写真販売を副業に!おすすめ販売方法7選と人気ジャンル、注意点を解説

写真販売は副業として初心者でも比較的始めやすいビジネスといえます。写真のクオリティーによっては撮り溜めていた写真が収入につながることもあります。専門のサイトやネットショップを利用して販売を開始する前に、どんな写真にニーズがあるか、そして撮影・販売において何を注意すべきかを考えてみましょう。

目次



販売できる写真のジャンル

写真販売を開始し、たとえば企業が写真を購入し自社サイトや広告に使用すれば、自分の撮った1枚が多くの人の目に触れる可能性もあります。購入された写真の用途をイメージしながら、どんな写真に需要があるかを考えてみましょう。

人物

需要が高い被写体の一つが、人物です。バナー広告でもウェブサイトのページでも、人の顔が写っていると注目されやすく印象に残りやすくなることから、マーケティング効果アップのために人物写真はよく使われています。

撮影ではモデル、衣装、背景など複数の要素について準備する必要がありますが、ポーズや表情、構図などのバリエーションを一度に多く撮って販売することが可能です。

風景・観光地

絶景といわれるような国内外の景勝地の眺めや、観光スポットの魅力を切り取った写真もニーズがあります。旅行関連のPRコンテンツやテレビのテロップ画像などに幅広く使われるため、一目見て「行ってみたい」と引き付けられる画像であることに加え、撮影地などのデータが公開されていると購入者にとって安心です。

インバウンド向けのコンテンツでは日本らしさが伝わる写真のニーズもあり、神社や花見といった伝統的なモチーフの他、ネオンの輝く街並みやコスプレイヤーなど現代的なモチーフの写真も「外国人旅行者の目線で見た日本」として好まれます。

ビジネステーマ

ビジネスパーソン向けの記事や広告などで使用されるオフィスやデスク周りの他、医療機関、工場、小売店などの仕事のイメージを写し出した写真も、需要のある分野です。

差別化が難しい分野でもあるため、同時に複数人のモデルを起用した撮影の他、ビジネスをめぐる多様性、SDGs、働き方改革、グローバル化といった昨今の社会状況を反映した写真をバリエーションとして販売することもおすすめです。

テーブルフォト

テーブルフォトは、料理や飲み物だけでなく食材、花、小物などをバランスよく並べたテーブルを上から撮影したもの。食べ物がおいしそうに見えるのはもちろんのこと、色使いや小物の統一感なども撮影者のセンスの見せどころです。

グルメ系の他、健康、美容、ライフスタイルなどのコンテンツでも使用される可能性があるため、最終的にコンテンツを利用するターゲットの好みや年齢層なども考えて撮影すると良いでしょう。

イベント

正月や夏祭り、ハロウィン、クリスマスといった季節ごとのイベントに加え、入学式、受験、結婚、妊娠・出産といったライフイベントの写真も一定の需要があります。写真の使用シーンとしては、イベントに関連した商品・サービスのマーケティングやイベント情報コンテンツなどが想定されます。
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写真撮影・販売の注意点とポイント

趣味の撮影とは異なる販売用ならではの注意点や、「お金を払う価値がある」と感じてもらえる写真を撮るためのポイントに目を向けてみましょう。

クオリティー(解像度、撮影技術)

販売するためには解像度の高い写真であることが求められるため、一眼レフやミラーレスカメラ、コンパクトデジタルカメラ、性能の良いスマートフォンカメラなどでの撮影が推奨されます。最近では、個人が撮影した自然体な写真へのニーズから、スマートフォン撮影の写真を中心に取り扱う販売サイトもあります。

解像度だけでなく撮影技術も重要で、フォーカスやシャッタースピード、光量など、被写体と撮影環境に応じて最適なセッティングを意識しましょう。撮影後の編集加工ではフィルターや特殊エフェクトは基本的に使わず、明るさ、シャープネス、コントラストなどを最適化して写真そのもののクオリティーを高めることが重要です。

著作権や肖像権

写真を販売できるのは、自分がその写真の著作権を持つ場合に限ります。他の人が撮影した写真、あるいは著作権を他の人に譲渡した写真を販売して利益を得ることは違法行為になる可能性があります。

また、写真販売サイトでは肖像権の利用について肖像権使用許諾同意書(モデルリリース)の提出が求められるケースもあるため、撮影の時点でモデルを務める人にサインをもらいます。ただし、手や脚だけが写り個人を特定できない写真など、同意書が不要なケースもあります。

企業名、商品名、キャラクター、ロゴが写り込んだ写真の販売は商標権や著作権の侵害にあたる恐れがあるため十分注意しましょう。建築物の場合、誰もが見ることのできる外観を撮影して販売するのは一般的に問題ありませんが、パリのエッフェル塔が夜間照明点灯中の商用撮影を禁止しているなど例外もあります。寺院や教会などの宗教施設では外観も商用撮影不可のケースが散見します。

参考:建物に著作権はある? 写真の撮影許可は必要? トラブルになるポイントを解説(Web担当者Forum)

構図やアングル

「何を写すか」だけでなく、「どんな風に写すか」も販売にあたり考慮すべき要素です。たとえば、カップルの結婚指輪を撮影する場合、画面中央に指輪が2つ並んだ状態、2つの指輪の一部が重なって置かれた状態、2人の手に指輪がはめられた状態など、構図は無限に考えられます。アングルについても斜め上から、真上から、真横からなど、撮る角度によってできあがる写真のイメージは大きく異なります。構図、アングルともに複数撮影して販売すれば、多様な利用シーンにマッチする可能性が高まります。

バナー広告やタイトルバナーの場合、文字を入れる余白がある写真を使うケースもあります。画面の1カ所だけでなく、左右や上下、対角線上に被写体を配置するなど、文字が入るデザインを意識した構図でも撮影してみましょう。

販売サイトのルールを遵守

著作権や肖像権といった法的な注意点の他に、販売サイトごとのルールにも気を付ける必要があります。販売前に本人確認や審査がある場合は手続きを行います。同一の写真データを複数の販売サイトに掲載できるか、合成やデザイン加工を施した写真を販売できるかといったルールもサイトごとに異なるため、規約をしっかり確認しましょう。

写真1枚の単価

販売サイトごとに異なる報酬単価ですが、利用者が無料ダウンロードできるサイトでは約3円から、有料ダウンロードサイトで数百円からとなっています。決して高額な単価ではないものの、高品質な写真を多くアップロードすることで月に数万円から数十万円を稼ぐクリエイターもいるようです。

一度アップロードした写真が人気になれば手間なく継続的に収入が得られる可能性もあるため、クオリティーの高い写真を販売することがポイントです。

需要のあるテーマ

多くの人が求めるテーマの写真を販売したほうが、当然ながら収入につながります。販売サイトによっては人気の作品や検索ワードが発表されているため、自分の撮るジャンルに合うサイトを選び、人々が求める写真を撮影してみましょう。

シンプルにテーマを表現し、多くの要素を入れすぎない写真が好んで購入される傾向もあります。テーマが「幸せな家族」であれば、モデルの衣装やメイク、背景などはあくまでプレーンなものを選び、モデルとなる家族の存在が引き立つようにします。

トレンド感

テーマによってはトレンド感を意識することでより選ばれやすくなることもあります。たとえば、「20代の現代女性の休日」がテーマならモデルの衣装やメイクも流行を意識したものに、「おしゃれなカフェ風テーブルフォト」ならその年の人気色を基調にするといった工夫で、より選ばれる写真に近づけます。

検索のためのタグ付け

写真の利用者はもちろん作品のクオリティーを見て購入を決めますが、そこにたどり着くためにはキーワード検索というプロセスが存在します。笑顔の0歳児をモデルとする写真を販売するなら、「赤ちゃん、0歳、5カ月、笑顔、うれしい、男の子、乳児」などをタグとして写真に付与すると、そのキーワードの検索結果として表示されます。販売サイトによってはタグの順番が検索表示の順序に影響するケースもあるため、優先順位の高いキーワードをタグの先頭にするなど工夫しましょう。
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おすすめの写真販売サイト7選

撮影と販売のポイントを理解したら、写真をアップロードする販売サイトを選びましょう。いずれのサイトでも登録手続きや審査を経ての販売開始となります。販売サイト上の写真を見た企業などから個人宛に撮影依頼が舞い込む可能性もあり、作品のポートフォリオとしても機能します。

写真AC

写真ACは約450万点の写真素材が掲載された販売サイトです。利用者向けには有料・無料のプランがありますが、いずれの場合も写真をアップロードしたクリエイターには1ダウンロードごとに3.25円分か11円分(人物写真)のポイントが入る仕組みです。単価は安いものの、無料利用枠があることで利用者が多い点が強みで、人気の検索キーワードなどの情報も充実しています。

PIXTA(ピクスタ)

PIXTAでは、販売のための登録手続きの際、入門講座として著作権や販売要件について学ぶ仕組みが用意されています。7,000万点近い作品(イラスト、映像、音源含む)が掲載されており、写真の単品購入価格はサイズに応じて550円から5,500円に設定され、販売実績に応じてコミッション率が上がり収入が増える報酬制度になっています。日本人モデル素材の多さを誇り、ウェブサイトは英語、中国語、韓国語にも対応しています。

Snapmart(スナップマート)

Snapmartではスマートフォンから気軽に写真をアップロード可能です。写真を出品する「マーケットプレイス」と、企業からの依頼テーマに沿った写真を投稿する「コンテスト」の2形式で、SNSの投稿のような自然体の写真が多数販売されています。単品購入価格は330円から3300円で、報酬率は出品点数や販売実績に応じたランクによって変動します。

フォトライブラリー

フォトライブラリーは料理、家族、女性をテーマとする写真が人気で、1枚110円から数千円ほどで、15万点以上の素材を販売するサイトです。スマートフォンやコンパクトデジタルカメラは不可で、一眼レフ撮影の写真のみを受け付けています。

Adobe Stock(アドビストック)

Adobe Stockはプロのデザイナーやフォトグラファーが利用するソフトウェアで知られるAdobeの写真販売サイトです。世界中のクリエイターから素材が出品され、広告の他、出版物、教科書などに幅広く使われています。高品質かつオリジナリティーのある写真が多く、販売価格が数万円になるケースもあるようです。購入された点数と購入者のプランによって報酬が変わる仕組みです。

Shutterstock(シャッターストック)

Shutterstockは20言語以上に対応し、3億5,000万点以上を扱うグローバルな写真販売サイトです。購入は月額制で、販売数の増加に伴って報酬率も上がる仕組みです。写真のタイトルとキーワードは全て英語で記入し、利用者の閲覧言語で表示されるようになっています。

Square オンラインビジネス

写真販売サイトでの販売ではなく、Eコマース向けサービスのSquare オンラインビジネスを活用して自分で簡単に写真専門のネットショップを開設する方法もあります。写真販売サイトでは諸々の手数料が引かれた金額が自分の利益になるのに対し、Square オンラインビジネスの無料プランでは決済手数料3.6%(一部3.95%)のみの低コストで販売可能です。販売した写真データはオンラインストレージを使って受け渡します。

参考:Square オンラインビジネスで無形商品を販売する

オンラインで写真を販売することで、購入者はカメラマンへの撮影依頼をするより効率的に高品質の写真を手に入れられるメリットがあります。ニーズへの理解を販売実績アップの近道として、副業から本業へと移行するためのステップとしても、まずはオンラインでの写真販売を始めてみてはいかがでしょうか。

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執筆は2021年1月26日時点の情報を参照しています。2023年6月27日に記事の一部を更新しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash