ネットショップの運営に失敗しないための対策とは

ネットショップを運営している人の中には、当初思っていたほど売り上げが上がらない、集客ができていない、などと課題を抱えている経営者もいることでしょう。本記事では、ネットショップの運営で失敗しやすいポイントとその対策を説明します。

目次



まずはネットショップの見直しから

ネットショップの開設にあたって、多くのネットショップオーナーができる限りの準備をしたはずです。それでも、開設当時と流行は変わってしまっているかもしれません。改めて以下の観点からネットショップを見直してみましょう。

わかりやすさ

どのようなコンセプトで、どのようなお客様を対象にしたネットショップを運営していますか。ネットショップを運営するうちにコンセプトがぼやけてしまうことも少なくありません。初心に戻って、ネットショップのコンセプトを文章や絵など、目に見える形で表現してみましょう。対象とするお客様については、年齢、性別、嗜好などを具体的にし、どのようなシチュエーションでネットショップを利用するのかシナリオを書き出してみるのもオススメです。また、家族や友人にネットショップを見らもらい、率直な意見を聞かせてもらうのも一つの手です。その上で、必要であればデザインや文言に修正を加え、ネットショップをブラッシュアップします。

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商品

売りたいものと、売れるものは必ずしも同じではありません。思い入れのある商品をお客様に提供したいという思いもあるかもしれませんが、一度冷静な目で、商品の需要や利益率を見直します。数字でこれらを判断すると同時に、家族や友人・知人に魅力的な品揃えになっているか意見を聞かせてもらってもよいでしょう。

流行の商品や長期的に需要のある商品でも、利益率が低いものはたくさん売る必要があり、ネットショップを運営する上で足かせになりかねません。どうしても利益率が低いものを扱いたいという場合は、利益率の低い商品だけでなく、利益率の高い商品も合わせてネットショップで扱う、といった工夫をするとよいでしょう。

集客方法

どのような方法で集客をしていますか。「いい商品があればお客様は来てくれるはず」と考えることもあるかもしれません。確かにそのようなネットショップもありますが、特にモール型に出店するのではなく自分でネットショップを開設した場合は集客に力を入れる必要があります。

まずはきちんと集客できているかどうか、ネットショップのアクセス数を把握するところから始めましょう。集客に力を入れる必要があるとわかったら、SEO対策ができているか、ソーシャルメディアを効果的に使えているか見直しましょう。

SEO対策は効果が現れると検索エンジンの検索結果で表示順位が上がるため、集客につながります。ただし、度を超えるとお客様によい印象を与えないばかりか、検索エンジンの表示順位が下がってしまうこともあります。基本的な対策を確実に実行するにとどめましょう。ビジネスあってのSEO対策であって、SEO対策のためのSEO対策ではないことを忘れないでください。

ソーシャルメディアについては、お客様が日頃使っていると考えられるソーシャルメディアや、ネットショップのコンセプトや商品に合ったソーシャルメディアを選ぶとよいでしょう。ソーシャルメディアでのコミュニケーションにも時間を要します。あれもこれもと手を出すのではなく、多くても二つか三つにしぼることをオススメします。利用するソーシャルメディアが決まったら、フォロワーを増やして潜在顧客を獲得し、フォロワーに対して定期的に商品をアピールしたり、セールなどの情報を提供したりして集客につなげます。

ライバル店に対する優位性

完璧なネットショップができたと思っても、同じようなコンセプトのライバル店、同じような商品を扱うライバル店があるはずです。ライバル店を探したり、見つけたりするのはあまり楽しい作業ではありませんが、ライバル店から学び、自分のネットショップの優位性を確立するためにも、ライバル店をしっかり分析しましょう。その上で、品揃え、コンセプト、価格など、どのような点でライバル店に対して優位性を確立していくか戦略を練ります。

ここで説明した観点からの見直しは、一度きりのものではありません。たとえネットショップが好調でも、毎月、一年といった単位で定期的に見直しを行いましょう。

ネットショップの運営スキルを向上させる

ネットショップの定期的な見直しと合わせて、取り組みたいのがネットショップの運営スキルの向上です。ここではネットショップの運営に役立つ三つのスキルについて説明します。

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お客様対応

業務が忙しく、お客様の対応が後まわしになっているという人もいるのではないでしょうか。ここでいうお客様対応とは、質問やリクエストに応えたり、クレームに対応したりするだけでなく、またお買い物をしてもらえるように定期的にコミュニケーションをとることも含みます。

お客様対応というと、直接売り上げにつながらないというイメージがあるかもしれませんが、適切な対応をし、気持ちよくお買い物を楽しんでもらうことで、お客様がリピーターになったり、家族や友人にネットショップを勧めてくれたりするかもしれません。お客様対応は、宣伝や集客にもなる将来への投資ともいえます。また、お客様と良好な関係を築けるとネットショップを運営するモチベーションが高まることでしょう。

お客様との良好な関係を継続させるのも重要です。お客様に役立つ情報をソーシャルメディアやメールマガジンで定期的に発信するとよいでしょう。これらに対するお客様からの反応を参考にし、丁寧に応えていくのもお客様対応の一つです。

在庫管理

定期的に棚卸をして、ネットショップの在庫をしっかり数字で管理しましょう。手間のかかる作業ですが、ビジネスの状態を把握する上でも、会計上でも重要な作業です。在庫管理機能のあるネットショップ作成サービスもあるので、「自身で管理しきれない」「在庫管理の手間を減らしたい」という人は、サービスの変更を検討してみてもよいかもしれません。

在庫を数字で把握できるようになったら、在庫過多になっているものは、原因を分析して、必要であれば割引をするなどして在庫の量を調整しましょう。流行が過ぎてしまったものなどは、取り扱いをやめるのも一つの選択肢です。在庫を適切に減らすことで、保管スペースや保管費用の節減につながります。逆に在庫が少なすぎるものについては、販売機会を逃してしまうことになります。適宜在庫を補うようにしましょう。

属人的でないネットショップ運営

ネットショップを運営するうえで、仕入れ、ネットショップの更新作業、経理事務、出荷といった具合に複数人で役割分担をしながらネットショップを運営しているケースもあるかもしれません。役割分担をしておくと、効率的にネットショップを運営できます。一方で、個人に依存する属人的なネットショップの運営では、問題が発生したときに担当者がいないと、問題解決が遅れる可能性があります。

このような問題を避けるには、定期的にスタッフ間でスキルを共有し、誰でも使える一般的なネットショップの作成サービスを利用するとよいでしょう。専門性を生かしながらも、問題に対応できる人が複数人になり、安定してネットショップを運営できるようになります。

本記事では、ネットショップの運営で注意したいポイントと、その対策について説明しました。「この頃ネットショップがどうも不調で……」という人は、本記事のチェックポイントを一つずつ検証してみてください。一度チェックして終わりではなく、地道な作業も少なくありませんが、一つずつ実行していくことで、きっとネットショップの運営を軌道に乗せることができるはずです。

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執筆は2020年1月19日時点の情報を参照しています。
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