「事業再構築補助金」とは?コロナで事業の転換を考える事業主を応援する補助金制度

2021年4月15日(木)より「事業再構築補助金」の電子申請受付が開始しました。事業再構築補助金とは、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の社会に対応するための事業再構築を支援するための補助金です。条件を満たせば、通常の中小企業で最大6,000万円が支援されます。

事業拡大、事業転換を支援する補助金なので、現在の苦境をバネにさらに成長したいという企業・個人事業主はぜひ活用を検討したい制度です。

今回は、事業再構築補助金の制度概要や申請の流れ、想定されている具体例などを紹介します。

なお、申請は電子申請で行われるので、事前に「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要です。申請を考えている事業者は早めの準備をおすすめします。

目次



事業再構築補助金とは

新型コロナウイルス感染症の影響が長引き、需要や売り上げが大幅に落ち込む企業・個人事業主が多い中、社会の大きな変化を乗り切るために、業種転換、事業転換、事業再編、新分野展開といった事業再構築を考える事業主を支援するための制度です。補助金なので、後々返還する必要はありません。

2021年4月から申請がスタートするのは第一回目の公募ですが、2021年度内にさらに4回程度の実施が予定されているので、今はまだ準備が整わない事業主も、年度内の申請に向けて準備を進めても良いかもしれません。

最新情報は、事業再構築補助金事務局ホームページでご確認ください。

事業再構築補助金の詳細

ここからは、補助金詳細を解説していきます。

対象となる事業者

事業再構築補助金の対象となる企業は、以下の要件をすべて満たす中小企業・中堅企業です。法人だけでなく、個人事業主も対象になります。

  • 売上が減少していること:申請前の直近6カ月間の間で、任意の3カ月間の合計売上高が、2019年から2020年3月の同3カ月間の合計売上高と比べて、10%以上減少していること(グローバルV字回復枠のみ、15%以上の減少)

  • 新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編に取り組むこと

  • 認定経営革新等支援機関と事業計画の策定を行うこと(補助金額が3,000万円を超える場合は、これに金融機関も参加すること)

  • 補助事業終了後、3年から5年で付加価値額が年率平均3%以上、もしくは従業員の付加価値額が年率平均3%以上増加するような事業計画であること(グローバルV字回復枠のみ、5%以上の増加)

  • (グローバルV字回復枠のみ)グローバル展開に該当する事業であること

  • (緊急事態宣言特別枠のみ)2021年1月に発出された緊急事態宣言により、2021年1月から3月のいずれかの月の売上高が前年もしくは前々年の同月と比較して30%以上減少している

認定経営革新等支援機関(認定支援機関)とは、中小企業・小規模事業者が安心して経営相談を受けるために、専門知識や実務経験が一定レベルの専門家に対して、国が認定している機関です。商工会議所や金融機関、税理士、公認会計士、弁護士が認定されています。お近くの認定支援機関は、中小企業のウェブサイトから探せます。

補助額

補助金額は、事業規模や公募枠によって変わります。

大きく分けて、中小企業の通常枠・卒業枠、中堅企業の通常枠・グローバルV字回復枠があり、さらに優先的に審査され、かつ補助率も高い緊急宣言特別枠も準備されています。

それぞれの補助額は、以下のとおりです。

【中小企業通常枠】:100万円から6,000万円、補助率2/3
中小企業は、中小企業基本法に範囲が定められています。業種によって資本金と従業員数が異なり、たとえばサービス業であれば資本金5,000万円以下または従業員100人以下、小売業であれば資本金5,000万円以下または従業員50人以下です。

【中小企業卒業枠】:6,000万円から1億円、補助率2/3
卒業枠とは、400社限定で用意されている枠で、事業計画期間内に資本金または従業員を増やし、中小企業から中堅企業へ成長するビジネス向けの特別枠です。

【中堅企業通常枠】:100万円から8,000万円、補助率1/2(4,000万超は1/3)
中堅企業とは、中小企業の範囲に入らない会社のうち、資本金10億円未満の会社のことを指します。

【中堅企業グローバルV字回復枠】:8,000万円超から1億円、補助率1/2
グローバルV字回復枠とは、100社限定で用意されている枠で、グローバル展開を含む一定要件を満たすことが必要な枠です。

【緊急事態宣言特別枠】:従業員数5人以下は100万円から500万円、従業員6人から20人以下は100万円から1,000万円、従業員21人以上は100万円から1,500万円 補助率は中小企業3/4、中堅企業2/3
2021年1月の緊急事態宣言により深刻な影響を受け、早期の事業再構築が必要な事業者のために用意された、補助率の高い枠です。優先的に審査され、もし不採択となっても加点の上通常枠で再審査が行われます。

補助対象経費

補助対象経費として認められるのは、事業拡大につながるような事業資産(有形・無形にかかわらず)への投資です。オフィスの家賃や接待費用は対象外です。

具体例として挙げられているのは、建物、建物改修、設備、システム購入、クラウドサービスの利用、外注、研修、技術導入、広告宣伝、販売促進 などです。卒業枠、グローバルV字回復枠のみ、海外渡航費も含まれます。

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事業再構築補助金の申請方法

事業再構築補助金の申請は、以下の流れで行います。

事前準備

申請は電子申請で行われるので、GビズIDプライムのアカウントの取得が必要です。発行前に時間がかかるので、早めに対応を行いましょう。アカウントは、GビズIDのホームページから発行できます。

なお、早期のアカウント発行が可能な「暫定GビズIDプライムアカウント」での申請も可です。

申請の肝となるのは、事業計画の策定です。現在の事業の強みや弱みを分析し、どういった事業再構築を行うのか、体制はどうするのか、資金計画はどう考えるかといった検討を進めましょう。

申請

申請は、申請者本人が電子申請により行います。

交付決定

交付決定が行われたら、補助事業期間が始まります。補助金は、基本的に事業者による支出を確認したあとに支払われるので、補助事業の着手(購入契約の締結など)は交付決定後に行うよう注意しましょう。

実績報告

補助事業期間が終了したあと30日以内に実績報告書を提出し、そのあとも5年間経営状況などについて年次報告を行わなければなりません。

事業再構築補助金の具体例

活用イメージとして、事業再構築補助金事務局ホームページに記載されている具体例をいくつか紹介します。

  • 飲食業の業態転換
    レストランを経営していたが、業態転換で店舗での営業を一部縮小し、オンラインの注文システムを活用したのテイクアウト販売を開始。

  • 小売業の業態転換
    アパレルショップを経営していたが、業態転換でネット販売を新たにスタート。

  • サービス業の新分野展開
    宿泊業を展開していたが、新分野展開としてオートキャンプ場の経営を開始。

  • 製造業での新分野展開
    車載製品の製造が減少したので、新分野展開として医療分野向けの製造事業を新規立ち上げ。

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事業再構築補助金を活用し、新たなビジネスを展開しよう

事業再構築補助金は、幅広い業種が対象となる補助金として注目されています。事業計画策定は大変な作業ですが、2021年度に大きな挑戦を考えている事業者は、事業再構築補助金の概要を把握した上、補助金の活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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執筆は2021年4月1日時点の情報を参照しています。
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