クレジットカードの決済手数料とは?その仕組みを説明

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クレジットカード決済を導入するにあたって、売り上げに対して手数料がかかることが導入障壁になっているという事業者も少なくないでしょう。また、すでに導入している場合でもどのような仕組みで手数料が発生しているのか、その詳細を把握して利用している事業者は多くないかもしれません。

今回はクレジットカードの決済手数料がどのように成り立っているのか説明します。

クレジットカード決済の関係者

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クレジットカードの利用者として、クレジットカードで支払いをすると、指定の期日に銀行口座から利用した金額が引き落とされます。また、店舗としてクレジットカード決済を受け付けると指定期日に売り上げが入金されます。クレジットカードを消費者や事業者として日々利用するものの、その仕組みに注意を払ったことはないという人も少なくないでしょう。

事業者とカード利用者の間にはさまざまな関係者が存在します。経済産業省が2018年4月に発表した「キャッシュレス・ビジョン」の解説図を見てみましょう。

参考:キャッシュレスビジョン(平成30年4月経済産業省 商務・サービスグループ消費・流通政策課)

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▲キャッシュレス・ビジョン (経済産業省、2018年4月) 32ページより

取引構造が上記の図と異なる場合もありますが、事業者とカード利用者に加えて押さえておきたい登場人物は「国際ブランド」「イシュア」「アクワイアラ」の三者です。さらに振込時に利用される「全銀システム(全国銀行データ通信システム)」、信用照会を行う「カードオーソリ・売上データプロセシングネットワーク」などがありますが、ここでは「国際ブランド」「イシュア」「アクワイアラ」についておさえておきましょう。

国際ブランド
Visa、Mastercard、American Express、JCBといった世界中で利用できるカードブランドのことです。

イシュア
クレジットカードの発行をはじめ、会員の利用状況を把握し、利用料金の請求などを行う組織を意味します。具体例としては、銀行がVisaのマークがついたカードを発行する、百貨店がMastercardのクレジットカードを発行するケースを思い浮かべるとよいでしょう。

アクワイアラ
イシュアが消費者側に立つ一方で、アクワイアラは加盟店側に立つ組織で、カード決済を受け付ける事業者とカードブランドをつなげる存在です。アクワイアラは加盟店と呼ばれるクレジットカードを使える店舗の開拓や、売り上げ管理、イシュアへの売り上げの請求と加盟店への支払いを行います。日本ではイシュアとアクワイアラが同じ組織ということも多いようです。

普段あまり意識することがないクレジットカード決済の仕組みですが、関係者を把握することで仕組みも徐々に分かってきます。

加盟店手数料の流れ、どのように使われるのか

続いて加盟店である事業者が支払う加盟店手数料がどのように使われるのか説明します。

事業者が売り上げの数%として支払う加盟店手数料はどのように使われているのでしょうか。前述の経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」の解説図で流れを追ってみましょう。

事業者が支払う加盟店手数料はアクワイアラが受け取ります。この加盟店手数料はアクワイアラ分とイシュア分の主に二つの部分から成り立っていて、アクワイアラはイシュアにイシュア分を配分します。アクワイアラ、イシュアそれぞれがどのように受け取った手数料を使っているのかみてみましょう。

アクワイアラ
アクワイアラは加盟店から受け取った手数料の一部を、国際ブランドのライセンスフィーやネットワーク利用料にあてています。

また、加盟店を管理したり新しく開拓したりするコストやそのためのシステム運用費にも加盟店から受け取った手数料をあてています。

カードオーソリ・売上データプロセシングネットワークに問い合わせを行う際の費用も手数料でまかなわれます。

イシュア
イシュアはアクワイアラ同様、加盟店から受け取った手数料の一部を、国際ブランドに対してブランドのライセンスフィーやネットワーク利用料にあてています。

また、カードの新規発行コスト、ポイントなどのインセンティブコスト、信用コスト、会員管理コストや会員管理に必要なシステムの運用コストに加盟店から受け取った手数料をあてています。

イシュアの方がアクワイアラに比べて運営にかかるコストが多く、加盟店から受け取った手数料の配分割合が多くなる傾向があるようです。経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」の解説図では、加盟店手数料3.24%に対して、0.94%がアクワイアラに、2.3%がイシュアに配分されています。

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なぜ手数料がかかるのか

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手数料がどのように使われているのか追ってみて、手数料がなぜ必要なのか徐々にわかってきました。手数料はクレジットカードの発行や決済に関わる国際ブランド、アクワイアラ、イシュアといった関係者の収益になっているのは確かですが、それぞれが安全で便利なネットワークを維持するためにネットワークやシステムの運用、メンテナンスに投資している部分を見逃してはいけません。

たとえば、国際ブランドの一つ、Visaのネットワークは24時間止まることなく莫大な取引数を処理していて、最大56,000取引を1秒間に処理できるといわれています。このような処理能力を絶え間なく安全に発揮することは容易なことではありません。ネットワークを健全な状態に保つ運用コストがかかるだけでなく、より高い処理能力を達成するための研究・開発費も必要でしょう。アクワイアラやイシュアはこれらのコストの一部をライセンスフィーやネットワーク利用料といった形で支払っています。

参考:Visaについて(Visa)

また、アクワイアラが加盟店を新規開拓することでクレジットカードを利用できる店舗やサービスが増え、イシュアがクレジットカード会員を増やし、利用が広がることでカードブランドも魅力的なものとなります。当然のことながら、加盟店や会員の新規開拓や管理にはコストがかかります。また、情報を管理するためのシステムも必要となり、システム構築や運用にコストがかかります。これらは加盟店手数料によってまかなわれます。

こうしてクレジットカード決済にともなう手数料を見てみると、加盟店が売り上げに対して支払う手数料は決して安くはないものの、安全かつ便利な決済システムを利用するための必要なコストと考えることができます。

本記事では事業者が手数料の仕組みに納得してクレジットカード決済を利用できるように、クレジットカード決済にともなう手数料の仕組みについて、関係者を明確にし、どのように加盟店手数料が使われるのかを追い、最後になぜ手数料が必要なのか説明しました。

これまでクレジットカード決済にともなう手数料に抵抗を感じていたという人も、仕組みを理解することでクレジットカード決済導入のハードルが下がったのではないでしょうか。この記事をきっかけにぜひクレジットカード決済の導入を検討してみてください。

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執筆は2019年3月1日時点の情報を参照しています。
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