飲食店なら知っておきたい、飲酒運転を防止する方法

※本記事の内容は一般的な情報提供のみを目的にして作成されています。法務、税務、会計等に関する専門的な助言が必要な場合には、必ず適切な専門家にご相談ください。

飲酒運転による交通事故は、現在も後を絶ちません。2007年には飲酒運転の厳罰化、2009年には行政処分の強化が行われ、飲酒運転をした本人だけでなく、車両を提供した人、酒類を提供した人、同乗した人にも厳しい罰則が設けられています。

さらに、2024年11月1日施行の改正道路交通法により、自転車の酒気帯び運転や、自転車を運転するおそれがある人への酒類提供などにも新たに罰則が整備されました。飲酒運転は自動車だけの問題ではなく、飲食店にとっても注意すべきリスクになっています。

本記事では、飲酒運転の現状や罰則、飲食店側に問われる責任、飲酒運転防止のためにできる対策を解説します。

📝この記事のポイント

  • 飲酒運転は現在も重大事故につながる危険性が高く、死亡事故率は飲酒なしの場合より大幅に高い
  • 酒類を提供した飲食店も、運転者が飲酒運転をした場合には罰則の対象になる可能性がある
  • 2024年11月からは、自転車の酒気帯び運転や酒類提供・同乗なども罰則対象に
  • 飲食店では、来店時の声かけやハンドルキーパー運動、代行・タクシー案内などの対策が重要
  • Square POSレジの飲食店向けモードなら、テーブルごとのオーダー状況や会計を素早く把握でき、飲酒運転防止につながる声かけにも役立てられる

目次



飲酒運転の現状

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警察庁によると、飲酒運転による交通事故は、2007年の飲酒運転厳罰化や2009年の行政処分強化などにより長期的には減少傾向にあります。しかし、近年も飲酒運転による悲惨な交通事故は起きています。

飲酒運転による事故件数

警察庁が公表した「飲酒運転による交通事故の発生状況」によると、2025年に発生した飲酒運転による交通事故件数は2,283件でした。そのうち死亡事故件数は125件で、飲酒運転による事故が今も重大な社会問題であることが分かります1

道路交通法の改正や飲酒運転根絶を目指した社会的な関心の高まりにより、一時減少傾向にありましたが、2008年以降は減少傾向がゆるやかになっています。

飲酒運転の死亡事故率

注目すべきなのは、飲酒運転の死亡事故率は飲酒なしの場合に比べて約6.9倍であるというデータです。それだけ、飲酒運転は運転者自身や周囲の人の命を危険な状況に巻き込む可能性が高いということが分かります。

飲酒運転は、運転者本人だけでなく、同乗者や歩行者、他の車両の運転者を巻き込む危険な行為です。飲食店にとっても、来店客が飲酒後に運転しないよう対策を講じることが重要です。

飲酒が及ぼす運転への影響

飲酒運転をしてしまう人の中には、「ビール1杯くらいなら大丈夫」「時間が経ったから問題ない」と考える人もいます。前述の警察庁の資料によると、飲酒運転をした理由として「時間が経ったので大丈夫だと思った」「二日酔いで運転してしまった」などが実際に挙げられています。しかし、アルコールは少量でも脳の働きに影響を及ぼします。

少量の飲酒でも運転能力は低下する

500mlのビールを飲み、摂取したアルコールが体内で完全に分解されるまで約4時間もの時間がかかるといわれています。もちろん、アルコール分解には個人差があります。

警察庁は、飲酒時には安全運転に必要な情報処理能力、注意力、判断力などが低下すると説明しています。具体的には、以下のような影響が及ぶと考えられます。

  • 動体視力が落ちる
  • 視野が狭くなる
  • 判断力が低下する
  • ハンドルやブレーキ操作が遅れる
  • 速度超過や蛇行運転など危険な運転につながる

翌朝にアルコールが残ることもある

夜遅くまで飲酒した場合、翌朝になっても体内にアルコールが残っていることがあります。警察庁も、翌日に車を運転する予定がある場合は、飲酒時間や飲酒量を考慮することが重要だとしています1

飲食店では、閉店間際や深夜帯に来店したお客さまに対しても、帰宅方法や翌日の運転予定に注意を促すことが飲酒運転防止につながります。

飲酒運転が発覚した場合の飲食店側の責任や罰則

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お客さまの飲酒運転が発覚した場合、お客さまに酒類を提供した飲食店はどのような責任が問われ、罰則を受けることになるのでしょうか。

飲酒運転が発覚すると、運転者本人への事情聴取が行われ、酒類を摂取した場所や時間、一緒に摂取した人などの事実が明らかにされます。つまり、酒類を提供した飲食店が責任を問われる可能性があります。

道路交通法の第65条第3項2に定められている「何人も、第一項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがある者に対し、酒類を提供し、又は飲酒をすすめてはならない」が適用され、飲食店側は運転者に酒類を提供した責任を問われることになります。

運転者本人への罰則

飲酒運転をした運転者本人には、以下の罰則が科されます1

違反内容 罰則
酒酔い運転 5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金
酒気帯び運転 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

また、行政処分として、酒酔い運転では基礎点数35点で免許取消し、酒気帯び運転でも呼気中アルコール濃度に応じて免許停止または免許取消しの対象になります1

酒類を提供した人への罰則

飲酒運転をするおそれがある人に酒類を提供した人や、飲酒運転の車両に同乗した人も罰則の対象です。飲食店が、車を運転することを知りながらお客さまに酒類を提供した場合、以下の罰則を受ける可能性があります1

運転者の違反内容 酒類を提供した人・同乗した人への罰則
運転者が酒酔い運転をした場合 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
運転者が酒気帯び運転をした場合 2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金

飲食店側が受けるダメージは法的な罰則だけではありません。社会全体から飲酒運転に関わった飲食店として見られてしまいます。一度、メディアに報道されれば、飲食店へのマイナスイメージがつき、客足が遠のいてしまうおそれがあります。

一度下がった評判を取り戻すには長い時間がかかります、飲食店には大きな打撃といっても過言ではありません。

自転車の酒気帯び運転に関する罰則

2024年11月1日施行の改正道路交通法により、自転車の酒気帯び運転や、その幇助に対する罰則が新たに整備されました3

警察庁は、自転車は道路交通法上「軽車両」に位置付けられる「車のなかま」だと説明しています4。そのため、飲酒後に自転車に乗ることも飲酒運転にあたります。

違反内容 罰則
自転車の酒気帯び運転 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
**酒気帯び運転をするおそれがある人への自転車の提供 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金**
**酒気帯び運転をするおそれがある人への酒類提供・同乗 2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金**

飲食店では、自動車やバイクだけでなく、自転車で来店したお客さまにも注意が必要です。自転車で帰る予定の人には酒類を提供しない、飲酒した場合は自転車を押して帰る、タクシーや公共交通機関を利用するなどの案内を行いましょう。

飲酒運転防止のために飲食店が取るべき対策

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飲酒運転を防ぐには、来店時から退店時までの声かけや仕組みづくりが重要です。ここでは、運転者にお酒を提供しないために、飲食店でできる対策を紹介します。

ハンドルキーパー運動を推進する

ハンドルキーパーとは、グループで自動車を使って飲食店に行く場合に、お酒を飲まず、仲間を安全に自宅まで送り届ける人のことです。全日本交通安全協会は、2006年から警察や関係機関と協力して「ハンドルキーパー運動」を推進しています5

飲食店では、以下のような取り組みが考えられます。

  • ハンドルキーパーにソフトドリンクの割引や無料サービスを提供する
  • ハンドルキーパー用のリボン、バッジ、シールなどを用意する
  • 店内や座席に飲酒運転防止のポスターを掲示する
  • 予約時や来店時にハンドルキーパーの有無を確認する
  • スタッフ間でハンドルキーパーの情報を共有する

このように、「当店では、ハンドルキーパー運動を推奨している」とお客さまに伝わる工夫をする必要があります。

来店時に運転の有無や帰宅方法を確認する

来店時にできる対策として、お一人さま、グループのお客さま別に運転の有無や帰宅方法を確認することも大切です。「本日お車やバイク、自転車でお越しの方はいらっしゃいますか」といった声掛けをすることで、お客さま自身にも「飲酒運転はダメなんだ」と意識を高めてもらうことができます。

また、グループで来店したお客さまの場合、ハンドルキーパーが誰かを明確にし、ハンドルキーパーにはお酒をすすめないように注意を促すことも有効です。

酒類とソフトドリンクのグラスを分ける

従業員が通常業務をこなしながら、ハンドルキーパーが飲酒していないかを常に確認し続けるのは簡単ではありません。そこで、おすすめなのが酒類とソフトドリンクのグラスを分けて使用することです。グラスを分けることで、ハンドルキーパーが誤って酒類を飲んでいないか、スタッフが確認しやすくなります。ハンドルキーパー専用のグラスを用意する、ソフトドリンク専用コースターやストロー、マドラーを使うといった対策も有効です。

タクシーや運転代行、公共交通機関の利用を案内する

飲酒したお客さまが安全に帰宅できるよう、タクシーや運転代行、公共交通機関の情報を案内できる体制を整えておきましょう。

具体的には、以下のような準備が考えられます。

  • 近隣のタクシー会社の連絡先を用意する
  • 運転代行業者の連絡先を掲示する
  • 最寄り駅やバス停、終電・終バスの時刻を案内する
  • 代行やタクシーを呼ぶまで店内で待てる場所を用意する
  • 自転車で来店した人には、自転車を押して帰る、または翌日取りに来る選択肢を案内する

もしもお客さまが説得に応じない場合

飲食店側が声をかけても、お客さまが説得に応じず、飲酒運転をしようとする場合もあります。その場合は、110番または最寄りの警察署に通報しましょう。

飲酒運転は、運転者本人だけでなく、周囲の人や店舗にも責任が及ぶ可能性があります。飲酒運転を見過ごせば、重大事故につながるおそれがあるだけでなく、店舗側も酒類提供者として罰せられる可能性があります。

お客さまとのトラブルを避けたい気持ちがあっても、安全を優先することが大切です。従業員が判断に迷わないよう、あらかじめ店舗内で対応ルールを決めておきましょう。

飲酒運転防止につながる店舗運営にはSquare

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飲酒運転を防ぐには、来店時や退店時の声かけだけでなく、テーブルごとのオーダー状況や会計状況を把握し、状況に応じて丁寧に案内できる体制づくりが大切です。グループのお客さまにハンドルキーパーが誰かを確認したり、飲酒したお客さまに帰宅方法を案内したりするなど、きめ細やかな接客が飲酒運転防止につながります。

こうした店舗運営を支えるツールの1つが、注文管理や会計、売上管理など、飲食店の日々の業務を効率化できるアプリSquare POSレジです。Square POSレジには飲食店に特化したモードがあり、注文管理や会計を効率化しながら、店舗全体のオペレーションを整えやすくなります。直感的な操作でテーブルごとのオーダー状況を素早く確認できるため、どのテーブルでどのような注文が入っているかをスタッフ間で共有しながら、必要に応じてお客さまへの声かけや帰宅方法の案内を行えます。

また、決済端末を導入してキャッシュレス決済に対応すれば、会計もスピーディーに進められます。会計業務にかかる時間を短縮できれば、退店時に「お帰りはお車ではありませんか」「タクシーや運転代行をお呼びしましょうか」といった案内を丁寧に行う余裕が生まれます。

業務を効率化できれば、テーブルごとのハンドルキーパーの把握や口頭での確認など、重要な接客業務に時間を割きやすくなります。飲食店の安全な店舗運営を支える選択肢として、Squareのサービスの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

飲食店ならSquareにおまかせ

Square レストランPOSレジはテーブル管理、臨機応変なメニュー更新、キッチンとの円滑な連携など、オペレーションの効率化に貢献するPOSレジシステムです。バー、居酒屋、カフェ、高級レストランなど、各種飲食店のニーズを合わせた機能を備えています。

まとめ

飲食店は、飲酒運転をするおそれがある人に酒類を提供しない責任があります。特に2024年11月からは、自転車の酒気帯び運転や酒類提供・同乗などにも罰則が整備されており、自動車だけでなく自転車で来店したお客さまへの対応も重要になっています。

ハンドルキーパー運動の推進、来店時の声かけ、グラスの使い分け、タクシーや運転代行の案内など、飲食店でできる対策は複数あります。お客さまの安全と店舗の信頼を守るためにも、日頃から飲酒運転を防ぐ仕組みを整えておきましょう。


執筆は2019年4月9日時点の情報を参照しています。2026年5月25日に記事の一部を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。