不特定多数の通行人やイベント来場者などを対象とした集客には、店先に立って行う呼び込みが効果的です。まだ一度も来店したことのない人や、入店しようかどうか迷っている人に対して、お店の魅力を直接アピールしたり、お得な情報をリアルタイムで宣伝して来店を促したりすることができます。
とはいえ、呼び込みとは、見込み客(お客様になる可能性がある)と店側の直接のコミュニケーションであることを忘れてはいけません。言葉遣いや店員の立ち振る舞い次第では来店意欲やお店に対する印象に悪影響を与える可能性も十分にあります。どんなに自慢のサービスを取りそろえていたとしても、呼び込みの仕方一つで、声をかけた相手に不快な思いをさせてしまったり、せっかく入店しようと思っていた気持ちを幻滅させてしまったりするかもしれません。
この記事では、集客方法の一つである呼び込みについて、最大限に効果を引き出すためのポイントをまとめました。
- 呼び込みはこんな場面に最適
・店先で商品を販売するとき
・タイムセールを実施するとき
・お店が空いてきたとき - 不特定多数を呼び込む
- 言い方一つで呼び込みの効果は変わる
- 呼び込みからリピーターにつなげていく
- 集客を手助けするツール
・ネットショップ
・SNSアカウント
・ポイントカード
呼び込みはこんな場面に最適
呼び込みというと、スーパーの食料品売り場や商店街の威勢のいい八百屋や魚屋を連想するかもしれませんが、呼び込みを取り入れることで集客が期待できる業種は多くあります。
店先で商品を販売するとき
たとえば、普段は呼び込みを実施していないコンビニエンストア。地域で開催されるお祭りやイベントなどに合わせて、お店の前で商品を販売してみましょう。店先で販売する場合は、商品や備品の置き場、販売員の立ち位置などが通行人の妨げにならないように注意する必要があります。お店の前の道が公共のものであったとしても(※)、占有する面積や通行人が不便と感じる場合は、各自治体で規制される迷惑防止条例などに違反するおそれがあります。(※)道路使用許可が必要な場合があります。
販売する商品は、すぐに食べられるような軽食(サンドイッチやフランクフルトなど)と飲み物に絞り、「お祭り期間限定!20円引き」など、通常の営業とは異なることを看板を使ってアピールします。「今日と明日だけですよ!」というふうに、通行人の耳にお得な情報が入るように呼び込みをしてみましょう。地域の催し物を一緒になって盛り上げているという雰囲気が通行人にも伝わるのではないでしょうか。
タイムセールを実施するとき
タイムセールを実施するときの呼び込みも効果的です。たとえば、人通りの多い商店街で、時間を定めてまとめ買いや袋詰めなどのイベント性のあるセールを実施します。事前にチラシやSNSを利用して告知することももちろん重要ですが、広告はターゲットの客層によって正しく使い分けをしないと、伝えたい内容が伝えたい相手にきちんと伝わらず、時間やお金の浪費になってしまいます。
呼び込みは、お店の前を通り過ぎる通行人を相手に宣伝するので、興味と直結している場合もそうでない場合も、費用をかけずに不特定多数に対して宣伝することができます。タイムセールに遭遇できて、しかも店舗がすぐそこにあると分かれば足を止めてくれる人もいるかもしれませんし、入店をきっかけに他の商品を購入するお客様もいるかもしれません。「5時まで店内全ての商品が5%引きです」など声を出してみましょう。
お店が空いてきたとき
レストランやカフェの場合、忙しいランチタイムの後など、従業員の手が空いて暇な時間ができた時に、店先に立って通行人に向けて呼び込みをしてみるのもいいでしょう。「お飲み物だけでもどうですか、美味しいコーヒーがありますよ」「パンがちょうど焼き立てです」など声をかけてみましょう。しかし、特別なイベントやセールが無いにも関わらずいつも呼び込みをしていると、呼び込みをしないと客が集まらない人気の無い店だと思われてしまうかもしれないので、ほどほどに行う必要があります。
不特定多数を呼び込む
やってしまいがちなのが、店先に立つ店員がすぐ目の前の通行人に対して入店を促す呼び込みです。
目が合うと話しかけやすいのは確かですが、人によっては直接声をかけられるのを不快に思う人もいます。中には、宣伝内容を聞くことなく無視する人や、勧誘や客引きなどと決めつけて始めから拒絶したり断る仕草を見せてその場をしのぐ通行人もいるかもしれません。
呼び込みをする際は、声かけをする対象をなるべく広く持つことが重要です。声が届く範囲にいる全ての人に対して語りかけるようにお店のアピールや実施中のイベントやセールの宣伝をしましょう。
興味を持って足を止めたり、離れたところから店先まで歩み寄ってきたりする通行人がいれば、「ぜひ、店内もご覧ください」「よろしければメニューをどうぞ」など、個人に対して来店を促したり、宣伝内容の具体的な説明をしたりするといいでしょう。呼び込みをきっかけに立ち止まったり店員の説明を詳しく聞こうと近づいたりするのは、お店やサービスに興味を持っている証拠です。見込み客として、一気に店内に誘いましょう。
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言い方一つで呼び込みの効果は変わる
テレビや雑誌で紹介されたことのある人気メニューを提供しているのか、今がチャンスのタイムセールの宣伝なのか、普段はやっていないお得な商品やサービスを販売しているのか、または音楽イベントを開催していてまだ席に余裕があるのかなど、見込み客を惹きつけるための内容は業種によってさまざまだと思います。共通するのは、通行人にとって耳寄りな情報を呼び込みの宣伝文句に含めることです。
しかし、どんなに魅力的な宣伝内容を用意していても、実際に呼び込みをする店員の言い方一つでその効果は大きく異なってきます。
たとえば、近隣で花火大会が開催されており、日頃は学生や会社員向けにお弁当のみを販売している弁当店が、来場者向けに、ビールと簡単なおつまみのセットを店先で販売しているとします。もし、「ビールと枝豆で500円です」という宣伝文句を同じ声のトーンでひたすら繰り返していたらどうでしょうか。内容はお得に聞こえても、呼び込みをする店員があまりにもつまらなさそうに声を出していれば、耳にする通行人もあまり楽しい気持ちになれないかもしれません。その上、同じセリフを機械的に繰り返していると、聞き手はその言葉が聞こえることに慣れてしまい、内容に注目することなく聞き流してしまう傾向にあります。
「本日19時開演の花火大会にいかがですか」「今だけお得ですよ」「すぐにご用意できます」など、何が特別なのか、どのような良いことがあるのか、が通行人に伝わるように言葉を変えながら心を込めて呼び込みをすることが重要です。呼び込みをする店員自身も「道行く人に聞いて欲しい、興味を持って欲しい、お客様になって欲しい」という気持ちを持って取り組まなければなりません。
呼び込みからリピーターにつなげていく
呼び込み効果で通行人に来店してもらえたら、その時点からすでにお客様へのおもてなしは始まっています。興味を持ってもらった商品やサービス、セールなどについて丁寧に案内しましょう。呼び込みがきっかけの来店でも、ついでに他の商品やサービスの利用が期待できますし、うまくいけば、リピーター客になってもらえるかもしれません。お客様が呼び込みから感じた魅力や、店員から受けた印象などを裏切ることないように意識しましょう。
集客を手助けするツール
ここまで説明してきた呼び込みは集客に効果的ですが、声が届く範囲の人にしか情報を届けられないというデメリットはどうしても免れません。ここでは声が届けられない人にも情報が届けられる集客ツールを見ていきましょう。
ネットショップ
顧客満足度向上プラットフォームを運営する株式会社ROIの調査によれば、コロナ禍でネットショップの利用が増えたと答えた人は48%もいたそうです。コロナ禍をきっかけに、店舗に足を運べない人にも商品を届けられる方法としてネットショップを立ち上げた事業者もいたかもしれません。最近ではネットショップの利用が先で、店舗訪問はそのあと、というお客様も少なくないでしょう。いずれにしてもお店のファンを増やすにはまずお客様との接点を増やすことが大切です。
これからネットショップをはじめたいという事業者には、Squareがオススメです。Squareには無料で開設できるネットショップ機能があります。無料アカウントを作成するだけで、ネットショップの開設と運営をはじめることができるので、まずは試しにアカウントを作成し、使い勝手を確かめてみてはいかがでしょうか。Squareでネットショップを開設するうえでは以下の記事も参考になります。
参考:コロナ禍でネットショッピング利用が増えた人は48%。食品をネットで購入する上で最も重視するポイントは「安価であること」(2022年1月14日、株式会社ROI)
SNSアカウント
いまやSNSは集客においてなくてはならないツールといえるかもしれません。代表的なSNSは以下です。
- TikTok
- LINE
- YouTube
近年ではいくつかのSNSでアカウントを開設し、写真ならInstagram、営業時間のお知らせならTwitterなどと使い分けるお店も多いようです。
SNSはお店の魅力を発信できる立派な宣伝ツールですが、最近では商品を販売するプラットフォームとしても知られるようになっています。
「ネットショップを開設するのは大変そう。SNSを使って、商品をもっと簡単に販売できるほかの方法はないだろうか……」 というような場合には、Squareのお会計リンク機能を使ってみてはいかがでしょうか。
この機能を使うと、以下の2ステップで商品の販売をはじめられます。
(1)商品名と価格を入力して商品購入ページを作成
(2)自動で発行される購入ページのリンクをSNSに貼り付ける
↓
オンラインでの商品販売開始!
このように手っ取り早くオンラインで商品を販売したい!という場面にはピッタリの機能です。以下のような場面には使い勝手がいいかもしれません。
- YouTubeで紹介した商品への購入ページをつくりたい!
- Instagramのフォロワーから問い合わせのあった商品をオンラインでも購入できるようにしたい!
購入ページはSquareの無料アカウントを作成するだけで、すぐに作成できるようになります。利用料は無料(※)、購入ページで利用できる支払方法はクレジットカード決済になります。
※決済ごとに手数料が発生します。Squareの決済手数料についてはこちらをご確認ください。
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ポイントカード
お客様が増えるのはうれしいことですが、できれば一度きりではなく「また来たい」と思ってもらえるようなお店を目指したいところです。「また来たい」という思いを後押しするうえで効果を発揮するのが、ポイントカードの存在です。
たとえばラーメン屋さんで「10回食べたら1杯無料!」というポイントカードがあったとすれば、お客様は無料の1杯を目指して「10回来ないと!」と意気込んでくれるかもしれません。Squareではデジタル式のポイントカード機能を提供しています。デジタルなので、紙のポイントカードの発行も不要。お客様は精算後にSquare POSレジやタッチスクリーンの決済端末に電話番号を入力するだけでポイントを獲得できます。ポイント獲得の仕組みはもちろん店舗側で設定することができます。
また、前述のネットショップをSquareで作成した場合には、ネットショップでのお買い物からもポイントを獲得できるようになります。
詳しくはSquare ロイヤルティのページをご確認ください。
※Square ロイヤルティを利用するにはSquare POSレジをタブレットまたはスマートフォンにダウンロードする必要があります。Square ターミナルをご利用の場合は、端末からご利用いただけます。
この記事では主に呼び込みで集客を行う方法を見てきましたが、集客には呼び込み以外の方法もたくさんあります。繰り返し足を運んでくれるような施策の準備を忘れずに、さまざまな方法を活用して店舗にお客様を呼び込みましょう。
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執筆は2017年5月11日時点の情報を参照しています。2023年6月27日に記事の一部情報を更新しました。現時点では、タクシー・ハイヤー等での電子マネー決済のご利用はできません。ご了承ください。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash