キャッシュレス決済と在庫管理を一つのサービスで実現

風と波を読みながら、海面を進むセーリング。沖に出る気持ちよさを覚えたセーラーたちの練習場所の一つに、日本のヨット発祥の地といわれる神奈川県の葉山がある。

この地で2011年からセーリング好きのニーズに応えてきたのが、ヨットウェアとボートの輸入販売を行う「SAILFAST」だ。店頭とオンラインショップに並ぶのは、セーリングに必要なテクニカルギアやセーリング向けのロープ、セーリング・ディンギーなど。ボートの購入やレンタル、アフターサービスにも対応している。「セーラーはここに来れば、なんでも揃う」そういっても決して大袈裟ではなさそうだ。

抱える商品数は、2500以上。膨大な数の在庫を管理するうえでSAILFASTが選んだのは、Squareの小売店専用POSレジ(Square リテールPOSレジ)だ。レジ機能や在庫管理機能にはこのPOSレジを、キャッシュレス決済にはSquare リーダーで対応している。数あるPOSレジの中からSquare リテールPOSレジを選んだ理由とは。SAILFASTの日置賢人さんに話を伺った。

業種 小売
業態 セーリングウェア、ヨットボートの総輸入代理店
利用しているサービス Square リテールPOSレジSquare 請求書Square リーダー
導入を検討した理由 - キャッシュレス決済機能と在庫管理機能が使えるサービスを探していたため
Squareが役に立っている点 - 在庫管理にかける時間が以前と比べて30%ほど短縮した
- 個人のお客様に簡単に請求書が送れる
- イベントの出店時に決済端末を持ち運べる

Squareを2013年から利用しているSAILFAST。これまではSquare リーダーと無料で使えるSquare POSレジを利用してきたものの、2021年に小売店専用の有料POSレジ(Square リテールPOSレジ)が新たに誕生したことを見て、乗り換えを決めた。一番最初に気づいた点は、UIだった。

「UIが使いやすくなったのが一番だと感じました。パネルが色別で区切られていて、そこが直感的に使いやすくなりました」

jp-blog-sailfast00

▲Square リテールPOSのイメージ

SAILFASTでは膨大な商品数を抱えている。だからこそPOSレジの操作は簡単か、いかに在庫管理業務を効率化できるかなどは重要な点だ。

それを踏まえて次に日置さんが気に入った点として、バーコードの読み取り機能がある。Square リテールPOSレジを利用すれば、バーコードスキャナーなどを購入しなくてもアプリを立ち上げるだけでタブレットのカメラがバーコードスキャナーに切り替わる。入荷作業を行う際には商品のバーコードを読み込めば商品登録のオプションがポップアップ表示されて、そのまま商品登録が行える。登録済みの商品であれば、在庫数は自動で追加されていく。

入荷作業を行うときは届いた商品のバーコードをひたすら読み込み、最後に入荷リストと照らし合わせて数を確認すれば終了だ。作業について聞いてみると「だいぶ楽になりましたね」と日置さん。以前の業務時間と比べると、「体感3割減ですね」と教えてくれた。

大量の在庫を管理するうえでもう一つ役に立っているのは、在庫データをCSVファイルとしてエクスポートできる点だ。SAILFASTでは輸入販売という特性上、外貨や関税の影響を受けて商品を値上げすることも少なくないそう。

複数の商品価格をまとめて変えたいときはエクスポートしたCSVファイル上で内容を書き換えて、再度Squareのアカウントにインポートしていると説明する日置さん。これで内容をまとめて更新できる。Squareのアカウント内からも価格の調整はできるものの、一つひとつ変えていくと時間もかかる。CSVファイルを活用することで、日置さんは効率化を図っている。「データの連携についてはなかなか使いやすいなと思っています」

jp-blog-sailfast01

無料ですぐに利用可能なPOSレジならSquare

商品在庫や顧客管理から、店舗別売上集計、オンライン販売機能まで。小売店舗に必要な機能を満載したPOSレジシステムが、無料で利用可能です。

個人からの注文にはSquare 請求書で対応

SAILFASTでは実店舗に加えて、遠方に住むセーラーにも商品を届けられるようオンラインショップも運営している。ところがたまに注文を希望するお客様から直接メールなどで連絡が来ることもあるそう。このようなときはオンラインでクレジットカード決済を受け付けられるSquare 請求書で対応しているという日置さん。「リンクを送っちゃえばもうそれで済むので。あれはすごく便利です」

Square 請求書はメールで送ることもできるが、請求書のリンクを共有することもできる。SAILFASTで活用しているのはこの手段だ。お客様はリンクをクリックすればクレジットカード決済画面に飛べるので、迷いがない。特に海外からのお客様だとこの方法が楽だという。

「海外発送はあんまりしていないんですけど。オリンピックの時期は海外の人が商品の購入を希望することもありました。そういうときのお金のやりとりは、外貨だと面倒なのでカードで済ませちゃいます」

jp-blog-sailfast02

▲Square 請求書の共有リンクをクリックすると開く、クレジットカード決済画面のイメージ

SAILFASTではこのように小売店専用のPOSレジ、オンライン上で送れる請求書キャッシュレス決済端末と、在庫管理と決済の場面でSquareを活用してきた。利用をはじめてからは早くも8年が経つが(※2021年時点)、その間ほかのサービスへの乗り換えを検討したこともあったと打ち明けてくれた日置さん。それでも最終的に乗り移ることなく、Squareを使い続けようと思った理由はどこにあるのだろう。

「クレジットカード決済が受け付けられて在庫管理がちゃんとできるというと、Squareさんが一番使いやすいのかなと思います」

必要な機能が複数揃っていることは「今後も使っていこう」と思ううえで大きなポイントだったよう。さらに年に3回ほどイベントに出店するSAILFASTにとって、決済端末をどこにでも持ち運べるのはうれしい点だという。おかげで実店舗でもイベントでも、同じシステムでキャッシュレス決済が受け付けられている。

「店のシステムをそのまま持っていけるのはすごくありがたいですね」

jp-blog-sailfast03

▲Square リーダーの使用例。コンパクトで無線、持ち運びも楽ちん

長くて一週間出店するというイベントは営業時間が1日8時間ほどにわたるものがほとんどで、Square リーダーについては充電が切れないよう電源を確保することが多いという。イベントが終わったら、Squareのアカウントで売上レポートをチェック。「その日の全体の売り上げと、何が売れたかは見ています」

jp-blog-sailfast04

ヨット界に寄与したい

SAILFASTの代表を務めるのは、高校時代にセーリングの世界に足を踏み入れ、後に世界選手権への出場を果たした後藤浩紀さんだ。後藤さんはSAILFASTの代表を務める傍ら、モス級ヨットの国内統括団体、日本モスクラス協会の代表も務めており、最近では東京2020セーリングの公式解説員として迫力ある戦いを盛り上げた。

一選手として肌で感じてきたニーズをもとに、革命的なボートといわれヨット界を席巻したVSR(ヴイ・エス・アール、コーチボート)と、オーストラリア発のセーリングウェアZhik(ザイク)の輸入販売をはじめたのが、後藤さん率いるSAILFASTなのだ。

jp-blog-sailfast05

▲SAILFASTで販売とレンタルをしているボート、VSR

今回お話を聞いた日置さんも中学時代からセーリングにのめり込み、趣味が高じてSAILFASTに入社したという。そんな日置さんに同社のこれまでを振り返ってもらいながら、今後について語ってもらった。

「VSRとZhikについて、当時は全く日本市場に入っていませんでした。それがここ10年でシェア率がかなり高くなり、『セーリングギアといえばこれ』『ゴムボートとしてVSRは間違いない』というところまできました。今後もできるだけ先をいけるよう、世界の最先端を提供できればうれしいです。サービスももちろんですが、若手の教育やサポートもしていきたいですね。そうやって今後もやっていければと会社の従業員はみんな思っていると思います(笑)」

jp-blog-sailfast06

「クレジットカード決済が受け付けられて在庫管理がちゃんとできるというと、Squareさんが一番使いやすいのかなと思います」ー 有限会社SAILFAST 日置賢人さま

SAILFASTがSquareで実現したこと

在庫管理が効率化できた

SAILFASTでは実店舗に限らずオンラインショップの在庫もまとめてSquareで管理しています。商品数は、2500。Square リテールPOSレジを使い始めてからはバーコードの読み取り機能のおかげで、入荷作業にかかる時間を短縮できました。

複数商品の価格をまとめて変更できる

SAILFASTでは、複数の商品価格を変更したいとき、SquareのアカウントからエクスポートできるCSVファイルを活用しています。日置さんは価格変更をCSVファイル上で行った後に、Squareに再度インポートして内容が一気に書き換えているといいます。アカウント内から一つひとつ商品の内容を編集するのと比べて、効率的に価格変更を反映することができているそうです。

イベントでもキャッシュレスに対応できる

SAILFASTでは年に3回ほどイベントに出店することがあるそうです。実店舗で利用している小型で無線のSquare リーダーは簡単に持ち運べるので、実店舗からそのままイベント会場に持ち出し、利用することができています。SAILFASTでウェアを一式揃えるとなると10万円ほどになることもあり、現金での支払いを希望するお客様はほとんどいないそうです。

個人の注文にも簡単に対応できた

SAILFASTでは、時折お客様からメールなどで直接注文を受けることがあります。このようなときに利用しているのが、オンライン上でクレジットカード決済を受け付けられるSquare 請求書。発行した請求書のリンクを共有すれば、お客様はリンクをクリックするだけでクレジットカード決済画面にアクセスすることができます。発行する従業員にとっても、お客様にとっても楽だと感じているそうです。

無料ですぐに利用可能なPOSレジならSquare

商品在庫や顧客管理から、店舗別売上集計、オンライン販売機能まで。小売店舗に必要な機能を満載したPOSレジシステムが、無料で利用可能です。

Squareでは、在庫管理機能に加えて、キャッシュレス決済端末やオンラインショップ作成機能など、小売店の業務に役立つサービスや機能を多く提供しています。

この事例に登場したSquareのサービスは:


Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。