さまざまな業種で導入が進む、ハンディターミナル。物流業界や製造業界だけではなく、小規模な小売店や飲食店でも導入が進んでいます。
業務の効率化、従業員の負担軽減、サービスの質向上など、さまざまなメリットが期待できるハンディターミナルの導入。この記事では、小売店や飲食店を経営する事業者に向けて、ハンディターミナルの仕組みや導入するメリットについて解説します。
📝この記事のポイント
- ハンディターミナルは、バーコード読み取りや情報入力ができる携帯型端末
- 飲食店・小売店などで業務効率化やミス削減に貢献
- 従業員の業務負担が軽減され、顧客対応スピードとサービス品質が向上
- データが自動で蓄積され、売上分析や経営判断にも活用可能
- Square ハンディなら注文受付・会計・在庫管理を1台で完結
目次
- ハンディターミナルとは
- ハンディターミナルの用途
・小売業での用途
・飲食店での用途 - ハンディターミナルを導入するメリット
・迅速な商品提供
・オーダーミスの防止
・従業員の負担軽減
・バックヤード作業の効率化
・売上管理作業の効率化
・会計が迅速
・経営戦略を可視化 - 失敗しないハンディターミナルの選び方
・読み取り機能と読み取り速度
・ディスプレイの大きさや見やすさ
・使いやすさ
・壊れにくさ
・通信手段とバッテリー
・拡張性やカスタマイズ性
・サポート体制 - ハンディターミナルを導入するならSquare
- まとめ
ハンディターミナルとは
ハンディターミナルとは、バーコードの読み取りや商品情報の入力・管理ができる、手のひらサイズの端末のことです。飲食店や小売店、物流業などでよく使われており、レジの代わりに使ったり、在庫管理をしたりと、現場の業務をスムーズにするための便利なツールです。
ハンディターミナルの用途
ハンディターミナルは、バーコードを読み込む機能や、直接情報を入力する操作ボタン、タッチパネルなどが整備されていて、さまざまな用途で使われています。形状も、用途によって変わります。ここでは、業種別のハンディターミナルの用途について解説します。
小売業での用途
小売業では、バーコードの読み取りやデータ入力を通して、在庫の入出荷管理や検品、棚卸しといったプロセスで使われています。倉庫にある商品を人の手でカウントし帳簿で管理するよりも、ハンディターミナルを使えば一気に業務効率化され、ミスの防止にもなります。

販売時にも、ハンディターミナルで商品情報を読み取ることで、リアルタイムで商品の売上情報を把握できます。データが集まることで、売れ筋商品も分かり、実績に合わせた発注対応が可能になります。また、閉店後に販売数を集計して手書きで日報を作るという業務が必要なくなり、その分を売り場の改善や新商品の開発に充てられます。
飲食店での用途
飲食店では、主に注文管理としてハンディターミナルが活躍します。オーダーエントリーシステムという名称が使われることもあります。

ハンディターミナルでは、伝票に注文を書き込む代わりに、あらかじめ登録されているメニューを選びます。入力した情報はリアルタイムでキッチンプリンターやキッチンディスプレイに共有されるので、特に忙しい時間帯や店舗ではキッチンに注文を伝えに行くという作業がなくなるだけで、オペレーションの効率が大きく改善されるでしょう。
手書きの伝票よりも細かい情報を正確に伝えられるのも、顧客満足度向上につながる点です。
ハンディターミナルを導入するメリット
ここでは飲食業と小売業に特化して、ハンディターミナルを導入することで得られるメリットを見ていきます。
迅速な商品提供
小売店の場合、サイズ違いの商品などを探しているお客さまに対して、ハンディターミナルで入力した情報をもとにすぐに回答することができます。また、多店舗展開をしている店舗であれば、本部に情報が集約されているため、もしそのお店に在庫がなくても、他の店舗の在庫状況を合わせて確かめることができます。
飲食店の場合は、フロアにいる従業員がキッチンに伝票を渡しに行かずとも注文を受けられるので、その分お客さまに早く料理を提供できます。
オーダーミスの防止
飲食店の場合、特に注意したいのがオーダーミスです。聞き違えや書き間違え、注文時の確認不足により、注文と違う料理を提供してしまうと、お客さまに不快な思いをさせてしまいます。場合によってはいちから作り直すことになり、食材のロスにもなってしまいます。
ハンディターミナルでは、事前にメニューを登録するという負担はありますが、一旦登録してしまえば従業員は表示された項目から選択するだけなので、ミスの発生を防げます。
従業員の負担軽減
人手不足に悩む事業者は少なくありません。従業員一人ひとりの負担をいかに減らし、業務を効率的に回していくかはどの業種にとっても喫緊の課題です。ハンディターミナルの導入により、手書きの削減や情報への迅速なアクセスは現場で働く従業員の負担軽減につながります。
バックヤード作業の効率化
特に小売店において、重要だけど手間のかかる作業に棚卸しがあります。たとえば、2人一組で帳簿と突き合わせながら実施していた棚卸作業も、ハンディターミナルを使えば1人で進められるようになるでしょう。ハンディターミナルに数量を入力したり、バーコード情報を読み取ったりするだけで、自動で在庫管理のデータベースにデータが送信されるので、倉庫で行う作業を最小限にできます。
また、店頭とバックヤードで同時に作業することができ、常に情報を最新に保てます。
売上管理作業の効率化
ハンディターミナルによるデータの取り込みで売上データがリアルタイムで蓄積されるので、日々の日報や月報の作成時間を削減できます。店舗が複数あっても本部で手による集計を行う必要がなく、その分の時間を他の活動に充てることができます。
会計が迅速
ハンディターミナルは、会計の迅速化にも貢献します。生鮮食品など、一部バーコードが付与できないものもありますが、小売店で扱う商品では多くのものがハンディターミナルを使って会計ができます。手入力と比べてミスも起こりにくいでしょう。
飲食店でも、伝票に書いてある注文内容を確認しながらの会計だと時間がかかったり、入力ミスが発生することが懸念されます。ハンディターミナルでは自動的に注文内容がPOSレジに伝達されるので、会計スピードを上げられます。
経営戦略を可視化
ハンディターミナルを通して商品情報や注文情報、購入情報を管理することで、あらゆる情報をリアルタイムで把握することができます。
経営者自身で集計することなく、
・売れ筋の商品、死に筋の商品
・曜日ごとの人気メニュー
・平均単価
などの情報が見えてきます。
実際の数字に基づいて経営戦略を練ることができるので、機会損失を減らし、売り上げの拡大に向けて思い切った舵取りを行うという選択もできるでしょう。

失敗しないハンディターミナルの選び方
飲食店や小売店でハンディターミナルを導入する際、比較したいポイントを解説します。
読み取り機能と読み取り速度
小売業など、バーコード読み取り機能を活用したい場合は、自社が扱う商品で使われているバーコードに対応しているかどうかをチェックしましょう。一次元バーコード、二次元バーコード、RFIDタグだけでなく、中には金属に刻印されたバーコードを読み取る機能や英数字を認識する機能が搭載されたハンディターミナルもあります。
また、多数の商品を扱う場合には読み取り速度も確認したいところです。
ディスプレイの大きさや見やすさ
ハンディターミナルによって、ディスプレイ部分の大きさもまちまちです。作業する場所や作業の内容によって、見る際にストレスがないかを確認しましょう。屋内では問題なく見えていても、屋外の日差しの下や薄暗い場所では表示が見えにくいケースが想定されます。使う環境に合わせて見え方が調整できるものが望ましいです。
使いやすさ
ハンディターミナルは、従業員が長時間使うものです。手に馴染む大きさか、重すぎないかなど使いやすさの面からも検討しましょう。手袋をして作業する場合は操作に制限が出ることが想定されるので、実際に使う際の格好で操作してみることをおすすめします。
壊れにくさ
機器を長く使うためにも、故障しにくいものを選びたいものです。耐久性や衝撃への強さ、飲食店で使う場合は、万一の水ぬれに備えて防水性の有無をチェックしておきましょう。
通信手段とバッテリー
ハンディターミナルは、無線タイプのものと有線タイプのものがあります。飲食店であればお客さまの注文を聞く際に使うので、無線タイプが理想的です。小売店であれば、在庫管理での利用が主になると想定されるので、有線タイプでも問題なく使えるかもしれません。また、無線タイプはバッテリーの持続時間も確認しておきましょう。一日に何度も作業を中止して充電するとなると、作業効率が悪くなります。
拡張性やカスタマイズ性
最小限の機能が搭載されたシンプルなタイプか、それとも店舗の状況に合わせて柔軟にカスタマイズできるタイプか、どちらが自店舗に合うかは導入前に見極めておきたいところです。
なかには、ネットショップと在庫情報や売上情報を一元管理できたり、POSシステムと連動できたりと拡張性の高いハンディターミナルサービスもあります。現在利用しているサービスがあれば、それらと相性の良いツールを探すことで、一層の業務効率化が図れるかもしれません。
サポート体制
もし故障したらどうなるか、バッテリーが消耗したらどうするか、増設する場合もスムーズに対応できるか、トラブルの際にいつでも相談できるかなど、導入後のサポート体制に関しても確認しておきましょう。
ハンディターミナルを導入するならSquare
ハンディターミナルの導入を検討している飲食店や小売店におすすめなのが、Square ハンディ。ポケットに収まるサイズで水滴にも強く、1台で注文受付から、お会計や在庫管理まであらゆる場面に活用できる万能な端末です。

Square ハンディの特徴
- 315gの軽量端末で、IP54ランクの防水・防塵性能
- バーコードスキャナーとカメラを内蔵
- クレジットカード、電子マネー、QRコード決済に対応
- Square POSレジを搭載
手のひらの上で作業が完結
コンパクトで持ち歩きしやすい、全面タッチパネル付きの軽量端末。お客さまとのやり取りから、バーコードスキャナーによる在庫管理まで、一連の業務がSquare ハンディだけで完結します。
まとめ
ハンディターミナルは、業務効率化や売上アップにつながる重要な役割を果たします。現在、ハンディターミナルを導入していない店舗は検討してみてはいかがでしょうか。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2022年2月22日時点の情報を参照しています。2025年7月23日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。

