ECサイト初心者ガイド!基礎知識、メリット、開設方法を徹底解説

スマートフォンなどからほんの数分で商品を購入できる、ネットショッピング。いまや店舗に足を運ばずにオンライン上で買い物を済ませてしまう、という消費者も少なくありません。ネットショッピングの需要が高まるにつれて、「ECサイト」「Eコマース」という言葉もよく耳にするようになりました。でも、これらは具体的には何を指しているのか、実際にはどれだけの需要があり、メリットは何なのか、どのような業務内容が発生するのか、どんなサービスを使えばいいのか……など、実際に開設しようと思うと、さまざまな疑問が頭に浮かぶかもしれません。

このEコマースガイドでは、ゆくゆくは副業としてECサイトを開業してみたい、実店舗と並行してECサイトを立ち上げたい、などと考える人に向けて、オンライン販売にまつわる基本知識を解説します。

目次

Eコマースとは

「ECサイトの開設」「ネット通販」などと調べると、「Eコマース」という言葉に出くわすかもしれません。Eコマースとは、英語のElectronic Commerceの略称で、頭文字をとってECと略されます(※)。日本語では「電子商取引」と訳されることが多いです。もっとわかりやすくいえば、インターネット上で商品やサービスの売買を行うビジネスモデルを指します。

※この記事では、オンラインでの商品販売・サービス提供を「Eコマース」といいます。

たとえばECサイトでの商品販売はもちろんのこと、オンライン上での宿泊施設の予約・決済音楽や動画配信サイトなどでの継続課金などもEコマースに含まれます。

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Eコマースでは、取引の種類が大きく三つに分かれます。

(1) 企業同士の取引……BtoB(Business to Business)
(2) ECサイトの運営者や企業などと一般消費者間の取引……BtoC(Business to Consumer)
(3) フリマアプリやオークションなど、消費者同士の取引……CtoC(Consumer to Consumer)

この記事では、(2)のBtoC取引に焦点を当てていきます。

Eコマースの動向

国内でEコマースが広まりはじめたのは、パソコンが普及しはじめ、インターネットの利用者が顕著に増えた1990年代後半だといわれています。「楽天市場」「Yahoo! オークション」「Amazon.co.jp」など、ショッピングサイトの代表的存在が誕生したのも、この頃でした。その後、スマートフォンやソーシャルメディアなど、Eコマースの成長を後押しするツールが次々と登場し、BtoCの市場規模はいまなお拡大し続けています。具体的にいえば、2010年には約7.8兆円だった市場規模が、2019年には約19.4兆円と、2.5倍近く拡大しています。日本での全ての商取引金額のうち、Eコマースが占める割合は2010年時点で2.84%、2019年には6.76%まで増加しています。

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Eコマースで取り扱われている分野のうち、取引金額の多くを占めるのは、物販系分野です。経済産業省が2019年に行った調査をもとに、物販系分野のEC化率(※)を以下にまとめています。

事務用品、文房具 41.75%
生活家電、AV機器、PC・周辺機器等 32.75%
書籍、映像・音楽ソフト 34.18%
生活雑貨、家具、インテリア 23.32%
衣類・服装雑貨等 13.87%

※EC化率とは、全ての商取引金額のうち、電子商取引が占める率を指します。
参考:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました(2020年7月22日、経済産業省)

2020年には感染症の影響により、生活や消費行動がガラリと変わりました。緊急事態宣言が出され、外出自粛が求められた2020年4月から5月にかけて、家で買い物をしたり、ネットで娯楽を楽しんだりする「巣ごもり消費」という単語もよく聞くようになりました。家計消費状況調査によれば、2020年5月にネットショッピングを利用した二人以上の世帯の割合は50.5%と、2019年11月の43.1%から7.4ポイント増加しています。

緊急事態宣言が解除されれば、ネットショッピングから離れる消費者も出てくるのでは……と思いきや、ネットショッピング利用世帯の割合は、2020年5月の50.5%から、同年11月には51.8%と1.3ポイント増加しています。Eコマースを利用する消費者は、外出自粛期間に限らず、今後も増えていくことが予想されます。

参考:
家計消費状況調査 ネットショッピングの状況について(2021年1月8日、経済産業省)
新型コロナウイルス感染症で変わるネットショッピング ーー(2020年9月7日、経済産業省)

ECプラットフォームって何?

ECサイトの関連サービスを検索しているとき、「ECプラットフォーム」という言葉を見かけるかもしれません。

ECプラットフォームとは、簡単にいえばECサイトを構築するためのサービスです。近年では数多くのECプラットフォームが誕生しており、「自店舗に合うのは一体どれだろう……」と迷うこともあるかもしれません。

ECプラットフォームには、いくつかの種類があります。かかる費用や手間は種類によって異なり、ある程度の専門知識が必要なものもあれば、難しい知識なしにすんなりとはじめられるものもあります。最初の一歩として、自店舗と相性がいいECプラットフォームを見つけてみましょう。詳しくは次項で説明します。

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ECプラットフォームの種類

ここでは専門知識がなくても、すぐにはじめられるECプラットフォームを二つ紹介します。

モール型EC

モール型ECでは、一つのECサイト上に、複数のショップが同居します。百貨店のなかに自店舗を開くようなイメージです。たとえば「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」などがその例です。

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もっと細かくいうと、モール型ECには「テナント型」「マーケットプレイス型」の二種類があります。以下の表では二つの違いを簡潔にまとめています。

テナント型 費用
月額出店料、システム利用料などが発生

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デパート内の一画を借りる

代表例
楽天市場、Yahoo!ショッピング
マーケットプレイス型 費用
販売手数料、成約料などが発生

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一つの店舗の中に商品を置いてもらう

代表例
Amazonマーケットプレイス、ZOZOTOWN

基本的には「テナント型」のほうが費用は高額で、安価にはじめられるのは「マーケットプレイス型」です。

「テナント型」「マーケットプレイス型」に共通する大きなメリットは、集客がしやすい点です。すでに多くのユーザー数を抱えるモールに出店すれば、自社独自のECサイトよりも購買意欲が高いユーザーに訪問してもらえる可能性が高いといえます。また、「すぐに出品したい!」という人にとって、サイトの構築やデザインなどに手間をかけなくて済むモール型ECは、はじめやすいかもしれません。

ただし、売上額から引かれる手数料が大きいのは一つの懸念点です。出店料や出品料はもちろんのこと、販売手数料など、モール型ECにはさまざまな手数料が発生します。特に商品単価が低い場合、ある程度の商品数を販売しなければ、多くの利益を生み出すのは難しいかもしれません。さらには数えきれないほどの同業者が類似商品を提供している可能性もあるため、差別化しにくいのは難点です。モール型ECでは、デザイン編集機能など、店舗の印象を伝えるツールが充実していないため、低価格を売りに勝負せざるを得ない可能性も考えられます。

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自社EC

モール型ECに頼らず、独自ドメインを取得してECサイトを開設する手もあります。このような独自のECサイトは「自社EC」ともいいます。

自社ECといえば、数年前までは「専門の制作会社に依頼してつくるもの」という印象が強かったかもしれません。費用は安くても数十万円はかかるため、小規模のビジネスにとってはハードルが高いものでもありました。一方、最近ではSquareをはじめに、初期費用・月額利用料金が無料のECサイト作成サービスが増えています。

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専門知識がなくても、商品や店舗情報の入力などだけでECサイトが構築できるため、誰でも気軽にECサイトを開設できるようになりました。開設にかかる時間も、以前までは最低でも一カ月はかかる印象がありましたが、今ではECサイト作成サービスを利用して数日でECサイトを開設してしまう人もいます。

自社ECを開設するメリットを、次項で見ていきましょう。

»»»SquareでEコマースをはじめる方法は「SquareでEコマースをはじめよう!」の章をご確認ください。

【業種別】Eコマースを今すぐはじめるメリット

ここまでは、ECサイトを立ち上げる利点として、

  • 年々高まるネットショッピングの需要に対応できる
  • 以前と異なり、誰でも簡単に安価ではじめられる

などを挙げてきました。そのほかにも、実店舗の開業と比べると、

  • 人件費や家賃などの初期費用を抑えて運営できる
  • 場所・時間に縛られず販売ができる
  • 国内外のお客様に向けて販売ができる

などのメリットがあります。実店舗をすでに経営している人であれば、売り上げの拡大になる顧客データを収集し販売戦略に活用できる、などのメリットも挙げられるでしょう。

Eコマースをはじめる詳しいメリットについては、以下の記事もご参考ください。

»»»「ネット決済の導入にはSquare。ECサイト開設のメリットや運営方法もご紹介

ここでは実店舗を経営している人に向けて、Eコマースをはじめる具体的なメリットを業種ごとに解説します。また、ぜひ取り入れたいECプラットフォームの機能なども合わせて紹介します。以下から該当するビジネスをクリックして、読み進めましょう。

»»»Eコマースに必要な業務内容まで読み進めたい人はこちらから。

小売店がEコマースをはじめるメリット

小売店がECサイトを開設するメリットには(1)売り上げの拡大、(2)接触機会を減らす、などが挙げられます。

売り上げの拡大
ECサイトを開設すると、遠くにいるお客様でもスマートフォンなどから商品を購入でき、客層や売り上げの拡大が期待できます。全国にいる潜在顧客に商品やブランドを知ってもらうには、Instagramなどのソーシャルメディアで積極的に発信していくことが大切です。Instagramの投稿をクリックするだけでECサイトの購入画面に飛べる「Instagramショッピング」などを活用して、購入を促すのも良案です。

接触機会を減らす
これまで店舗に足を運んできたお客様のなかには、人との接触を避けるために実店舗での買い物を控える人もいるかもしれません。ECサイトの開設は、接触を減らしたい客層に以前と変わらず買い物できる場を提供し、機会損失を防ぐ方法ともいえます。

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飲食店がEコマースをはじめるメリット

飲食店でのECサイト開設には(1)売上拡大、(2)業務効率化、(3)接触機会を減らせる、などのメリットがあります。順に見ていきましょう。

売り上げの拡大
小売店と同様、実店舗まで足を運べない人に向けて、商品をオンラインで販売する飲食店が増えています。たとえば家でも楽しんでもらえるビールやパン、コーヒーのセットなど、自宅にいながらもお店の味を楽しめる商品を用意してみてはいかがでしょうか。遠くにいるお客様に商品を届けることは、新たなお客様の獲得、ひいては売り上げを増やす方法の一つです。

業務効率化
感染症の影響を受けて、テイクアウトをはじめた飲食店も多いかもしれません。ECプラットフォーム検討時には、テイクアウト機能の有無を確認しておくと、効率的にテイクアウトを受け付けられます。テイクアウト機能を活用すれば、飲食店のウェブサイトを通じてテイクアウトを受け付けられるようになり、お客様への予約確定メールなどは自動送信されます。従業員は、予約通知をもとにすぐにメニューの調理に取り組めます。メールや電話でのやりとりが減る分、業務負担を減らすことができます

接触機会を減らせる
接触機会を減らすために活用できる機能といえば、QRコードなどからメニューにアクセスし、お客様自身のスマートフォンから注文・決済ができる「セルフオーダー機能」です。Squareでウェブサイトをつくると、無料でセルフオーダー機能を利用できます。詳しい使い方などは、「飲食店でセルフオーダーシステムを導入するべき?メリットや導入方法を解説」からご確認ください。

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美容室やエステサロンがEコマースをはじめるメリット

美容室やエステサロンなどがECサイトを開設するメリットには、主に売り上げの拡大が挙げられます。

売り上げの拡大
美容室やエステサロンでは、ECサイトで専売の商品を販売するケースが多いようです。美容室なら独自のヘアオイル、フェイシャルトリートメント専門店であれば保湿クリームなど、施術以外の商品を販売することで売り上げの拡大が期待できます。あわせてお得な回数券などを販売し、複数回の来店を促してみるのも、売り上げにつながる施策です。たとえばSquareのeギフトカードなら、回数券としても販売が可能(※)です。

※回数券の利用には規約および制限があります。詳しくはこちらをご確認ください。

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Eコマースに必要な業務の内容

Eコマースをはじめるうえでどのような業務が発生するかは、気になるところでしょう。特に実店舗と並行して運営するとなると、「二つを同時にまわせるだろうか……」と最初は不安に思うかもしれません。主なEコマースの業務内容は以下の5つに分かれます。

(1)商品情報登録
商品情報の管理、ささげ業務(※)など

※「さ」つえい(撮影)・「さ」いすん(採寸)・「げ」んこう(原稿)の頭文字をとった単語です

(2)受発注管理
商品のピッキング、梱包、商品発送、アフターサービスなど

(3)総合管理
サイト管理、売上管理、より効率的なシステム導入の検討など

(4)マーケティング
広告、SEO対策、ソーシャルメディア・ブログの活用など

(5)マーチャンダイジング
商品の企画、価格検討、仕入れ、在庫管理など

Eコマースの業務内容について詳しくは以下の記事をご参考ください。

»»»「開設前にチェック!ネットショップの運営を成功させるコツ

すでに実店舗を運営している場合は、ECプラットフォーム検討時に以下の機能があるかを確認しておくと、作業時間を大きく削減できるでしょう。

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SquareでEコマースをはじめよう!

ここまではEコマースにまつわる基本知識や、Eコマースをはじめるメリットなどについて触れてきました。ECサイトをはじめるには具体的にどんな準備が必要なのだろう……と思ったら、以下の記事もご参考ください。

»»»はじめてのネットショップ開業、流れやポイントをわかりやすく解説

Squareでは、

  • 実店舗と並行してECサイトをはじめたい
  • まずは副業からECサイトをはじめてみたい

など、規模の大小を問わず、自社ECをつくることができます。

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小売店であれば「商品はオンラインでも買えますか」という要望に応えるべく、飲食店であればテイクアウトの予約サイトとして、あるいは家で楽しめる食料品を販売するサイトとして、など事業主の思いのままにサイトを作り上げることができます。サイト制作は、商品や店舗情報を入力したり、画像をアップロードしたり、クリックひとつでデザインを選んだり……と、専門知識がゼロでもすんなりとはじめられます。Squareの無料アカウントを作成すると、アカウント内からすぐにつくりはじめることができます。

無料であなたのビジネスに合ったネットショップを

Squareなら店舗もネットショップも一括で管理。無料で簡単に始められます。

すでに店舗を経営している事業主からは「ECサイトをつくりたいけれど、業務量がどっと増えそうで心配……」という声をよく耳にします。実店舗での会計・在庫管理をSquare POSレジで行い、ECサイトをSquareで開設すると、売上・在庫情報の一元化が実現できます。実店舗とECサイトを別々のサービスで管理するとなると、「在庫にズレが生じていないか」「帳簿の計算ミスはないか」をそれぞれのサービスを行き来しながら確認することになります。このような手間が減るのは、忙しい事業主にとっては大きな利点でしょう。SquareのECサイトの詳しい特徴について詳しくは、こちらからご確認ください。合わせて、Square オンラインビジネスを活用しているECサイト・ネットショップの事例もぜひ参考にしてください。

次項ではSquareでのECサイト制作にかかる費用を見ていきます。

Square オンラインビジネスにかかる費用

Squareでは、初期費用も月額利用料金もかからない無料プランからECサイトをはじめることができます。かかるのは、決済ごとの手数料だけ(3.6%、JCBのみ3.95%)です。有料プランもありますが、無料のプランだけでも必要な機能が十分揃います。機能の一部は以下の表をご参考ください。

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»»»詳しい料金プランの内容はこちら。

ECサイトの売上額は翌営業日(※)に指定口座に振り込まれるので、資金繰りにも安心。振込手数料は一切かかりません。見落としがちではありますが、ECプラットフォーム検討時に必ず確認しておきたいのが、振込手数料の有無です。売り上げから差し引かれる振込手数料は、年間で計算すると数十万円ほどにも上る可能性があります。Squareでは振込手数料がかからない分、他社と比べて売上額を多く手元に残しておくことができます。詳しくは、以下の図を参照ください。年間の売り上げが60万円だった場合、また、各社サービスで無料プランを利用した場合に発生する手数料を比較しています。

※三井住友銀行・みずほ銀行をご登録の場合:0:00 から23:59 までの決済分が、決済日の翌営業日に振り込まれます。
三井住友銀行とみずほ銀行以外の金融機関口座をご登録の場合:毎週水曜日で締め、同じ週の金曜日に合算で振り込まれます

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売上額から多くの手数料を引かれてしまわないためにも注目しておきたい、ECサイトのさまざまな手数料。詳しくは以下の記事もご参考ください。

»»»「ネットショップにかかる手数料はコスト節約の鍵

実店舗がなくても、使い方によれば幅広い客層に商品を届けることができるECサイト。実店舗がある場合、商品をスマートフォンなどからすぐに購入できれば、「店舗に行かないと買えないから……」と諦めていた商品も、進んで購入してもらえるかもしれません。高額な費用や専門知識なしにはじめられる今だからこそ、開設を検討してみてはいかがでしょうか。


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執筆は2021年2月25日時点の情報を参照しています。
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