宿泊施設のための集客のヒント

日本では高齢化社会が進行する中で、サービス業や建設業などを中心に人手不足が深刻化しています。また、個人消費もまだ回復していないといわれています。

参考:
「労働力不足の影響と対応に関する調査」集計結果(日本商工会議所)
「個人消費低迷の分析と今後の対応」(一般社団法人 日本経済団体連合会)

今回は決して楽とはいえない状況の中、宿泊施設がより多くのお客様を集客できるためのヒントを紹介します。

宿泊施設経営を取り巻く状況

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近年、個人消費のトレンドは自動車や家電といったモノの消費だけでなく、イベントや体験型施設などのコトの消費も重視されつつあります。世代を問わず、観光に関係する消費の活性化は個人消費の低迷を打開する対策の一つとして挙げられます。宿泊施設の経営を考える上では、消費のトレンド変化をキャッチすることも重要なポイントです。

宿泊施設にとってもう一つのターゲットは、訪日外国人旅行者です。年々その存在感を増す訪日外国人旅行者の需要を取り込むことは、安定的な集客および事業運営につながります。

国内旅行客、訪日外国人旅行者の順に、集客のポイントを紹介します。

国内旅行客

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国内旅行のマーケットは消費税増税が行われた2014年の落ち込みを除けば、年間20兆円程度でほぼ横ばいとなっています。国内旅行の中でも、宿泊旅行のマーケットは約16.1兆円と、訪日外国人旅行の4兆円に比べて圧倒的に規模が大きいため、まずは日本人による国内宿泊旅行の取り込みを図ることが大切だと考えられます。

参考:
旅行・観光消費動向調査 平成29年年間値 (観光庁)
17年の訪日客消費額、4兆4161億円 過去最高を更新(2018年1月16日 日経新聞)

情報発信

スケールで勝負できる大型宿泊施設や高級路線の旅館は、ターゲット層の顧客に対して広告など大規模な予算をかけた集客を行っているかもしれません。一方で、比較的規模の小さい宿泊施設では、広告宣伝にかけられる費用には限りがあります。コストをかけずに宣伝する方法として、ウェブサイトやソーシャルメディアの活用が考えられます。施設の規模が小さくなればなるほど、お客様と密にコミュニケーションを取れるソーシャルメディアの活用が売り上げに直接貢献するかもしれません。

思い出に残る体験

若い世代や家族連れのお客様が多い場合、自然観察教室やアウトドア体験の機会を提供したり、近くに海があればマリンスポーツや釣りが楽しめるように道具のレンタルをしたりしてみてはいかがでしょうか。また、地域のお年寄りが地元の歴史や風物などを紹介するなど、気軽に参加できるようなイベントを企画しても良いかもしれません。

また、チェックイン時刻より前に到着されたお客様のために、休憩できるようなスペースを設けることも方法の一つです。無料で飲み物を提供し、お客様同士の交流を深められれば、また違った経験を提供することもできます。

このような体験がお客様の楽しかった思い出として残れば、リピーター客になってくれたり、知人に口コミを広めたりしてくれることも期待できます。

シニア層の集客

アクティブシニアという呼び名の通り、定年後もアクティブに行動するシニア層が増えています。このようなシニア層も貴重なお客様です。

予約方法
シニア世代と呼ばれる人の半数以上が、ツアーや宿泊施設の予約をする際にインターネットを利用していることがわかっています。

参考:シニアのライフスタイルと旅行に関する調査(2)(株式会社JTB総合研究所)

シニア層はインターネットが苦手というのは一昔前の話で、今では予約だけでなく、口コミのチェックまで、情報収集や買い物にインターネットを活用するシニアが多いようです。シニア層の集客には、ウェブサイトの文字を見やすくしたり、宿泊予約までの導線をわかりやすくしたりするなどの工夫は欠かせないでしょう。

バリアフリー対応
お客様の中には、車いすを使用する人やサポートが必要な人もいるかもしれません。バリアフリー化の工事は難しくても、歩行上障害になるものを片づけたり、サポートが必要なお客様には積極的に手伝いを申し出たりなど、どのようなお客様にとっても快適に過ごせるように配慮をしましょう。シニア層だけでなく、他のお客様の満足度向上にもつながります。

訪日外国人旅行者の集客

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いまや訪日外国人旅行者は、日本経済の欠かせない柱の一つといえるでしょう。2017年の訪日外国人旅行者数は約2,869万人と、前年を19.3%も上回り、過去最高を更新しています。うちアジアからの観光客数は約22%の伸びとなり、訪日外国人観光客数の7割を占めています。

参考:訪日外客数(2017 年 12 月および年間推計値)(日本政府観光局)

訪日外国人旅行者の消費の流れも変わってきています。「コト消費」という言葉に表されているように、日本ならではの体験を楽しむ外国人観光客が増えているようです。「モノ消費からコト消費へ!日本ならではの体験を求める訪日外国人旅行者」の記事もぜひ参考にしてみてください。

また、訪日外国人旅行者が日本の宿泊施設に求めることとして、「通信環境の整備(インターネット、Wi-Fiなど)」や「英語対応」「日本文化の体験(浴衣・着物着用など)」「低価格」などが挙がっています。ぜひ集客のヒントとして参考にしてみてください。

参考:アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(平成29年版)(公共財団法人日本交通公社)

カード決済やキャッシュレス対応への対策

訪日外国人旅行者が日本で戸惑うことの一つに、お店や宿泊施設においてキャッシュレス対応が自国と比べて進んでいないことがあります。

クレジットカード決済を導入することは、訪日外国人旅行者の集客にもつながるでしょう。Squareでは、タブレット端末やスマートフォンなど普段お使いのデバイスに専用アプリをインストールし、専用のIC カードリーダー(Square リーダー)とBluetoothで接続するだけで、クレジットカード決済を受けつけられます。月額使用料といった固定費用は必要なく、必要なのはSquare リーダー購入費用の4,980円と、決済ごとの手数料のみなので、初期費用やランニングコストも抑えられます。

また、iPadをセットできるレジスタンド(Square スタンド)もおすすめです。シンプルなデザインなのでフロントの雰囲気を壊さずに設置できます。レシートプリンターやキャッシュドロワーなどを接続することも可能です。

最後のチェックアウトの瞬間まで、快適に施設を利用してもらえることがおもてなしです。ぜひ導入を検討してみてください。

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執筆は2018年5月8日時点の情報を参照しています。2022年3月30日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash