テーブルに設置してあるQRコードをお客さまがスマートフォンで読み取り、注文をする「QRコード注文」。ここでは飲食店とお客さまの双方にメリットをもたらすQRコード注文の基本知識と、利用するメリットを説明します。
📝この記事のポイント
- QRコード注文はスマホでメニュー閲覧・注文ができ、国内外で普及が進んでいる
- 日本では利用経験率が2021年の26%から2024年に57%へ拡大した
- 飲食店にとっては省人化・業務効率化につながり、低コストで導入しやすい
- 売上拡大や回転率向上、リピーター集客にも効果が期待できる
- Squareとfunfoを組み合わせれば、注文から決済までを簡単にデジタル化できる
目次
- QRコード注文とは
・QRコード注文の普及率
・QRコード注文が選ばれる理由 - QRコード注文を利用するメリット
・業務効率がアップする
・売上拡大が期待できる
・リピーター集客に取り組める - SquareでQRコード注文を受け付けよう
- まとめ
QRコード注文とは
QRコードを自身のスマートフォンで読み取り、オンライン上でメニューの閲覧や注文を行うような飲食店を利用したことがあるという人もいるかもしれません。この注文方法を「QRコード注文」といいます。ほかにも「セルフオーダー」「テーブルQR決済」「QRオーダーシステム」「モバイルオーダー」とさまざまな名称があります。

QRコード注文の普及率
株式会社リクルートの調査1によれば、2021年には26.0%だったセルフオーダー(QRコードやアプリを活用して消費者自身のスマートフォンでの注文)の利用経験率は、2024年には57.1%に増加。2人に1人は利用経験があるといえる状況です。
日本のみならず、QRコード注文は他の国でも利用が広がっています。全米レストラン協会は以下のようなレポートを出しています。
多くの人が、スマートフォンアプリを通じた注文に問題ないと答えており(限定サービス型レストランでは70%、フルサービス型レストランでは63%)、またQRコードでの注文についても(限定サービス型では52%、フルサービス型では48%)抵抗はないとしています。
– Where operators plan to invest in tech、National Restaurant Association2
また、QRコード注文の市場規模に関しては以下のような予測があります。
アジア太平洋地域は2024年の市場規模が6億5,000万米ドルに達し、予測期間中のCAGR(年平均成長率)は21%超と見込まれる、最も成長の速い市場として台頭しています。この成長は、急速な都市化、拡大する中間層、スマートフォンの普及によって支えられており、中国、インド、日本、東南アジアなどの国々でQR注文ソリューションの需要が高まっています。
– Restaurant QR Ordering Market Research Report 2033、Growth Market Reports3
QRコード注文が選ばれる理由
QRコード注文が飲食店に好まれる理由として、「注文・決済における作業時間を削減できる」「少ない人手でも店を回せるようになる」の2点が大きいようです。お客さまにとっても、「焦ることなくメニューを決められる」「注文や決済のタイミングで従業員を待つ必要がなくなりスムーズに飲食を楽しめる」などのメリットがあります。
従業員を介さない注文システムを導入するとなると、これまではタブレットを各テーブルに用意して、メニューをタブレットに組み込む必要がありました。自動券売機を設置する飲食店もあるでしょう。いずれにしてもコストは高額で、導入できる飲食店は大手飲食チェーンなどに限られてしまいます。
QRコード注文であればお客さまのスマートフォンから注文できるので、タブレットなどは不要。初期費用が無料のものも少なくなく、運営コストは月々数千円〜数万円程度が相場のため、以前に比べて導入しやすくなったといえます。
飲食店側が行う設定も簡単で、おおまかにいえば、メニューをオンライン上に登録し、QRコードを印字したステッカーやPOPなどをテーブルに設置するだけです。
QRコード注文はこのように簡単かつ低コストで導入できるうえ、お客さまと従業員の双方にうれしいメリットをもたらします。次の章ではそのメリットを深堀りしていきます。
QRコード注文を利用するメリット
QRコード注文を利用するメリットは、大きく分けて三つあります。
業務効率がアップする
QRコード注文を導入すると、注文・決済にかかる時間が削減され、業務効率アップが期待できます。
注文や会計は総合的に考えると、なかなかの時間がかかる作業です。特に注文、配膳、後片付け、会計をピーク時に少人数でこなすとなると、かなり慌ただしくなることが考えられます。忙しいときほど、オーダーミスや配膳ミスも起きやすいでしょう。
注文・会計に充ててきた時間が浮けば、配膳や後片付けもすぐに行え、お客さまを待たせることも減るかもしれません。他の作業に時間を割くこともできるでしょう。また、ホールで働く人数を減らして、人件費を削減することも検討できます。

売上拡大が期待できる
売上拡大を狙うときに考慮しなければいけないのが、回転率です。
回転率とは、席数に対して何度お客さまが入れ替わったかを表す指標で、お客さまの滞在時間が長ければ回転率は下がり、短ければ回転率は上がります。営業時間内の回転率が上がれば、入店できるお客さまの数も増えるため、売り上げもそれに応じて上がります。
回転率を上げて売り上げを増やす対策の一つとして挙げられるのが、QRコード注文などを活用し、注文・決済の時間を削ることです。
ただ、この時間が削減できてもお客さまが長時間滞在してしまえば回転率は上がりません。徹底的に回転率を上げていくには「混雑時の長時間利用はお控えください」などと書いたサインをテーブルに設置するなど、その他の工夫も必要になるでしょう。
リピーター集客に取り組める
注文の受付や会計を従業員がしなくなると、お客さまとの接点が減り、関係性が築きにくくなるように感じる飲食店オーナーもいるかもしれません。たしかに交流が減る分、会話の場面を自ら作っていくことも大切になるでしょう。
一方で、QRコード注文を利用してリピーター増加に取り組む方法もあります。
QRコードを活用したオーダーシステムの中には、注文・決済フォームにメールアドレスの入力箇所を設けているサービスがあります。集まったメールアドレス宛に次回の食事に使えるクーポンや最新メニューなどを送ってみると、メールを開いたお客さまは特典や内容に惹かれて再び来店してくれる可能性があります。
お客さまと会話をしたくても、忙しいときは思うように会話ができないこともあります。メールなどで情報を発信することで一度来てくれたお客さまとつながりを見出すことは、リピートしてもらううえで大切かもしれません。
注文ページ内には、お客さまに入力してもらったメールアドレス宛にお知らせを送る可能性がある旨を忘れずに記載しておきましょう。
SquareでQRコード注文を受け付けよう
飲食店に役立つ機能を豊富に提供している決済サービスSquareは、モバイルオーダー「funfo」との連携機能を提供しています。両者を合わせて導入することで、注文から決済までの流れを一気にデジタル化できます。
Squareとfunfoの両方を利用しているレストランは、導入後の効果を以下のように話しています。
「夜はお料理と一緒にお酒も楽しんでいただくなかで、お酒の注文率が比較にならないほど上がりました。お客さまがモバイルから注文していただけるというのは、大きく客単価に貢献してるなと思います」
– 川﨑正太さん、Another Table
利用に必要なのは、Squareのアカウントとfunfoのアカウントです。両方のアカウント登録が終わったら、Square POSレジアプリとfunfoアプリをダウンロードします。そして、funfoアプリからSquareとの連携を設定すれば完了です。
カードも電子マネーも、マルチ決済端末はこれ1台
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まとめ
スマートフォンの利用に抵抗のない若年層の顧客が多い飲食店や、人手不足に悩むお店なら、積極的に導入していきたいQRコード注文。この記事からは、QRコード注文が業務効率や売り上げにうれしい効果をもたらすことがわかりました。
なるべくコストをかけずに試してみたい飲食店オーナーには、簡単にはじめられるSquareとfunfoの連携がおすすめです。この記事で紹介したメリットをぜひ肌で感じてみてはいかがでしょうか。
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執筆は2021年11月24日時点の情報を参照しています。2025年9月1日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash

