「会社員として働きながら、休日だけキッチンカーを出す」「営業の仕事を続けながら、ハンドメイドイベントで自分の作品を販売する」。このような働き方は「パラレルワーク」と呼ばれ、複数の仕事を並行してこなす働き方として近年注目されています。
一方で、「副業と何が違うのか」「会社員でも始めていいのか」と迷う人も多いでしょう。税金や社会保険の扱いも気になるところです。この記事では、パラレルワークの具体例や始める前の注意点を整理します。自由な働き方でキャリアを充実させたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
📝この記事のポイント
- パラレルワークとは、複数の仕事や活動を並行して続ける働き方
- 副業は本業に対するサブの仕事、複業は複数の仕事を本業として扱う意味で使われることがある
- 会社員が始める場合は、就業規則や労働時間、守秘義務などを確認しておく
- 給与以外の所得がある場合は、確定申告や社会保険の扱いも早めに確認する必要がある
- Squareのオンライン予約や請求書作成などのツールを使えば、小規模ビジネスでも低コストで業務効率化を進められる
目次
- パラレルワークとは
- 副業・複業・兼業・パラレルキャリアとの違い
- パラレルワークの具体例
- パラレルワークが広がっている背景
- パラレルワークのメリット
・働く人にとってのメリット
・企業にとってのメリット - パラレルワークを始める前の注意点
・勤務先・税金・契約のルールを先に確認する
・労働時間と健康管理に注意する
・守秘義務と競業避止に気をつける
・雇用保険・社会保険の扱いを確認する
・税金と確定申告の準備をする - パラレルワークを始める手順
・目的と使える時間を決める
・お金の管理方法を決める
・小さく試して見直す - Squareでパラレルワークを効率化しよう!
・キッチンカーやイベント販売で現金以外を受け付けたい
・お客さまの予約をオンラインで受け付けたい
・スマートフォンやパソコンから請求書を送りたい
・ネット販売を始めたい - まとめ
- パラレルワークに関するよくある質問
・パラレルワークと副業の違いは何ですか?
・会社員でもパラレルワークはできますか?
・パラレルワークの収入は確定申告が必要ですか?
パラレルワークとは

パラレルワークとは、複数の仕事や活動を並行して続ける働き方です。「parallel」は「平行」「並列」を意味します。
たとえば、平日は会社員として働き、週末だけ焼き菓子をマルシェで販売する場合や、フリーランスのデザイン業を続けながら、夜にオンライン講座を開くといった働き方が当てはまります。美容師やネイリストが予約制の出張サービスを始めるといったように、本業と同じ業種を副業として行うことも、パラレルワークの1つです。
最近では、ブログやYouTubeなどのソーシャルメディアで活躍するインフルエンサーなどの仕事を2足目のわらじとする人も目立ってきています。収入を得る仕事だけでなく、研究や創作活動、NPO活動をパラレルワークに含む考え方もあります。1つの仕事だけを中心にするのではなく、複数の活動を自分のキャリアや生活の一部として続けていく働き方を指します。
副業・複業・兼業・パラレルキャリアとの違い

パラレルワークと似た言葉に、副業や複業、兼業があります。仕事以外の活動も含めて考える「パラレルキャリア」という言葉もあります。法律上、これらの言葉に明確な定義があるわけではありませんが、一般的には次のように使い分けられています。
| 用語 | 一般的な意味 | 例 |
|---|---|---|
| 副業 | 本業を持ちながら、別の仕事をサブとして行うこと | 会社員が休日にライターの仕事をする |
| 複業 | 複数の仕事を本業として並行すること | デザイナー、講師、EC運営を同時に行う |
| 兼業 | 本業と別の事業や職業を兼ねること | 会社員として働きながら農業を営む |
| パラレルキャリア | 仕事に限らず、複数のキャリアや活動を並行して築く考え方 | 会社員を続けながら、地域活動や研究活動にも取り組む |
| パラレルワーク | 複数の仕事や活動を並行して続ける働き方 | 会社員を続けながら小規模事業を運営する |
副業は「本業とサブの仕事」という上下関係を含むことが多い言葉です。一方、パラレルワークや複業は、複数の仕事をそれぞれ大切な活動として扱うニュアンスがあります。
パラレルワークの具体例

パラレルワークの具体例には、以下のようなものがあります。
- 会社員として働きながら、休日にキッチンカーを出店する
- 飲食店を営みながら食品や雑貨をオンライン販売する
- 企業勤めを続けながら、週末のみカメラマンとして撮影業務を行う
- 研究職として働きながら、執筆や講演を続ける
パラレルワークが広がっている背景
パラレルキャリアは元を辿れば、世界的に有名な「マネジメントの父」こと経営学者のピーター・ドラッカーが著書「明日を支配するもの―21世紀のマネジメント革命」(1999年、ダイアモンド社)の中で言及したことで広まった概念です。ドラッカーは著書の中で、収入や人生設計を一つの組織に依存せず、複数のキャリアにより自立した人間を目指すことが、21世紀の社会に求められると綴りました。
政府や企業の意識変化に伴う働き方の変化も、パラレルワークが選択肢として見られるようになった要因の1つです。終身雇用制度が根付いていた日本の企業社会では従来、副業や兼業を禁止する傾向がありました。かつては厚生労働省のモデル就業規則にも、労働者の遵守事項として「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という趣旨の規定がありました。
しかし2018年1月にモデル就業規則の内容が改定され、副業・兼業に関する規定が新設されました1。現在は「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる2」と示されており、複数のキャリアを掛け持ちする働き方が認められる土台ができました。
さらにオンラインで仕事を受けたり、商品を販売したりしやすくなったこともパラレルワークの広がりを後押ししました。ECサイトやSNSなどをうまく活用した新しいビジネスの形も増え、今ではパラレルワークは珍しくないものになりました。
パラレルワークのメリット

パラレルワークには、働く人と企業の双方にメリットがあります。ここでは、それぞれの立場で見た主な利点を整理します。
働く人にとってのメリット
まずは働く人にとってのメリットを見てみましょう。
収入源を増やせる
複数の仕事を持つことで、収入源を分散できます。たとえば、会社員としての給与を得ながら、休日のキッチンカー出店やイベント販売で売り上げを作ると、将来独立するための準備にもなります。
経験やスキルの幅が広がる
本業では経験しにくい営業や集客、会計のほか、顧客対応も自分で担うことで、仕事の見え方が変わります。たとえば、会社員としてマーケティングを担当しながら自分のオンラインショップを運営すれば、在庫管理や購入後の問い合わせ対応も経験でき、両方の仕事に生かすことができます。
自分に合う働き方を試せる
いきなり転職や独立をするのではなく、小さく始めて相性を確かめられる点もメリットです。美容師やネイリストなら、まずは休日だけ予約を受け付けて、どのメニューに需要があるかを試すこともできます。
企業にとってのメリット
従業員のパラレルワークを認めることは、企業にもメリットがあります。従業員が外部で得た知識や経験を社内に還元できるほか、多様な働き方を認めることで、人材の定着につながる可能性があります。
もちろん、企業側には情報管理や労働時間管理の仕組みが必要です。副業・兼業を一律に認めるかどうかではなく、どのような条件なら安心して続けられるかを明文化しておくと、従業員も相談しやすくなります。
パラレルワークを始める前の注意点

パラレルワークは自由度が高い働き方ですが、始める前に確認しておきたい点があります。勤務先とのトラブルや申告漏れを防ぐには、勤務先の副業・兼業ルール、税金・社会保険の扱い、顧客との契約条件を先に確認しておくことが大切です。
勤務先・税金・契約のルールを先に確認する
副業・兼業が認められている会社でも、事前申請や届出が必要な場合があります。たとえば、会社員が休日にデザイン制作を受ける場合でも、勤務先の取引先と競合しないか確認しておく必要があります。就業規則や雇用契約のほか、誓約書も確認し、必要であれば勤務先に相談しましょう。
労働時間と健康管理に注意する
複数の仕事を同時に続けると、休息時間が不足しやすくなります。平日の勤務後にオンライン講座を開き、週末にイベント出店も入れるような働き方では、移動や準備の時間も含めて予定を組む必要があります。時間管理や契約管理も自分で行う必要があるため、単に「空いた時間に仕事を増やす」だけでは行き詰まってしまうこともあります。
厚生労働省は、副業・兼業時の労働時間管理や健康管理について、企業と労働者が確認すべき点を「副業・兼業の促進に関するガイドライン3」で示しています。このようなガイドラインを活用し、本業に支障が出ない程度に、無理なくパラレルワークを実現しましょう。
守秘義務と競業避止に気をつける
守秘義務や競業避止義務は、雇用契約や就業規則で定められることが多い内容です。守秘義務や競業避止義務は、雇用契約や就業規則で定められることが多い内容です。厚生労働省のガイドライン3でも、副業・兼業を行う際には、秘密保持義務や競業避止義務、誠実義務などに留意する必要があるとされています。
労働契約法でも、労働者と使用者が労働契約を守り、信義に従って誠実に権利を行使し、義務を履行しなければならないと定めています4。勤務先の顧客リストを使って自分の事業を営業するような行為は、トラブルにつながるおそれがあります。特に同じ業界で働く場合は、競業避止のルールも確認しましょう。たとえば美容室に勤務しながら個人で施術予約を受ける場合、勤務先の規定や顧客への案内方法を事前に確認しておくことが大切です。
雇用保険・社会保険の扱いを確認する
複数の会社で短時間ずつ働く場合は、雇用保険や社会保険の扱いを確認しましょう。雇用保険は、複数の勤務先の時間を単純に足して判断するのではなく、原則として1つの事業所ごとに加入条件を見ます。
たとえば、A社で週15時間、B社で週10時間働いている場合、合計では週25時間でも、それだけで雇用保険に入れるとは限りません。どちらか1つの事業所で週20時間以上働くなどの条件を満たす場合は、その事業所で加入対象になる可能性があります。
例外的な措置として、65歳以上の労働者には「雇用保険マルチジョブホルダー制度」があります。複数の事業所での勤務時間を合算し、一定の要件を満たす場合に、本人がハローワークへ申し出ることで雇用保険の被保険者になれる制度です5。
社会保険の扱いも、勤務先の規模や所定労働時間、雇用期間などで変わります。判断に迷う場合は、勤務先の人事担当者や年金事務所、ハローワークなどに確認しましょう。
税金と確定申告の準備をする
給与以外の所得がある場合、所得の種類や金額によって確定申告が必要になることがあります。たとえば会社員の場合、給与を1カ所から受けていて、その給与の全部が源泉徴収の対象となる会社員は、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計額が20万円を超えると、原則として確定申告が必要です6。
この「所得」とは、売り上げそのものではなく、売り上げから必要経費を差し引いた金額を指します。たとえばハンドメイド作品の販売なら、売り上げから材料費や送料を差し引いて所得を計算します。キッチンカーなら、食材費や出店料のほか、ガソリン代などが経費になる場合があります。
また、複数の勤務先から給与を受け取る場合は扱いが異なります。給与の全部が源泉徴収の対象となる場合、年末調整されなかった給与の収入金額と、給与所得・退職所得以外の所得金額との合計額が20万円を超える場合などは、確定申告が必要です。具体的な判断は、収入の種類や金額によって異なるため、国税庁の情報を確認し、自分がどのケースに当てはまるかわからない場合は税務署や税理士に相談しましょう。
パラレルワークを始める手順

パラレルワークを始めるときは、生活に無理のない範囲から試すのがおすすめです。大きな支出をする前に、時間とお金の見通しを立てましょう。
目的と使える時間を決める
収入を増やしたいのか、独立準備をしたいのかなどを整理します。あわせて、平日夜や週末、早朝など、無理なく使える時間を把握しましょう。
美容師が休日だけ出張ヘアメイクの予約を受けるなら、予約を受ける曜日や移動できる範囲を決めます。美容サービスの出張対応は自治体のルールを確認し、可能な範囲で行いましょう。コミケやマルシェで作品を販売するなら、制作時間、搬入時間、販売当日の体力も含めて考えましょう。
お金の管理方法を決める
事業として収入を得る場合は、仕事用の銀行口座やクレジットカードを分けると、売り上げや経費を整理しやすくなります。領収書、請求書、契約書などの保存場所も決めておきましょう。
小さく試して見直す
家賃、月額利用料、在庫保管料などの固定費を最初から大きくかけず、単発案件やイベント出店から始める方法もあります。オンライン販売や予約制サービスで小さく試すこともできます。
1カ月や3カ月など期間を区切って、収入や時間、体調を振り返りましょう。本業への影響も確認します。無理があると感じたら、受ける仕事の数や営業日を見直すことも必要です。
Squareでパラレルワークを効率化しよう!
パラレルワークで小さく事業を始めるとき、負担になりやすいのが売上管理や請求、予約管理などの事務作業です。特に本業の合間に対応する場合は、これらの業務を管理するツールが分散していると確認作業だけで時間がかかり、負担に感じることも少なくありません。しかし、業務効率化ツールは導入費用や月額利用料がかさむため、悩んでいるパラレルワーカーもいるでしょう。
そんな人におすすめなのが、Squareが提供する各種サービスです。Squareはキャッシュレス決済サービスを手がける決済代行会社ですが、決済以外にも個人事業主やパラレルワーカーに便利な業務効率化ツールを低コストで提供しています。
下記のツールはすべて、基本機能は初期費用や月額費用無料で利用できます。発生するのは、オンラインや店頭でのキャッシュレス決済ごとに発生する決済手数料と決済端末を購入する場合の購入費のみです。
キッチンカーやイベント販売で現金以外を受け付けたい

マルシェやお祭り、コミケなどで販売する際に、クレジットカードやQRコード決済、電子マネーなどのキャッシュレス決済に対応したいなら、決済端末のSquare リーダーがおすすめです。スマートフォンやタブレットと組み合わせて使うことで、現金の持ち合わせがないお客さまにとっての利便性アップにつながります。
あらかじめSquare POSレジに商品を登録しておけば、レジ作業もスムーズになります。さらに決済データは自動記録されるため、イベント後の計算なども楽になります。
お客さまの予約をオンラインで受け付けたい

美容師やネイリスト、整体師のほか、パーソナルトレーナーのように予約制で働くなら、Square 予約がおすすめです。オンラインでの予約受付や自動リマインダー送信などの機能を利用でき、休日だけ予約を受ける場合でも、空き枠を設定しておけば安心です。
スマートフォンやパソコンから請求書を送りたい

デザイナーやライター、コンサルタントのように個別案件を受ける仕事では、Square 請求書を活用することで、請求書の作成・送信・決済受付をスマートフォンやタブレット、パソコンからまとめて行えます。請求後の入金状況もオンラインで確認できるため、入金確認にかかる手間を減らせます。
ネット販売を始めたい

ハンドメイド作品やZINEをオンラインで販売する場合は、自分のネットショップを簡単に開設できるSquare オンラインビジネスや、購入希望のお客さまに送ることで指定金額の支払いを受け取れるSquare リンク決済も選択肢になります。まずはイベント販売から始め、反応がよかった商品だけオンラインで販売する、といった使い方もできます。
Squareなら今すぐキャッシュレス決済導入できる
Squareはアパレル店やカフェからサービス業まで、あらゆる業種に対応するキャッシュレス決済サービスです。クレジットカード決済、電子マネー決済、QRコード決済が簡単に始められます。アカウント作成は無料、月額利用料も0円。売上は最短即時入金、スマホを使ったタッチ決済なら端末購入も不要と、キャッシュレス化をはやさでサポートします。
まとめ
パラレルワークは、複数の仕事や活動を並行して続ける働き方です。収入源を増やしたり、スキルや人脈を広げたりできます。自分に合う働き方を試せる一方で、就業規則や労働時間、税金のほか、社会保険などの確認が欠かせません。
Squareのような売上管理や請求、予約管理などの業務を効率化できるツールを導入すると、業務負担を減らすことができます。適度に休息をとりながら、自由な働き方を実現しましょう。
パラレルワークに関するよくある質問

パラレルワークについて、よくある質問をまとめました。
パラレルワークと副業の違いは何ですか?
副業は、本業を中心に置き、別の仕事をサブとして行う意味で使われることが多い言葉です。パラレルワークは、複数の仕事や活動を並行して続ける働き方を指します。
会社員でもパラレルワークはできますか?
会社員でも、勤務先のルールに沿ってパラレルワークを行うことは可能です。ただし、就業規則で届出や許可が必要な場合があります。本業に支障が出る働き方や、会社の秘密情報を使う仕事は制限されることがあります。競業に当たる仕事も、始める前に確認しましょう。
パラレルワークの収入は確定申告が必要ですか?
給与以外の所得がある場合、所得金額によっては確定申告が必要です。給与を1カ所から受けていて、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計額が20万円を超える人などは、確定申告が必要な人に含まれます。また、所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告が必要になることがあります。
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執筆は2019年12月11日時点の情報を参照しています。2026年9月3日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。

