知っているようで知らないバリアフリー。飲食店でできる対応とは

高齢者や障害のある人にお店としてどうサポートしていいか迷ったことはありませんか。たとえ美味しい料理を提供できても、お客様が気持ちよく利用できるお店でないと、また来店してもらえないかもしれません。

今回は、飲食店でできるバリアフリー対応を紹介します。

目次



バリアフリーとは

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バリアフリーとは障害のある人や高齢者が生活するうえで、障壁になるものを除去しようとする考え方です。もともとは道路や建物内の段差などの物理的な障壁を除去する意味でしたが、現在は物理的な障壁だけでなく、制度的、心理的、文化・情報面での障壁など、社会的な障壁をすべて除去する意味で用いられています。

参考:バリアフリーってなに?(福岡県)
主な社会的障壁として、以下の4種類が挙げられます。

物理的な障壁

・店舗や公共施設の段差
・バスや電車の乗降口の段差
・通路や駅の改札口の狭さ
など

制度的な障壁

・障害の有無によって就職や資格取得の機会の制限
・幼児連れのお客様の入店拒否
・盲導犬や介助犬連れのお客様の入店拒否(※)
など

※2003年10月から身体障碍者補助犬法により盲導犬などの同伴を断れなくなりました。

参考:体に障害のある人の目や耳や手足となって働く「身体障害者補助犬」への理解を深めましょう(2021年5月21日、政府広報)

心理的な障壁

・高齢者や障害のある人に対する偏見・無関心
・バリアフリーに対する認識や知識の不足
・点字ブロックの上の放置自転車や車いす用駐車スペースへの迷惑駐車
など

文化・情報面での障壁

・テレビや新聞信号、地図などの必要な情報、欲している情報を得られない
・文化活動の機会が平等に得られない
など

参考:バリアフリーって何?(宇都宮市)

バリアフリーとユニバーサルデザインの違い

バリアフリーと似た言葉で、「ユニバーサルデザイン」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。

バリアフリーが障害のある人や高齢者といった特定の人たちへの障壁の除去を意味することに対し、ユニバーサルデザインは国籍や性別、年齢、障害の有無など関係なく、すべての人が対象です。すべての人ができるだけ使いやすく便利なものや空間を作り、広めることがユニバーサルデザインです。

バリアフリーを一歩進めた考えがユニバーサルデザインです。

参考:バリアフリーとユニバーサルデザイン(総務省)

飲食店でのバリアフリー対応をするメリット

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飲食店におけるバリアフリー化のメリットとして、3点紹介します。

・お店の印象と信頼度アップ
・集客力向上による売上アップ
・お客様のお店離れ防止

国や地方自治体が推進するバリアフリー化。バリアフリー対応にすることで、高齢者や障害のあるお客様も、分け隔てなく対応できるお店というポジティブな印象を与えられるでしょう。

また、今まで来店したくてもできなかったお客様と、その家族が来店できるようになります。そのため、新規顧客の獲得にもつながり、売り上げ拡大も見込めます。

加えて、バリアフリー対応することで、リピーター客のお店離れを防ぎやすくなるでしょう。病気やケガで体が思うように動かせないとき、お気に入りのお店がバリアフリー対応をしていたら、安心して来店できます。

バリアフリーの例

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飲食店でできるバリアフリーの例を紹介します。

出入口

高齢者や車いすを利用する人のために、段差はなくしましょう。出入口までの道にある砂利や踏み石は、転倒する原因にもなってしまいます。ドアは前後開閉よりも自動ドアやスライド式の引き戸がオススメです。

工事が難しい場合は、入り口付近には何も置かないなど、高齢者や障害のあるお客様が安心して通行できるようにしましょう。

また、入り口に「ほじょ犬マーク」を貼っておくことで、補助犬を連れたお客様が安心して来店できます。

店内通路

店内にある小さな段差も、高齢者や障害のあるお客様にとっては大きな障壁です。スロープや手すりをつけることで解消しましょう。スロープと床の色を変えると認識しやすく、躓きの防止につながります。

椅子やテーブル

車いすの人や幼児を連れたお客様が来店して困るのが席です。固定式の椅子にしてしまうと、利用できないこともあります。椅子は移動できるようなものを選び、車いすに乗った状態で膝や車いすの前輪がぶつからないテーブルも用意しましょう。また、幼児連れのお客様には子ども用の椅子を用意しておくことで、安心して利用してもらえます。

メニュー表とオーダー

口頭による注文が困難であったり、メニュー表に書かれているものが分からなかったり、スタッフを呼ぶのが難しかったりするお客様もいます。メニュー表を写真付きで指さし注文をしやすいものにしたり店員呼び出しボタンを設置したりするなどの工夫が必要です。また、お客様が自身のスマートフォンや、テーブルに設置されたタブレットから商品の注文・決済を行うモバイルオーダーを導入することで、困難を抱えるお客様のオーダーをスムーズに受け付けることができるようになるかもしれません。

トイレ

トイレは可能な限り広いスペースを確保し、扉は車いすに乗ったままトイレに入れる幅にしましょう。トイレまでの案内はトイレマークを大きく掲示し、注文や受付の際にトイレの場所をお伝えすると分かりやすいです。

テーブル会計

スタッフがお客様のテーブルで会計をすることができれば、お客様はわざわざレジに足を運ぶ必要はありません。バリアフリーの対応を考えるのであれば、持ち運びが可能な決済端末機などの導入を検討してもいいかもしれません。決済端末機の中には飲食店に便利な機能を搭載しているものもあります。

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たとえば、決済代行会社のSquareが提供している決済端末のSquare ターミナルは、飲食店専用のPOSレジであるSquare レストランPOSレジと連携することができます。1台でオーダー管理からテーブル会計まで行うことができるので、業務の効率化にもつながります。

どんなお客様も楽しく食事ができるように、始められることからバリアフリーに取り組んでみてはいかがでしょうか。

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執筆は2018年7月10日時点の情報を参照しています。2023年2月15日に記事の一部情報を更新しました。現時点では、タクシー・ハイヤー等での電子マネー決済のご利用はできません。ご了承ください。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。 Photography provided by, Unsplash