衣料品のレンタルショップを開業したい!必要な手続きや経営のポイント

近年、若い世代を中心に広がりつつある「ファッションレンタル」。シェアリングエコノミーの台頭もあり、衣料品のレンタル業を検討している人も多いのではないでしょうか。

今回は、衣料品レンタル業の特徴や、開業前に準備すべきものについて説明します。

衣料品レンタル業の特徴

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衣料品のレンタル業は販売と違い、同じ商品を何度も貸し出すのが特徴です。そのため、一度の取引で利益を得るのではなく、複数の顧客に貸すことで、初めて利益になります。一つの商品をより多くの顧客に貸し出すことができれば、大きな利益につながりますが、逆に貸し出す回数が少ないと利益にならないこともあります。

また、同じ商品を複数回貸し出すため、在庫を多く持つ必要がないのも特徴です。過剰在庫になってしまうことが少なく、仕入れの調節が比較的容易だといえます。

一方、レンタル業ゆえに発生する費用が、クリーニング代です。同じ商品を何度も貸し出すので、清潔さを保つために都度クリーニングに出す必要があります。

以前は、ウエディングドレスなど婚礼用衣装のレンタルが中心でしたが、最近はフォーマルな衣装の貸し出しや、カジュアルファッションの貸出サービスなどが広がりつつあります。インターネットの普及に伴い、実店舗で衣類を貸し出す形態から、店舗を持たずにインターネットで完結するレンタルショップを開業する人が増えています。

開業をする際は、どのような種類の衣料品を扱うのか、どの形態で事業を運営するかを決めましょう。店舗の運営形態は大きく分けて2種類あります。

実店舗型のレンタル業

実店舗型の衣料品レンタル業は、お客様が直接お店に足を運んで服を選べるので、借りた後にギャップが生まれることが少なく、お客様にとって安心感があるのが特徴です。また、店員と直接やりとりでき、気になる点を質問できるので満足度やリピート率の向上につながります。一方、開業時に物件の取得費用や内装費用などまとまった資金が必要になり、初期投資の回収に長い時間がかかります。

ネットショップ型のレンタル業

ネットショップ型の衣料品レンタル業は、全国にいるお客様に向けてレンタルが可能です。低コストで開業できるのが特徴で、ウェブサイトや支払いの仕組みを準備しておけばスタートできます。一方で、写真のイメージと届いた商品にギャップがあることで返品やクレームが起きたり、貸し出した商品が返送されてこなかったりするリスクがあります。実店舗をすでに経営しているお店であれば、ネットショップも同時に運営し、両者のデメリットを補うのも一つの選択肢です。

衣料品レンタル業を開業する前に準備すべきもの

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衣料品レンタル業を開業する際は、「古物商許可」が必要です。具体的には、中古品を仕入れる場合や、同じ商品を複数回レンタルする場合があてはまります。

警視庁の古物営業法の解説によると、古物の定義は以下の通りです。

一度使用された物品、新品でも使用のために取引された物品、又はこれらのものに幾分の手入れをした物品を「古物」といいます。

参考:古物営業法の解説(警視庁)

たとえば、レンタルしたい服が古物市場で新品よりも安く流通している場合は、「古物商許可」を取得していると古物市場で仕入れができます。また、一度顧客と取引した商品は「古物」にあたるので再度レンタルする際は、「古物商許可」を取得することでレンタル可能です。

未使用の衣服を洗濯したり装飾したりした場合も「古物」に当てはまります。衣服レンタル業を開業する際は必要な許可なので、早い段階で取得しておきましょう。

開業の流れ

実際に衣料品レンタル業を開業する流れはどのようなものでしょうか。実店舗の場合と、ネットショップで開業する場合を簡単に説明します。

実店舗で開業する場合

立地を決める
実店舗を構える際は、まず大事になってくるのが立地です。駅前の路面店はアクセスがしやすく、お客様の目も引きやすいですが、賃料が高い傾向にあるので初期投資や月々の固定費も増えます。また、婚礼衣装や成人式用の着物を扱う場合、レンタル商品を美しくディスプレイしたり、お客様がゆっくり試着したりするスペースも必要です。広さを重視して、駅から少し離れた場所やビルの2階以上に出店することも一つの選択肢です。

ターゲット層を決める
出店先を決めると同時に、ターゲット層やレンタルする衣料品の種類についても検討する必要があります。ベビーやキッズ服、冠婚葬祭用の着物、スーツ、カジュアルウェア、撮影用のコスチュームなど、ファッションレンタルといってもさまざまな種類があります。子育て世代が多い地域への出店を考えているなら、子ども服の需要があるかもしれません。独身世代が多いエリアなら、スーツやカジュアルウェアに人気が集まるかもしれません。どのような種類の衣料品を誰に向けて貸し出すのかを、立地と合わせて考えましょう。

衣料品の仕入れ、店舗の準備
レンタルする衣料品の種類やターゲット層が決まったら、実際に貸し出す衣料品の仕入れをします。また、店舗の内装や什器、レジシステムの準備も大切です。来店したお客様が思わず服を手に取りたくなるようなディスプレイ、ゆっくり着替えられる更衣室のほか、現金の手持ちがない・普段現金を使わないお客様向けにはクレジットカードも決済手段として準備しておきましょう。Squareなら、クレジットカード決済だけでなく、無料のSquare POSレジで在庫や顧客の管理も可能です。

ネットショップで開業する場合

ターゲット層やレンタルする衣料品の種類を決めたり、仕入れをしたりするところは実店舗と同じですが、一番の違いはウェブサイトの作りです。実店舗でもお店のコンセプトや場所を伝えるためにウェブサイトが必要ですが、ネットショップの場合はウェブサイトが店舗の代わりになります。

お客様が服を見つけやすいデザイン、会員登録機能や決済システムの導入など、お客様がウェブサイトを訪れ、欲しい服を見つけ、カゴに入れて決済するまでスムーズに行くようなウェブサイトを構築する必要があります。また、より多くのお客様にウェブサイトを知ってもらうためにはSEO対策も欠かせません。

店舗用の物件は必要ないですが、タイムリーに仕入れた商品をウェブサイトに掲載するためには、撮影用のスタジオがあると良いかもしれません。

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衣料品レンタルショップ経営のポイント

衣料品のレンタルショップを経営する際のポイントがいくつかあります。業界の特徴を踏まえながら、ポイントを紹介します。

商品の回転率を上げる

カジュアルウェアの場合、特に流行り廃りが激しいので、仕入れからできるだけ早く利益を上げる必要があります。人気商品の在庫を増やしたり、レンタル回数が少ない商品の在庫を減らしたりすることで、回転率の向上を図ります。常に流行のものを揃え、人気商品が品切れしない環境を整え、顧客の満足度の向上を目指しましょう。

高価格帯の商品をレンタルする

NTTコムリサーチが行った「ファッションレンタルに関する調査」によると、サービスを利用したことのある人の内、「結婚式などの冠婚葬祭」での利用が65.5%と最多でした。

参考:ファッションレンタルに関する調査(NTTコムリサーチ)

結婚式に招かれたときに着るドレスやタキシードは年に何回も着るものではない上に、毎回違うデザインのものが着たい、他の人とは違うおしゃれがしたい、と考える人もいます。

1点もののヴィンテージドレスや海外デザイナーのスーツなど、他のレンタルショップにはない品を揃えることで、少しレンタル料金を高めに設定してもお客様が気に入って借りてくれるかもしれません。また、他の店にはないデザインが見つけられることを理由にリピートしてくれるお客様も現れるでしょう。

付加価値をつける

扱う商品が低価格な場合や、利益率が低くなりがちなときは、付加価値をつけることを考えましょう。具体的には、ファッションの専門家によるコーディネートサービスといった、サポートサービスが考えられます。サブスクリプション制にするなど、工夫次第では低価格帯の商品レンタルでも利益を挙げられます。

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執筆は2019年3月4日時点の情報を参照しています。
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