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はじめての起業 〜フリーランス編〜

Square (スクエア), ブログ編集者

エンジニアやライター、カメラマンなど、今は会社に所属しているけれど、そろそろ独立したい、と考えている人もいるのではないでしょうか。フリーランスは自由があるというメリットがある一方で、営業も事務作業などもすべて自分でやらなきゃいけないので、独立後にその苦労を実感するということもあるかもしれません。

今回はフリーランスになるにあたって、知っておきたい知識をQ&A形式でお届けします。

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Q:個人事業主になるには、どんな手続きが必要?

A:まずは、開業届を出しましょう。

個人事業主として仕事をはじめるときには、「個人事業の開業届出書」を提出します。簡単にいうと「今日から個人事業主として仕事をはじめます」ということを伝える書類です。

書類の提出期限は事業をはじめた日から1カ月以内、提出先は事業を運営している所在地を管轄している税務署です。たとえば、自宅で事業を行うのであれば、自宅近くの税務署、自宅とは別の場所に仕事場を借りるのであれば、仕事場近くの税務署に提出することになります。

参考:[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続(国税庁)

確定申告を青色申告する場合は、開業から2カ月以内に青色申告承認申請書を税務署に提出しましょう。

参考:No.2070 青色申告制度(国税庁)

Q:会社をやめたあと、保険ってどうなる?

A:国民健康保険と国民年金に加入することになります。

会社員の場合加入するのは
 ・健康保険
 ・厚生年金
です。

企業によっては独自の健康保険や企業年金に加入することもあります。保険料に関しては企業と従業員で折半することになります。

個人事業主の場合、加入するのは
 ・国民健康保険
 ・国民年金
です。

国民健康保険は市区町村が運営する保険です。健康保険の場合、保険料は毎月の給料に応じて決まるのに対して、国民健康保険は前年の世帯の所得に応じて保険料が決まります。会社員から個人事業主になった初年度は、前年の会社員時代の世帯所得をベースに保険料が決まるので、事業が上手くいっていない場合は負担が大きくなります。

会社員時代に入っていた健康保険に、退職してから2年間、「任意継続」というかたちで加入し続けることも可能です。この場合、会社員時代とは違って、自分で保険料の全額を支払う必要があります。

国民年金は、基礎年金と呼ばれるもので、保険料は定額となっています。厚生年金は、国民年金に上乗せして支払う年金で、毎月の給与額によって保険料が異なり、保険料は会社との折半になります。

Q:会社をやめたあと、税金ってどうなる?

A:納めなければならない税金は、主に四種類あります。

会社員時代は、支払っている税金の計算方法や納税期限を細かく理解していなくても経理担当が処理してくれたり、給与から自動的に控除されたりしますが、個人事業主はそうはいきません。

個人事業主が納める税金は主に四種類あり、国税である所得税、消費税(消費税の一部は地方税に当てられます)、地方税の住民税と個人事業税です。

所得税

毎年1月1日から12月31日までの一年間に生じた所得(収益)に対して課せられる国税です。所得額が高いほど、税率も高くなります(累進課税)。所得税法では、所得は10種類に区分されますが、個人事業の場合ほとんどは事業所得に該当します。

自ら一年間の所得金額を計算し、翌年の2月16日から3月15日までの間に税務署に納税する申告納税制度をとっています。

消費税

消費税は、課税対象となる商品やサービスを購入した際に、その価格の10%(軽減税率対象品目は8%)を商品やサービスの消費者が負担する税金です。個人事業主の場合、仕入れなどで消費税を支払うだけでなく、消費者に商品やサービスを提供した時に消費者から預かる消費税があることを忘れてはいけません。

なお、前々年、つまり二年前の課税売上高が1,000万円以下の個人事業主は免税事業者の扱いになるので、納付する必要はありません。

納税義務の免除について詳しくは国税庁のウェブサイトをご確認ください。また、消費税については、「消費税は切り上げ?切り捨て?金額表示の見直しポイント」の記事も参考にしてみてください。

住民税

住民税とは、住んでいる都道府県・市区町村など地域社会に必要な費用をその地域の住民で負担するために課せられる地方税です。前年の確定申告を元に計算されるため、個人事業主自ら申告する必要はありません。

確定申告をしておけば、税務署から住んでいる地方自治体に連絡が行き、地方自治体から納税額と納付方法についての通知書が個人事業主の元に届きます。都道府県税事務所で直接納税することもできますが、銀行振込やコンビニ支払いを選択することもできます。

納付期限は、一般的に6月、8月、10月、翌1月で、前年の所得に応じて決まる納税額を4回に分けて支払います。一括納付も可能です。

個人事業税

個人事業税とは、個人で行う事業のうち、法律で定められた事業に対して課される税金です。住民税と同様に、所得税の確定申告を出すと、行政から納税額の通知書が届きます。事業所得が290万円までは控除があるので、該当しない場合は通知書は届きません。

納付する必要がある事業者には、8月頃に都道府県税事務所から納付通知が届くので、これに従って金融機関などで納税をします。自治体によっては8月と11月の二回に分けての分割納付も選択できます。

参考:個人事業税(埼玉県)

Q:確定申告をしたことがありません。何をすればいいですか?

A:1月1日から12月31日までの合計所得金額、課税所得金額、所得税を計算し、毎年3月15日までに税務署に報告しましょう。

1月1日から12月31日までの合計所得金額、課税所得金額、所得税を計算し、毎年3月15日までに税務署に報告します。この手続きのことを確定申告といいます。会社に所属し、その会社からのみ給与をもらっている場合は、会社が年末調整を行うことで対応します。

会社に所属をしていない人には、自分で税金を計算して納付する申告納税制度が採用されており、確定申告を行わなければいけません。

次の手順で納付する所得税を計算します。

合計所得金額 = 収入金額 - 必要経費 - 青色申告特別控除
課税所得金額 = 合計所得金額 - 所得控除
年間所得税 = 課税所得金額 × 税率(5%から45%)
納付する所得税 = 年間所得税 - 住宅ローン控除や源泉徴収税額などの控除額

各計算項目について詳しくは、「フリーランスのための確定申告 ~ 最新情報を紹介 ~」を参考にしてください。

Q:フリーランスになって収入が増えてきました。そろそろ法人化すべきですか?

A:メリットとデメリットをよく考慮してから決めましょう。

個人事業主から法人化することは「法人成り」と呼ばれたりします。個人事業の場合は所得税法、法人の場合は法人税法に基づいて所得に課税されますが、ある程度事業所得が高くなると所得税の税率が法人の税率を上回ります。つまり、事業所得がある一定以上になると、法人の方が税金は低くなります。

ただ、事業所得が低ければ個人事業主の方が税金が安いこともあります。また、法人の設立準備にかかる経費だけでなく、設立後にも費用が発生します。

メリットとデメリットを比較検討し、税理士などの専門家にも相談してみることをおすすめします。

法人化の手続きに関しては、「個人事業を法人化するメリットと必要な手続き」の記事も参考にしてみてください。

執筆は2019年10月16日時点の情報を参照しています。
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