では、ラーメン店の券売機もセルフレジの一種です。ファストフード店では、注文から会計まで同じセルフレジ端末で行うことが多いですが、ファミレスなどでは食後にお客さま自身が伝票をスキャンし、会計を行うセルフレジ端末が導入されている店舗が一般的です。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2020年3月10日時点の情報を参照しています。2026年5月11日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。
1:外食店利用時の注文ツールの利用実態・意向調査(2025年9月24日、株式会社リクルート ホットペッパーグルメ外食総研)
2:2025年度の「人手不足」倒産 過去最多の442件 人件費高騰が1.7倍増、労働集約型で深刻さを増す(2026年4月8日、東京商工リサーチ TSRデータインサイト)
3:令和6年通信利用動向調査ポイント(2025年5月30日、総務省)
4:2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました(2026年3月31日、経済産業省)
5:キャッシュレス更なる普及促進に向けた方向性(2022年9月28日、経済産業省)
6:訪日外国人の消費動向 インバウンド消費動向調査結果及び分析 2024年年次報告書(2025年3月、国土交通省観光庁)


