初期費用や月額費用をかけずに、ネットショップを開設できるサービスが増えています。専門知識がなくても商品登録や決済設定を進められるため、小規模な事業者でもオンライン販売を始めやすくなりました。
ただし、ネットショップの売り上げがそのまま手元に残るわけではありません。売上額からは、決済手数料や販売手数料、振込手数料などが差し引かれます。月額費用が無料でも、注文ごとの固定額や売上高に連動する手数料が重なると、年間コストは大きくなります。
この記事では、売上額から差し引かれるコストをできるだけ少額に抑えられるよう、ネットショップ運営で確認したい手数料の種類と、主要サービスを比較するときの考え方を解説します。
📝この記事のポイント
- ネットショップ運営では、決済手数料・販売手数料・振込手数料など複数の手数料が発生する
- 販売手数料が無料でも、サービス利用料や事務手数料が別途かかる場合があるため注意
- 入金サイクルや早期入金オプションの有無・費用は、資金繰りに直結する重要な比較ポイント
- 売上規模が変わると、無料プランより有料プランの方が総コストを抑えられることがある
- Squareは振込手数料がかからず最短翌営業日入金が可能なため、手数料を抑えながら資金繰りを安定させやすい
目次
- ネットショップの手数料と注意点
・ 決済手数料
・ 販売手数料・サービス利用料
・ 振込手数料
・ 早期入金にかかる追加費用 - 手数料でネットショップサービスを比較しよう
・ 年間の売り上げが60万円の場合
・ 年間の売り上げが300万円の場合 - まとめ
ネットショップの手数料と注意点

ネットショップの運営コストの全体像を把握するには、月額費用だけでなく、売れるたびに発生する費用や売上金を受け取る際の費用も確認する必要があります。ここでは、主な4種類の手数料を解説します。
決済手数料
決済手数料とは、クレジットカード決済やキャリア決済、ID決済などを利用する際に、決済代行業者またはネットショップ作成サービスへ支払う費用です。
料金体系は、決済方法を問わず同じ料率を適用するタイプと、決済方法ごとに料率や固定費が変わるタイプに分かれます。
一律の場合……
例:クレジットカード、後払い決済、キャリア決済などがすべて一律で3.6%
決済方法ごとに手数料率が異なる場合……
例:クレジットカード決済は3.4%、ネット銀行は取引ごとに78円
以下の表では、代表的なネットショップ作成サービスの決済手数料を比較しています。
| サービス | 月額費用 | 主な決済手数料 |
|---|---|---|
| Square オンラインビジネス フリープラン | 無料 | 3.6% |
| BASE スタンダードプラン1 | 無料 | 3.6%+40円/件。PayPay、Amazon Pay、PayPalなどは4.6%+40円/件 |
| STORES フリープラン2 | 無料 | 5.5%〜 |
| カラーミーショップ フリープラン3 | 無料 | 6.6%+30円〜 |
販売手数料・サービス利用料
モール型ECサイトなどでよくみられる販売手数料は、商品が売れたときに売上額へ一定の料率を掛けて計算する費用で、モールによっては5%を超えるものもあります。ネットショップ作成サービスでは販売手数料が無料またはモール方式に比べて安く設定されていることが多いようですが、代わりに注文ごとにサービス利用料が発生することがあります。
以下の表では、ネットショップ作成サービスごとに販売手数料とサービス利用料を比較しています。
| サービス | 販売手数料 | サービス利用料 |
|---|---|---|
| Square オンラインビジネス フリープラン | 無料 | 無料 |
| BASE スタンダードプラン | 無料 | 売上額の3% |
| STORES フリープラン | 無料 | 無料 |
| カラーミーショップ フリープラン | 無料 | 無料 |
振込手数料
ネットショップの売上金を登録口座へ入金する際に発生する振込手数料も、注目したい費用の1つです。振込手数料は無料、あるいは入金額問わず一律で発生するサービスが多いようですが、入金のたびに定額でかかるサービスでは、少額を頻繁に振り込むほど負担が大きくなります。
また、振込金額が一定額に満たない場合に事務手数料が加算されることもあります。低単価の商品を扱う場合や、開業直後で売り上げが安定していない場合は、最低振込金額と入金頻度を確認しておきましょう。
| サービス | 振込手数料 | 事務手数料 |
|---|---|---|
| Square オンラインビジネス | 無料 | 無料 |
| BASE4 | 250円/回 | 振込金額が2万円未満の場合は500円/回 |
| STORES5 | 275円/回 | 振込金額が1万円未満で振込設定をした場合は275円/回 |
※カラーミーショップは契約する決済代行会社によって異なります
早期入金にかかる追加費用
入金サイクルが月1回の場合、仕入れや広告費の支払いが先行し、手元資金が不足することも考えられます。早期入金オプションを備えたネットショップ作成サービスであれば、追加費用を支払うことで、通常の入金サイクルよりも早く売上額を振り込んでもらうことができます。たとえば、通常月1回振り込まれる売上額を、翌日に振り込んでもらえるといったオプションです。早期入金サービスには追加手数料や利用条件があることが多いので、あらかじめ確認しておきましょう。
たとえばSquareでネットショップを開設すると、通常の入金サイクルでも売上額は最短翌営業日に振り込まれます。さらにお急ぎの場合は、即時入金サービスを利用してすぐに入金することも可能です。
ネットショップ作成サービスごとの入金サイクルと、早期オプションにかかる費用を以下の表で見てみましょう。
| サービス | 通常の入金サイクル | 早期入金の有無 | 追加費用 |
|---|---|---|---|
| Square オンラインビジネス | 三井住友銀行・みずほ銀行は翌営業日 その他の銀行は毎週水曜日締め、同週の金曜日振込 |
あり 即時入金サービスで当日入金 |
入金額の1.5% |
| BASE | 振込申請から10営業日 | あり6 お急ぎ振込は翌営業日、最速振込は最短10分で入金 |
申請額の1.5%または3% |
| STORES | 月末締め、翌月末入金(自動入金) | あり7 スピードキャッシュで翌営業日入金 |
フリープランは振込額の3.5%、スタンダードプランは振込額の1.5%のほか振込手数料 |
| カラーミーショップ (カラーミーペイメント利用の場合) |
当月末日締め・翌月末日入金 | あり8 早期入金6で翌月15日 |
月額費用2,200円+決済金額の0.5% |
※利用条件や審査の有無は各社で異なります。
手数料でネットショップサービスを比較しよう

手数料の差は、年間コストにどの程度影響するのでしょうか。年間で発生する手数料を試算してみましょう。
年間の売り上げが60万円の場合
月間売上5万円、年間売上60万円、年間100件の決済、毎月1回の入金を前提に、無料プランを比較します。
| 費用 | Square オンラインビジネス | BASE | STORES |
|---|---|---|---|
| 決済手数料 | 21,600円 | 25,600円 | 33,000円 |
| 月額利用料 | 0円 | 0円 | 0円 |
| サービス利用料 | 0円 | 18,000円 | 0円 |
| 振込手数料 | 0円 | 3,000円(月1回/12回分) | 3,300円(月1回/12回分) |
| 年間コスト合計 | 21,600円 | 46,600円 | 36,300円 |
| 手元に残る金額 | 578,400円 | 553,400円 | 563,700円 |
※BASEは1件あたり40円の固定費を含みます。BASEとSTORESはクレジットカードのみの利用、STORESは決済手数料5.5%で計算しています。振込金額が各社の少額入金条件を下回る場合は、追加費用が生じることがあります。
このように、月額費用が無料のプランでも、決済手数料やサービス利用料によって年間コストに差が出ます。サービスによっては、売上額の8%近くが手数料として差し引かれています。Squareで差し引かれる手数料は、決済手数料の3.6%のみです。
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年間の売り上げが300万円の場合
年間売上300万円、クレジットカード決済、毎月1回の入金を前提に、有料プランを比較してみましょう。Squareは月額3,375円のプラスプラン、BASEは月額16,580円のグロースプラン1、STORESは月額3,300円のスタンダードプラン2を利用する想定です。
| 費用 | Square オンラインビジネス | BASE | STORES |
|---|---|---|---|
| 決済手数料 | 108,000円 | 87,000円 | 108,000円 |
| 月額利用料 | 40,500円 | 198,960円 | 39,600円 |
| サービス利用料 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 振込手数料 | 0円 | 3,000円(月1回/12回分) | 3,300円(月1回/12回分) |
| 年間コスト合計 | 148,500円 | 288,960円 | 150,900円 |
| 手元に残る金額 | 2,851,500円 | 2,711,040円 | 2,849,100円 |
※ BASEとSTORESはクレジットカードのみの利用を前提にしています。
売り上げが増えると、決済手数料率の差が年間コストへ大きく影響します。一方、料率が低いプランでも月額費用が高い場合があるため、想定売上額で年間総額を試算してから選ぶことが重要です。
まとめ
「ネットショップを開設したい、でも、あまり予算は割きたくない……」という場合、最初に目がいくのは、月額費用かもしれません。しかし、できる限り手元に売上額を残したい場合は、数万円から数十万円の差が出る「各種手数料」の確認が欠かせないことが、この記事を通してわかりました。
機能の多様さ、サイトの作りやすさ、デザインの柔軟性など、ネットショップ作成サービスに求める点はビジネスごとで異なりますが、ネットショップ作成サービスを比較するときは、月額費用のほかに決済手数料やサービス利用料、振込手数料まで含めて年間コストを計算したうえで取捨選択していくことも大切だといえるでしょう。入金サイクルと早期入金の条件も確認すると、資金繰りに合うサービスを選びやすくなります。
Square オンラインビジネスは、無料プランでネットショップを開設でき、かかるのは決済手数料のみ。売り上げ規模に応じて有料プランへ変更できるため、小さく始めて事業の成長に合わせたい場合にも適しています。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2020年11月20日時点の情報を参照しています。2026年8月5日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。

