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キャッシュレス決済が急速に広まるなか、自費出版(同人誌)などを頒布するコミックマーケット(以下コミケ)も例外ではありません。ここ数年は、コミケでもキャッシュレス決済を導入するサークルが増えており、頒布側と購入側の両方にとっての利便性が注目されています。この記事では、コミケへの出展方法と準備のポイントを踏まえたうえで、キャッシュレス決済を導入するメリットやおすすめの決済端末を見ていきます。
📝この記事のポイント
- コミケ出展にはサークルとして申し込み、抽選に通る必要がある
- 申し込みは夏・冬で時期が異なり、締切や参加費の支払いに注意
- 同人誌制作は早めに印刷所や納期を確認して準備することが重要
- 搬入・宅配・持ち物など、当日までに段取りが必要
- Squareのキャッシュレス決済とPOSで準備や会計がラクになる
目次
- コミケに出展するには?申し込み方法とスケジュールを確認しよう
・サークル参加と企業ブースの違い
・出展までのスケジュール - 同人誌・グッズの準備と当日搬入のコツ
・印刷所の選び方と納期のチェック
・グッズ制作で頒布物の幅を広げよう
・当日搬入・宅配便の準備も忘れずに - コミケでの「決済方法」はどうする?キャッシュレス導入で売上アップ!
・現金のみではチャンスを逃すことも
・Squareなら、誰でもカンタンにキャッシュレス対応 - 売上管理・在庫管理を効率化するには?
・手書きメモやエクセル管理はそろそろ卒業?
・Square POSレジで販売記録も在庫管理もスマートに - まとめ
コミケに出展するには?申し込み方法とスケジュールを確認しよう
コミケで自費制作のオリジナル作品や二次創作品、グッズなどを頒布または発表したい場合は、サークルという単位で参加します。
サークル参加と企業ブースの違い
サークル参加とは、個人や少人数のグループがコミケに出展することです。サークルというと団体のイメージですが、コミケでは1人でもサークルとして見なされます。参加すると長机の半分(幅90cm×奥行45cm)のスペースが割り当てられ、各サークルはその範囲内で作品を頒布します。なお、法人や営利目的でのサークル参加はできません。
コミケのもう一つの目玉が企業ブースです。アニメ・ゲーム関連企業や出版社、グッズ・フィギュアメーカー、コスプレ関連企業などがそれぞれブースを構えて、新製品の発表や限定グッズの販売・配布、トークショー、撮影会などを行います。一般参加者のなかには、こうした企業ブースを目当てに来場する人も多いようです。
出展までのスケジュール
コミケは通常8月と12月の年2回開催され、それぞれ「夏コミ」「冬コミ」と呼ばれます。いずれの回でも、申し込み受付後に抽選が行われ、当選したサークルのみが参加できる仕組みです。大まかなスケジュールは次のとおりで、申し込み受付から当落発表までの期間が夏と冬で異なります。
| 開催時期 | 申し込み受付 | 当落発表 | |
| 夏コミ | 8月 | 2月下旬 | 6月頃 |
| 冬コミ | 12月 | 8月中旬 | 11月頃 |
申し込みの受付開始から締め切りまでは約2週間です。申込書には項目や注意事項が多いため、初めての場合は時間に余裕を持って作成すると安心です。また、締め切りの前日までに参加費(1スペースあたり8,000円)の決済を終える必要があるため、注意しましょう。コミックマーケット公式サイトには初めてサークル参加する人向けのページも用意されています。

同人誌・グッズの準備と当日搬入のコツ
コミケへの出展が決まったら、約2カ月間で頒布物の制作と当日の準備を進めます。直前になって焦らないよう、計画的に進めることが重要です。
印刷所の選び方と納期のチェック
同人誌の制作に欠かせないのが印刷所選びです。「制作の目処がついてからにしよう」と悠長に考えていると、あとになって要件に合う印刷所を選べなかったり、間に合わせるために特急料金がかかったりといったことが起こりかねません。そうした問題を避けるために、早めに印刷所の情報を集めましょう。
印刷所を選ぶときは、先にサイズや部数、予算、紙の種類、色、加工など条件を決めておくとスムーズです。その際、条件ごとに優先順位もつけておくとよいでしょう。質にこだわる場合は紙のサンプルを請求できるかどうか、また試し刷りが可能かどうかも確認したいポイントです。
合わせて、早期割引があるのかどうか、直接サークルスペースに搬入してくれる「直接搬入」に対応しているかどうかもチェックしておきましょう。
印刷にかかる日数は、印刷所や要件によって変わります。そのため、要件を出して印刷所の目星がついたら、スケジュールを引いてみましょう。印刷や搬入の所要日数をさかのぼると、だいたいの入稿日が決まります。その際、入稿ミスなどに備えて少し余裕を持たせておくと安心です。出展が決まる頃にはある程度、印刷所の目星がついていると余裕を持って制作を進められます。
グッズ制作で頒布物の幅を広げよう
印刷所のなかには、グッズ制作も受け付けているところがあります。アクリルキーホルダーや缶バッジ、ポストカード、ポスター、トートバッグなどもあわせて制作すれば、サークルスペースが華やかになり、一般参加者の目を引きやすいでしょう。ただし、グッズは同人誌よりも制作に時間がかかる傾向にあるため、スケジュールにはさらなる余裕が必要です。
当日搬入・宅配便の準備も忘れずに
コミケ当日の搬入は開場前のサークル入場時間に行います。2024年12月開催のコミケ105では8時〜9時半でしたが、毎回同じだとは限りません。参加する回の「コミケットアピール」で必ず確認しましょう。なお、希望すれば前日の夕方(コミケ105では17時〜19時)の搬入も可能ですが、その場合は事前に「サークル作業員証」の申し込みが必要です。
当日必要なものには、頒布したい作品のほかに、テーブルクロス、値札、ポスター、筆記用具、コミックマーケット準備会からの送付資料、暑さまたは寒さ対策グッズなどがあります。
お金を管理する箱やレジ、また売れ行きを記録するためのノートや端末も必要でしょう。なお、搬入物の量は幅90cm×奥行70cm×高さ150cm以内と決まっているため、制限を超えないよう注意してください。
搬入物が多い、あるいは遠方から参加する場合は、宅配会社の利用が便利です。宅配搬入には指定の方法での事前申し込みが必要で、申し込み受付期間は地域によって異なります。また、作品を印刷会社が直接搬入することも可能ですが、その場合は搬入企業として登録された印刷会社を利用する必要があります。詳しくは参加する回の「サークル参加者向け 搬入・搬出の手引き」で確認してください。

コミケでの「決済方法」はどうする?キャッシュレス導入で売上アップ!
コミケでの搬入物を減らすうえで検討したいのが、キャッシュレス決済の導入です。当日の現金のやり取りが少なければ、お金の管理やおつりの準備といった負担や、盗難の心配も減ります。また、キャッシュレス決済は一般参加者の利便性を上げるため、売り上げのチャンス拡大にもつながります。
現金のみではチャンスを逃すことも
コミケの一般参加者は、気に入った作品を見つけたら各サークルスペースで購入手続きをします。しかし購入のたびにカバンから財布を取り出して、現金を数え、場合によってはおつりを受け取るという一連の動作は、回数を重ねるとそれなりのストレスになり、購入のハードルになりかねません。キャッシュレス決済ならそうした手間がかからないため、一般参加者は気軽に購入しやすくなるでしょう。
また、キャッシュレス決済の浸透に伴って、現金を持ち歩く習慣のない人も増えています。そのため、キャッシュレス決済に対応していないサークルの作品は、現金がないという理由で購入を見送られる可能性があります。また、購入意欲があってもATMに行く間にほかのサークルに興味が移るなどして忘れられるという事態も考えられます。キャッシュレス決済の導入は、売り上げのチャンスを逃さないためにもぜひ検討したい方法です。
Squareなら、誰でもカンタンにキャッシュレス対応
キャッシュレス決済の導入は、実は驚くほど簡単です。ここでは、キャッシュレス決済サービスのSquareが提供する三つの方法を紹介します。
1.自分のスマートフォンを使う
まず一番手軽なのは、自身のスマートフォンをキャッシュレス決済端末にする方法です。iPhoneまたはAndroidのスマートフォンに無料のSquare POSレジアプリをダウンロードすれば、「iPhoneのタッチ決済」または「Tap to Pay on Android」の機能を利用して支払いを受け付けられます。
この方法で対応できるのは、タッチ決済ができるクレジットカード、Apple Payなどのモバイルウォレットに登録されたクレジットカード、あるいはQRコード決済に限られますが、端末費用を一切かけずにキャッシュレス決済を導入できるのは大きな魅力です。

2.Square リーダーを使う
混雑したときに備えて、スマートフォン以外の手段でも決済を受け付けたい場合には、Square リーダーを利用するとよいでしょう。使い方は、スマートフォンやタブレットとBluetoothで接続するだけ。
手のひらサイズで持ち運びやすく、強力なバッテリーが内蔵されているためすぐに充電できない環境でも安心です。「年に数回しか使わないのに買うのは気が引ける……」人にとって、1台4,980円(税込)というのは検討しやすい価格帯ではないでしょうか。

3.Square ターミナルを使う
レシートも発行したい場合は、Square ターミナルがおすすめです。これはPOSレジ機能とレシートプリンターを搭載したキャッシュレス決済端末で、暗証番号の入力やレシートの発行を1台で行えます。
片手で持てるサイズで楽に持ち運びができ、限られたスペースでも場所を取りません。Square リーダーと同様に、クレジットカード、QRコード、電子マネーに対応しており、価格は1台39,980円(税込)です。

いずれの方法でも、アカウントの作成は無料で、初期費用や月額利用料はありません。決済ごとに手数料が発生しますが、年間キャッシュレス決済額が3,000万円未満の事業者が新規にSquareを利用する場合は、Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discoverの対面決済時の手数料が2.5%になります。決済された金額は、最短で翌営業日に入金され、振込手数料などはかかりません。
売上管理・在庫管理を効率化するには?
ほかにもコミケ出展の前に考えておきたいのが、当日の売り上げや在庫の管理方法です。いずれも手間なく正確に管理できれば、サークルスペースを訪れる人々とのやり取りがスムーズになり、交流を楽しむ余裕も生まれるでしょう。それだけでなく、何がいつどのくらい売れたかという記録を正確に残しておくことは、今後出展時の部数や頒布品を考えるうえで役立ちます。
手書きメモやエクセル管理はそろそろ卒業?
初めて出展する場合や、頒布品の種類や量が少ない場合は、ノートやエクセルに都度記録すればよいと考えるかもしれません。しかし、お金のやり取りが発生するたびに記入というひと手間を挟むのは、意外と負担になるものです。サークルスペースを訪れた人と話が盛り上がったり、次から次へと会計をしている間に記入漏れが発生したりすることは十分に考えられます。
また、手書きやエクセルでは計算ミスや集計の手間もかかるほか、在庫との突き合わせ作業も必要です。さらに、記録に漏れがある場合は売れ行きの傾向がつかめないため、運営効率の改善ポイントを特定できず、その後の出展もまた手探りで進めることになります。
Square POSレジで販売記録も在庫管理もスマートに
Squareのキャッシュレス決済とあわせてSquare POSレジを利用すれば、売上管理や在庫管理が楽になります。
レジを打つたびに売り上げが自動で集計されるため、計算ミスや集計の間違いが起こらず、閉会後の集計作業の時間や手間も削減できるでしょう。また、在庫管理機能とも連動し、スマートフォンやタブレット上で在庫状況をリアルタイムで確認できるため、売れ行きに応じた打ち手を臨機応変に実行できるようになります。Square POSレジは、Squareのアカウントがあれば誰でも利用できる機能です。
まとめ
コミケでのキャッシュレス対応にはメリットが多いうえ、導入のハードルもさほど高くありません。キャッシュレス決済でお金のやり取りや管理に煩わされずサークルスペース運営の労力を最小限に抑えられれば、より多くの人に作品を知ってもらい、同じ趣味を持つ人々とつながることができるでしょう。Squareは無料で始められるうえ、解約金などもありません。次のサークル参加でぜひ一度試してみてください。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2017年4月27日時点の情報を参照しています。2025年6月26日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash


