寄付を募るための寄付型クラウドファンディングとは。二つの実施方法を紹介します

「災害で水没してしまった施設を復旧させたい」「不登校の子供たちが再び学校に行きたくなるような学校を作りたい」

社会貢献につながるアイデアを考えつくのは、課題解決に至る長い道のりの最初の一歩。アイデアを実際に形にしていくうえで直面する課題といえば、資金調達です。融資を受ける、寄付を募る、とさまざまな方法があるなかで、近年では「寄付型クラウドファンディング」もよく耳にするようになりました。

寄付型クラウドファンディングとはどのような仕組みで、実施するにはどのような方法があるのでしょうか。ここでは寄付型クラウドファンディングに興味がある人に向けて、基本知識を解説します。

目次



クラウドファンディングとは

そもそもクラウドファンディングってどんな仕組みなのだろう、と思う人もいるかもしれません。

「自らホームレスになると決めた父のドキュメンタリー映画を作りたい」「廃棄されてしまう果物の皮をスニーカーとして蘇らせたい」 など、心のなかで温めていたアイデアを形にするには、金融機関などから融資を受けることがこれまでは一般的だったかもしれません。一方、インターネットの利用がどんどん日常化されていくなかで、ネットを通じて誰もがアイデアを発表し、誰からでも資金を募ることができる方法も誕生しました。それが「クラウドファンディング」です。胸が熱くなるプロジェクトがあれば、支援金を提供することで、誰もがプロジェクト実現の一端を担えるのが大きな特徴です。

たとえば、世界初のクラフトコーラ専門店、「伊良(いよし)コーラ」は、一から作るスパイスたっぷりのクラフトコーラに必要な自社ファクトリーの改装費用をクラウドファンディングで募ったそうです。

このようにクラウドファンディングが利用されるプロジェクトの内容は千差万別で、プロジェクトの規模にもかなりの幅があります。

大きくいうと、誰でも気軽に、好きな金額から支援できるプロジェクトもあれば、資産運用を目的とする投資家などに向けたプロジェクトもあります。前者は「非投資型」、後者は「投資型」にくくられます。

jp-blog-crowdfunding-01

この記事では非投資型の一種である「寄付型」の特徴や実施方法などを見ていきます。

寄付型クラウドファンディングの特徴

クラウドファンディングでプロジェクトを支援すると、支援した金額に合わせてお返し(以下、リターン品)を用意する必要がある、という印象を抱く人は少なくないかもしれません。

ところが被災地の復興支援や社会的弱者への支援など、社会貢献度の高いプロジェクトを実現したい場合、できることなら資金はリターン品などに使わず、全額を寄付に充てたいという思いもあるかもしれません。また、利益を生み出すことを目的としない非営利団体(NPO)などがプロジェクトを立ち上げたい場合、リターン品の用意は大きな金銭的な負担にもなり得ます。

このような背景から生まれたのが「寄付型クラウドファンディング」です。基本的には人権や災害、福祉などの分野で、社会課題の解決を目的としたプロジェクトに使われることが多く、起案者には認定NPO法人、公益財団法人、自治体や学校法人などが多いようです。

寄付型クラウドファンディングは、

  • 支援金を全額寄付に充てることができる
  • 金銭的なリターンを提供する必要がない

などが大きな特徴として挙げられます。

金銭価値のあるモノやサービスをお返しする必要はないものの、感謝の気持ちを込めた手紙や写真、活動報告などを寄付者に送付することが多いようです。

また、寄付が税制上の優遇措置の対象となれば、寄付者は確定申告を行うことで寄附金控除を受けられる可能性があります

一方、起案者が個人の場合は贈与税が発生する可能性があり、起案者が法人の場合は形態によって寄付金も課税対象となるのでご注意ください。

寄付型クラウドファンディングを行う方法

寄付型クラウドファンディングを実施するには、

(1)専門のサービスを利用する
(2)寄付を受けられるウェブページを自ら立ち上げる

の二パターンがあります。

(1) クラウドファンディングサービスを利用する

方法
最も一般的なのは、クラウドファンディングサービスを介す方法かもしれません。以下をはじめとするサービスでは、寄付型クラウドファンディングの支援をしています。仕組みは以下の画像からご確認ください。

jp-blog-crowdfunding02

メリット
たくさんの利用者が集まるプラットフォームに自身のプロジェクトが公開されるため、多くの人の目に留まりやすいことが大きなメリットとして挙げられます。また、目標達成に向けたタスクの設定から広報のプランまで、担当者が一緒に練ってくれるサービスがほとんどです。クラウドファンディングをしたことがない人にとっては「本当にこの目標金額に達成できるのだろうか」「文章はこれで伝わるだろうか」など、いろいろな不安や疑問があるかもしれません。このように一歩一歩、一緒に歩んでくれる人がいることは心強いでしょう。

デメリット
手厚いサポートを受けられるのは大きなメリットであるものの、集まった支援総額からサービス手数料が差し引かれることは一つのデメリットかもしれません。サービス手数料と決済手数料を合わせて、支援総額の10%から20%ほどはクラウドファンディングサービスのもとに渡る、と留意しておきましょう。

また、プロジェクトが掲載されるにはまず審査に通過する必要があります。寄付型クラウドファンディングとして認められず、掲載に至らないこともなきにしもあらずです。寄付型クラウドファンディングとしての掲載が難しい場合に、購入型クラウドファンディングとして掲載できることもありますが、購入型は寄付型よりもサービス手数料がかかる場合がほとんどです。このような状況に至る可能性があることは、念頭に置いておきたいところです。

もう一つ踏まえておきたいのは手間の面です。広報の施策を練ったり、プロジェクトの結果を振り返ったり、最初から最後まで担当者にサポートしてもらえるのはうれしい反面、打ち合わせを複数回行うなど、ある程度の時間を確保する必要も出てきます。本業と並行してクラウドファンディングを行う、などの場合には、どれくらいの時間を割けるか、も考えておきたいところです。

jp-blog-crowdfunding03

(2) 自身で寄付を募る

方法
多くの手間をかけずに、すぐにでもはじめたい場合には、自ら寄付を募るウェブページを作成する、という方法があります。サイトを開設したことがないと難しそうにも聞こえますが、最近では数分で寄付専用ページを作成できるサービスも少しずつ増えています。仕組みは以下の通りです。

jp-blog-crowdfunding04

たとえば決済サービスSquareのオンラインチェックアウト機能(決済リンク機能)を使えば、必要事項を入力するだけですぐに寄付専用ページを作成することができます。

プロジェクト名や内容さえ入力すれば、クレジットカード決済による寄付(※)が受けられるページのできあがりです。もちろん、目標金額や目標期限も設定することができます。

※対応ブランドはVisa、Mastercard、American Express、Discover、Diners Club、JCBです。

jp-blog-crowdfunding05

プロジェクトの内容によっては、毎月、あるいは毎週、定期的に寄付をしたいと思うかもしれません。支援者が定期的に寄付金できるように設定することも可能です。詳しい利用方法はこちらからご確認ください。

メリット
クラウドファンディングサービスのように担当者との打ち合わせや、審査書類の用意などに時間と手間を割くことなく、あっという間に寄付金を募るページが作成できます。Square オンラインチェックアウトならサービス手数料などはなく、かかるコストは寄付ごとの決済手数料のみ(※)。より多くの支援額をプロジェクトに充てることができるでしょう。

※ Square オンラインチェックアウトの決済手数料は、VISA、Mastercard、American Express、Diners Club、Discoverなら3.75%、JCBのみ3.95%です。利用には審査に通過する必要があります。また、返礼品を伴う寄付にはご利用いただけません。

デメリット
寄付のページは開設できても、ページの存在が認知されなければ、寄付金も集まりません。

クラウドファンディングサービスのように、社会問題に関心がある層が頻繁にアクセスするプラットフォームでプロジェクトが紹介されない分、自らの知恵を絞って、あるいは専門家の力を借りて、広報活動に精を出すことは目標達成において欠かせないでしょう。

すでにソーシャルメディアやブログに一定のフォロワー数がいる、自身のサイトに毎日ある程度のアクセス数がある、などであればプロジェクトも広がりやすく、目標金額にも達成しやすいかもしれません。

ECサイト不要でオンライン販売が可能に

Square オンラインチェックアウトなら簡単にお会計リンクを作成し、SNSやメールで共有できるので、ウェブサイトなしですぐにオンライン販売ができます。

社会における課題を見つけ、解決へと導くアイデアを実現する上で頼りにしたい、寄付型クラウドファンディング。掲げている目標金額に到達するためには、自らコツコツと資金を集めることもできれば、専門家の力を借りることもできます。かけられる時間や予算を視野に入れた上で、アイデア実現の手段を選んでみてはいかがでしょうか。


Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。

執筆は2021年8月3日時点の情報を参照しています。
当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。
Photography provided by, Unsplash