予約システムを導入して、パーソナルジムの運営を効率化させよう

経済産業省の特定サービス産業動態統計調査によると、2022年3月のフィットネスクラブの売上高は216億8,800万円で、前年同月比プラス3.9%かつ4カ月連続で増加となっていることが報告されています。新型コロナウイルス感染症の影響で一時苦戦を強いられたフィットネス業界ですが、売り上げの増加とともに、再び活気が戻ってきているようです。お客様とトレーナーが主に1対1でトレーニングを行うパーソナルジムは、こうしたフィットネスクラブの一形態です。他のフィットネスクラブと大きく異なるのが、事前の予約が必要である点です。この記事では、パーソナルジムには欠かせない予約システムについて解説します。

参考:フィットネスクラブの動向(経済産業省)

目次



予約システムとは

予約の受け付けを行うシステムを指します。ネットによる予約システムが普及してきた現在では、アプリやブラウザ上でお客様が利用日時や氏名、連絡先といった必要情報を入力し、予約を完了させる方法が主流となっています。SNSと連携した予約システムであれば、登録してあるメールアドレスや携帯電話の番号などの情報がそのまま利用できるため、お客様は個人情報を入力する必要がなく、気軽に予約をすることができます。トレーナーがお客様につきっきりでトレーニングを行うパーソナルジムでは、予約が必須となります。
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パーソナルジムに必要な予約システムの機能とは

パーソナルジムが予約システムを導入する際に、必要になる機能を解説します。

予約スケジュールの管理

ネット経由の予約は予約システム上に自動で反映されます。電話での予約や対面で受けた予約についてはスタッフが入力し、情報の更新を行います。トレーナーを含むスタッフは、予約システムにアクセスするだけで「いつ」「誰が」「どのようなトレーニングメニュー」で予約が入っているのかを確認できます。

顧客情報の管理

多くの予約システムでは、顧客管理機能を備えています。たとえば、お客様がスマートフォンやパソコンから予約を行えば、予約時に入力した情報はそのまま顧客情報として保存されます。また、ダイエットやバルクアップなどお客様がパーソナルジムを利用している目的、トレーニングのメニューや成果などを顧客情報に記録しておくことで、顧客満足度の向上につながるサービスを提供できるかもしれません。

継続課金機能

月会費制を設けているパーソナルジムに便利なのが、予約システムの継続課金機能です。あらかじめ登録しておいたお客様のクレジットカードに課金されるので、お客様にとっても支払いの手間が省けます。また、店舗にとってもネット上で予約受付と会費徴収が同時に行われるので、管理業務が簡略化されます。

メールやメッセージの配信

予約成立時のメールやメッセージの配信はもちろん、予約システムの中には、予約日が近づいて来たことを知らせるリマインドメールやリマインドメッセージを送ることができる機能もあります。予約後に、うっかり予約を忘れてしまうお客様もいることでしょう。こうした「うっかりキャンセル」を防止するためにも、予約システムのリマインド機能は、ぜひ活用したい機能の一つです。

POSレジの利用

予約システムの中には、POSレジの機能をもつサービスもあります。POSレジ機能とは、お客様とお金のやりとりをしたときの情報を管理できる機能です。また、POSレジに蓄積されるデータを活用することで、どのようなサービスが人気なのかを分析することができます。パーソナルジムとしての強みを数字で確認することによって、宣伝活動や営業戦略に役立てることができます。また、POSレジには在庫管理の機能がついているものもあるので、サプリやプロテインなどの物販販売を行なっているパーソナルジムであれば、在庫不足による機会損失を防ぐことができます。
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パーソナルジムが予約システムを導入するメリット

パーソナルジムが予約システムを導入することで得られるメリットについて考えます。

24時間予約を受けられる

たとえば、トレーナーが受付業務を兼任している小規模なパーソナルジムでは、お客様とのセッション中は電話に出ることができません。お客様は営業時間内に電話をしなくてはならないだけでなく、「なかなかつながらない」というストレスを感じて予約を諦めてしまうことも考えられます。予約システムであれば、24時間365日いつでも予約を受け付けることができます。店舗にとっても機会損失を防ぎ、一人でも多くのお客様に利用してもらうことが可能になるでしょう。

店舗の負担を軽減できる

予約受付業務そのものの効率化は大きなメリットといえるでしょう。お客様自身で予約可能な日時を画面で確認できるので、メールや電話での希望時間のやり取りが省略できます。また、自動メール配信機能などで予約の確認も行えるので、予約確認のために人員を割く必要がなくなります。予約システムによってはアプリなどで一目で予約状況がわかるものもあるので、トレーナーはお客様とのトレーニング中でもスマートフォンで次の予約状況を確認できるなど、隙間時間を有効に使うことができます。

新規顧客の開拓を狙える

SNSを活用して集客をおこなっているパーソナルジムもあるでしょう。FacebookとInstagramには予約機能があり、予約システムと連携することが可能です。どちらのプラットフォームにも「いいね!」やコメント機能があり、お客様が店舗の投稿に反応すると、そのお客様のフォロワーのフィードに表示されることもあるので、情報の拡散が期待できます。また、投稿を見た人が興味を持てばその場で気軽に予約をしてくれるかもしれません。

事前決済が利用できる

予約システムの中には、事前決済に対応しているサービスもあります。たとえば都度会計のパーソナルジムであれば、事前決済を行うことで、当日お会計をする必要がなくなります。店舗側もお客様も会計時間がなくなる分、時間を有効活用できます。また、キャンセルポリシーを明示した上で、無断キャンセルや直前キャンセルのキャンセル料金を徴収することも可能です。

会費の徴収を効率化できる

月額会費制を採用しているパーソナルジムの場合は、予約システムの継続課金機能を利用することで、一度手続きを行えば、毎月自動で登録されたお客様のクレジットカードに課金されます。お客様にとっては、期日までに指定の口座に振り込んだり、受付に現金を持っていったりするなどの負担がなく、払い忘れの防止にもなるでしょう。また、パーソナルジムにとっても、集金にかかる労力を軽減することができます。

顧客情報の管理が簡単にできる

お客様の氏名や年齢、生年月日、住所などの基本的な情報から、パーソナルジムを利用する目的、場合によっては体重や体脂肪率、BMIなどトレーニングに必要な情報まで、予約システムの顧客管理機能では情報の記録・更新・共有が簡単にできます。写真などのデータを顧客情報に保存しておくことができる機能もあるので、体型の変化などを記録しておいて、お客様と情報共有を行うと、モチベーションのアップにもつながるかもしれません。
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パーソナルジムが予約システムを導入するデメリット

パーソナルジムが予約システムを導入する上で考えられるデメリットには、以下のようなことが挙げられます。

予約システムが苦手なお客様もいる

お客様の中には、ネット予約をうまく使いこなせない人もいるでしょう。また、ネット上で個人情報を記入することに不安を抱くお客様もいるかもしれません。そうしたお客様に対応するため、電話予約も受け付ける必要があるでしょう。

導入費用がかかる

予約システムの普及によって、無料で導入できる予約システムも多数提供されています。しかし、無料の予約システムでは利用できる機能が限られていることが多く、事前決済など高度な機能を利用するためには有料プランへの加入が必要だったり、追加料金がかかったりすることも少なくありません。

予約システムを利用するお客様のメリット

パーソナルジムが予約システムを導入することで、お客様が得られるメリットには、どのようなことが挙げられるでしょうか。

24時間予約とキャンセルができる

お客様にとって最大のメリットは、24時間いつでも予約とキャンセルができるということではないでしょうか。電話だけで予約を受け付けている場合は、お客様は予約時もキャンセル時も営業時間内に電話をかけなくてはなりません。お客様の都合によっては、営業時間内に電話をすることが難しいこともあるでしょう。予約システムの中には、予約受付だけでなく、簡単にキャンセル手続きが行えるサービスもあるので、お客様は隙間時間にささっとキャンセルができ、キャンセルし忘れの防止にもなります。

トレーナーを指名できる

予約システムの中には、スタッフを指名して予約できるサービスもあります。トレーナーが複数名在籍しているパーソナルジムであれば、お客様は予約システム上で担当トレーナーを指名することができます。指名するトレーナーの空き情報もネット上で確認できるので、スムーズな予約が可能になります。

当日の支払いが不要になる

店舗でその都度お会計を行う場合、少なからず時間を要します。しかし、事前決済や継続課金の機能があれば、お客様はトレーニング当日の会計が不要になります。トレーニング終了後にすぐにジムを出ることができるのは、お客様にとっても利便性が高いといえるのではないでしょうか。

メニューやコースを指定できる

パーソナルジムによっては、60分、90分などの時間別コースや、個人、ペアなど利用者人数別コースなどを設定しているところもあるでしょう。予約システムの中には、こうした細かくメニューやコースを設定できるサービスもあるので、お客様は自分の希望するものを選ぶことができます。

予約システム導入時のチェックポイント

パーソナルジムがネット予約システムを導入する上で、チェックしておきたいポイントについて解説します。
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ブラウザからも予約できるか?

一部の予約システムは、アプリにしか対応していないものもあります。お客様がパソコンのブラウザで店舗情報を見つけて予約しようとしても、アプリのみ対応の予約システムの場合、お客様はスマートフォンもしくはタブレットを使用しなくてはなりません。そうした煩雑さからお客様は予約を面倒に感じ、諦めてしまうことも起こり得ます。このような機会損失を防ぐために、パソコンを利用しているお客様がブラウザからも予約できるシステムの導入を検討するとよいでしょう。

ネット、電話、SNSからの予約を一括で管理できるか?

ネット予約だけでなく、電話や対面で受け付けた予約や、SNSからの予約を一元管理できる予約システムを利用することで、予約管理を効率化できます。

キャンペーン情報などを送れるか?

利用頻度の高いお客様向けにはもちろんのこと、前回来店時から時間が経っているお客様に対しては、キャンペーン情報などを送って再来店を促しましょう。予約システムの中には、メールやメッセージでキャンペーン情報やクーポンなどを送ることができるサービスもあるので、活用してみてはいかがでしょうか。

キャンセル防止対策

どのような業種にとっても、ドタキャンや無断キャンセルは悩みの種といえるでしょう。特にパーソナルジムは、お客様との関係性からキャンセル料金を請求しづらいかもしれません。キャンセル防止に役立つ機能が付帯している予約システムを選ぶといいでしょう。主なキャンセル防止機能には、以下のものが挙げられます。

リマインドメール:予約日の直前に予約を確認するメールやメッセージを送り、お客様の「うっかりキャンセル」を防ぎます。
事前決済:予約成立時に代金を徴収します。キャンセル発生時にはキャンセルポリシーに基づいてキャンセル料を回収できます。
キャンセル料の徴収:キャンセルポリシーに基づいて、キャンセル料金を徴収します。

Square 予約がおすすめ

Square 予約は、無料で導入できる予約システムです。月額利用料がかからない無料プランでは、ネット予約の受付、予約管理、顧客管理、POSレジ、SNSとの連携、事前決済、継続課金など、パーソナルジムに必要な機能が利用できます。事前決済や継続課金の利用に追加費用はかかりません。決済手数料は、事前決済が3.6%、継続課金が3.75%となっています。

有料プランでは、キャンセルが発生した際にキャンセル料金を徴収することができる機能が利用できます。無断キャンセルに悩むパーソナルジムでは、この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。

事前決済については、「予約システムで事前決済を導入するメリットと決済手数料を解説」、継続課金については「月額課金におすすめの予約システムと決済手数料を解説」の記事も参考にしてください。

パーソナルジムに必要な予約システムの機能について解説しました。予約システムを上手に活用することでジム運営を効率化させ、売り上げのアップを目指しましょう。

予約管理はSquare 予約で

Squareの予約管理は無料から導入でき、事前決済はもちろん、有料プランの場合はキャンセル料も取れるので、ノーショウ対策もできます。専用アプリでも、お使いのブラウザでも、場所を問わず、どこでも予約の状況を確認、調整できます。


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執筆は2022年6月13日時点の情報を参照しています。2023年4月28日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash