NPO向け、インターネット上で寄付を集める方法を紹介

安定してNPOの活動を続けるために、資金集めの手段を模索している人も少なくないでしょう。NPOの資金源としては、活動や事業から得られる収益、助成金、支援者からの会費、寄付などがあり、融資を受けるのも一つの選択肢です。その中でも寄付については、インターネットを使って近年格段に集めやすくなりました。この記事では、NPO団体の寄付の集め方に関する、具体的な手法と注意点を合わせて説明します。

目次



ネット上で寄付を集める方法

NPO団体がネット上で寄付を集めるには、寄付型のクラウドファンディングサービスを利用するのが一般的ですが、独自に寄付を募ることもできます。それぞれの方法について詳しくみてみましょう。

寄付型クラウドファンディング

「クラウドファンディング」とは、クラウド(大衆)からファンド(資金)を集めることを意味します。クラウドファンディングには長い歴史がありますが、現代のインターネットを利用したクラウドファンディングが広く知られるようになったのは2009年に設立されたアメリカのKickstarterがきっかけです。その後、2010年代には日本でもさまざまなクラウドファンディングサービスが登場しました。

クラウドファンディングは、リターンと呼ばれる出資者に対する返礼の種類で分類できます。一例として、プロジェクトが開発した製品やサービスの提供を約束する「購入型クラウドファンディング」、株式などを提供する「投資型クラウドファンディング」、公益性の高いプロジェクトが活動報告やお礼の手紙を約束する「寄付型クラウドファンディング」などがあります。

NPOで寄付を募る場合は「寄付型クラウドファンディング」としてクラウドファンディングキャンペーンを行うとよいでしょう。国内外のさまざまな企業が寄付型のクラウドファンディングキャンペーンを行うためのサービスを提供しています。

独自に寄付を募る

寄付型クラウドファンディングキャンペーンを行う以外にも、インターネットを活用して寄付を募る方法があります。どうやって寄付金を受け付けるのだろうと疑問を持つ人もいるかもしれません。ウェブサイトを独自に作るなど、難しいことや手間のかかることをする必要はありません。

たとえば、Squareが提供するSquare オンラインチェックアウトを利用すれば、簡単に支援者から寄付金の支払いを受け付けるための決済リンクQRコード、決済ボタンを作れ、ウェブサイトはもちろんメールやSNS、チャット、印刷物で共有できます。クラウドファンディングサービスを利用する場合、写真や文章などを用意して、キャンペーン用ページを作るなど、寄付を集め始めるまでのハードルは決して低くはありません。Squareのオンラインチェックアウトは手軽に寄付を受け付けられるほか、手数料の面でもクラウドファンディングサービスを利用するよりも安く抑えられます。また、定期的に寄付を受け付けるサブスクリプションモデルにも対応しています。

注意
・Square オンラインチェックアウトの決済手数料は、Visa、Mastercard、American Express、Diners Club、Discoverなら3.6%、JCBのみ3.95%です。利用には審査に通過する必要があります。
・返礼品を伴う寄付にはご利用いただけません。
・寄付および募金への決済には、交通系電子マネー(Suicaなど)・PayPay・iDはご利用いただけません。

効果的に寄付を集めるためのポイント

プロジェクトに共感してもらおう

寄付を集めるには、潜在的な支援者にプロジェクトに共感してもらう必要があります。ただ「資金が必要」というだけでなく、何を目指すプロジェクトで、どのような経緯で始まったプロジェクトなのか、どうして資金が必要なのか、ストーリーを伝えるように心がけましょう。文章のほか画像や動画も効果的に活用してプロジェクトをアピールするとよいでしょう。
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ソーシャルメディアを活用する

寄付を集めていることを伝えるには、ソーシャルメディアの活用も忘れてはいけません。ソーシャルメディアは画像や文章を手軽に投稿できるほかに、支援者が家族や友人、知人に情報を共有しやすい仕組みも整っています。多くの人にNPOの活動について認知されるようになれば、寄付を集めやすくなることでしょう。

寄付を集める目的でなくても、普段からソーシャルメディアを活用して支援者との関係を構築しておくことをおすすめします。

寄付をしやすい仕組みを作る

NPOの活動が魅力的でも、どのように寄付をしてよいかわかりにくかったり、銀行振込など限られた方法でしか寄付を受け付けていなかったりすると、寄付を諦めてしまう人が出てくるかもしれません。寄付をしたいと思った人が数クリックのうちに寄付が完了するのが理想的です。

定期的な寄付の仕組みを検討する

一度きりの寄付ではなく、毎月、四半期ごと、一年に一度など、定期的に寄付できる仕組みを設けると、安定して寄付を受け取れます。寄付をする人も、毎回寄付をする手間が省けます。

インターネット上で寄付を募るときの注意点

インターネットを利用することで、幅広い層にアプローチでき、プロジェクトについて伝え、寄付を集められる可能性があります。ただし、気をつけたい点もあります。インターネット上で寄付を募る際の注意点を具体的にみてみましょう。

手数料がかかる

クラウドファンディングサービスを利用する場合、サービスによりますが10%から20%程度の手数料がかかります。手数料は必要な出費ではありますが、可能であれば手数料を抑えてNPOの活動などに当てたいところです。クラウドファンディングサービスを使わずに、独自で寄付を募る場合、前述のSquare オンラインチェックアウトを利用すれば手数料を決済手数料のみに抑えられます。決済手数料は、カードの種類によって3.6%もしくは3.95%です。

資金の使途を明確に

インターネット上で寄付を募るときに限ったことではありませんが、寄付をした人は寄付したお金が正しく効果的に使われることを期待しています。寄付を集めるときには、どのくらいの寄付を集めて、その寄付を何にどのように使うのか明確に伝えましょう。

プロジェクトのマイルストーンを設定して、プロジェクトの達成度を測りやすくしておくのも重要です。

活動内容を伝える

寄付をした人はプロジェクトの成功を願っています。寄付を集めるときに約束した寄付金の使途に従っているか、プロジェクトのマイルストーンは達成されているか、随時活動状況をウェブサイトやソーシャルメディアで発信しましょう。透明性の高い運営をすることで、支援者の信頼を獲得できます。
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本記事ではNPOがインターネットでどのように寄付金を集められるのか、具体的な手法と注意点を合わせて紹介しました。クラウドファンディングも有効な手段ですが、さまざまなメディアに組み込みやすく、手軽に手数料を抑えて寄付を集められるSquare オンラインチェックアウトのような仕組みがあることも知っておくとよいでしょう。ぜひ本記事を参考にインターネットを活用して効果的に寄付を集めてください。

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執筆は2021年12月14日時点の情報を参照しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash