売れないネットショップを改善する方法とは?

ネットショップを運営している人の中には「売り上げが徐々に減ってきている」「ネットショップを開業したけれど期待していたほど売り上げがない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。売り上げの伸び悩みにはいくつかの共通する理由があるようです。本記事ではこれらの理由を具体的に説明し、すぐに取り組める改善策を紹介します。

目次



ネットショップの売り上げが伸び悩む理由は?

売り上げが伸び悩んでいるネットショップでは、商品やネットショップに課題がある可能性があります。また、商品やネットショップ自体は魅力的なものの、商品やネットショップをお客様に知ってもらう施策をうまく打てていないこともあります。

ここでは、ネットショップの売り上げが伸び悩む主な理由を具体的にみてみましょう。
jp-blog-improvement-of-unsuccesful-online-stores1

商品や品揃えに魅力がない

ネットショップで流行や季節に関連する商品を扱っている場合、過去に人気の売れ筋商品であっても、現在はお客様にとって魅力的でなくなっている可能性があります。また、個々の商品に問題はなくても、品揃えが統一されていないと、お客様は購入をためらうかもしれません。流行りの商品をあれこれと揃えているうちに、品揃えがちぐはぐになってしまうこともあります。個々の商品だけでなく、ネットショップ全体も定期的に見直す必要があります。

ブランディングができていない

一貫性のあるブランディングができていないと、ネットショップや商品、サービスがお客様の記憶に残りにくくなります。その他大勢のネットショップの一つになってしまうと、お客様に継続的に選んでもらうのは難しいでしょう。「価格で勝負するのでブランディングは後回しでいい」と考えることもあるかもしれませんが、「価格が安い」こともお客様が作り上げるよいイメージ、つまりブランドといえます。

商品の価格や送料が高い

多くのお客様は商品の価格や送料を含めた合計金額が高いと感じたら購入をやめてしまいます。全く同じ商品、もしくは同じ機能を持つ商品を他のネットショップや実店舗で購入できるからです。商品の価格は一度設定したら終わりではありません。商品の流通量や流行、他店舗の価格設定などに応じて、その時々で適正価格は変わります。

スマートフォン対策が出来ていない

総務省の令和3年版情報通信白書によると、スマートフォンの保有率は8割を超える一方で、パソコンの保有率は年々減少しています。ネットショップがスマートフォンに対応していないと、スマートフォンでネットショップを利用しようとしたお客様は買い物を諦めてしまうかもしれません。いくら商品や価格に魅力があっても、販売機会を逃すことになります。

参考:令和3年版情報通信白書(総務省)

SEO対策による集客が出来ていない

SEOとは、検索エンジン最適化を表す用語です。SEO対策は、検索エンジンの検索結果の上位にウェブページがランクインするようにウェブページの構成などを整えることを意味します。

検索エンジンの検索結果に商品やネットショップが表示されなければ、キーワードで商品を探すお客様にネットショップの存在を認識してもらうことはできません。一般的なキーワードでは競合が多く、検索結果の上位にランクインするのは簡単ではありませんが、ニッチなキーワードをみつけられれば集客効果を期待できます。

SNSでの集客が出来ていない

令和3年版情報通信白書によると、日本のSNS利用率は全世代平均では48.6%ですが、20歳から29歳では71.5%、30歳から39歳では62%と、若い世代を中心に半数以上の人がSNSを利用していることが分かります。ネットショップがターゲットとするお客様の年代にもよりますが、SNSは重要な集客ツールといえるでしょう。SNSを活用しているという場合でも、ターゲットとするお客様があまり利用していないSNSや、商品の魅力が伝わりにくいSNSを使っていると、集客につながらないことがあります。

参考:令和3年版情報通信白書(総務省)

広告による集客ができていない

広告を出していない場合は、広告の費用対効果を試算し、広告の出稿を検討する価値があります。また、広告を出しているものの効果がないと感じる場合は、効果測定をし、なぜ広告効果が出ないのか検証し改善する必要があります。このような対策を講じずに広告を出し続けると、効果が出ないばかりでなく、広告費がネットショップの経営を圧迫しかねません。

続いて、どのようにネットショップの売り上げを改善できるのか、「商品とネットショップの改善」、「集客方法の改善」の順にみてみましょう。

jp-blog-improvement-of-unsuccesful-online-stores2

商品とネットショップの改善

商品や価格を定期的にチェック

商品がお客様にとって魅力的なものか、価格は競合ショップや実店舗と比べて高すぎないか定期的に見直し、価格を設定し直すようにしましょう。また、商品価格と合わせて送料についてもチェックするのを忘れないでください。

商品情報や画像を充実させる

ネットショップで販売する商品が決まったら、お客様に商品の魅力を伝えましょう。商品説明文では商品に対する思い入れなどに加え、寸法や重量といった定量的なデータ、質感などの定性的な特徴を伝えましょう。お客様の疑問に答える形で文章を書くのもポイントです。商品画像は第一にお客様の目に入る商品のイメージです。時間と費用をかけられるなら、できる限り質のよい写真を用意することをおすすめします。商品自体を写した写真と合わせて、商品の利用シーンをとらえた写真はお客様の興味をそそるはずです。

サイトの導線を見直し改善する

ネットショップでお客様が商品を探し、選択するプロセスがシンプルかつスムーズであるか見直しましょう。どこからでもすぐ商品を検索できる、商品の詳細画面から一覧に戻りやすい、送料など気になる情報にすぐアクセスできるといった細かい配慮が大事です。

購入手続きをシンプルにする

商品の販売にあたって確認事項は適切に表示される必要はありますが、余計なプロセスがないか見直し、必要最低限のステップで購入手続きを完了できるようにしましょう。

お客様の利便性を高めるために、会員登録することで毎回発送先を入力しなくてよくする、安全に支払い手段を登録できるようにするといった施策も有効です。ネットショップ作成サービスの中にはカートに入れるプロセスを飛ばして、ワンクリックで購入に進めるネットショップもあります。

決済手段を増やす

お客様によって好みの決済手段は異なります。クレジットカードで簡単に決済を済ませたい人がいる一方で、使い慣れた銀行から振り込みたい、後払いが可能であれば後払いを選びたいという人もいるかもしれません。決済手段は多いにこしたことはありませんが、お客様の好みや年齢層を考慮して、売り上げアップにつながる決済手段を導入しましょう。

決済手段が多いとネットショップの運営者の負担になるのではと新しく決済手段を増やすことにためらう人もいるかもしれません。ネットショップ作成サービスや決済サービスを使えば手軽に決済手段を増やせ、運営の負担はほとんど増えません。

オンライン決済について詳しくは、「オンライン決済(Web決済)の基本は6種類!初めてでもわかる導入のメリット」の記事も参考にしてください。

カゴ落ち対策をする

カゴ落ちとは、お客様がネットショップの買い物カゴに商品を入れたまま、ネットショップを離れてしまう現象を表す用語です。ネットショップでのカゴ落ちの割合は7割にものぼるともいわれています。まずはカゴ落ちが発生していないかをチェックしましょう。カゴ落ちが発生しているようであれば、売り上げを改善するチャンスです。予期しないコストをなくす、メールでフォローするなど定番の解決策が知られているので、一つずつ対策を施していけば売り上げの改善につながるかもしれません。カゴ落ち対策について詳しくは以下の記事で紹介しています。

モバイル最適化に取り組む

モバイル最適化というと難しく聞こえますが、モバイル端末でも買い物をしやすいようにネットショップの表示や機能を整えることです。

アクセス解析を利用して、特にスマートフォンからのアクセスが多いことがわかったらモバイル最適化は急務です。現状ではモバイル端末からのアクセスが多くなくても、これから増える可能性があります。
モバイル最適化が大事なことは知っているものの、どうしていいかわからないという人もいるかもしれません。たとえば、Squareのネットショップ作成サービスを使ってネットショップを作ると、自動的にモバイル端末にも対応したネットショップができあがります。手軽にモバイル最適化したいという人で、まだネットショップ作成サービスを利用していない人は利用を検討してみるのも一つの手です。

jp-blog-improvement-of-unsuccesful-online-stores3

集客方法の改善(SEO対策、SNSの活用、広告)

魅力的な商品をそろえて買い物のしやすいネットショップに改善できたら、次は集客に取り組みます。お客様は主に検索エンジン、SNS、広告からネットショップにたどりつきます。まずは、どのようにしてお客様がネットショップにたどりついているのかアクセス解析を利用して把握しましょう。アクセス解析を設定していない人は、ネットショップの改善に役立つのでぜひこの機会に設定してみてください。ここではSEO対策、SNS、広告での集客の改善方法について説明します。

SEO対策

お客様が検索エンジンでキーワードを入力して、商品やネットショップを探すときに、検索エンジンのランキング上位にネットショップのページが表示されれば、ネットショップへの流入が増え、売り上げアップにつながります。SEO対策の基本は、適切なキーワードを使ってネットショップや商品について丁寧に説明し、定期的にネットショップのページやブログを更新して情報を新鮮な状態に保つことです。また、ネットショップ作成サービスでは、サービスが持っているノウハウを生かして半ば自動的に検索エンジンが扱いやすいウェブページを作れるので、SEO効果を期待できます。

SEO対策について詳しくは「初心者から上級者まで!ネットショップ運営者に向けたSEOの完全ガイド」の記事も参考にしてください。

SNSの活用

SNSの利用が広まる中、SNSでお客様の注目を集める投稿ができれば、その投稿からお客様をネットショップに呼び込めます。SNSは、商品やサービスのアピールに使えるだけでなく、キャンペーンの告知にも使えます。また、コメントやメッセージのやりとりを通じてお客様との良好な関係も構築できます。コストを抑えて多くの人にリーチし、集客につなげられるのがSNSのメリットです。一方でSNSは継続的な運用が負担になることもあり、ネットショップや商品に合ったSNS、ターゲットとするお客様が多く使っているSNSに絞って効率的に利用するようにしましょう。

SNSでの集客について詳しくは、「SNS集客でネットショップの売り上げをアップさせよう!」の記事も参考にしてください。

広告の出稿

広告にはさまざまな種類がありますが、ここではインターネットで利用できるリスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告について説明します。

リスティング広告

検索連動型広告とも呼ばれる広告で、検索エンジンが検索キーワードに関連する広告をユーザーに対して表示します。一般的には、キーワードに対してオークションでクリック単価を設定して入札し、クリックされるごとに広告料金が発生します。人気のキーワードほど高額になる傾向があります。競争が激しすぎると感じたら、少しマイナーなキーワードを選ぶのも一つの手です。キーワードに困ったら、キーワードの選定を支援するツールを使ってみるとよいでしょう。

ディスプレイ広告

バナー広告とも呼ばれる広告で、SNSや検索エンジン、ウェブサイトに対して、テキストや画像、動画をはじめさまざまな形式の広告を出稿します。広告費の支払いは、表示回数やクリック回数など、広告を出稿する対象によって異なります。ディスプレイ広告のメリットとして、ユーザーの年齢や性別、地域を限定して広告を打てる点があります。また、予算の上限を設定でき、少額から広告を出せます。

SNS広告

ディスプレイ広告と重複する部分がありますが、SNSに対して広告を出稿できます。SNSに広告を出す最大のメリットは、広告を表示する対象の年齢や性別、地域を限定して効果的に広告を打てる点にあります。数百円といった少額から広告を出せますが、広告効果を得るには数万円から数十万円の予算を組んでおくとよいといわれています。

ネットショップの広告全般について、「ネットショップの広告を出すべき?広告の種類や予算を紹介」の記事でも詳しく説明してありますので参考にしてください。

本記事では売り上げが伸び悩んでいるネットショップはどのような課題を抱えているのか、その理由をさぐり、商品とネットショップの改善策と、取り組みたい集客の改善策を紹介しました。紹介した改善策は今すぐに取り組めるものばかりです。ぜひ本記事をきっかけにネットショップの売り上げ改善を目指してください。

ネットショップを無料で開始するならSquare

EC作成から、オンライン決済、店舗連動の在庫管理まで、便利な機能が無料で簡単に始められます。


Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。

執筆は2022年1月5日時点の情報を参照しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash*