個人間送金とは?人気のアプリ・サービス10選、中小ビジネスへのメリットを紹介

電子マネーを使った個人間送金は、キャッシュレス時代の新たな潮流として日本でも広まりつつあります。個人間送金が使われる場面や利便性、安全性、主要なサービスと選び方、そして中小ビジネスにおける個人間送金のメリットについても解説します。

目次



個人間送金とは

「送金」というと一般的に、銀行口座間のお金のやりとりを指すイメージがありますが、個人間送金とは銀行を介さずに専用のスマートフォン・アプリなどを使い、電子マネーとして送金する方法です。多くの場合、インターネットを介したキャッシュレス決済サービスの一部として、個人間送金の機能がついたアプリを利用して行います。対面での現金のやりとりの代わりに利用でき、かつ銀行振込や現金書留とも違う新たな送金方法として、個人間送金は注目を集めています。

銀行を介さないことでスピーディーな送金が可能で、例として以下のような利用シーンが考えられます。

  • 飲食会計の「割り勘」
  • グループ旅行費のメンバー内での精算
  • カンパなどの一括集金
  • 家族への仕送り
  • 謝礼などの支払い

個人間送金の方法

実際に個人間送金をする際の手順は、以下のようになります。アプリにより若干の違いはありますが、基本的な流れは同じです。

  1. アプリをダウンロードし、アカウントを作成
  2. チャージ(入金)する
  3. 送金先のアカウントを教えてもらう
  4. 電子マネー形式で送金する

送金を受け取った側は、受け取った電子マネーをそのまま決済に使う、または換金して現金として使うことになります。アプリにより、現金化ができるものと、電子マネーとしてのみ使用可のものがあります。

個人間送金が広まってきている理由として、以下のようなメリットが挙げられます。

  • 現金を用意する必要がない
  • プライバシーが守られる
  • 週末や夜間も送金できる
  • 個人間送金アプリ内の残高を支払いに使える(アプリによる)

現金での割り勘では、前もってATMでお金を下ろしておく、紙幣をくずして小銭を用意するなどの手間が必要になるだけでなく、食事やパーティーの後に現金を徴収して回ることで場の雰囲気を損ねてしまうこともあります。

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個人間送金であればアプリの操作だけでその場で送金が完了し、履歴が残るので払い忘れや受け取り忘れも起こりにくいというメリットもあります。時間や曜日を気にせずいつでもスピーディーに利用できることも、個人間送金の特長です。また、感染症予防の観点では、現金のやりとりが減り、他人との接触を最小限に抑えられるという利点があります。

さらに、仕事や趣味の集まりで相手に謝礼を支払う場合なども、現金以外の選択肢としては、今までは銀行口座という重要な個人情報をやりとりする必要がありました。しかし個人間送金アプリを活用すれば、アカウント情報やQRコードを通じた必要最低限の情報交換だけで送金できます。

個人間送金ができるアプリの種類によっては、店頭でのキャッシュレス決済に対応しているものもあります。つまり、個人間送金で受け取ったお金を、そのまま日々の買い物や飲食代として使えるということです。まさに従来の現金でのやりとりをそのままアプリの機能に落とし込んだような、便利な使い方が可能となっています。

個人間送金を利用するデメリット

便利な個人間送金ですが、以下のようなデメリットもあります。

  • 自分と相手が同じアプリを利用している必要がある
  • アプリによっては現金を引き出せない

個人間送金を行うには自分と相手が同じアプリを持っている必要があります。また、アプリ間での個人間送金には電子マネーが使われ、アプリによっては現金として引き出しができないものがあります。換金を前提とした個人間送金の場合は、換金できるタイプのアプリを選ぶようにしましょう。電子マネーをそのまま決済に使う場合は、特に問題はありません。

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国内の個人間送金アプリ・サービス10選

キャッシュレス化の進んだ海外では、多様な個人間送金サービスが存在します。たとえば、アメリカとイギリスで使えるCash App(キャッシュアップ)は、アメリカのApp Storeのファイナンス・カテゴリーでランキング1位の人気アプリです。

日本でもさまざまな個人間送金サービスが誕生しています。以下では、代表的な個人間送金サービスを紹介します。

(1)LINE Pay(ラインペイ)

スマートフォンを使ったキャッシュレス決済サービスのうち、日本での利用率が高いLINE Payにも、個人間送金の機能があります。普及率の高いアプリなので個人間送金にも便利です。利用には事前の本人確認が必要ですが、LINE Payの電子マネーは、自分の銀行口座に送って現金として引き出すことができます。その際に手数料がかかります。

(2)PayPay(ペイペイ)

PayPayは、LINE Payと同様に利用者の多いスマートフォンのキャッシュレス決済サービスです。相手のQRコードを読み込む、携帯電話番号・PayPay ID宛に送る、リンクを作成して送る、という3種類の手段で残高を送金できる機能があります。店頭での決済にPayPayを導入している店舗も増えているので利便性は高いといえるでしょう。

(3)楽天ペイ

楽天市場や楽天銀行など、楽天が提供しているサービスの利用者にとって便利な楽天ペイでも、個人間送金機能が利用できます。受け取る側には、楽天ペイのアプリは必要ありませんが、楽天会員への登録が必須です。

(4)メルペイ

フリマアプリ「メルカリ」の売り上げをそのまま利用できるメルペイでは、2020年7月より個人間送金にも対応しています。ただし、利用者同士の送金しかできないので、送る方も送られる方もメルカリへの登録が必要です。

(5)d払い

d払いは、NTTドコモによるキャッシュレス決済サービスです。d払いアプリの機能として、ユーザー同士の送金ができます。メルペイと同様、d払いのユーザー同士でしか送金ができないので、d払いを利用している家族や友人同士の送金に便利です。

(6)au PAY

au PayはKDDIが提供するQRコード決済サービスです。au PAYでは、残高を他のユーザーに送金することができます。ただし、送金機能の利用にはauじぶん銀行口座が必要です。

(7)pring(プリン)

お金コミュニケーションアプリ「pring」の特長は、現金として引き出す際の手数料が月1回まで無料な点です。ただし普及率は上述のアプリと比較すると普段から利用している人がそれほど多くないことが考えられるため、個人間送金の際に相手にもアプリを導入してもらうよう依頼する必要があるかもしれません。

(8)Kyash(キャッシュ)

個人間送金の後で、現金化せずに電子マネーとしてそのまま買い物などに使うのであれば、Kyashも便利です。アプリにチャージする際に、クレジットカードやデビットカードが使える点も、利便性が高いといえるでしょう。

(9)ことら送金

ことら送金は、24時間365日いつでも三井住友銀行の口座から他行の口座、もしくは携帯電話番号やメールアドレス宛に送金できるアプリです。1回あたり10万以下なら無料で利用できるので、定期的な仕送りや生活費の送金に便利でしょう。また、携帯電話番号やメールアドレス宛の送金にはメッセージを付けることも可能です。

(10)J-Coin Pay(Jコインペイ)

みずほ銀行と全国各地の金融機関が連携し、2019年からサービスを提供しているキャッシュレス決済アプリです。みずほ銀行もしくは参画している金融機関の口座を持っていれば利用できます。アプリと口座を紐付けておけば、ATMに行かずに、店舗での支払いや個人間の送金が可能です。

個人間送金アプリの選び方

たくさんの種類がある個人間送金アプリ。基本的に、利用するにはアカウント作成や本人確認などの手続きをしなければいけないものが多いため、使うアプリを賢く選び、手続きは一度で済ませておきたいところです。

以下は自分にぴったりの個人間送金アプリを選ぶ際に注目したいポイントです。

  • アプリの普及率
  • 残高出金の可否
  • 残高出金にかかる手数料
  • チャージ方法
  • 決済機能の有無
  • 送金上限額

アプリの普及率

個人間送金を行うには大抵の場合、自分だけでなく相手も同じサービスを利用していることが前提となるため、アプリの普及率は確認しておきたい点です。

残高出金の可否・手数料

次に、残高出金の可否、その際にかかる手数料も確認しておきましょう。個人間送金アプリは基本的に銀行口座を紐づけて利用することが多く、アプリ内の残高をATMなどから引き出せる場合があります。出金手数料が無料のサービスもありますが、どのサービスでも出金が可能とは限らないので、事前に調べておくのが賢明でしょう。

チャージ方法

チャージ方法もアプリごとに異なる点です。コンビニエンスストアのATMから、あるいはクレジットカードでチャージできるアプリもあれば、事前チャージが必要なく銀行口座から直接送金できるアプリもあります。ほとんどは、複数のチャージ方法に対応しています。

決済機能の有無

PayPayやLINE Payのように決済機能のついているアプリなら、QRコード決済時にそのまま残高を使うこともできるので、利便性が高いかもしれません。このように決済機能の有無を決め手にしてもいいでしょう。

送金上限額

なお、送金上限額には決まりがあります。1カ月あたり10万円が上限額のアプリもあれば、1日あたり10万円、1回あたりの上限が10万円のアプリもあったりとそれぞれ異なるので、この点も押さえておけるといいでしょう。

上記をもとに、先ほど紹介した10つのアプリのうち主要なものを5つ比較しました。

  楽天ペイ PayPay d払い LINE Pay Kyash
ユーザー数 1億人以上(楽天会員ID数、2022年度) 5,700万人(2023年4月時点) 5,199万人(2022年度) 4,200万人(2022年8月時点) 200万人(2022年時点)
普及率(※)
決済機能の有無
残高出金の可否
残高出金にかかる手数料 ・無料
(楽天銀行の場合。9,999円以下の場合は手数料が100円)

・210円/回
(楽天銀行以外の場合)
・無料
(PayPay 銀行の場合)

・100円/回
(PayPay銀行以外の金融機関)
220円/回 220円/回 220円/回
チャージ方法 ・楽天カード
・楽天銀行
・現金(ATMから)
など

詳細
・銀行口座
・現金(コンビニエンスストアATMから)
・クレジットカード
など

詳細
・銀行口座
・現金(セブン銀行ATMから)

詳細
・銀行口座
・現金(コンビニエンスストアATMから)
・オートチャージ
など

詳細
・銀行口座
・口座振替
・現金(コンビニエンスストアATMなどから)
・クレジットカード/デビットカード
・ネットバンキング(ペイジー)
・「イマすぐ入金」に申し込むと、事前チャージなしのあと払いも可能

詳細
送金上限額 基本型:
10万円/回
30万円/月

プレミアム型:
10万円/回
100万円/月
10万円/過去24時間
50万円/過去30日間
10万円/回
20万円/月
10万円〜100万円/月

※使用する機能によって上限額が異なります。
5万円〜30万円/回
5万円〜100万円/月

※本人確認の完了有無、アカウント内容によって異なります。

※普及率は、利用者数が1,000万人以上を「○」、1,000万人以下を「△」としています。なおユーザー数はサービスのユーザー数です。個人間送金に限定したユーザー数ではありません。

参考:
LINE Pay「利用限度額」の引き上げについて(2020年01月14日、LINE Pay公式ブログ)
「送る」「受け取る」ならPayPayで(PayPay)
楽天キャッシュで送付できる金額の上限を教えてください。(楽天ペイ)
メルカリ・メルペイ、家族や友人にメルペイ残高・ポイントを送ることができる「おくる・もらう」機能の提供を開始(2020年7月13日、株式会社メルカリ)
pringの残高が、セブン銀行ATMでおろせるようになりました。(2019年3月12日、pring)
はじめてでも迷わない“優しいデジタルウォレットアプリ”へ、200万ダウンロード突破の「Kyash」が 10月5日(水)よりアプリリニューアル
グーグル、スマホ決済「pring」買収に透ける本気度(2021年7月19日、東洋経済)
楽天の事業(楽天)
PayPayが実施した主な取り組みと、それに伴う主要指標の推移について(2022年度下期)(2023年4月25日、PayPay株式会社)
LINEウォレットとはなにか LINEの「お財布」の現状(2023年1月31日、Impress Watch)
Kyash Visaカードのご利用上限について(Kyash HELP)
現金が必要なときに。残高の出金(Kyash)
チャージ、支払い、出金、送金⋅送付それぞれに限度額はありますか?(LINE Pay)

「個人間送金」の中小ビジネスへのメリットとは?

個人間送金は、その名の通り「個人」と「個人」の間において使いやすいサービスですが、個人事業主やスモールビジネスを経営する人にとっても便利なビジネスツールとなり得ます。

従業員やフリーランスワーカーへの給与や報酬の支払いにも、双方が同じ個人間送金アプリを入れるだけで簡単に使えます。銀行間のオンライン送金のようにたくさんのステップを踏まずとも、簡単に送金でき、かつ履歴も双方にとって見やすいのでミスが起きにくいといえるでしょう。

さらに、ハンドメイドの製品を販売するようなスモールビジネスの決済シーンでも、個人間送金アプリの活躍が期待できます。また、移動が多い多忙な事業主にとっては、出先でもスマートフォン一つで給与や報酬の支払いを完結できるので、個人間送金は仕事の時短ツールとしても優れています。

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前述で紹介した個人間送金サービスは、送金する側・される側が同じサービスのユーザーであることが前提になっていますが、お客さまが必ずしもこれらのサービスを利用しているとは限りません。その場合、現金に代わる決済手段として簡単かつ便利なのがオンライン請求書リンク型決済です。

オンライン請求書はメールやSNSのダイレクトメールを使って送れる請求書です。リンク型決済では、メールやLINEのメッセージに決済用リンクを貼り付けるだけで支払い画面にお客さまを案内できます。どちらもネットショップを持っていない、メールやSNSでよくお客さまとやり取りするという事業主におすすめです。

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ECサイト不要でオンライン販売が可能に

Square リンク決済なら会計リンクを作成しSNSやメールで共有するだけ。ECサイトがなくても誰でも簡単ににオンライン販売が可能です。

「個人間送金」によって変わるビジネス

個人間送金サービスの存在感が高まるにつれ、個人間送金に使うのと同じアプリでキャッシュレス決済ができる店舗は、ユーザーにとって利便性が高まります。たとえば、飲食店におけるグループでの飲み会やパーティーで、幹事が個人間送金アプリで参加者から会費を徴収し、そのまま同じアプリで店に支払いをする、といった現金が介在しない支払いのケースは今後、デジタル時代の発展と共に増えていくことが予想されます。そうした背景から、店舗側が時代に合ったキャッシュレス決済の方法を導入することは、今後ますます不可欠になっていくと考えられます。

たとえばSquareの決済端末なら、個人間送金アプリとしてよく利用されているPayPayで決済を受け付けることができます。5,000円以下で手に入れられる決済端末も提供しているので、コストをなるべく押さえたい店舗運営者にもおすすめです。

▶︎Squareの決済端末について詳しくはこちら

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個人間送金アプリの安全性

アプリを利用した決済はずいぶんと浸透してきましたが、それでも個人情報を登録したり、お金のやりとりをしたりするからにはセキュリティー対策や情報漏えいのリスクなどが気になるかもしれません。

個人間送金アプリは海外だと本人確認をしなくても使えることが少なくないようですが、国内で提供されているサービスに関してはほとんどが本人確認を必要とします。こうしたステップを踏むことでマネーローンダリングなどの不正防止に取り組んでいるようです。サービスによっては支払いを行う前にパスワードの入力が求められることもあるようで、不正利用の防止にも効果が期待できます。

参考:なぜ日本では”P2P送金”が普及しないのか(2018年3月31日、PRESIDENT)

セキュリティーに対する取り組みはサービスごとに異なるため、利用前に各サービスのセキュリティー対策や個人情報の取扱いなどを確認しておくといいでしょう。

海外に送金する際の注意点

ここまでは基本的に国内での個人間送金を想定してきましたが、海外で暮らす人に送金したいこともあるかもしれません。この記事で紹介したほとんどのアプリは、海外送金には対応していません。海外での利用が禁じられていたり、海外在住だとアカウントを開設できなかったりします。また海外だと上記のアプリがあまり普及していないため、たとえ送金できたとしても、使い道が見つけられないことが考えられます。そのため、海外送金に特化したサービスを利用するのが適切でしょう。

海外送金によく使われるサービスは以下です。

  • Wise(ワイズ)
  • PayPal(ペイパル)
  • セブン銀行
    など

これらは国内の個人間送金アプリと特徴が少し異なります。注意したい点としては以下の通りです。

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送金手数料

国内で個人間送金アプリを利用する場合、送金に手数料がかかることはほとんどありません。ただし、海外に送金する場合は必ずといっていいほど海外送金手数料が発生します。手数料は固定なところが多く、500円ほどで済む場合もありますが、1,000円以上かかるのが一般的です。

為替レート

多くのサービスでは、為替レートに独自の為替手数料を上乗せした金額がかかります。

送金先国の法律と規制

マネーローンダリング防止やテロ資金供与対策などのために、サービスによっては海外送金に規制があります。場合によっては送りたい国にお金を送金できないこともあるでしょう。

セキュリティー

海外送金だと個人間送金とは違ってお金が海を渡ることになるため、特に高額を送金する場合はセキュリティーが気になるかもしれません。各種決済サービスのウェブサイトではセキュリティー対策などについての記載があるので、事前に確認しておけると安心でしょう。

個人間送金アプリの利用者の声

個人間送金アプリは友だち、家族、恋人などさまざまな人とのあいだで使うことがあるでしょう。相手によって使い方や便利に感じる場面は多少なりとも変わります。たとえば「pring」の利用者からは以下のような声があがっていました。

  • 割り勘のときに便利
  • 家計費の精算に便利
  • 実家への仕送りや子どもへのお小遣いにも使える
  • アプリに苦手意識があっても、すぐに使いこなせる
  • ATMに行かなくて済む(※)

※アプリによってはATMからチャージが必要なものもあります。

参考:
ユーザーVOICE Vol.1(pring)
ユーザーVOICE Vol.2(pring)
ユーザーVOICE Vol.3(pring)

飲食の場での割り勘などに便利な印象があるかもしれませんが、家計費やお小遣いなど家族間ではまた違った使い方がされていました。アプリの使い方についてもハードルが高いと感じることはなく、幅広い年齢層で使われているようでした。

個人間送金アプリの未来

MMD研究所の調べによると、個人間送金の利用経験が「ある」と答えた人は2022年時点で3割を超えていました。多いとはいえない割合ですが、今後スマホ決済の利用率が増加するのとともに、個人間送金の利用も増えていくことが期待されます。ひと足早く個人間送金が利用されるようになったアメリカでは2022年の利用率が66%と、日本の2倍にもおよんでいます。国内でも数年のあいだでこのような広がりを見せる可能性もなくはないでしょう。

今後のトレンドとして、LINEに送金機能があるように、Facebookメッセンジャーや、Instagram、Whatsappなど海外で普及しているSNSやメッセージアプリにも決済機能が追加され、個人間送金ができるようになることが囁かれています。

セキュリティーの強化としては、二段階認証や指紋認証の導入、不正利用のリスクなどを瞬時に見抜くAI技術の活用も期待されています。

くわえて、アプリ内の残高が対面決済などに限らず、ネットショップなどより多くの決済場面で使えるようになることも予想されています。このように改良を重ねていくごとに利便性は増していくでしょう。

参考:
3割超が個人間送金の利用経験あり 使用ツールは「PayPay」が首位(日経クロステック)
The future of peer-to-peer payments: trends and predictions(2023年4月26日、LinkedIn)
The U.S. P2P Payments Market: Surprising Data Reveals Banks Are Missing the Mark(2023年6月15日、Aite Novarica)

この記事ではさまざまな使い道のある個人間送金アプリについて説明してきました。まだ日本ではそこまで普及はしていませんが、利用は簡単で、使いはじめると利便性の高さに気づくかもしれません。今後セキュリティーの強化や利用場面の拡大などが期待されているので、話題性が高まり、利用者が増えていく未来もそう遠くないでしょう。今後の成長を追いながら、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事の公開日は2020年3月27日です。最終更新日は2023年11月21日です。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash