集客に直結!?「入りやすいお店」の店頭とは

“テレビやインターネットには絶対に出ない隠れ家的レストランが◯◯駅から10分歩いたところにあるらしい。どんな料理が食べられるかは行った者しか知ることができず、看板は無く、入り口も見つけにくいとか。”

こんな噂を小耳に挟んで好奇心をくすぐられることはありませんか。「知る人ぞ知る店」や「通(つう)な店」という響きは、特別感や希少性があるサービスに魅力を感じるお客様の集客に効果的です。

とはいえ、このようなスタイルで繁盛店になることは決してかんたんなことではありません。また、必ずしも全てのお客様がこのようなお店を探し求めているとも限りません。根強いリピーター客や確実な集客ルートが無い限り、やはり宣伝広告を活用してお店の存在をアピールし、口コミを広げ、一人でも多くのお客様の来店を狙ったアプローチが好ましいといえます。

今回は、お店の前を通る不特定多数のお客様にとって「入りやすいお店」を実現する路面店ならではの集客ポイントをお伝えします。

第一印象が大事

「人との出会いは第一印象が決め手」と言われることがあるように、お客様がお店に対して抱く印象や興味の度合いもお店を目にした瞬間の数秒が肝心です。

道行く人にとってお店の第一印象を決めるきっかけになる要素はさまざまですが、例えば店舗の立地があります。「駅のすぐ前」「交差点の一角」「車で入りやすい大通り沿い」など、アクセスの良さや物理的な入店のしやすさは、シンプルで分かりやすいメリットとしてお店に対する好印象に繋がります。店舗ごとの差別化が図りにくいコンビニエンスストアや飲食チェーンなどに対しては、立地(立ち寄りやすさ)を重視するお客様も多いのではないでしょうか。

お店の外観も第一印象が決まる重要な要素です。通行人の目につくような場所に生ゴミが入ったゴミ袋が積み上げられている光景は見る人に不快な思いをさせますし、不衛生という印象を与えるかもしれません。壊れた自転車が店先にいつまでも放置されていたらどうでしょうか。「このお店は外観を気にしないのかな」「ゴミの処分をしないお店」といった悪印象に繋がる可能性もあります。

どんなに美味しい料理を提供していても、どんなに素晴らしい品揃えでも、まずはお客様に入店してもらわなければ意味がありません。そのお店が本領としている商品やサービスを知る前に、お店に対する印象はほんの小さなことで決まってしまうものです。

お店を初めて目にした通行人がどのような印象を受けるのかを想像しながら、外観や店回りを見直してみましょう。まずは直感的に「雰囲気がいいな」「どんなお店だろう」と感じてもらうことが重要です。

参考:
新規オープンも店舗拡大も!成功するための立地条件
コンセプトが大事!バー開業に向けた立地と物件選びのポイント

何のお店?

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お店を見た人がお店に対して抱く第一印象を良いものにすると同時に、何のお店かを知ってもらうことも大切です。「良さそうなお店だな」と感じても、何を提供しているお店なのかが分からなければ、お客様は入店に至りません。結局何のお店か分からずお客様の興味が失せてしまわないような工夫が求められます。

最も分かりやすい例の一つに看板の使用があります。看板にはお店の存在をアピールするために店名を書くことがほとんどですが、デザインや盛り込む内容によっては見る人が受け取る情報と印象は大きく変わります。例えば、コーヒーカップを模った看板は喫茶店を連想させますし、「◯◯ふとん店」のように何を売っているのかが一目でわかるような店名を看板にするのも手です。

「好感が持てるお店だけど何のお店か分からないから入店をやめた」という機会ロスを防ぐためにも、道行く人を混乱させない外観作りを意識しましょう。

参考:
道行く人を店内に誘うカフェ看板の作り方
他店と差別化を!飲食店の店名決め方アイデア集

お客様の疑問を解決

ところで、第一印象が良くてお店が提供している商品やサービスが一目で分かればお客様は必ず入店するかといえばそうとは限りません。お客様が「よし、入店してみよう」という決意をするまでには、他にもいくつかの疑問がストレスなく解決される必要があります。

飲食店を例にとってみましょう。看板に大きく「カレー専門店」と書いてあるお店があったとします。「カレーもあります」ではなく、「カレーだけ」を提供しているレストランなのですからカレー好きにはたまらない響きでしょう。しかし、カレーと一口に言っても日本の食卓に馴染みがあるカレーライス、札幌発祥といわれるスープカレー、インドカレー、インドカレーでも南インド式、東インド式、隣国のネパール式など、どのカレーを専門としているのか、それともカレーと呼ばれる料理全てを取り扱っているのか、看板だけでは知ることができません。

そこで例えば、食品サンプルを陳列したショーケースを設置したり、メニューの一部を立て看板などに書いて店先に置いて入店しなくてもお店が提供しているメニューがどのようなものかが分かるようにします。店内で使っているメニューブックと同じものを一冊置いて道行く人に閲覧してもらうのもいいでしょう。

また、おおよその価格帯を入店前に知ることも初めて来店するお客様にとっては重要です。コーヒー一杯飲むにしても、予算に見合った料金で飲めるかどうかが分からないまま入店することに抵抗を覚えるお客様もいるのではないでしょうか。マッサージや美容院などのサービスも同様に、相場が分からないまま入店するには勇気が必要で、損や失敗をしたくないという気持ちが優先して、入店を諦めてしまう可能性があります。テーブルチャージ代やサービス料金が別途発生する場合など、入店した後に知ってトラブルになるケースもあります。なるべく支払い料金に対するお客様のストレスを事前に解消することに努めましょう。

仮にお店のドアがぴったり閉められており、窓も無く、店内の様子が全く伝わって来ないと見る人はどのように感じるでしょうか。どんなに魅力的な外観でも、例えカレーが食べたいと思っていたところに目に留まったカレー専門店でも、店内の雰囲気が一切分からないと、「よし、入店してみよう」という気持ちの後押しにならないことがあります。中には他の利用客の年齢層や性別を気にするお客様もいれば、テーブル席やカウンター席など席の形状を知りたいと思うお客様もいるかもしれません。

もちろん、お店のコンセプトにあった外観作りをする必要がありますが、例えば、ガラスを多く使って外からでも店内の様子が見えるような工夫をしたり、店内の様子を外に設置したディスプレイに映したり、「お座敷あります」といった貼り紙をしたりして店内の様子や雰囲気を伝える工夫をしてみましょう。

入店第一歩はドアから

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お店に対する興味も動機も揃っていざ入店!ところが、入り口のドアが石のように重くて開けられなかったので入店を諦めた、という例は極端だとしても、お店への第一歩である入り口(ドア)は「入りやすいお店」を作る重要な要素の一つです。

わかりやすい例に自動ドアがあります。手を使わなくても自動で開くので、ドアの前で立ち止まる必要なく、自然に入店することができます。お店に迎え入れられている気持ちにもなるかもしれません。それに、近寄るだけで開くため、入店するつもりがなかったお客様の「ドアが開いたからには入らなきゃいけない」という気持ちを集客に繋げることもできるかもしれません。

必ずしもガラス張りや自動ドアでなくても、例えば、ドアを常時全開にして通行人が中を覗けるようにしてみます。閉まっているドアを開けてしまうと入店しなければいけないと思ってドアに手をかけることを躊躇しているお客様にとって、ドアを開けるというストレスを取り払い、店内の雰囲気を感じ取ってもらうのに効果的です。

どんな形状や装飾が「開けやすいドア」に見えるか街を歩いて他店を観察したり、知人などにアドバイスをもらったりしながら追求してみてはどうでしょうか。お客様の視線の高さにお店の魅力となる情報を表示するのも入店を促すちょっとした工夫です。例えば、「クレジットカード使えます」「無料Wi-Fi」「ペットOK」「◯◯商店会スタンプラリー参加店」など、お客様の入店に対する期待をさらに盛り上げましょう。

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執筆は2017年6月30日時点の情報を参照しています。2020年8月4日に記事の一部情報を更新しました。現時点では、タクシー・ハイヤー等での電子マネー決済のご利用はできません。ご了承ください。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash

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