Webデザイナーがフリーランスで成功するための完全ガイド

Webデザインのスキルを生かしてもっと自由に働きたい。そんな思いを抱いている人に向けて、この記事では必要なスキルや仕事の探し方、開業手続きなど、フリーランスとしての一歩を踏み出すために役立つ情報をわかりやすく解説します。

【この記事のポイント】
-フリーランスは時間や場所に縛られず、自分らしく働ける選択肢
-独立にはマーケティング・ビジネス・コミュニケーションのスキルも必要
-仕事獲得にはポートフォリオ、クラウドソーシング、SNS、人脈を活用
-開業届提出や確定申告、保険・年金加入など事業開始に必要な手続きは早めに準備を

-Squareを使えば請求や売上管理がスムーズになり、本業に集中できる

目次


フリーランスWebデザイナーという働き方

Webデザイナーとしてのキャリアを積む中で、「もっと自由な働き方ができたら」と考えたことはありませんか。会社員としての安定した生活には魅力がありますが、一方で、時間や働き方の制約に窮屈さを感じる人も多いでしょう。フリーランスWebデザイナーという選択は、そうした働き方に変化をもたらす一歩となるかもしれません。

会社員との違い

フリーランスと会社員では、働き方や責任の範囲、自由度に大きな違いがあります。以下に、主な違いをいくつか紹介します。

1. 働く時間と場所の自由度
会社員であれば、出社時間や勤務場所が決まっており、就業時間中は常に業務に集中する必要があります。これに対し、フリーランスは自分でスケジュールを組むことができ、リモートワークや好きな場所での作業が可能です。子育てや副業との両立がしやすくなる点も、大きな魅力です。

2. 収入の安定性と可能性
会社員の収入は毎月決まった金額が支払われるため、生活設計がしやすいというメリットがあります。一方、フリーランスは案件ごとに報酬が発生するため、月によって収入が変動します。ただし、スキルと営業力次第で、会社員時代よりも高収入を得るチャンスも十分にあります。

3. 業務範囲と責任
会社員のWebデザイナーは、クライアントとのやり取りや請求処理など、専門業務以外の部分は他部署に任せられるケースが多いでしょう。しかし、フリーランスではデザイン業務はもちろん、営業、契約、スケジュール管理、請求・入金確認まで、すべて自分で行う必要があります。責任は重くなりますが、その分、仕事に対する自由度と裁量も増えます。

4. スキルの広がりと成長機会
会社では特定の業務に特化することが多くなりがちですが、フリーランスになると幅広い案件に関わるチャンスがあります。Webデザインだけでなく、UI/UX設計やマーケティング、ライティングなど、さまざまなスキルを学ぶことで自身の市場価値を高めていくことができます。

フリーランスWebデザイナーに必要なスキル

フリーランスWebデザイナーとして活躍するためには、単にデザインができるだけでは不十分です。クライアントワークの現場では、「提案力」や「信頼性」といったビジネス的な側面も重要な判断材料となります。ここでは、フリーランスとして独立するうえで身につけておきたいスキルを5カテゴリに分けて紹介します。

デザインスキル

Webデザインの中核となるスキルです。単に見た目が美しいだけでなく、「使いやすさ」や「目的達成のしやすさ」を考えたUI/UX設計力が求められます。

  • FigmaやAdobe XD:ワイヤーフレームやプロトタイプの作成に活用され、クライアントとの共有やチーム作業に欠かせません。
  • PhotoshopやIllustrator:ビジュアルの調整やアイコン・バナー制作に使用され、細かなデザインの質を左右します。
  • UI/UX:サイト訪問者が「次のアクションを自然に取れる」ような導線設計や情報配置ができるかどうかが鍵となります。

コーディングスキル

デザインを実際のWebサイトとして形にするために、コーディングスキルは必須です。中でも次のスキルが重視されます。

  • HTML/CSS:Webページの骨組みとスタイルを整える基本技術です。レスポンシブ対応やアニメーションの実装なども含まれます。
  • JavaScript:動的な要素(スライダー、ポップアップなど)や、ユーザー操作に応じたUI改善に欠かせません。
  • WordPress:ブログや企業サイトなど、多くの案件で使われているCMSです。テーマのカスタマイズやプラグイン設定も求められることがあります。

マーケティングスキル

ただ「見栄えのいいサイト」を作るだけではクライアントのビジネス成果にはつながりません。成果につながるサイト設計には、マーケティングの視点が不可欠です。

  • SEO対策:検索エンジンに強い構造・コード設計、メタ情報の設定など、基本的なSEOの知識は必須です。
  • コンバージョン率最適化(CRO):問い合わせや購入など、クライアントの目標に対して成果を出すためのボタン配置、導線設計などの工夫が必要です。

ビジネススキル

フリーランスは「ひとり会社」ともいえます。案件獲得から契約、納品、請求まで、自分ですべて対応する必要があります。

  • 営業力・交渉力:ポートフォリオの提示や提案書の作成、料金のすり合わせなど、信頼を得るためのやり取りが求められます。
  • 見積書・請求書の作成:正確で分かりやすい書類作成は、プロフェッショナルとしての信用に直結します。ツールを活用するのもおすすめです。

コミュニケーションスキル

フリーランスは「技術」だけでなく「信頼」が仕事の継続に直結します。そのためにも、丁寧でスムーズなコミュニケーションが欠かせません。

  • ヒアリング力:クライアントの要望を正しく引き出し、言葉にならない意図をくみ取る力が重要です。
  • 報告・連絡・相談:進捗の共有や納期に関する相談、トラブルが発生した際の迅速な対応も、信頼構築の基本です。
  • オンラインツールの活用:Zoom、Slack、Notionなど、オンラインでのやり取りを円滑に進めるためのツールにも慣れておきましょう。

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フリーランスWebデザイナーの仕事の探し方

フリーランスとして独立した後、最初に直面するのが「どうやって仕事を獲得するか」という課題です。経験や実績が少ないうちは特に不安を感じるかもしれませんが、戦略的に行動することで、着実に案件を増やしていくことができます。ここでは、初心者からベテランまで活用できる方法をご紹介します。

ポートフォリオを作成する

まず最初に取り組むべきなのが「ポートフォリオサイトの作成」です。ポートフォリオは、スキルや作風、対応できる業務範囲を伝える強力な営業ツールとなります。

  • 構成のポイント:自己紹介、サービス内容、実績紹介、問い合わせフォームなどをバランスよく配置しましょう。
  • 見せ方の工夫:単に画像を載せるだけでなく、制作の意図や課題解決のプロセスも記載することで、提案力や思考力をアピールできます。
  • 公開先:独自ドメインでの運用が理想ですが、Behanceやforiioなど無料で使えるプラットフォームでもOKです。

クラウドソーシングサイトを活用する

初心者が実績を積むには、クラウドソーシングの活用が有効です。クライアントとマッチングできる国内最大級のサービスが多数あります。

  • 代表的なサイト:ランサーズ、クラウドワークス、ココナラなど。Webデザインだけでなく、バナー制作やWordPress構築など案件の幅も広いです。
  • 注意点:報酬が相場より低い案件も多いため、「単価より経験」を重視する初期フェーズに活用し、その後は直接契約や別の営業チャネルに移行していくのが理想です。

SNSやブログで発信する

SNSやブログは、自分の「ブランド力」を高めていくための長期的な資産です。仕事の受注につながるだけでなく、あなたの考えや人柄を伝える場としても有効です。

  • X(旧Twitter)、Instagram:制作実績や仕事の裏話、日々の学びなどを発信することで、同業者やクライアントの目に留まりやすくなります。
  • ブログやnote:SEOを意識した記事を積み重ねていくことで、検索経由での集客も期待できます。
  • ポイント:フォロワー数やアクセス数よりも「発信の継続」と「誰に届けたいか」を明確にすることが重要です。

人脈を生かして仕事を獲得する

仕事を継続的に得るうえで、信頼できる人脈はとても大きな財産になります。過去の同僚、知人、クライアントとのつながりを大切にしましょう。

  • 知人からの紹介:自分の活動を定期的に伝えておくことで、「ちょうどWebデザイナーを探していた」という偶然を生みやすくなります。
  • リピート案件につなげる:一つの案件を丁寧に仕上げることで、同じクライアントから継続して依頼をもらえることも。アフターフォローも重要です。
  • 勉強会や交流会:Web業界やフリーランスのコミュニティに参加することで、新しい出会いや案件につながることも少なくありません。

フリーランスWebデザイナーとして活動を始める際のポイント

フリーランスWebデザイナーとして本格的に仕事を始めるには、デザインスキルだけでなく、「事業者」としての基本的な準備も欠かせません。特に開業手続きや税金、保険などの制度面は、最初の段階で正しく整えておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。

ここでは、活動をスムーズにスタートするために押さえておきたい基本項目をご紹介します。

開業届を出す

フリーランスとして仕事を始めるなら、まず行うべきなのが「開業届」の提出です。これは「自分は個人事業主として事業を始めました」と正式に届け出るためのもので、税務署に提出します。

  • 提出先:自分が住んでいる地域の所轄税務署
  • 提出期限:原則として、開業日から1カ月以内
  • 必要なもの:開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)、本人確認書類(マイナンバーカードなど)

最近では、マイナンバーカードとスマートフォン、またはICカードリーダーがあれば、「e-Tax」でオンライン提出も可能です。

POINT:開業届とあわせて「青色申告承認申請書」も提出すると、最大65万円の所得控除など、税制上のメリットが受けられるのでおすすめです。

確定申告の準備をする

会社員時代と異なり、フリーランスになると自分で所得を計算し、税金を納める「確定申告」が必要になります。特に毎年2月〜3月に提出する所得税の確定申告は、早めに準備しておくと安心です。

  • 帳簿の記録:売り上げや経費を記録した帳簿(仕訳帳、現金出納帳など)を毎月つけておくことが大切です。
  • 会計ソフトの活用:freee、マネーフォワード、弥生などのクラウド会計ソフトを使えば、日々の記帳から確定申告書の作成まで一括管理が可能。初心者でも安心です。
  • 経費の管理:打ち合わせ時のカフェ代、ソフトウェアの利用料、通信費など、必要経費として計上できる支出はしっかり領収書を保管しておきましょう。

保険・年金制度に加入する

会社員のときには、厚生年金や社会保険に自動的に加入していましたが、フリーランスになると自分で保険や年金の手続きを行う必要があります。

  • 国民健康保険:住民票のある市区町村で加入手続きを行います。保険料は所得に応じて変動します。
  • 国民年金:20歳以上60歳未満のすべての自営業者が対象です。年金事務所やオンラインで手続きが可能です。
  • 任意の保険加入:業務中の事故や納品トラブルに備えて、フリーランス向けの損害保険や所得補償保険などを検討するのもおすすめです。

POINT:保険や年金は支出が大きく見えるかもしれませんが、将来の安心やリスク対策として早めに対応しておきましょう。確定申告時には「社会保険料控除」として所得から差し引くことも可能です。

Squareのお役立ち機能を使えば本業に集中できる!

フリーランスのWebデザイナーとして活動していると、案件対応だけでなく、見積書・請求書の作成や入金確認、売上管理など、事務作業に追われることも少なくありません。特に案件が増えてくると、こうした「非デザイン業務」が想像以上に時間を取ってしまい、本業に集中しづらくなることも。

そこで活用したいのが、Squareの無料ビジネスツールです。個人事業主にうれしいシンプル設計で、時間と手間を大きく削減できます。

ワンクリックで簡単!請求書業務を隙間時間に終わらせられる

案件納品後に必要な請求書の作成や送付も、Squareを使えばわずか数クリックで完了。テンプレートに沿って入力するだけで請求書がすぐに作れます。

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  • ブラウザやスマートフォンから操作可能:出先やカフェなどのちょっとした時間でも請求書を作成・送信できます。
  • 支払い状況を自動で通知:クライアントが請求書を閲覧・支払ったタイミングを自動で通知してくれるので、入金確認の手間が省けます。
  • 決済機能付きの請求書:クレジットカード決済機能付きの請求書なので、受け取ったクライアントはその場でカード払いができます。

POINT:請求書の未払い催促をしづらいと感じる方にも、Squareなら自動リマインド機能があるので安心です。

取引・売上状況も無料で把握できる

複数の案件を同時進行で進めるフリーランスにとって、「いまの売上状況」や「どのクライアントからどれだけ入金があったか」を常に把握しておくことは大切です。Squareでは、取引履歴や収支の状況を管理画面から一目で確認できます。Squareのクラウド請求書は無料プランでも充実した機能が利用可能。フリーランスが気軽に導入できるのも魅力です。

Square 請求書なら、作成からオンライン送信まで簡単スピード対応

請求書の作成、送信、支払いまでの流れが簡単に。自動送信、定期送信など便利機能も無料。

まとめ

Webデザイナーとして独立するためには、デザインやコーディングだけでなく、営業・経理・法的な手続きまで、幅広い知識と準備が求められます。必要なスキルやツールを少しずつ身につけながら、自分に合った働き方を見つけていくことが大切です。ツールの活用や情報収集を通じて、無理なく、着実にステップを進めていきましょう。


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執筆は2025年6月13日時点の情報を参照しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash