飲食店の売り上げを安定させるには、新規のお客さまを集めるだけでなく、再来店につながる関係づくりが欠かせません。いつも来てくれるお客さまの来店履歴や好み、誕生日などの記念日を把握しておければ、記念日メニューの提案といった細かなニーズに寄り添った接客につながります。
しかし紙の顧客台帳やエクセルを用いた管理だと、必要な時に素早く情報を探せなかったり、スタッフ間でうまく共有できなかったりすることもあります。お客さまの人数が増えるほど、予約や注文内容、記念日などの情報をまとめて管理できるアプリやシステムが便利です。
この記事では、飲食店で管理しておきたい顧客情報の内容や、顧客管理システムとエクセル・紙での管理の違い、自店に適した方法の選び方を解説します。Squareを使った会計データとの連携や、常連客を増やすための便利機能も紹介します。
📝この記事のポイント
- 顧客情報を管理して来店履歴や注文傾向を整理できれば、再来店につながる接客や販促に生かせる
- 紙の台帳やエクセルは低コストで始めやすいが、手作業が増える、情報が探しにくいなどの課題も
- 顧客管理システムを使えば、予約や来店履歴、記念日などのデータをまとめて管理できる
- LINEの友だち登録などSNSを活用すれば、クーポン配布などで再来店を促せる
- Squareなら会計と顧客情報を結びつけて1つのアカウントで管理でき、すぐに情報を確認できる
目次
- 飲食店の顧客管理とは
・飲食店で顧客管理が重要な理由
・顧客管理で整理したい情報 - 飲食店の顧客管理方法:エクセルや顧客管理システムの違い
- 顧客管理データを飲食店の売り上げにつなげる方法
・常連客に合わせた接客に生かす
・クーポンやロイヤルティ施策に生かす - 飲食店向け顧客管理システムの選び方
・現場で入力しやすいか
・POSレジや注文システムと連携できるか
・個人情報を適切に扱えるか - Squareで飲食店の顧客管理を始めよう!
・無料で使えるSquare 顧客管理
・Square POSレジで会計データと連携
・Square ロイヤルティでリピート促進 - まとめ
- よくある質問
・飲食店の顧客管理は無料で始められますか?
・飲食店の顧客管理をエクセルで行う場合の注意点は?
飲食店の顧客管理とは

飲食店の顧客管理とは、基本情報や来店履歴を整理し、接客や販促に生かす取り組みです。お客さまの好みや来店傾向、記念日や会計額を把握できれば、「Aさんは食後にコーヒーを頼むことが多いから、食後のデザートもおすすめしてみよう」といった、お客さまの好みに寄り添った接客が可能になります。
飲食店で顧客管理が重要な理由
飲食店には、予約や注文、会計など複数の顧客接点があります。情報の管理やスタッフ間の適切な共有ができていないと、常連客への対応がスタッフの記憶頼りになってしまうこともあります。
特に最近は、人件費削減のためにモバイルオーダーやセルフレジなどを導入する店舗も増えています。株式会社リクルートの調査1では、外食時に自分のスマートフォンで注文するセルフオーダーの利用経験率は67.5%に上りました。自動化はお客さまにとっても便利で、業務効率化にも役立ちますが、スタッフがお客さまと直接会話するチャンスが減ってしまうこともあります。その分、注文履歴や来店状況をデータで把握し、次回の接客や情報発信に生かす顧客管理がより重要になるのです。
顧客管理で整理したい情報
飲食店の顧客管理でおさえておきたい情報を整理してみましょう。
| 情報の種類 | 例 | 活用方法 |
|---|---|---|
| 基本情報 | 氏名、電話番号、メールアドレス | 予約確認や忘れ物連絡に使う |
| 来店履歴 | 来店日、人数、利用金額 | 再来店時の接客に使う |
| 注文傾向 | よく注文する料理、苦手な食材、アレルギー | おすすめ提案の参考にする |
| 対応履歴 | 問い合わせ、接客メモ | 対応漏れや重複を防ぐ |
| その他 | 誕生日・記念日など | コースメニューなどの提案に生かす |
連絡先や誕生日、アレルギー情報などは個人情報にあたりますので、利用目的を明確にしたうえで、必要な範囲だけ情報を集めるようにしましょう。「どのスタッフが情報を閲覧できるか」といったルールを決めておくと安心です。ちなみに顧客管理システムの多くは、スタッフごとの権限設定ができる機能が備わっています。
飲食店の顧客管理方法:エクセルや顧客管理システムの違い

顧客管理の方法には、エクセルや紙の台帳を用いたものから、無料・有料の顧客管理システムなどがあります。それぞれ、一緒にまとめて管理できる情報に違いがあるため、自店に合う方法を選びましょう。
| 方法 | 向いている店舗 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 紙台帳 | 顧客数が少ない個人店 | 低コスト | 手作業が増える、必要な情報を探しにくい |
| エクセル | 顧客数が少ない個人店 | 項目を自由に作れる | 手入力が増え、漏れや共有ミスが起こりやすい |
| 無料アプリなど | 開業直後の小規模店 | スマートフォンなどで確認できる | 件数や権限に制限がある場合も |
| 顧客管理システム | 予約や注文が多い店舗 | 来店・会計データと連携しやすい | 高度な機能の利用には有料プランが必要なことも |
紙の台帳は低コストで始められますが、顧客数が増えると必要な情報を探す手間がかかり、紛失にも注意が必要です。
エクセルは項目を自由に設定でき、顧客数が少ない店舗では費用を抑えて始められます。ただし、手入力による更新漏れが起こりやすく、複数人で使うと最新版が分からなくなることがあります。予約や注文が増えたら、アプリやPOS連携型システムへの移行を検討しましょう。
無料アプリはスマートフォンから検索しやすい一方、登録件数やスタッフ権限に制限がある場合があります。POSレジや予約システムと連携できないと、注文履歴や会計情報を手入力する必要があります。無料かどうかだけでなく、日々の運用にかかる手間も確認しましょう。
顧客管理システムは、来店履歴や注文傾向をまとめられます。POSレジや予約と連携できれば、各データを顧客情報にひもづけられるため、手入力の負担を抑えながら接客や販促に活用できます。複数店舗やスタッフ数の多い店舗では、情報をシステム上で共有し、閲覧・編集できる人を管理できることも重要です。
株式会社リクルートの調査2では、顧客管理システムを導入している飲食店の41.0%が、満足している理由として「顧客満足度が向上しているから」と回答しました。「経営数値が可視化されることで意思決定のスピードが速まったから」は27.9%、「作業ミスなどのヒューマンエラーが減ったから」は26.2%でした。顧客管理システムの導入は、お客さまへのサービスと店舗運営の双方を改善することにつながります。
顧客管理データを飲食店の売り上げにつなげる方法
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「顧客情報を集めているものの、どうやって接客や販促に使えばいいのかわからない……」と悩んでいる店舗オーナーもいるかもしれません。ここでは、再来店や客単価の向上につなげるための施策を紹介します。
常連客に合わせた接客に生かす
来店履歴や接客メモを確認できれば、担当スタッフが変わっても、お客さま一人ひとりに合わせた対応がしやすくなります。前回注文した料理や来店人数、よく利用する時間帯などを共有しておけば、初めて接客するスタッフでも、過去の利用状況を踏まえた案内ができます。
たとえば、よく注文する料理を自然におすすめしたり、苦手な食材やアレルギー情報を事前に確認したりすることで、お客さまに安心して食事を楽しんでもらえます。誕生日や記念日の利用履歴がある場合は、特別メニューやデザートを案内するなど、状況に合った提案にもつなげられるでしょう。こうした情報をスタッフ個人の記憶だけに頼らず、店舗全体で共有することで接客の質が安定し、「自分のことを覚えてくれている」と感じてもらいやすくなります。
クーポンやロイヤルティ施策に生かす
来店回数や購入金額に応じた特典は、再来店のきっかけになります。誕生日月のクーポンや、ランチ利用者へのディナー案内など、顧客データを元に施策を考えれば、顧客ロイヤルティ(お店への愛着や信頼)を高めることにつながります。ポイント制度や「◯回の来店でドリンク無料」などの特典をシステムで管理することで、付与漏れなどのミスを防げるほか、ロイヤルティ施策の効果も確認しやすくなります。
飲食店向け顧客管理システムの選び方

顧客管理システムと一口に言っても、機能がたくさんありすぎてわかりづらいかもしれません。飲食店にとって便利な機能にはどんなものがあるか見てみましょう。高度な機能を利用するには有料プランへの加入が必要な場合もあるため、費用対効果を考えて選びましょう。
現場で入力しやすいか
来店日や人数、注文メニューや会計額など、使い道が明確な情報に絞って管理できるかどうかを確認しましょう。スマートフォンやタブレットから確認できるかどうかも利便性に影響します。
POSレジや注文システムと連携できるか
会計データと顧客情報を結びつけて管理できることは、大きな利点です。前回の注文内容や来店人数、来店頻度のほか、誕生日などの記念日利用を店舗で記録しておけば、次回の接客や販促に活用できます。
予約システムを導入している場合も、顧客情報と連携できるか確認しましょう。二重入力が必要な仕組みは、現場の負担を増やします。
個人情報を適切に扱えるか
顧客管理では、氏名や連絡先などの個人情報を扱います。紙の台帳やエクセルの管理だと、紛失やデータ漏洩のリスクがあります。個人情報保護委員会は、事業者に次の対応を求めています。
「利用目的をできる限り具体的に特定しなければならない」
— 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」3
たとえば飲食店で顧客情報を管理する際は、予約連絡や販促などの利用目的をお客さまにお知らせした上で情報を収集し、その範囲内で情報を使うことが求められます。情報漏えいを防ぐための安全管理対策も必要です。
飲食店向けの顧客管理システムなら、スタッフごとに閲覧・編集権限を設定できる機能が備わっている場合が多いです。スタッフの退職時にはアクセスを停止する、「タイミー」などの臨時アルバイトスタッフにはアクセス権限を与えないなどの運用が可能で、紙やエクセルを使う場合に比べて安心です。
Squareで飲食店の顧客管理を始めよう!

決済代行会社のSquareでは、顧客管理とPOSレジ、ロイヤルティなどを組み合わせ、会計から再来店施策までをつなげられます。
無料で使えるSquare 顧客管理
顧客管理機能は、Squareが提供する無料のPOSレジアプリに備わる機能の1つです。お客さまの氏名や連絡先、誕生日などのプロフィールに加え、購入履歴や接客メモを一つの顧客リストで管理できます。カスタムフィールドや顧客グループを使えば、店舗の運用に合わせて情報を整理することも可能です。
会計時にお客さまを顧客リストにひもづけると、初回来店日や最終来店日、購入した商品などが自動で記録されます。注文・会計データと、来店人数や記念日利用など店舗で残したメモを組み合わせれば、前回の注文内容や来店頻度を次回の接客に生かせます。フィルター機能で一定期間来店していないお客さまを抽出するなど、再来店施策の対象も整理できます。
Squareなら、情報管理も安心。顧客情報へのアクセス権限はスタッフごとに設定できるため、接客担当には閲覧のみ、店長には登録・編集を許可するなど、業務に必要な範囲で権限を分けることができます。
Square POSレジで会計データと連携

顧客管理機能が搭載されたSquare POSレジは、会計に加えて売上分析や在庫管理、スタッフ管理、顧客管理などを1つのアプリで行える無料のPOSレジです。商品と価格を登録しておけば、手入力による計算や集計の負担を減らし、日々の売り上げや販売状況を確認できます。
キャッシュレス決済と組み合わせると、クレジットカードや電子マネー、QRコードなどの決済情報がSquare POSレジに自動で記録されます。会計データと顧客情報を同じサービス内で管理できるため、前回の注文内容や利用金額、来店頻度などを顧客理解に生かせます。
さらに、飲食店の業務に特化したSquare 飲食業 POSレジもあります。店内利用やテイクアウト、オンライン注文をまとめて管理でき、プランに応じてテーブル管理やコース設定、キッチンディスプレイシステムなども利用できます。
Square ロイヤルティでリピート促進

リピーター施策に便利なのが、紙のポイントカードの代わりに使えるSquare ロイヤルティ機能です。紙のカードや専用アプリを使わず、来店回数や購入金額、購入商品などに応じた独自のポイントプログラムを作成できます。お客さまの会計時に電話番号を入力して登録すると、ポイントや特典の獲得時にSMSで自動通知されるシステムです。「ポイントカードを持ってくるのを忘れた」「スタンプを押し忘れた」といったトラブルやミスも防げます。
Square ロイヤルティはSquare POSレジと連動しており、同じ電話番号にひもづければ現金で支払ったお客さまにも特典を付与できます。管理画面では、プログラムの登録者数や付与した特典、利用者の来店数や購入額を確認できるため、登録済み・未登録のお客さまを比較したり、特典プログラムが再来店や売り上げにどのような影響を与えているかを把握したりといった活用ができます。
Square POSレジで店舗の効率をアップ
Square POSレジは、中小企業や個人事業主の業務効率化に役立つ無料アプリです。会計業務に加え、売上分析や在庫管理、スタッフ・顧客の情報管理など、高度な業務も1つのアプリ内で行えます。
まとめ
飲食店の顧客管理は、来店履歴や注文傾向を接客と販促に生かす取り組みです。エクセルや無料アプリでも始められますが、予約・注文・会計のデータを活用するなら、POSレジと連携できる顧客管理システムが便利です。Squareを使った会計データとの連携やロイヤルティ、モバイルオーダーなどを組み合わせれば、顧客理解から再来店促進までを進めやすくなります。
よくある質問

飲食店の顧客管理について、よくある質問に回答します。
飲食店の顧客管理は無料で始められますか?
エクセルや無料アプリで始められます。Square顧客管理も無料で利用でき、会計データと顧客情報をひもづけられます。
飲食店の顧客管理をエクセルで行う場合の注意点は?
手入力による更新漏れや共有ミス、個人情報の管理に注意が必要です。顧客数やスタッフ数が増えたら、システムへの移行も検討しましょう。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2026年8月6日時点の情報を参照しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。

