QRコード決済の仕組みとは?導入におけるメリットや注意点

普及が進むキャッシュレス決済の中でも、QRコード決済はスマートフォンにアプリをダウンロードして始められる手軽さと、QRコード決済サービスが提供するポイント、キャンペーン、クーポンなどを利用してお得に買い物できることから、急速に利用者が増えています。QRコード決済サービスを導入する店舗も増加傾向にありますが、店舗にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?

QRコード決済の導入を検討している事業者に向けて、QRコード決済の仕組み、メリット、導入の際の注意点などを紹介します。

目次



QRコード決済とは

お客様が持っているスマートフォンに表示されたQRコードを店舗の端末で読み取る、もしくは店舗が用意したQRコードをお客様がスマートフォンで読み取ることで、支払いをする決済方法です。クレジットカード決済とは異なり、暗証番号の入力やサインは必要なく、スマートフォンだけでスムーズに支払いが完了します。決済の仕組みは以下のようになります。

  1. お客様がQRコード決済を利用して商品・サービスを購入する
  2. お客様のアカウントから利用代金が引き落とされる
  3. 利用代金から決済手数料を引いた金額が、QRコード決済サービスから店舗に入金される

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2種類あるQRコード決済のやり方

お客様(以下、ユーザー)がQRコード決済を利用する場合、店舗が提示しているQRコードをユーザーがスマートフォンで読み取る「ユーザースキャン方式」と、ユーザーがスマートフォンに提示したQRコードを店舗側が読み取る「ストアスキャン方式」の主に2種類のやり方があります。それぞれの方式について詳しく説明します。

ユーザースキャン方式

ユーザーが、自身のスマートフォンに入っているQRコード決済アプリを起動し、店舗が提示したQRコードを読み取ります。合計金額をユーザー自身で入力して店舗側が入力金額の確認をすれば決済完了です。店舗は印刷したQRコードを準備するだけで、QRコードを読み取るためのスマートフォン、タブレット、専用端末などを購入する必要がないので、低コストで導入できます。

【ユーザースキャン方式の手順】

  1. 会計の際、ユーザーはアプリを起動させ店舗が提示するQRコードを読み取る
  2. 合計金額を入力する画面でユーザー自身で金額を入力
  3. 店舗側が金額の確認をして決済完了

ストアスキャン方式

ユーザーがQRコード決済アプリを立ち上げ、QRコードを表示させます。そのQRコードを店舗側が専用の端末、もしくはスマートフォンやタブレットで読み取り、決済します。ユーザーは金額の入力をする必要がないので、手間がかからずスムーズに決済が完了します。

【ストアスキャン方式の手順】

  1. ユーザーがアプリを起動させ、QRコードを提示する
  2. 店舗側がQRコードをスキャンして決済完了

ユーザーがQRコード決済の利用料金を支払う方法

QRコード決済を利用するには、ユーザーは事前にQRコード決済アプリをダウンロードし、アカウントを作る必要があります。

QRコード決済サービスによっても異なりますが、利用料金の支払いには、事前にお金をチャージする「前払い」、クレジットカードと紐付ける「後払い」、銀行口座などと紐付ける「即時払い」の主に3種類の方法が用意されています。

前払い

事前にいくらかをQRコード決済アプリにチャージしておき、チャージ分で支払いをする方法です。ATMや店頭、銀行口座、クレジットカードなど、さまざまなチャージ方法があります。事前に使う分だけチャージでき、自分で予算設定しやすい支払い方法です。

後払い

QRコード決済アプリとクレジットカードを連携させ、後日、他のクレジットカード払いと合わせて引き落としされる支払い方法です。支払い日はクレジットカード決済と同じですが、サインや暗証番号の入力が必要なくスムーズに会計をすることができます。

即時払い

QRコード決済アプリと銀行口座を連携させておくと、利用料金がリアルタイムで銀行口座から引き落としされます。支出分が即座に口座残高に反映されるので、「使いすぎ」を懸念するユーザーにとって、安心してQRコード決済を利用できる支払い方法です。
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売上金の入金手数料と入金サイクル

QRコード決済を利用して支払われた売上代金は、後日 QRコード決済サービスから店舗に入金されます。入金手数料や振込手数料がかかる場合があり、また、各QRコード決済サービスにより入金サイクルが異なるので、事前に確認しておくことをおすすめします。各サービスの手数料、入金サイクルの詳細は後述します。

以上がQRコード決済の仕組みです。次にQRコード決済導入においてどのようなメリットや注意点があるのか見てみましょう。

店舗がQRコード決済を導入するメリット

売り上げアップにつながる

新しいシステムを導入するにあたって、事業者として一番気になるのが売り上げへの影響です。キャッシュレス決済が徐々に浸透するなか、普段使っている決済方法が利用できないと知るとお客様はそのお店の利用を控えたり、同じ商品を販売している他のお店を選ぶかもしれません。決済の選択肢を増やすことは、機会損失の防止にもなります。

特に、QRコード決済では、各社がポイントの付与や、キャンペーン、クーポンの配布など、お得に買い物ができる仕組みを用意しています。QRコード決済という選択肢を用意しておくことで、QRコード決済サービスを利用するお客様のリピート率を高めることができます。また、QRコード決済サービスによって期間限定で「紹介した人」「紹介された人」にポイントやボーナスが付与される紹介キャンペーンなどが行われる場合があります。効率的に新規顧客の開拓をすることができ、売り上げの向上につながるでしょう。

レジの作業効率が上がる

現金の受け渡しがなく、QRコードのスキャンで支払いが完了するので、会計にかかる時間が短縮されます。JCBが行った決済速度に関する実証実験の結果では、QRコード決済と現金決済にかかる会計時間を比較してみると、11秒もの差がありました。会計にかかる時間が減ることで、ランチタイムやセールなど、混雑時の従業員の負担が大幅に軽減されます。レジ待ちの解消にもつながり、顧客満足の向上にも貢献するでしょう。

決済方法 会計時間
非接触型 8秒
クレジットカード 12秒
QRコード 17秒
現金 28秒

参考:決済速度に関する実証実験結果(株式会社ジェーシービー)

店舗がQRコード決済を導入する際に注意すること

決済手数料がかかる

QRコード決済には決済手数料がかかります。各サービスでは決済手数料をウェブサイトなどで公表しているので、事前に決済手数料率を確認し、店舗の売上高や客単価をもとに大体のコストを出してみるといいでしょう。QRコード決済サービス毎の手数料率は後述します。

入金サイクル

QRコード決済の売上金は、各QRコード決済サービスが定める入金サイクルで、店舗が登録した金融口座に入金されます。入金が決済日の翌月や翌々月になると、心配になるのがキャッシュフローです。いつ、どのくらいの頻度で入金されるかに加えて、入金に手数料がかかるかどうかも確認しておきましょう。

QRコード決済サービス4社の導入・運用コスト比較

QRコード決済はほとんどの場合、無料で導入することができます。手持ちのスマートフォンやタブレットがあれば端末費用もかかりません。ただし、各QRコード決済サービスによって決済手数料や入金サイクルが異なるので、下記の比較表で確認しましょう。

主要なQRコード決済サービス比較表

  PayPay 楽天ペイ d払い※4 au Pay
加盟店数 366万カ所 500万カ所 371万カ所 481万カ所
利用者数 4,700万人 非公開 3,943万人 2,830万人
初期導入費用 無料 ※1 無料 無料 無料
月額利用料 無料 ※1 無料 無料 無料
入金サイクル 月1回
(早期振込サービスあり)
翌日入金可能※2 月2回 月1回もしくは月2回
(早期振込サービスあり)
決済手数料 1.98% ※1 3.24%〜 ※3 3.24% 2.6%(税別)
振込手数料 無料 無料
(楽天銀行の場合)
無料 無料
審査所要期間 約2営業日 2週間 1カ月 最短1週間

※1 「PayPayマイストア制限プラン」を利用する場合
※2 振込口座を楽天銀行に指定した場合。楽天銀行以外は入金依頼と振込手数料が必要
※3 支払い元が楽天カード以外のJCBの場合3.74%
※4 決済パートナーとしてクラウドペイを利用した場合

QRコード決済を導入する方法

導入は、各QRコード決済サービスの公式サイト、もしくは決済パートナーのウェブサイトから申し込みをします。各社のウェブサイトで審査に必要な書類などを確認し、事前に揃えておきましょう。複数のQRコード決済を導入したい場合は、各サービスごとに申し込み、契約する必要があります。

各サービスごとに申し込むとなると、手続きが煩雑になるだけでなく、サービスごとに異なる入金サイクルに合わせて売り上げを管理するのもひと苦労です。クレジットカード決済やQRコード決済など、複数決済方法が一気に導入でき、入金もまとめて管理できる決済代行サービスの利用を検討してみてもいいでしょう。

導入・運用コストが安価で、利用者も増加傾向にあるQRコード決済は小規模、中規模事業者にとって導入しやすいキャッシュレス決済だといえます。顧客満足向上だけでなく、作業効率が上がれば従業員の満足度にもつながるでしょう。各サービスの違いやメリットを理解し、自店舗に合ったQRコード決済の導入を検討してみてください。

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執筆は2022年6月7日時点の情報を参照しています。
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