「お客さまの声」を反映した商品やお客さまからの手書きのコメントは、スーパーマーケットなどの小売店でよく見かけます。最近ではネットショップでも、口コミやレビューがよく掲載されています。商品やサービスを選ぶ人にとって、実際に利用したお客さまの感想は重要な判断材料です。
ビジネスオーナーにとっても、お客さまの声は商品・サービスの改善点や、新しい需要を見つける手がかりになります。この記事では、お客さまの声を集める方法と載せ方、SNSを活用した企業広報の事例を紹介します。
📝この記事のポイント
- 実体験に基づくお客さまの声は購入時の重要な判断材料となる
- 商品説明だけでは伝わらない情報を補完し、ユーザーの不安や疑問を解消することも
- お客さまの声を集める際には目的と対象者を決め、質問やタイミングを設計することが重要
- ポジティブな声は人気や話題性を示し、購入意欲を高め、売り上げやコンバージョン率の向上につながる
- 不満や要望を分析することで、商品改良や新商品開発、サービス品質向上に役立つ
- Squareなら電子レシートからお客さまの声を収集でき、ウェブサイト作成機能で自社サイトにも掲載できる
目次
- お客さまの声が重要な理由
・商品の魅力が伝わりやすくなる
・購入前の不安を減らせる
・商品やサービスの改善に生かせる
・企業への信頼や共感を育てられる - お客さまの声を集めるためのステップ
・収集する目的と対象者を決める
・質問内容とタイミングを考える
・掲載許可と個人情報の扱いに注意する - お客さまの声の集め方
・接客中に聞く
・アンケートを送る
・SNSで意見を募る
・座談会・インタビューを行う - お客さまの声を生かした企業事例
・永谷園:再販希望の声を元に人気商品を復活
・味の素冷凍食品:冷凍餃子の「フライパンへの張りつき」を改善
・無印良品:お客さまと一緒に商品開発 - お客さまの声の効果的な載せ方
・具体的な利用場面を伝える
・好意的な意見だけに偏らせない
・社内で共有し改善につなげる - Squareでお客さまの声を集めよう
・電子レシートからフィードバックを受け取る
・ウェブサイトにお客さまの声を掲載する - まとめ
お客さまの声が重要な理由
商品やサービスを利用したお客さまの声は、なぜビジネスにとって重要なのでしょうか。
消費者庁の「令和7年度消費者意識基本調査」では、消費者が商品やサービスを買うときに以下のような情報を「とても信頼している」または「ある程度信頼している」と回答しています1。
📊商品・サービスに関する情報を「信頼している」と回答した割合(%)
| 順位 | 情報 | 割合(%) |
|---|---|---|
| 1 | 💬 一般人によるレビューやクチコミ | 40.9 |
| 2 | 🏢 商品・サービスの販売事業者自身が発信する情報 | 35.4 |
| 3 | 📱 有名人やインフルエンサーによる投稿やレビュー記事 | 20.3 |
お客さまのレビューや口コミを掲示することは、販売促進に役立つと言えるでしょう。広告のように企業側が伝える言葉とは異なり、利用者の体験を通して価値が語られる点に、消費者が信頼を置いていることがわかります。
お客さまの声を集めて公式サイトやSNSに公開することには、4つのメリットがあります。
商品の魅力が伝わりやすくなる
「この商品を使ったら料理が楽になった」「このサービスのおかげで仕事の能率が上がった」といったお客さまの声は、商品・サービスの魅力を分かりやすく伝えてくれます。お客さまの声は実際の買い物や商品利用の体験がベースになっており、客観性・中立性があることから他のお客さまにとって信頼できる判断基準となります。
Bazaarvoiceの「Shopper Experience Index」では、レビューに触れた顧客のコンバージョン率は144%向上し、購入客あたりの売り上げは162%増加し、平均注文金額は13%増加するという結果が出ています2。
購入前の不安を減らせる
ユーザー目線で見ると、買おうとしている商品が本当に自分のニーズや用途に合うか迷う時、お客さまの声は参考になる情報です。「子どもと一緒でも入りやすかった」「設定に迷わず使えた」など、具体的な感想があれば、同じ状況の人が利用をイメージしやすくなります。
特にネットショップや予約サイトでは、実物や店内を事前に確認できません。「画面で見た通りの色合いだった」「写真の雰囲気より高級感のある部屋だった」といったお客さまの声がユーザーの疑問解消につながり、お客さまが安心して購入や利用に踏み切れます。
商品やサービスの改善に生かせる
不満や要望は、現場だけでは気づきにくい課題を教えてくれます。「説明が分かりにくい」「受取場所が見つけにくい」といった声を分類すると、商品以外の導線や接客も見直せます。
改善後は、お客さまへ変更内容を知らせましょう。自分の声が反映されたと分かれば、意見を伝える価値を感じてもらいやすくなります。
企業への信頼や共感を育てられる
お客さまの声を受け止め、改善した過程を発信することは、顧客志向の姿勢を示します。企業広報では、完成した商品だけでなく、声を聞いて判断した背景を伝えることで共感を得られます。
SNSでは、企業が一方的に投稿するだけでなく、コメントや投票への反応を返すことも重要です。継続的な対話が、商品を買う人からブランドを応援するファンへの変化につながります。
お客さまの声を集めるためのステップ

お客さまの声をもとにビジネスを成長させるためには、お客さまの実態を正しく反映した声を、正しい手順で集めることが肝心です。
収集する目的と対象者を決める
まず、「購入を後押しする声が必要なのか」「改善点を知りたいのか」を決めます。購入促進なら、継続利用者や特定の使い方をしている人の体験が参考になります。改善が目的なら、不満を伝えた人や利用をやめた人の声も対象です。
目的が曖昧なまま「ご意見をください」と尋ねると、回答が広がりすぎて分析しにくくなります。商品、接客、配送など、確認したいテーマを絞りましょう。
質問内容とタイミングを考える
質問は、選択式と自由記述を組み合わせます。満足度の点数だけでなく、「選んだ理由」「困ったこと」「次に期待すること」を聞くと、施策へつなげやすくなります。
飲食や対面サービスは利用直後、スキンケア商品など効果を実感するのに時間がかかる商品は一定期間後が適しています。発送直後など、まだ商品を使っていない時点でレビューをしないよう、適切なレビューのタイミングをお客さまに知らせましょう。
掲載許可と個人情報の扱いに注意する
ウェブサイトやSNSへ掲載する場合は、収集時に利用目的を説明し、本人の許可を得ます。氏名を出さない場合でも、年齢や地域、利用内容の組み合わせから個人が特定されないよう配慮が必要です。
写真や動画を使うときは、掲載媒体と掲載期間も確認します。許可を得た範囲を超えて広告へ転用しないよう、同意内容を記録しておきましょう。
お客さまの声の集め方

お客さまの声の収集方法には、対面で詳しく聞く方法と、デジタルで広く集める方法があります。1つに限定せず、目的に合わせて組み合わせます。
接客中に聞く
会計時やサービス終了後に、「分かりにくい点はありませんでしたか」と短く尋ねます。自由な会話から、アンケートでは出にくい具体的な背景を把握できます。
急いでいる人や静かに過ごしたい人には無理に聞かず、答えやすい雰囲気をつくりましょう。受け取った内容は顧客リストや共有メモへ記録し、スタッフの記憶だけに残さないことが大切です。
アンケートを送る
店舗ではレシートのQRコードやテーブル上の案内、オンライン販売では購入後メールから回答ページへ誘導できます。設問数を抑え、所要時間を示すと回答の負担を伝えやすくなります。
回答へのお礼としてクーポンを配布することも検討できます。ただしその場合は、好意的な回答を書くことを条件にしないように注意しましょう。
SNSで意見を募る
Instagramのストーリーズを使った投票式のアンケートや、Xの投票機能は、候補の比較や需要の把握に向いています。「次に販売してほしい味」「開催しやすい曜日」など、回答後の行動が明確な質問にしましょう。ストーリーズ投稿は24時間で消えてしまうためアンケート回答の保存が必須ですが、ビジュアルを印象付けながらお客さまの声を収集できることがメリットです。
SNSの投票機能を上手に活用することで、商品やサービスの開発にお客さまを巻き込むことも可能です。ただし、詳細な意見を聞きたい場合や、アンケートの対象者を絞りたい場合などには向かないことを覚えておきましょう。
座談会・インタビューを行う
新商品や大きな改修を検討する場合、開発途中の商品に対する意見を得たいときなどは、少人数の座談会や1対1のインタビューが役立ちます。対面またはオンラインで開催でき、商品を使う場面や比較対象まで聞くことで、表面的な満足度だけでは分からない理由を掘り下げられます。
既存の商品やサービスについてお客さまがどう感じているのかを聞く時にも、座談会は有効な手段です。毎年安定した利益を生み出している商品にも実は「もう少し◯◯だったら」という要望があるかもしれません。お客さまの声に耳を傾け、ニーズに合わせてマイナーチェンジを加えていくことが、長く愛される製品になる秘訣です。
お客さまの声を生かした企業事例

最近では、SNSをうまく活用した広報活動で企業のイメージアップを図ったり、お客さまの意見を積極的に商品開発に活用する取り組みが見られます。いくつかの事例を見てみましょう。
永谷園:再販希望の声を元に人気商品を復活
永谷園は2014年に終売した商品の再販を願うお客さまの声に対応し、2026年8月から「マグカップでふっくらケーキ!モコモコ」を再販することを決めました3。同商品の再販を希望する声は10年間で500件以上も寄せられており、SNSでも「もう一度食べたい!」という声が挙がっていたほか、再現レシピを公開する人もいたそうです。
再販にあたっては、現代のニーズに合わせた1回使い切りの袋タイプに一新する工夫も加えました。お客さまの生の声を汲み取ったうえで、さらに一工夫加える商品開発力が光る事例と言えます。
味の素冷凍食品:冷凍餃子の「フライパンへの張りつき」を改善
味の素冷凍食品4は、「冷凍餃子がフライパンに張り付いてしまう」というSNS投稿の声をきっかけに、同社の商品「冷凍ギョーザ」を改善するため、SNSで「ギョーザが張り付いてしまうフライパンを提供してください」と消費者に呼びかけました。
その結果、同社には全国の消費者から約3日間で3,520個のフライパンが届くことに。これらを回収・分析して商品改良を実施し、その過程もネット上で報告しました。改良したリニューアル商品は、定番商品としては珍しく大幅に売り上げが伸びたそうです。ネガティブな意見やSNS上のクレームに積極的に関わり、商品開発に生かすことで、実直な企業姿勢をアピールできたことも、お客さまからの信頼アップにつながったのでしょう。
無印良品:お客さまと一緒に商品開発
無印良品は長年、お客さまの声を積極的に商品開発に取り入れてきた企業の1つです。同社のウェブサイトでは、アンケートや投票で寄せられた意見・要望を生かした商品開発の様子を紹介しています。
たとえば「スリッパの見直しプロジェクト5」では、「クッション性がありすぎてフィット感があまりない」「インソールがやわらかいので少し不安定さを感じた」といったお客さまの声を商品開発に反映し、スリッパで歩く時の体の動き・圧力分散の測定や試作を重ねました。複数の試作品を自宅で履いてもらうホームユーステストなどを経て、素材などが異なる「足にフィットするスリッパ」3種を発売しました。アンケート調査や使用テストでお客さまの協力を得ながら、隠れた不満や違和感を洗い出し、定番商品の開発に生かした事例です。
お客さまの声の効果的な載せ方

お客さまの声は、商品やサービスの開発に生かすだけでなく、ウェブサイトなどに掲載することで販促や集客にも活用できます。ここでは、お客さまの声の効果的な掲載方法を見てみましょう。
具体的な利用場面を伝える
お客さまの声を掲載する際のポイントは、「情報の信頼性」です。「良かったです」だけでは、購入を検討する人の参考になりにくいでしょう。お客さまの声として掲載するのに良い事例と、向いていない文例をみてみましょう。
| NG例 | OK例 |
|---|---|
| 自分用に買いました。手入れが必要みたいです。 | 手入れ方法が簡単ということだったのでこちらの靴を仕事用に購入しました。さっそく毎日履いています。説明通り週1回10分ほどの手入れだけで済むので、これなら長く愛用できそうです。値段に見合う良い買い物だったので友達にもおすすめしました。 (30代女性/大阪府、化粧品販売員) |
| 品質は最高!でも届くのが遅かったです。 | 妻への誕生日プレゼントにしたかったので希望日までに間に合うか問い合わせたところ、とても丁寧にご対応いただきました。商品はデザインも素材も上質で、妻に喜んでもらえました。箱はもう少し高級感があると嬉しかったですが、価格を考えれば不満はないです。 (50代男性/東京都、学習塾経営) |
NG例は具体性に欠け、対象者の属性も記載されていないことから、「ほかのお客さまにとって参考になりにくい」という難点があります。一方、OK例は「仕事」「妻へのプレゼント」などの具体的なキーワードから、商品やサービスの利用背景をイメージできます。対象者の属性に近い人が共感しやすい点もポイントです。さらにサービス内容にも触れてあることで、読んだ人は自分が利用した場面を想像しやすくなっています。
- 1件ではなく、3〜10件を載せる
- お客さまの属性(年齢、性別、地域、職業など)を一緒に載せる
- 具体性があり、他のお客さまの参考になるコメントを選ぶ
- 内容はできる限り編集・改変せずそのまま使用する
- 掲載順は、購入促進などの目的にマッチするものを先頭に載せる
この5点のポイントを満たすようにお客さまの声を掲載すると、信頼度が高く、読んだ人の心に訴えかける力があるため、掲載の価値を最大化できます。
好意的な意見だけに偏らせない
肯定的な声だけが並ぶと、作為的に見えることがあります。「配送には時間がかかったが、問い合わせ対応は丁寧だった」のように、判断材料となる具体的な内容を残すと信頼性が高まります。
誤解を招く誤字などを整える場合でも、意味を変える編集は避けます。長文を短くする場合は、本人へ掲載文を確認してもらうと安心です。
社内で共有し改善につなげる
声は「緊急対応」「改善候補」「称賛・好事例」などに分け、担当部署と期限を決めます。苦情には早く返信し、すぐに解決できない場合も検討中であることを伝えましょう。
定期的に件数や傾向を確認すると、個別の印象ではなく、優先順位を付けて改善できます。良い声も接客事例として共有し、スタッフ教育に生かしましょう。早めのリアクションと同時に、意見を共有してくれたことに対するお客さまへのお礼を示せる掲示板の設置やメッセージなども有効です。
Squareでお客さまの声を集めよう
決済代行会社のSquareでは、決済と紐付けてお客さまの声を効率的に集められる機能を提供しています。
電子レシートからフィードバックを受け取る
Square メッセージは、メールやSMSで送った電子レシートから、お客さまが商品やサービスの感想を非公開で送れる便利な機能です。お客さまが商品・サービスの購入時に電子レシートの送付を希望した場合、事業者は決済情報とともに、商品やサービスの感想を伝える窓口を記載した電子レシートを送付できます。お客さまにアンケート用紙を配ったり、アンケート用のURLを共有する手間が省けます。
お客さまにとっても、電子レシートから数クリックで簡単に商品やサービスを評価できるほか、ウェブサイトでお問い合わせ窓口やメールアドレスを探す手間なく事業者に意見を伝えることができ、便利です。口コミサイトのように、お客さまの意見が自動で公開される心配もないため、よりストレートな意見や要望を伝えやすくなります。
店舗側は受け取ったフィードバックを日付や評価で絞り込んだり、CSV形式で書き出したりすることもできます。店舗や期間ごとの傾向を確認し、改善テーマの把握に利用できます。
フィードバックには取引情報がひもづくため、購入した商品や利用日時を確認しながら対応できます。また、Square メッセージは売り上げ情報を管理するSquare POSレジアプリと連動しているため、お客さまの購入履歴や来店頻度を確認したうえでの的確な返信やプロモーション特典の案内も可能になります。
ウェブサイトにお客さまの声を掲載する
お客さまの声を集めたら、お客さまの了承を得たうえで、自社サイトやネットショップに掲載することも検討してみましょう。ネットショップの商品ページやスタッフ紹介ページにお客さまの声が載っていると、購入や予約の判断材料になります。
「Square オンラインビジネス」では、無料で自分のネットショップやウェブサイトを作成できます。複数のテンプレートの中から選び、フォントや色などをアレンジして、商品の画像や説明を掲載するというシンプルな方法で始められることが魅力です。

Square オンラインビジネスのネットショップ・ウェブサイト作成は無料で始められ、商品が売れたときにかかる決済手数料だけで運用できます。飲食店や美容院などの実店舗を持ちつつ、オンライン販売や予約、店頭受取のオーダー受け付けを開始したい場合にもおすすめです。
ネットショップのデザインによっては、お客さまの声の一部を引用してキャッチコピーのようにトップページに掲載するといったインパクトのある見せ方も可能です。ネットショップから最新情報を届けるメールマガジンに登録してもらい、メールマガジンにお客さまの声を含めるなど、ビジネスのスタイルに応じてさまざまな使い方が広がります。
ネットショップを無料で開始するならSquare
Square オンラインビジネスはモバイル対応のオンラインストアを無料で構築できるサービスです。実店舗と在庫を自動で連動させたり、店頭受取やデリバリーに対応していたりと、便利な機能が豊富。無料でECをはじめたい小売店や飲食店に向いています。
まとめ
お客さまの声はより良い製品やサービスの提供、そしてビジネスの成長には欠かせないものです。それぞれのビジネスタイプに合わせた手段でお客さまの声を集め、企業活動に生かしましょう。お客さまの生の声を集められるSquareの便利な機能や、ウェブサイト作成機能もぜひ検討してみてください。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2026年8月10日時点の情報を参照しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。

